Application NEWS
108-5号
メタルハライドランプ方式耐候性試験機(以下メタハラ式試験機)は、
優れた開発ツールとして日本国内の多くのメーカーに採用されています。
では、イノベーション大国アメリカでは、メタハラ式試験機はどのよう
な扱いでしょうか?
■アメリカにおける紫外線耐候性試験機について
アメリカで広く普及している紫外線耐候性試験機といえば、蛍光ランプ方式の試験機です。
導入/運用コストが低く、また光源からの熱の影響が少ないこの方式は、ASTM/ISOに古くから採用され、さまざまな分野
で利用されています。しかし、これらは太陽光に含まれる1~3倍程度の紫外線を照射する装置であり、“超促進“”効果を
持つメタハラ式試験機とは用途が異なります。
■実はアメリカではまだまだ認知度の低い“これからの評価機”
岩崎電気は2009年から、メタハラ式試験機の1つであるアイスーパーUVテスターを
米国市場で販売しています。また、アメリカの政府機関であるNISTでも、10年以上前
からメタハラ式の“超促進”効果に着目した研究が行われています。しかし、意外な事
にアメリカにはこれらの装置を製造/販売するメーカーはなく、まだまだ認知度の低い
これからの評価機です。
アメリカを代表する産業規格であるASTMに、本評価機の規格が存在しない事も、知名
度の低い要因の一つだと考えられます。 The NIST SPHERE
(NISTのメタハラ式試験機)
■メタハラ式試験機のASTM規格化議論
しかし、市場の競争が激化する中、製品の⾧期信頼性は差別化手段として有効で、メタ
ハラ式試験機の“超促進”効果は改めて注目されています。岩崎電気のアイスーパーUV
テスターも、近年Googleの品質検査ラボや、TESLA, Aptraなど電気自動車を扱う先進企業、
さらにはSpace Xなど宇宙産業まで幅広い企業に採用され、品質検査/研究開発に貢献し
ています。
こういった状況をうけ、ASTMでは「Work Item♯82354_Standard Practice for Operating
High Ultraviolet Irradiance Metal Hilde Lamp Apparatus for Exposure of Materials」というワー
クグループにて、民間の有識者を集めて規格化に
関する議論を加速させています。ASTM規格は、
メタハラ式試験機の世界への普及の第一歩です。
グローバル化は評価方法の標準化や測定データ
メタハラ式試験機 SUV-W161 の共有化を促進し、耐候性試験の更なる躍進に
アイスーパーUVテスター つながると期待しています。
岩崎電気株式会社光・環境営業部
第一営業課(東京) :03-5846-9029
西日本営業課(大阪):06-4790-8943 本社(大阪) :06-6252-2131(代)
中部事務所(愛知) :0564-26-0123 東日本(東京) :03-3548-2351
中部日本(名古屋):052-588-3411
HP:https://www.ytc-j.co.jp
Mail:support-center@ytc-j.co.jp
HPはこちらから
APPAO.108.03.15.A