熱・流体・構造・電磁気などの物理現象のシミュレーションを行うCAEソフトウェアは、今日では自動車・機械・電気製品・建築など、幅広い分野で活用されています。遠隔共有CAEは、地理的に離れた場所からインターネットを経由し、CAEソフトウェアのインストールされたパソコンを操作・共有する技術です。この技術を使うことで、たとえば10人のCAEユーザが、離れた事業所や客先から、3台しかないCAEパソコンを共同で利用したりすることが可能になります。
物理現象のシミュレーションには、一般に複雑で大規模な計算が必要となるため、CAEソフトウェアの多くは非常に高価なものでした。また計算には長い時間がかかるため、複数のCAEユーザが限られた数のCAEパソコンを奪い合ったり、CAEパソコンを使うために休日や深夜の出勤を余儀なくさせられたりしていました。遠隔共有CAEはこのような無駄をなくし、快適なCAE環境を実現します。
天然資源に恵まれず、高齢化も進むわが国が、国際経済の中で自立し続けるには、国民一人あたりの生産性を高めることが急務です。急速に進歩するコンピュータは、そのための強力な道具になる可能性を持っています。し...
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