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EV用モータなどの低損失・高効率化をサポ ートする! ベクトル磁気特性解析ソフトウエア μ-E&S

製品カタログ

μ-E&Sは、ベクトル磁気特性を考慮した鉄損解析ソフトウエアです

モータの小型軽量化かつ低損失高効率化のための解析ツールで、モータ積層鉄心の精度良い磁束密度・磁界・鉄損分布をシミュレーション出来ます。鉄損が多く発生している場所が特定できれば、あとはそこに狙いを定めて様々な対策をケーススタディし、鉄損低減設計を行う事が可能になります。

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このカタログについて

ドキュメント名 EV用モータなどの低損失・高効率化をサポ ートする! ベクトル磁気特性解析ソフトウエア μ-E&S
ドキュメント種別 製品カタログ
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登録カテゴリ
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このカタログの内容

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E V用モータなどの低損失・高効率化をサポ ー トする!ベクトル磁気特性解析ソフトウエア 小さくて熱くならないモータで、もっ と遠くまで走りたい! μ-E&S は、ベクトル磁気特性を考慮した鉄損解析ソフトウエアです。 モータの小型軽量化かつ低損失高効率化のための解析ツールで、モータ 積層鉄心の精度良い磁束密度・磁界・鉄損分布をシミュレーション出来ま す。鉄損が多く発生している場所が特定できれば、あとはそこに狙いを定め て様々な対策をケーススタディし、鉄損低減設計を行う事が可能になりま す。 この技術は、大分大学 榎園正人 名誉教授のご支援を受けています。 (「ベクトル磁気特性技術と設計法」著者、科学情報出版) ベクトル磁気特性鉄損解析ソフトウエア μ-E&S ミューイーアンドエス www.mutec.org お客様と共に解析技術を進化させる 〒150-0002 東京都渋谷区渋谷 1-12-7 CR-VITE9F 株式会社ミューテック TEL:03-3409-2887 FAX:03-3409-2886 E-MAIL:info@mutec.org
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電磁鋼板のベクトル磁気特性とは モータコアに使われる電磁鋼板内部では、絶えず磁束密度と磁界が変化して Yoke Coil います。場所によって交番磁束(磁束密度が一方向に変化する)や回転磁 Specim en 束(磁束密度が回転)が発生しています。同様に磁界も変化していますが、 詳細に測定すると、磁束密度と磁界の向きがズレています。例えば回転磁束 Fig.4 BH Tester に先行して磁界が回転したり、途中で遅れたり。このように磁束密度と磁界の 関係は、大きさだけでなく向き(ベクトル)も考慮しないと正確に表現できない E&Sアルゴリズムとは のです。(Fig.1 回転磁束・回転磁界のリサージュカーブ) E&S アルゴリズムとはベクトル磁気特性を考慮して鉄損解析を行う手法の事で す。電磁鋼板の回転磁束・回転磁界を多数測定し材料データベース化します (Fig.5)。ここには、ある時刻の磁束密度と磁界の大きさと向き(ベクトル)の 関係が記述されています。このデータベースを参照しながら、有限要素法磁場 解析を行います。従来手法では磁束密度と磁界の大きさの関係は考慮できま したが、向きの関係までは考慮できませんでした。この点が実測に沿った鉄損分 布を出力できる理由になります。従来手法では得られなかった正確な鉄損分 Magneti 布が分かる事により、具体的な対策の検討が可能になります。この技術は、真c flux density 正面から電磁鋼板の鉄損低減を目指すもので、IE4モータ開発への重要 Magneti c field な要素技術になります。 Fig.1 Lissajous curve 鉄損は渦電流損とヒステリシス損の合計 鉄損は、渦電流損とヒステリシス損の合計になります。 渦電流損は電磁鋼板を薄くすると減らすことが出来ます。モータコアを薄い電 Fig.5 Database within Magnetic Field characteristics at rotating Magnetic Flux density 磁鋼板の積層にしているのはこのためです。例えば 50A470 という電磁鋼板 Bmax : Maximum Magnetic Flux density の厚みは0.5mmです。さらに薄くできる技術が進歩すれば、渦電流損はかな θB : Bmax angle from Rolling direction α : Bmax/Bmin り低減できるでしょう。あとはヒステリシス損対策です。 このヒステリシス損はヒステリシスカーブの面積に対応します。(Fig.3)詳細に磁 E&Sアルゴリズムのフローチャート 束密度と磁界を計測し、低減対策を設計する必要があります。 E&S アルゴリズムの計算は、回転磁束1周期分が基本になります。まず初期 条件で1周期分の磁場解析を行います。各要素ごとの磁束密度の波形結果 からフーリエ級数的に基本波形を取り出します。この基本波形から最大磁束密 度Bmax(長軸の値)、最少磁束密度Bmin(短軸の値)、傾角θB(圧 延方向と Bmaxの角度)、軸比α(Bmax/Bmin)を求めます。この情報を 基にデータベースから対応する回転磁束を見つけ出し、その時の磁界波形を抽 Fig.2 B: Rotating Magnetic Flux density and H: Magnetic Fields curve 出します。磁束密度と磁界から1周期分の透磁率波形を算出し、これを使っ B て2回目の1周期分の磁場解析を行います。これを収束(波形の変化が充 分小さくなる)するまで行います。結果は、各要素毎に実測で求めた材料特 H 性に沿った結果になります。最後に磁束密度・磁界波形からヒステリシスカーブ Fig.3 Hysteresis curve を求め、鉄損を算出します 初期条件の設定 ベクトル磁気特性解析で何が変わるのか 1周期分の磁場計算 ところで現状の測定法はスカラ測定と言って、一方向に励磁して、その方向の 磁束密度と磁界の関係からヒステリシスカーブを計測するものです。ところが実 No 要素結果から 際は磁束密度と磁界がベクトル関係になっています。 そこで回転磁束を発生 1周期の収束判定 回転磁束基本波を抽出 させて、その時々の磁界を測定する装置が開発されました(Fig.4 ベクトル磁 Yes 気特性測定装置)。電磁鋼板の圧延方向も考慮した正確な材料特性が得 Bmax,θB,αの算出 られます。この材料特性を使って鉄損解析をするのが、ベクトル磁気特性解析 鉄損計算 Database から磁界情報抽出 です。例えば、従来得られなかった正確なヒステリシス損分布を計算できるよう になります。 計算終了 Fig.6 Flow chart
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圧延方向の影響 従来鉄損解析法との比較 電磁鋼板は、無方向性(例では 50A470)でも圧延方向に磁束が通りや 従来の鉄損解析法では、磁束密度の結果から鉄損式を使った後処理で鉄 すく、それに直角方向は通りにくい傾向があります。それをベクトル磁気特性解 損分布を求めていました。従って、磁束密度分布と鉄損分布は同じになりま 析で再現します。 す。またヒステリシスを考慮した鉄損解析でも、ヒステリシス材料特性がスカラ測 リング状に切り抜いた電磁鋼板にコイルを巻いて励磁するモデルです。圧延方 定から得られたものでは正確な鉄損分布は得られません。ベクトル磁気特性 向はX軸(横方向)です(Fig.7)。ベクトル磁気特性解析の結果コンタ 解析では、磁界分布が正確に計算できるので鉄損分布を精度よく計算できま ー図を示します。磁束密度分布は周方向にほぼ均一です、磁路長の短い内 す(Fig.9)。 径側が大きな値になっています。これに対して磁界分布は左右部分に大きな スカラ磁気特性解析 ベクトル磁気特性解析 値が出ています。これは磁束密度ベクトルがX軸を向いて圧延方向にそろって いる上下部分では磁束が通りやすく、小さな磁界でも結果の磁束密度になる 最大磁束密度 ためです。逆に左右部分では磁束の流れと圧延方向が直角で磁束が通りにく く、大きな磁界で結果の磁束密度を達成するからです。磁束密度と磁界から 差が小さい 得られる鉄損分布も、圧延方向の影響を受けて左右部分に大きな値が出て います。 従来のスカラ磁気特性解析では得られない結果が、ベクトル磁気特性で計算 最大磁界 できる基本問題です。 圧延方向 スカラ解析は磁界を参照しない 実は磁界分布が大きく変化している 50A470 鉄損式 Coil Coil W  f (B)  k fB2  k f 2B2  k f 1.5B1.5h e a 磁束密度 ヒステリシス Bx By Hx Hy 鉄損 磁界 鉄損 Fig.7 effect of rolling direction 差が大きい 電圧を与えて電流波形を算出 Fig.9 Conventional method vs E&S リングモデル解析の電流波形結果です(Fig.8)。 μ-E&S では電圧を与えられた有限要素法解析が出来ます。正弦波電圧励 鉄損分布が分かったら 磁を行うと、磁束密度が大きい電気角で飽和傾向を示します。実際は磁束 ベクトル磁気特性解析で正確な鉄損分布が分かったら、鉄損が多く発生し 密度が出来るだけ正弦波形に近づくような現象になりますので、電流波形は ている場所に対策を施します。例えば、ステータの形状(形やアールとか)を 正弦波の大きい場所でとがった波形になります。ベクトル磁気特性解析は、そ 変更してケーススタディ解析を繰り返します。分割コア型(Fig.10)では、圧延 れも精度よく再現しています。 方向と磁束方向が一致するように、ステータコアを分割してアセンブルすることに より、鉄損を低減しています。 Fig.8 Current wave Fig.10 new Type Motor
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μ-E&Sの機能表 方向性電磁鋼板の出力例 解析種類: 2次元非定常磁場解析(FEM) 方向性電磁鋼板を使ったトランス解析の出力例を示します(Fig.12)。トランス アルゴリズム: E&Sモデル では方向性電磁鋼板を組み合わせて鉄損低減対策を行っています。それでも 励磁: 電圧源、電流源、永久磁石 中央ヨーク接合部に回転磁束が発生しています(リサージュベクトル図)。また 材料データベース: 方向性・無方向性電磁鋼板 4種 最大磁束密度は、磁路長の短いヨーク内側が大きくなっています。が、最大磁 対象モータ: 同期モータ、(誘導モータは開発中) 界は接合部が大きくなっています。その結果、鉄損分布も接合部に集中してい モデル入力: FemapNEU ファイル(別途 自社メッシャ―付属) ます。圧延方向を考慮したベクトル磁気特性解析でないと、この結果は得られ 出力(数値、図): 磁束密度・磁界ベクトルの時間変化、ヒステリシスル ません。さらに傾角θB(最大磁束軸と圧延方向のなす角)、軸比α(回転 ープ、鉄損、電流波形、最大磁束密度、最大磁界強 磁束の長軸と短軸の比)分布も鉄損低減対策の指針として活用する事が出 度、傾角、軸比(回転磁束密度に関する情報) 来ます。 GUI: ウィザード方式の使いやすいインターフェース装備 解析の種類に応じたウィザード 圧延方向(容易軸方向) 最大磁束密度 最大磁界 Femap メッシュインポート 鉄損分布 リサージュベクトル 材料設定 結果ビューワ 軸比分布 傾角分布 Fig.11 μ-E&S GUI Fig.12 trance マップおよび連絡先 株式会社ミューテック 〒150-0002 東京都渋谷区渋谷 1-12-7 CR-VITE 9B TEL 03-3409-2887 FAX 03-3409-2886 URL http://www.mutec.org E-mail info@mutec.org 【交通】 JR渋谷駅(宮益坂口徒歩3分、郵便局手前) 私鉄東急東横線・井の頭線 地下鉄銀座線・半蔵門 線・副都心線