システムのコンポーネント
「マシンビジョンの基礎知識」として、マシンビジョンテクノロジがどうのように工程の自動化や品質改善に関わっているかを、アプリケーション、コンポーネント、種類など、3つの冊子に分けて説明しています。第2巻目は、照明、レンズ、センサ、通信などマシンビジョンシステムのコンポーネントについてご紹介します。
はじめてマシンビジョンに携わる方や、既にマシンビジョンを使われている方も、知識の再確認のためなどにぜひご活用ください。
このカタログについて
ドキュメント名 | マシンビジョンの基礎知識Vol.2 |
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ドキュメント種別 | 製品カタログ |
ファイルサイズ | 2.7Mb |
登録カテゴリ | |
取り扱い企業 | コグネックス株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
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このカタログ(マシンビジョンの基礎知識Vol.2)の内容
Page 1:マシンビジョンの基礎知識システムのコンポーネント
Page 2:マシンビジョンの基礎知識 2マシンビジョンシステムのコンポーネント........................................................3 照明...............................................................................................5バックライト照明..........................................................................5同軸拡散照明..............................................................................5構造化照明.................................................................................5指向性照明.................................................................................6 暗視野照明............................................................................6 明視野照明............................................................................6拡散ドーム照明...........................................................................6ストロボ照明...............................................................................6 レンズ............................................................................................7 画像センサ......................................................................................7 画像処理.........................................................................................8 通信...............................................................................................8まとめ ...............................................................................................9目次
Page 3:マシンビジョンの基礎知識マシンビジョンのコンポーネントマシンビジョンシステムの主なコンポーネントには、照明、レンズ、画像センサ、画像処理、通信などが含まれます (図1)。照明は検査対象のパーツを照らして、特徴を際立たせ、カメラからはっきりと見えるようにします。レンズは画像を取り込み、光の形でセンサに提供します。マシンビジョンカメラ内のセンサは、この光をデジタル画像に変換します。その後、この画像はプロセッサに送られ、分析されます。ビジョン処理は、画像の分析と要求された情報の抽出、必要な検査の実行、および意思決定を行うアルゴリズムで構成されます。最後に、通信は通常、ディスクリート入出力信号か、あるいは情報を記録または使用しているデバイスにシリアル接続経由で送信されるデータのいずれかによって行われます。照明モジュール、センサ、プロセッサなど、マシンビジョンのハードウェアコンポーネントの大半は、商用オフザシェルフ (COTS) 機器を使用できます。マシンビジョンシステムはCOTS を使って構成するか、または 1つのデバイスにすべてのコンポーネントが入った統合システムを購入することができます。以降のページで、照明、レンズ、ビジョンセンサ、画像処理、通信など、マシンビジョンシステムの主なコンポーネントを紹介します。
Page 4:マシンビジョンの基礎知識 4図 1.マシンビジョンシステムの主なコンポーネント。ビジョンシステム光源モニタカメラレンズ画像センサ検査対象のパーツ入出力• シリアルバス• パラレルバス• ISA、PCI、VME バス操作用ポインティングデバイス• タッチスクリーン• マウス•トラックボール
Page 5:マシンビジョンの基礎知識照明マシンビジョンで良い成果を上げるには、照明も重要です。マシンビジョンシステムは、対象物自体を分析するのではなく、対象物が反射した光を分析することにより、画像を作成します。照明方法には、パーツとカメラに対する光源とその配置が関係します。ある照明方法では、特定の特徴を目立たなくし、別の特徴を引き立てて、画像を強調します。たとえば、パーツの輪郭だけを見せ、表面の細部が分からないようにすると、エッジを測定しやすくなります。バックライト照明バックライト照明は、外側またはエッジの計測だけを必要とするアプリケーションで、対象物の輪郭を際立たせます。これにより、形状が検出しやすくなり、寸法の計測の信頼性が高まります。同軸拡散照明同軸拡散照明は、側面から光路に向かって (同軸上に) 光を結合します。側面から照らされた半透明の鏡が、下にあるパーツに向かって光を当てます。パーツが反射した光は半透明の鏡を透過してカメラに戻ります。この結果、極めて均一に光の当たった、均質な見た目の画像ができあがります。構造化照明構造化照明では、既知の角度で対象物に向かって照明パターン (フラット、グリッド、または複雑な形状) が投影されます。コントラストの影響を受けない表面の検査や寸法情報の取得、体積量の計算には非常に便利です。
Page 6:マシンビジョンの基礎知識 6暗視野照明表面の欠陥を際立たせる指向性照明には、暗視野証明と明視野照明の2種類があります。暗視野照明は、一般に、コントラストの低いケースで好んで用いられます。暗視野照明では、カメラから離れた場所に設置された照明が浅い角度で対象物を照らし、その拡散光をカメラが受光します。明視野照明明視野照明は、コントラストの高いケースに向いています。ただし、高圧ナトリウムランプや石英ハロゲンランプなど光源の指向性が強い場合には、影が鮮明になることが多く、通常、視野全体にむらなく照明を当てることができません。したがって、光沢のある表面や反射面上のホットスポットや鏡面反射では、明視野に均一な照明を提供するために、より拡散した光源が必要になることがあります。拡散ドーム照明拡散ドーム照明は、対象となる特徴に最も均一な照明を当てることができます。また、検査の対象外で、シーンの背景ノイズとなる可能性のある異常を目立たなくすることもできます。ストロボ照明ストロボ照明は、移動中の対象物を静止させて検査する必要のある高速アプリケーションに使用されます。また、ピンぼけの予防にも、ストロボ照明が役立ちます。照明方法の詳細については、Cognex エキスパートガイド『How to Choose the Right Lighting for Machine VisionApplications』を cognex.com/lightingexpertguide からダウンロードして、お読みください。
Page 7:マシンビジョンの基礎知識レンズレンズは、画像を取り込みカメラの画像センサに送ります。レンズの光学的品質や価格はさまざまで、取り込んだ画像の品質や解像度は、使用したレンズによって決まります。大半のビジョンシステムカメラは、交換可能なレンズと固定レンズの 2 種類を用意しています。交換可能なレンズは、通常、Cマウントまたは CSマウントです。可能な限り最高の画像を取り込むには、レンズと拡張機能を正しく組み合わせることが重要です。スタンドアロンのビジョンシステムの一部として使われる固定レンズは、通常、オートフォーカスを使用します。固定レンズには、パーツに自動的に焦点を合わせることができるリキッドレンズと機械的に調整されるレンズの 2 種類があります。オートフォーカスレンズは、通常、指定された距離で視野が画像センサカメラが、正しく照明が当てられた検査対象物の画像をどのくらいうまく取り込められるかは、レンズだけではなく、カメラに搭載された画像センサによっても変わります。画像センサは通常、電荷結合素子 (CCD)、または相補型 MOS (CMOS) テクノロジを使用して、光 (光子) を電気信号 (電子) に変換します。基本的に、画像センサの役目は、ノイズや感度、ダイナミックレンジのバランスを取りながら、光を取り込み、デジタル画像に変換することです。画像はピクセルの集まりです。光が少ないと、ピクセルは暗くなりますが、多ければ明るくなります。重要なのは、カメラのセンサ解像度がアプリケーションに適しているということです。解像度が高ければ高いほど、画像は細部まで鮮明になり、より正確に計測できるようになります。必要な解像度は、パーツのサイズ、検査の許容値などのパラメータから判断します。レンズの詳細については、Cognex エキスパートガイド『Using Optics to Optimize Your Machine Vision Application』をcognex.com/lensexpertguide からダウンロードして、お読みください。センサ解像度の詳細については、Cognex エキスパートガイド『Using Optics to Optimize Your Machine Vision Application』を cognex.com/lensexpertguide からダウンロードして、お読みください。
Page 8:マシンビジョンの基礎知識 8画像処理処理は、デジタル画像から情報を抽出するメカニズムで、PC ベースのシステムでは外部的に、またはスタンドアローンのビジョンシステムでは内部的に行われます。処理を行うのは、ソフトウェアで、その手順はいくつかのステップに分かれています。まず、センサが画像を取り込みます。画像を最適化し、必要な特徴がすべて際立つように、前処理が必要になることもあります。次に、ソフトウェアが特定の特徴を検出し、計測を行い、その結果を製品仕様と比較します。最後に、判断が下され、結果が送信されます。照明など、マシンビジョンシステムの物理的コンポーネントの多くは類似の仕様を提供していますが、ソリューションを考えるときに、ビジョンシステムのアルゴリズムは主要コンポーネントの中でも最重要として扱います。システムやアプリケーションによっては、ビジョンソフトウェアがカメラのパラメータを構成し、合否の判定を行い、製造現場との通信を行って、HMI 開発をサポートします。通信ビジョンシステムでは、さまざまなオフザシェルフコンポーネントが使用されるため、このようなアイテムを整理して、別のマシンへすばやく簡単に接続できるようにする必要があります。これは通常、ディスクリート入出力信号か、あるいは情報を記録または使用しているデバイスにシリアル接続経由で送信されるデータのいずれかによって行われます。ディスクリート入出力点は、プログラマブルロジックコントローラ (PLC) に接続できます。PLC はその情報を使用して、作業セルや、スタックライトなどのインジケータをコントロールします。また、リジェクトメカニズムのトリガに使用されるソレノイドに直接接続することもできます。シリアル接続によるデータ通信は、標準的な RS-232 シリアル出力、または Ethernet の形式で行われます。中には、Ethernet/IP のような高レベルの産業用プロトコルを採用しているシステムもあり、モニタなどのオペレータインタフェースに接続して、プロセスの監視や制御に便利な、そのアプリケーション固有のオペレータインタフェースを提供しています。通信や入出力の詳細については、Cognex Tech Note、『Get Control of Your Vision and ID Systems』を cognex.com/getcontroltechnote からダウンロードして、お読みください。
Page 9:マシンビジョンの基礎知識まとめマシンビジョンは、工程または品質を管理するために、デジタル画像から情報を自動的に抽出します。大半のメーカーは、人間の検査員ではなく、自動化されたマシンビジョンを使っています。これは、繰り返し行われる検査作業には機械の方が適しているからです。機械は高速で、仕事に感情をさしはさむことがなく、いつまでも作業を続けられます。また、1 分間に数百、数千個のパーツを検査し、常に一定で、信頼できる検査結果を 365 日提供することも可能です。現代の製造現場で、マシンビジョンは主に計測、検査、位置決め、認識に使用されています。マシンビジョンを使用して欠陥を減らし、歩留まりを上げ、規制への準拠を推進し、パーツを追跡することにより、メーカーはコストを削減し、利益性を増大させることができます。マシンビジョンを使って、組織の無駄を減らし、ダウンタイムを最小限に抑え、工程を改善する方法の詳細については、弊社までお問い合わせください。また、オンラインでも詳しい情報をお伝えしております。• Cognex マシンビジョン• Cognex ビジョンシステム• Cognex ビジョンセンサ• Cognex 三次元ビジョン• Cognex 工業用バーコードリーダ
Page 10:あらゆる業界に採用されているビジョン世界各地の工場に 100 万台を超えるシステムの導入実績をもつコグネックスのマシンビジョンシステムは、ほぼすべての製造業で採用され、工場の生産性や品質の向上に貢献しています。自動車に採用されているほぼ全てのシステムや部品の組み立ての製造工程では、性能を高めるためにマシンビジョンを有効に活用しています。自動車マシンビジョン対応のロボットは、携帯電話、タブレット、ウェアラブルデバイスのスケーラブルなアセンブリを可能にします。コグネックスビジョン技術は、さらに高精度なタッチスクリーンディスプレイの製造や三次元品質検査を可能にします。モバイル機器高速な画像取り込み、高度なカラーツール、および三次元検査システムによる生産性およびパッケージングの操作を向上させます。消費財食品アレルゲン管理、アセンブリ検証、品質管理およびトラック&トレース等、どんな用途でも、コグネックスは食品および飲料品業界のアプリケーションに応える幅広い画像処理装置をご提供しています。食品と飲料医療機器メーカーは、品質検査が不可欠の要因であることを理解しています。欠陥商品による責任、品質の不均一性、コストの急激な変化、規制など、すべての医療機器メーカーの収益に重大な影響を与えます。医療機器患者の安全とトレーサビリティ要件を、いかにコスト効率よく満たすかという課題を抱えています。マシンビジョンは、コンプライアンスの目標を達成するのに役立ちます。医薬品ウェハーは微細化し、薄型化が進み、さらに高価値になっていますが、コグネックスのビジョンは正確なアライメントとウェハー読み取りを実現します。半導体マシンビジョンは、電子製品の高速な組立てやトレーサビリティを最新の小型コンポーネントやフレキシブル基盤においても実現します。電子機器北・中・南米北・中・南米 1 508 650 3000ヨーロッパオーストリア 49 721 6639 393ベルギー 31 403 05 00 43フランス 33 1 4777 1551ドイツ 49 721 6639 393ハンガリー 36 1 501 0650アイルランド 0808 168 3001イタリア 39 02 6747 1200オランダ 31 403 05 00 43ポーランド 48 71 776 07 52スペイン 34 93 445 67 78スウェーデン 46 21 14 55 88スイス 49 721 6639 393トルコ 90 212 306 3120英国 0808 168 3001アジア中国 86 21 5050 9922インド 9120 4014 7840日本 81 3 5977 5400韓国 82 2 539 9047シンガポール 65 632 55 700台湾 886 3 578 0060フリーダイヤル0120-005409