◆光学機器の性能劣化原因、レンズ間相互の偏心
鏡筒へレンズを組込む際に一般的に用いられる方法は、スペーサーによりレンズのリム部付近を光軸方向に押さえる方法です。
この方法はレンズと鏡筒に隙間が生じ、また、レンズと鏡筒の熱膨張係数が異なるためにわずかの温度変化でもレンズの位置ずれが生じ、レンズ間相互の偏心量が増大してしまいます。
偏心は、光学機器の性能劣化原因において極めて大きな割合を占めており、走査光学系においてはレーザーの結像精度(観察装置の視野・解像度)に多大な影響を及ぼします。
◆シュリンクフィッタを用いた超精密レンズ締結方法
そこで、これらの問題を解決する新たなレンズ組込み法として、「シュリンクフィッタ(特許出願中)」という機械要素を用いた「超精密レンズ締結方法」を開発しました。
シュリンクフィッタとは、新潟大学工学部の新田勇助教授(当社取締役)が発明した、光学レンズと鏡筒の間に挿入するプラスチック製のリングであり、本来、光学レンズを鏡筒に組付ける場合にタブーとされてきた「締りばめ」が可能となっていることが大きな特徴です。
この締結方法により各レンズの光軸が一致するので、広い走査幅にわたってビームを微細に絞り込むことが可能です。
また、温度変化に対しても性能に再現性があることや、振動や衝撃に強いという優れた利点もあります。
当社で開発・販売しております光学製品の多くは、このシュリンクフィッタ付精密レンズを使用しております。また、レンズ単品での販売もいたしております。
走査レンズとして3μm×10mm、6μm×30mm、12μm×80mm、20μm×100mm(スポット径×走査幅)等の実績があります。
シュリンクフィッタを用いた光学レンズの組込み法のダウンロード (178.8Kb)
シュリンクフィッタ付精密レンズの関連カタログ
【事業コンセプト】 ●光学技術に専門性を発揮する 開発指向型の企業として、光学系と光走査技術に専門性を発揮し活動します。 特にレーザ走査技術を用いて、広い領域を高精度に計測したり、画像を描画できる装...
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