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手作業で粉体を扱う場合におすすめの資料です
粉体原料を扱う工程、特に少量生産や特定の製品のみで粉体原料を使用する場合は、自動化装置や専用の機器を使用するのではなく、手作業で投入・計量することが多いと思います。
この資料では、粉体を扱うときによくある問題と解決方法について、ステンレス容器でおこなえる対策をご紹介します。
目次
・粉が飛散して周囲が汚れる問題を解決する
・異物が混入しやすい問題を解決する
・粉がなかなか出てこない問題を解決する
・静電気が生じることによる問題を解決する
このカタログについて
ドキュメント名 | 【解説資料】粉体を扱うときによくある問題と解決方法 |
---|---|
ドキュメント種別 | ハンドブック |
ファイルサイズ | 1.4Mb |
登録カテゴリ | |
取り扱い企業 | MONOVATE(旧日東金属工業)株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
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このカタログの内容
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粉体を扱うときによくある
問題と解決方法
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粉体原料を扱う工程、特に少量生産や特定の製品のみで粉体原料を使用する場合は、自動化装置や専用の
機器を使用するのではなく、手作業で投入・計量することが多いと思います。
この資料では、粉体を扱うときによくある問題と解決方法について、ステンレス容器でおこなえる対策をご紹
介します。
- 目 次 -
p3 粉が飛散して周囲が汚れる問題を解決する
p5 異物が混入しやすい問題を解決する
p7 粉がなかなか出てこない問題を解決する
p9 静電気が生じることによる問題を解決する
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粉が飛散して周囲が汚れる問題を解決する
比重が軽い粉体の場合、ホッパー容器などへ投入すると粉が舞ってしまい周囲を汚してしまうため、人力で粉
体原料を投入する際の問題となっています。粉体が周囲に飛散してしまうとその分原料のロスが増えるだけで
なく、清掃に時間がかかったり、作業環境が悪くなるなどの影響があります。
この問題を解決するには
・飛散防止のフードを取り付ける
・集塵機に接続する
・投入口のある蓋を使用する(開閉蓋/分割蓋など)
などの方法があります。
|飛散防止のフードを取り付ける / 集塵機に接続する
フードを取り付けたり集塵機を併用したりすると、粉じんの飛散を抑えることができます。
集塵フード付ホッパー 脚付
集塵機・空気輸送機と組み合わせて、
粉体投入時に舞い上がる粉を回収で
きるステンレス容器。
ホッパーサイズに合わせた大きなフー
ドで効率よく集塵できます。
比重が軽く投入時に舞う粉体の投入
に最適です。 製品動画 ▶
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【化学メーカー様納入事例】
粉体の投入計量用 集塵フード付きホッパー
フードには集塵機を接続でき、舞い上がる粉の飛散を抑
えながら投入できます。
フード上部には秤の重量表示パネルを設置するための座
板を取り付けています。
投入口の手前には作業台があり、粉が入った袋を置くこと
ができます。
ホッパー下部は、リフター、秤、受け容器が入るスペースを
作っています。
|投入口のある蓋を使用する
蓋を完全に取り外さず、必要な分だけ開けて作業すれば、粉じんの飛散を抑えることができます。
【食品メーカー様納入事例】
作業台付きホッパー
袋に入った粉の投入に使用します。
かぶせ蓋は半分だけ開閉できる仕様で、投入時に粉が舞い上がっ
たり、異物が混入するのを防止します。
女性が作業しやすいように、作業台の高さを800mm以内に抑えて
います。
【製薬メーカー様納入事例】
洗浄しやすい開閉蓋(投げ込みヒーター付き撹拌タンク用)
培地液(水+粉末) の撹拌タンクで使用します。
従来の蓋は投入口がなく、粉体投入時に蓋を外していたが、全開
になるため粉が飛散する問題があり、投入口のある蓋を製作。
開閉部に蝶番を使用せず、投入する粉、汚れ、洗浄液などが溜ま
りにくい構造にしたため、洗浄しやすくなっています。
製品動画 ▶
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異物が混入しやすい問題を解決する
粉体の投入口は大きく開けることが多く、異物が混入しやすくなっています。特に人力で粉体原料を投入する
際には、粉体を入れていた袋(パッケージ)の切れ端が落下する異物混入が発生しがちです。
この問題を解決するには
・投入口に異物受けを設置する
・排出口に異物受けを設置する
などの方法があります。
|投入口に異物受けを設置する
カゴや底が金網になっている内容器を設置することで、異物の混入を防ぐことができます。
ステンレスカゴ(容器引っかけ型)
容器に材料を入れる際の内カゴとして、袋片などの異物混入を防止します。
投入物を乗せても網目が崩れず強度のあるファインメッシュを使用しています。
オールステンレスSUS304製で、電解研磨を施しており衛生的です。
洗浄機・滅菌機への投入もできます。
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【プラント設備会社様納入事例】
内径330mmタンク用 20メッシュカゴ
ろ過(異物除去)に使われるメッシュカゴです。
金網は線径ø0.5mmの20メッシュ(平織)を使用し、小さな異物も
受けられるようになっています。
オールステンレス製なのでさびにくく衛生的です。
【製剤機器メーカー様納入事例】
ホッパー容器用内容器
粉体の入った袋を内容器の上に乗せたまま破り、中身を容器内に
投入する工程で使用します。
内容器は底が網になっており、粉体投入時に異物の落下を防止し
ます。
蓋は2分割になっており半分ずつ取り外しできます。
|排出口に異物受けを設置する
排出口に金網を取り付けた継手(ストレーナー)を設置することで、混入した異物を捕らえることができます。磁性
体異物の場合は、マグネットフィルターをホッパーの下部などへ設置することで対策になります。
【プラント設備会社様納入事例】
ストレーナー 金網付きヘルール継手
投入用容器の排出口に取り付けて使用します。
粉体投入時には、機器への異物混入を防ぎます。
液体の投入時には、固形物を取り除きます。
マグネットフィルター
ホッパーの下部などに接続し、磁性体異物の混入を防ぎます。
三角形状のマグネットバーを採用しており、丸形に比べて粉粒体が
堆積せずスムーズに流れ落ち、磁性体異物を吸着します。
丸みを帯びた底面角により、一度吸着した異物は底へ逃げ込み、
粉粒体に押されることによる再混入を防ぎます。
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粉がなかなか出てこない問題を解決する
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容器に貯蔵していた粉体を下部の排出口から取り出そうとすると、出が悪かったり詰まってしまうこと(ラット
ホール/ブリッジ)があります。粉体がスムーズに排出されないと作業工数がかかるだけでなく、製品の品質に
も影響することがあります。
この問題を解決するには
・排出口の径を大きくする
・粉体の性質に合わせて容器をカスタマイズする
・ブリッジブレーカー/バイブレーター/ノッカーなどを併用する
などの方法があります。
|排出口の径を大きくする / 粉体の性質に合わせて容器をカスタマイズする
新規導入や買い替えの際にオーダーメイドをご検討いただけると、様々な対策をとることができます。
一例としては排出口の径を大きくして詰まりにくくしたり、ホッパー角度や表面処理を変更してすべり性を向上
させるなどのカスタマイズが可能です。
詳細(別記事)▼
また、ホッパー内面の表面処理を変更することで
も、粉体の流動性を向上させることができます。 製品動画▼
粉体の付着を抑止できるgemini処理®という加工
があります。
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|ブリッジブレーカー / バイブレーター / ノッカーなどを併用する
ブリッジブレーカーなどの装置を使用すると、排出効率が向上します。
装置との組み合わせを考慮したオリジナルのホッパーを設計・製作することもできます。
ブリッジブレーカー・ブローディスク
ステンレスホッパー製作時のオプション品です。
ホッパーに穴を開けて取り付けます。
ステンレスタンク内に設置したブローディスクがエアーを流すと同
時に振動を起こし、粉粒体の流出排出を促します。
ブリッジブレーカー・ブレイクロッド
ステンレスホッパーの製作時、ホッパー部に溶接にて取り付けす
るオプション品です。
ハンドルを回すと、ホッパー内に設置した軸及びツメが回転し、粉
体の詰まりを解消します。
手動のため電源が不要です。
ノッカー座
ステンレスホッパーにノッカーを設置したい場合、弊社ではホッ
パー製作時のオプションとして専用の台座を取り付けできます。
バイブレーター用の台座や、ハンマリング用の補強板なども対応
可能です。
【食品製造メーカー様納入事例】
原料投入ホッパー(内面コーティング)
地ビール生産工程の原料投入用で使用します。
原料が残留しないようにホッパー下部にノッカーを取り付け、ホッ
パー内面にはフッ素樹脂コーティングを施して洗浄性や滑り性を
向上させています。
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静電気が生じることによる問題を解決する
粉体の入った袋を開けるときや、粉体の投入・搬送のときなどに、静電気が生じやすくなります。
静電気が生じるとロスが増えるだけでなく、粉じん爆発の原因にもなりますので注意が必要です。
この問題を解決するには
・アースをとる
・導電性車輪を使用する(キャスター付き容器の場合)
などの方法があります。
|アースをとる
アース線を容器へ取り付けられるようにすれば、容器で発生した静電気を逃がすことができます。
その他にはチェーンを容器に取り付け、床に垂らすという方法もあります。
アースラグ 【製薬メーカー様納入事例】
弊社のステンレス容器でアース(接地)を取りたい場 静電気等の対策として、ホッパー部にアースラグを取り
合のオプション加工です。 付けています。
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|導電性車輪を使用する
キャスター付き容器に導電性車輪を使用することで、容器で発生した静電気を床に逃がすことができます。
【塗料メーカー様納入事例】
ペンキ分散工程用片テーパー型容器
塗料分散工程で使用するステンレス容器です。
導電性キャスターを採用しています。
これにより帯電を防ぎ、静電気による災害を防止します。
その他の静電気対策
静電気は湿度が低くなると発生しやすくなりますので、湿度管理(加湿)することも静電気の対策になります。
また、静電気除去装置(イオナイザー)を設置して除電する方法もあります。
日東金属工業では、ステンレス容器や充填用のステンレスホッパーなどを日本国内で製作しており、粉体原料
の保管・投入・混合などの工程で長年採用いただいております。
製品は1品からのオーダーメイドが可能で、ブリッジブレーカー等の周辺機器の選定もお任せいただければ、
最適な仕様で設計・製作いたします。
粉体を扱う工程でのお悩み、気軽に問い合わせください。
日東金属工業株式会社 営業部
〒 340-0811 埼玉県八潮市二丁目 358
T E L 048-996-4221
メール sales@nitto-kinzoku.co.jp
U R L https://www.nitto-kinzoku.jp/
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