工作機械の直線/回転軸の誤差測定とアライメント調整に最適なXK10アライメントレーザーシステム

パンフレット XK10 アライメントレーザーシステム 17AW_XK10_Brochure_JP.indd 1 08/03/2019 09:55:51

精度管理の基本 加工品の品質は製造に用いる機械の性能に左 右されます。機械の誤差傾向などを把握できて いないと、自信を持って仕様範囲内に収まる製 品を製造できなくなります。 機械の性能と加工能力を定期的に測定すること がプロセスコントロールの基礎であり、性能を 定期的に測定することで、加工環境の把握と安 定化が実現します。また、機械の性能を定量化す ることで低コスト化と効率化につながります。 2 従来測定方法（ダイヤルゲージとテストバー） 17AW_XK10_Brochure_JP.indd 2 08/03/2019 09:55:55

XK10 アライメントレーザーシステムが必要な理由 工作機械には、部品メーカーからの高精度への要求の高まりを背景に、その要求 に応えるために厳格な精度仕様に適うことが求められています。 精度、効率性、信頼性の高い工作機械を製作するには、製造 時にアライメントをチェックするシステムが不可欠です。製造 時にアライメントをチェックできていれば、機械の組立て後と いう修正がより困難な場面で誤差が見つかる事態を防げま す。また、現場でのサービス時やメンテナンス時、衝突後に規 定のアライメントチェックを行うことも効果的です。 レーザーによるアライメントチェックは、直角定規、ダイヤル ゲージ、オートコリメータ、測定治具といった従来の方法に代 わる、工作機械をより速く簡単かつ正確にアライメント調整す るための優れた手段です。 XK10 アライメントレーザーシステムは工作機械の直線軸お よび回転軸の幾何誤差の測定を目的として開発されました。 コンパクトで多様な取付け方法に対応している XK10 はさま ざまな構成で使用できるため、対象の工作機械がどのような タイプやサイズであっても誤差を測定できます。 XK10 はデジタル形式でデータを記録して、測定項目ごとに 詳細な誤差レポートを出力可能です。従来のアライメントチ ェック方法につきまとう人為的なミスやレポートエラーを低 減できます。 XK10 アライメントレーザーシステム 3 17AW_XK10_Brochure_JP.indd 3 08/03/2019 09:55:57

XK10 の測定項目 直線軸の幾何誤差測定 真直度 単一軸の垂直および水平方向の真直度を測定します。工作機械の種類 にかかわらず、ステージやガイドの取付け時のアライメント調整に使 用します。 直角度 機械の 2 軸間の直角度を測定します。この測定を行う一般的な場面と しては、機械アームとベッドを確実に直角に配置する場合、機械レール 同士のアライメントを調整する場合、機械パーツ同士を直角に組み付 ける場合などです。 平面度 機械ベッド、レール、その他の平面の垂直方向の偏差を測定します。治 具間や機械のパーツ間の高さの差など、連続面や不連続面を測定でき る、汎用的な測定です。 水平度 重力や他の機械面に対する水平度を測定します。機械ステージのアラ イメント調整や機械構造の経年的なひずみのチェックに使用するのが 一般的です。また、他の機械を基準にした機械の水平出しにも使用で きます。 4 17AW_XK10_Brochure_JP.indd 4 08/03/2019 09:55:59

回転軸の幾何誤差測定 真直度 回転工具や小型工具の各軸に沿った水平方向および垂 直方向の真直度を測定します。また、旋盤に対するバーフ ィーダーなど、機械パーツのアライメント調整にも使用で きます。 同軸度 回転中心 2 点間のずれを測定します。旋盤製作時など、 回転主軸やチャックのアライメント調整に一般的に使用 します。 主軸方向 主軸またはチャックが向いている角度を測定します。360° 全周にわたって主軸やチャックが同一方向を向いている かを確認できます。対象となる主軸やチャックに制限はあ りません。 5 17AW_XK10_Brochure_JP.indd 5 08/03/2019 09:56:03

従来の方法と比べたメリット 直線軸測定 従来の直線軸の幾何誤差測定方法では、直角定規、高精度インクリノメーター、ダイヤルゲージが必要です。これらは測定が手動であ るため人為的なミスを伴う可能性が高く、特に機械から治具を外す必要がある場合は測定が困難です。 XK10 アライメントレーザーシステムは 軽量でコンパクトなデジタルシステムであ り、各種幾何誤差を単独で測定および記録 できます。 誤差がリアルタイムに表示されるため、測 定中に機械をアライメント調整できます。 回転軸測定 従来の回転軸の幾何誤差測定方法では、テストバーやダイヤルゲージが必要です。この方法では大型機での測定が困難です。また、 解釈や計算を誤る可能性が高まります。 XK10 アライメントレーザーシステムは、主 軸やチャックに直接取り付けられるため、回 転誤差を正確に測定できます。また、自動解 析により測定直後に結果が得られるため、 人為的なミスを防止しながらデータを取得 できます。 コンパクトな設計と直感的操作可能なソフ トウェアにより、短時間で簡単に測定データ を取得できます。 6 17AW_XK10_Brochure_JP.indd 6 08/03/2019 09:56:06

システム概要 ラウンチユニット 大半の測定でラウンチユニットをレーザーユニットとして使用します。測定範囲は 30m です。 • 配置し易さ：乾電池駆動でコンパクト。配置を補助するためのマグネット脚部、レベル調節用ね じ、高精度水準器を一体化したデザイン • 回転ヘッド：グリッドポイントで平面度を測定できるレーザーを簡単に配置可能 • 2 個のレーザー照射口：ペンタプリズムを内蔵し、フレキシブルな取付けやレーザービーム照 射角度の 90°ワンタッチ切替え可能 直線軸の幾何精度測定にはラウンチユニットと M ユニットを使用します。 S ユニットと M ユニット S ユニットと M ユニットそれぞれには発信部と受光部が組み込まれています。測定す る誤差に応じてさまざまな構成にセットアップして使用します。 • ワイヤレス通信：S ユニットと M ユニットはタブレットとワイヤレスで通信 • 軽量で取扱いが簡単：バッテリー駆動式でコンパクトなため配置が簡単 • 簡単なアライメント：内蔵ビームステアラでアライメント調整が簡易化 回転軸の幾何精度測定には S ユニットと M ユニットを使用します。 タブレット タブレットは、測定値のリアルタイム表示や、測定値の取得および記 録に使用します。 • ワイヤレス通信：S ユニットおよび M ユニットとワイヤレスで通信 • 優れた携帯性：バッテリー駆動式で、1 回の充電で最長 30 時間使 用可能 • 使いやすい設計：シンプルなインターフェース • 人間工学に基づくコンパクトな設計：ソフトなグリップと大型ボタン を採用 7 17AW_XK10_Brochure_JP.indd 7 08/03/2019 09:56:12

XK10 のインターフェース ユーザーの使い勝手を念頭に置いて設計された、直感的かつ簡単に操作可能なインタ ーフェースです。 使いやすい設計 測定項目ごとに手順が表示されるため、高度な知識がなくても操作できます。 リアルタイムデータ表示 アライメント調整中や測定中はリアルタイムのデータがグ ラフィカルに画面表示されます。 データエクスポート タブレットから各測定の詳細レポートを作成できま す。このレポートは USB (ケーブルまたはメモリ）で PDF と XML 形式にエクスポートできます。 8 17AW_XK10_Brochure_JP.indd 8 08/03/2019 09:56:18

自由度の高い取付け方法 XK10 には各種機械構成に対応できる汎用治具が付属します。 XK10 システムの付属品： マグネットマウント ラウンチユニットには機械面に水平または垂直に取 り付けるためのマグネットベースが一体化していま す。また、S ユニットと M ユニットはマグネットベース に取り付けて自在に配置できます。なお、標準的なマ グネットベースと回転式ヘッドを組付けたマグネット ベースが 1 個ずつ付属します。 主軸アダプタ 主軸アダプタはラウンチユニットや各ユニットの旋盤 や主軸への取付けに使用します。ラウンチユニット、S ユニット、M ユニット用のアダプタが付属します。 ラウンチユニットマウント ラウンチユニットはラウンチユニットマウントでレー ルや機械のベースに固定できます。ラウンチユニット を機械に固定することで、三脚を使用する場合につき まとう振動や移動などの外的誤差を抑えられます。 リファレンスマウント リファレンスマウントは S ユニットや M ユニットをレ ールの側面や縁に磁力固定し測定軸方向に配置する のに使用します。レールのフルストロークにわたって 高い繰り返し精度を維持できるように設計されていま す。また、S ユニットや M ユニットを簡単に回転させ て、90°間隔でロックすることもできます。 9 17AW_XK10_Brochure_JP.indd 9 08/03/2019 09:56:26

レニショーのノウハウと 世界的なサポートネット ワークによるバックアップ 10 XK10 を使用した直角度測定 17AW_XK10_Brochure_JP.indd 10 08/03/2019 09:56:28

サービスと品質 レニショーはお客様に完全なソリューションをお届けするために、サービスと品質の向 上に日々努めています。 トレーニング レニショーはお客様の現場でもレニショーのトレーニングセンターでも受講いただける、さまざま な分野をカバーした各種オペレーター向けトレーニングコースを用意しています。これまでに培っ た精密測定の経験を活かして、レニショー製品だけでなく、その基盤を成す科学原理や最良の方 法についてもお伝えできます。 トレーニングコースを受講することで、製造プロセスの生産性を最大限に高めることができるよう になります。 サポート レニショーは品質と生産性を高める製品をお届けし、優れたカスタマーサービスと、想定される製 品使用用途に関する専門知識を通してお客様にご満足いただけるよう常に努力しています。レー ザーシステムやボールバーシステムを購入いただくと、機械測定に加え、製造装置のサービスを 十分に理解したレニショーの世界的なサポートネットワークをご利用いただけます。 認証 レニショーは最新の ISO 9001 品質保証規格認証を取得しており、この規格に関する監査を定期 的に受けています。この規格は、レニショーが最高水準の設計、製造、販売、アフターサービス、再 校正を維持していることを証明しています。 校正証明書は、英国認証機関認定審議会に正式認可され、国際的にも認知されている BSI Management Systems から発行されています。 11 17AW_XK10_Brochure_JP.indd 11 08/03/2019 09:56:31

システム仕様 システム性能 ラウンチユニット S ユニットと M ユニット ビーム測定範囲 30m 20m レーザー出力 クラス 2 クラス 2 電源 単二電池 1 個 内蔵リチウムイオンバッテリー (2.4Wh) 操作時間 最高 24 時間 最高 5 時間 水準器の目盛り 20µm/m – 仕様精度範囲 10°C～40°C 推奨再校正期間 2 年 タブレット 内蔵バッテリー：リチウムイオン (43Wh) 電源 外部バッテリー：単二電池 4 個 操作時間 最高 30 時間（内蔵バッテリーのみ） スクリーンサイズ 5.7 インチ ワイヤレス通信範囲 30m 12 17AW_XK10_Brochure_JP.indd 12 08/03/2019 09:56:34

性能仕様 真直度（ラウンチユニットおよび M ユニット） 範囲 ±5mm 精度 ±0.01A ±1µm A = 表示値 直角度 範囲 ±5mm 精度 ±0.02A / M ±10µm/m A = 表示値 M = 測定距離 (m) 平面度 範囲 ±5mm 精度 ±0.01A ±1 ±(1 + 1.1M) µm A = 表示値 M = 測定距離 (m) 主軸方向 範囲 ±5mm 精度（垂直） ±3µm/300mm 同軸度 範囲 ±5mm 精度（角度） ±1µm/100mm 13 17AW_XK10_Brochure_JP.indd 13 08/03/2019 09:56:36

レニショー機械測定ソリューション レニショーは機械性能向上、機械稼働率向上、計画的予防保全を実現するための各種キ ャリブレーション製品を取り揃えています。 検証 補正 機械性能を検証し、 機械の指令値と実位 仕様を満たしているか 置の誤差を補正して を確認 パフォーマンスを向上 製造 診断 機械製造中に正確に 機械コンディションの 軸をアライメントする 定期チェックを介して、 ことで直線軸および回 誤差原因を特定し想定外の 転軸の幾何誤差を低減 ダウンタイムを抑制 XK10 XM-60 XL-80 QC20-W AxiSet™ Check-Up XR20-W 14 17AW_XK10_Brochure_JP.indd 14 08/03/2019 09:56:37

レニショーの技術革新により産業精密測定を変革 レニショーでは工作機械や三次元測定機などにさまざまなキャリブレ ーションソリューションをお届けしています。 XM マルチアクシスキャリブレータシステム • 軸方向問わず 1 回のセットアップで 6 自由度を測定 • 独自技術、光学式ロール測定と光ファイバーラウンチユニット XL-80 レーザー測定システム • 究極のトレーサビリティと汎用性を備えたモーション解析システム • ±0.5ppm の立証された位置決め測定精度 XR20-W 回転軸割り出し角度測定装置 • ±1arc 秒の測定精度 • 完全なワイヤレス操作で短時間、かつ簡単にセットアップ QC20-W ボールバーシステム • 工作機械の性能検証に最も広く使用されているシステム • 機械停止時間、不良品、検査コストを低減 工作機械用 AxiSet™ Check-Up • 回転軸の性能を機械上で短時間で測定 • 回転軸の回転中心の誤差を正確に検出してレポート 詳細については、www.renishaw.jp/calibration をご覧ください。 15 17AW_XK10_Brochure_JP.indd 15 08/03/2019 09:56:39

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