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ETC試験で能力が評価された自動粉体分注を利用したCHRONECTクアントスは、0.1mgから数グラムまで、最大32種類の粉体を、288サンプルまで完全自動調製が可能です。
メトラー・トレドの自動粉体分注システム(クアントス)はEnabling Technologies Consortium™(ETC:製薬業界の利益のために医薬品の化学、製造、品質管理(CMC)に関連する問題に共同で取り組む、製薬/バイオテクノロジー関連の大企業からなるグループ)によるETC試験にて、幅広い多様な粉体タイプをバイアルに正確に計量する能力が評価されました。
CHRONECTクアントスには、メトラー・トレドの優れた計量と分注技術に最先端の6軸ロボットアームが組み込まれています。 小さな設置面積ながら、比類のない正確性、繰り返し性、作業性、柔軟性で自動分注を実現します。
また、微細、乾燥、帯電、圧縮状、粒状、不均一の特性を持つ物質にも対応します。 設置面積が小さいため、研究室の作業台、キャビネット、グローブボックスに柔軟に設置し、さまざまな種類のプロセスに対応できます。
このカタログについて
ドキュメント名 | 【ETC試験で認められた自動粉体分注】複数の成分を含む粉体調合用の完全自動調製ソリューション |
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ドキュメント種別 | 製品カタログ |
ファイルサイズ | 530.9Kb |
登録カテゴリ | |
取り扱い企業 | メトラー・トレド株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
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このカタログの内容
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CHRONECTクアントス
自動粉体分注ソリューション
完全に自動化された粉体分注
協調して動作する6軸ロボットアームを
使用し、複数の原薬の調合や有毒な物
質を無人環境下で高品質に自動調製
します。 他の生産的な作業をする時間
を手に入れることができます。
物質使用量の最適化
クアントスの計量/分注技術により、極
めて少量の危険なサンプルや有毒サ
ンプルでも高精度かつ0.1mgまでの繰
返し性で計量し、高価なサンプルのこ
ぼれを最小限に抑えながら最高の収
率を実現します。 サンプルは分注ヘッ
ドに封じ込められるため、有毒な物質
への接触を最小限に抑えられます。
幅広い容器のサイズ 完全自動調製
CHRONECTクアントスはさまざまな形
のプレートを一度に3つまで保持する 複数の原薬を含む調合
ことができます。バイアルまたは容器
は36個(3 × 12)と288個(3 × 96)、 CHRONECTクアントスは、0.1mgから数グラムまで、
容量は1~ 8mLが可能で、一度の作業
で種類の異なるすべてのバイアルを保 最大32種類の粉体を、288サンプルまで完全自動
持できます。 調製が可能です。
このユニークなソリューションには、メトラー・トレ
実験の簡単な設定 ドの優れた計量と分注技術に最先端の6軸ロボット
CHRONOSソフトウェアを使用すると、 アームが組み込まれています。 小さな設置面積な
最大32個の粉体容器で複数の原薬を
含む調合を簡単に計量できます。 直感 がら、比類のない正確性、繰り返し性、作業性、柔軟
的な操作が可能なPCユーザーイン 性で自動分注を実現します。
ターフェイスにより、さまざまな作業の
設定や、新しいトライアルのための再
利用を迅速に行えます。 CHRONECTクアントスは、微細、乾燥、帯電、圧縮状、
粒状、不均一の特性を持つ物質にも対応します。 設
置面積が小さいため、研究室の作業台、キャビネッ
ト、グローブボックスに柔軟に設置し、さまざまな
種類のプロセスに対応できます。
Quantos Powder Dosing
Page2
複数の成分を含む粉体の調合用の完全自動調製
CHRONECTクアントスは、最高の生産性でサンプルを処理し、最小量で最も正確な分注量で最大32個
の容器を扱うことができ、ほとんどの研究室の作業台に最適に設置できます。
基本的なCHRONECTクアントスプラットフォームは、次の主なコンポーネントで構成されています。
• バイアル取り扱いツールと分注ヘッド付きのCHRONECT Bionic 6軸ロボットアーム
• 最大32個の分注ヘッド置き場を備えた分注ヘッドラック、確認用RFIDリーダー
• 最大3つのバイアルラックホルダー、12個、24個、48個、96個のバイアルまたは容器を収納
• XPE206DR天びん(81/ 220g~ 0.005 / 0.01mg)、Q2クアントス分注ユニット付き
• CHRONECT自動プラットフォームとコントローラーボックス
• CHRONOS標準ソフトウェア、PC、モニター
提携パートナー、Axel Semrau GmbH & Co. KG社
ドイツのAxel Semrau社は、研究室の自動化分野に関する専門知識を備え、研究室向けの完全な自動
化ソリューションのプロバイダーとして開発と販売に35年以上の実績を誇ります。 メトラー・トレドと
提携した同社は、CHRONETクアントスソリューションの提案、製造、販売、サービスを専門に行うパー
トナー企業です。
詳しくはウェブサイトへ: www.axel-semrau.de
テクニカルデータ
サンプルと分注 粉体分注の範囲 0.1mg~数グラム
容器分注ヘッド 最大32個のクアントス分注ヘッド
使用できる容器 288個の容器(直径6mm)から36個の容器(直径28mm)
適している粉体 流動性、飛散性、顆粒、帯電
分注時間(容器1個あたり) 10 ~ 60秒(成分により異なる)
対応する天びんモデル XPE56Q、XPE206DR、XPE205、XPE204
最小表示レンジ 0.001~ 0.1mg
USP最小計量値 5 ~10mg(成分と天びんの正確さにより異なる)
ロボットアーム モデルの種類 Chronect Bionic提携タイプ
軸の数 / 最大レンジ 6軸 / 500mm
最大ペイロード / ロボット重量 3kg / 15kg
最高速度 / サイクル時間 1m/秒 / 180º/秒
ポジションの繰返し性 ±0.1mm
取り扱いツール 分注ヘッドと使用できる容器の両方を取り扱える固定取り付けツール1個
オペレーティングシ 動作と接続 Windows PC、Win10
ステム タスクと調合の設定 CHRONOSソフトウェア
データとレポートの管理 CHRONOSソフトウェア
オプション 静電気除去装置 HAUG静電気除去ツインバーソリューション(必須)
追加オプションまたは変更 お問い合わせください
プラットフォーム 最大寸法(およそのW × D × H mm) 950 × 700 × 750mm(ロボット)
450 × 420 × 180mm(コントローラーボックス)
Mettler-Toledo GmbH メトラー・トレド株式会社 www.mt.com/quantos
Laboratory Weighing ラボテック事業部
CH-8606 Greifensee Tel. 03-5815-5515 詳しくはウェブサイトへ
Switzerland Fax. 03-5815-5525
Tel. +41 44 944 22 11
Fax. +41 44 944 30 60 © 03/2019 Mettler-Toledo K.K.,
30527882A
Subject to technical changes. 製品仕様は予告なく変更することがあります。
© 03/2019 Mettler-Toledo GmbH
Global MarCom 2597 KA
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ETC粉体分注試験
医薬品研究開発のボトルネック緩和
Enabling Technologies Consortium™(ETC)は、 ETC試験:自動粉体分注
製薬業界の利益のために医薬品の化学、製造、品 既存の自動粉体分注テクノロジーの優劣を把
質管理(CMC)に関連する問題に共同で取り組む、 握するために、ETCのHTE(High Throughput
製薬/バイオテクノロジー関連の大企業からなるグ Experimentation)作業部会により独自の評価が行
ループです。規定量の粉体の分注タスクは、医薬品 われました。この作業部会はAstraZeneca社(AZ)、
の研究開発で、特にスクリーニングアプリケーション Bristol-Myers Squibb社(BMS)、GlaxoSmithKline社
などのHTE(High Throughput Experimentation) (GSK)、Merck & Co.社、Pfizer社で構成されてい
の分野で重要性を増していますが、現時点では、こ ます。この試験では、メトラー・トレドのクアントス
れがボトルネックになるものと考えられています。し を含む4つの市販の自動粉体分注プラットフォー
たがって、自動粉体分注テクノロジーの向上はボト ムを使用して、幅広い多様な粉体タイプをバイア
ルネックを緩和し、APIや薬剤製造の研究開発に役 ルに正確に計量する能力を評価しました。
立ちます。その結果、研究開発の効率が向上し、新 このベンチマーク試験の結果、『Collaborat ive
たな治療法のリードタイムが短縮され、患者や消費 Evaluation of Commercially Available Automated
者にメリットをもたらします。 Powder Dispensing Platforms for High Throughput
Experimentation in Pharmaceutical Applications』
が2018年のPittcon 2018 [1]で発表されており、
OPRDでも公開される予定です[2]。
Automated Powder Dosing
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背景
医薬品の開発ではリキッドハンドリングロボットの使用が十分に確立されていますが、粉体の自動分注はこれよ
りもかなり困難な道をたどってきました。このテクノロジーは、「スペシャリスト」システム(非常に限られた粉体タ
イプだけに適したもの)または「複雑」なシステム(トレーニングを受けたエキスパートオペレーターと、粉体タイ
プごとに手間のかかる設定が必要)と見なされることが頻繁にあります。
このETC試験が実施される前は、既存のどの自動粉体分注テクノロジーも、すべての材料またはアプリケーショ
ンのニーズを満たすことはできないものと考えられていました。したがって、医薬品研究開発でのHTEの効率を
向上する堅牢な汎用ソリューションのさらなる開発を促すために、現在のテクノロジーのギャップと、テクノロ
ジーの進歩のための目標となる分野を特定することをこの試験の目的としました。
ETCベンチマーク試験
この試験では、4つの既存の自動粉体分注プラットフォームを比較して、一連の標準粉体をバイアルに正確に分
注する能力を評価しました。この実験戦略には、標準化されたプロトコルを使用して、客観的で先入観のない系
統的な試験の実行が必要です。試験は、5つのHTEグループ企業によって米国と英国の7つの異なる場所で実行
されました。各分注の分注質量(mg)と分注時間(秒)を測定しました。
• 目標分注重量:2mg、10mg、50mg
• 目標分注量あたり3回の測定、測定1回あたり分注20回
ドラフト、局所排気装置(LEV: local exhaust ventilation)、グローブボックス、パージボックス、開放された実験台
など、試験に関わった試験ラボ内のさまざまな場所で粉体分注試験を実行しました。これは、それぞれのラボで
通常行われる作業の特性から選んだものです。
会社名 場所 国
AstraZeneca社(AZ) マックルズフィールド 英国
Bristol-Myers Squibb社(BMS) ニューブランズウィック(ニュージャージー州) 米国
GlaxoSmithKline社(GSK) アッパーメリオン(ペンシルベニア州) 米国
ケニルワース(ニュージャージー州) 米国
Merck & Co.社 ローウェイ(ニュージャージー州) 米国
ウェストポイント(ペンシルベニア州) 米国
Pfizer社 グロトン(コネチカット州) 米国
表1:粉体分注実験に関わったHTE(High Throughput Experimentation)作業部会の参加企業
標準粉体の選択
製薬ラボで一般的に見られる、取り扱いが困難な幅広い物理特性を表す7つの標準粉体を慎重に選択しました。
次に挙げる7つの粉体は、さままな流動性、粒度/形状、密度、吸湿特性を持っています。
• D-マンニトール̶大きい粒度、ラスと呼ばれる粒子形状
• フュームドシリカ̶非常に低いバルク密度、高い圧縮性
• L-プロリン̶非常に高い吸湿性による質量増加
• 石灰石粉末̶高い真密度、最も流動性の低い粉体(最も低い流動関数係数)
• ポリビニルポリピロリドン(PVPP)̶ 高い吸湿性、0% RHにおいても水分を吸収
• 塩化ナトリウム̶非常に大きい粒度、最も流動性の高い粉体(最も高い流動関数係数)
• チアミンHCl̶中程度の粉体流動、密度、吸湿性、板状の形状
粒度は特定の粉体の流動性において最も重要な要素です。粒度が小さいほど流動性が低くなります。しかし、
形状や不規則性などの他の物理特性も流動性に影響を与えます。
2 Case Study
METTLER TOLEDO
ETC Case Study
Page5
標準粉体
D-マンニトール 4.8 0.573 0.815 1.4825 122 10% 0.15% 0% ラス状 0.57 0.76 2.11 4.32
フュームドシリカ 4.1 0.0325 0.0481 2.3437 17.9 30% 27% 19% 凝集体、不規則 0.71 0.73 10.10 23.05
形状粒子
L-プロリン 3.4 0.419 0.665 1.3698 94.6 50% 159% 19% 針状 0.45 0.71 0.90 2.21
石灰石粉末 2.7 0.483 1.04 2.6798 4.23 50% 1% 0% 凝集体、不規則 0.63 0.75 9.52 2.05
形状粒子
PVPP 6.0 0.343 0.458 1.2081 98.8 0% 44% 0% 凝集体、不規則 0.72 0.81 1.95 2.77
形状粒子
塩化ナトリウム >50 1.25 1.38 2.1543 348 60% 147% 0% 立方体 0.84 0.91 0.11 7.84
チアミンHCL 6.5 0.241 0.448 1.3873 45.1 10% 35% 2.5% 板状 0.61 0.78 2.10 10.21
表2:試験用に選択した7つの標準粉体の物理特性データ
試験の結果
8か月間にわたり、5つの製薬企業で合計17,797個の粉体分注データポイントを収集しました。データ検証プロ
セスの後、16,175個の有効なデータポイントを統計データ分析に含めました。185回の測定をクアントスで実施
し、合計で3692個の有効な分注を記録しました。機器の動作停止や時間切れ、ゼロの読み取り値、目標値を外れ
る異常、アルゴリズム読み取りフェーズなどを理由に1,622個のデータポイントを分析から除外しました。クアン
トスから除外する必要があったデータポイントはわずか0.2%でした(3,698の読み取り値のうちの6個)。
さまざまな粉体タイプの分注精度
図1に、7つの各標準粉体の分注データを示します。左側のy軸は精度(%エラー)を表しています(上の列=目標
分注量2mg、中央の列=10mg、下の列=50mg)。グラフの異なる色は異なるプラットフォームを表し、クアントス
[メトラー・トレド]のデータポイントは緑色で示します。
注:フュームドシリカの50mgの分注は除外しました。これは、一部の自動化プラットフォームではこの低密度の
粉体を分注できないからです。
P1
クアントス
P3
P4
P=プラットフォーム
分注回数
図1:試験対象のすべてのプラットフォームでのすべての物質の分注質量と%エラー。クアントスのデータを緑色で示し
ます。
3 Case Study
METTLER TOLEDO
ETC Case Study
%エラー
流動関数係数(4kPa)
バルク密度(g/cc)
タップ密度(g/cc)
真密度(g/cc)
粒度D[4.3]
吸湿性: 質量増加の開
始(RH%)
吸湿性: 最大質量増加
(wt%)
吸湿性: 最終質量増加
(wt%)
形状–SEM
アスペクト比
QicPic(A50)
球形度QicPic(S50)
透過性(1.00kPa)
圧縮性(0.5kPA)
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緑色の点の分散が見られないことから、クアントスはこれらの試験できわめて良好な結果を示しています。ほとんど
の点がx軸付近に良好にまとまっており、分注エラーが最も低いことがわかります(=最も正確)。多くの場合、緑色の
クアントスの点は、大きいエラーを示す他のプラットフォームの赤、青、黄色の点に隠れています。
クアントスは、特に難しい2mgの目標値について、試験対象の自動粉体分注システムの中で最も
正確でした。
さまざまな粉体タイプを取り扱う能力
この試験は、クアントスが幅広い粉体タイプを正確に高い信頼性で取り扱う能力を示しました。
流動性の高いまたは低い粉体
• 塩化ナトリウムは最も高い流動関数係数(>50 4kPa)を持つため、最も流動性が高い粉体です。
• 石灰石粉末は最も流動性が低い粉体です(2.7 4kPa)。
塩化ナトリウムは流動性が高いため、自動化システムで取り扱うのは困難です。ただし、クアントスは、最も困難な
2mgの目標値について報告された最も下の精度域でこの物質を適切に取り扱うことができます。クアントスは流
動性の低い石灰石粉末を非常に適切に取り扱います。すべての目標重量での分注が、報告された最も下の精度域
(0~10% RSD)に収まりました。
吸湿性の高いまたは低い粉体
• PVPPは0% RHで質量増加を開始します。
• L-プロリンは最大質量増加が最も高く、159 wt%です。
これらの粉体は、いずれも吸湿性の面から取り扱いが難しいという特性を持っています。PVPPは0% RHで吸湿を
開始し、L-プロリンは重量で最大159%の水を吸収します(90% RHにおいて)。クアントスは、これらの両方の物質
を非常に良好に分注します。すべての目標重量の分注の平均が最も下の精度域内にあります。
バルク密度の高いまたは低い粉体
• フュームドシリカはバルク密度が最小で、0.0325g/ccです。
• 塩化ナトリウムはバルク密度が最大で、1.25g/ccです。
極端なバルク密度値を持つ粉体は自動化システムで取り扱うのが困難です。ただし、クアントスは適切に取り扱う
ことができます。バルク密度の低い10mgのフュームドシリカを最も下の精度域で分注できましたが、この物質の
2mgの分注はそれよりも困難でした。高いバルク密度を持つ塩化ナトリウムは、2mgと50mgのいずれの目標値も
最も下の精度域で分注できました。
粒度の変化
• 石灰石粉末は、粒度が最小の4.23Dです[4,3]。
• 塩化ナトリウムは、粒度が最大の348Dです[4,3]。
粒度は粉体の流動性に大きな影響を与えます。クアントスは石灰石粉末を非常に適切に取り扱います。すべての分
注は10% RSD未満でした(報告された中で最も低いカテゴリー)。塩化ナトリウムは粒度が大きい(したがって流動
性も大きい)ため分注が困難ですが、クアントスはこの物質を前述のように適切に処理できます。
粒子の形状の変化
• チアミンHClの形状は板状です。
クアントスはチアミンHClもきわめて適切に取り扱います。すべての分注データは、報告された中で最も下の精度
域にあります。チアミンHClは、中程度の粉体流動、密度、吸湿特性を持っています。一般的にクアントスは、立方体、
針状、板状、ラス状、凝集不規則形状粒子など、幅広い粒子形状に完全に対応します。
4 Case Study
METTLER TOLEDO
ETC Case Study
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さまざまな粉体タイプの分注時間
分注時間は、ETC試験で測定された第2のパラメータです。これは、高スループットスクリーニングアプリケーション
にも非常に大きな影響を与えます。分注プロセス中に粉体特性が変化する傾向がある場合(吸水傾向など)、分注
時間は重要になります。ただし、分注時間は、主にワークフローのスループットと総合的な生産性に直接的な影響
を与えます。簡単に言うと、精度が許容誤差内にある限り、粉体プレートにすばやく分注できるほどいいということ
です。
クアントス
P3
P4
P=プラットフォーム
分注回数
図2:試験対象の3つのプラットフォームで測定した、目標分注量が2mg、10mg、50mgのときの7つの異なる粉体タイプの
分注時間(秒)。クアントスのデータを緑色で示します。
図2では、緑色の点がx軸に近く、他の色の点でほとんど隠れていることから、クアントスの分注速度が他のプラット
フォームよりも優れていることがわかります。
注:プラットフォーム1は記録された分注時間が非常に少ないため、青色のデータはグラフに含まれていません。
総合的に、試験対象の自動粉体分注システムの中でクアントスが最速でした。
ETCの所見
ETC試験では、自動粉体分注システムの総合的な性能に影響を与えるいくつかの重要な要因があると結論付けて
います。
• 設置場所は、特定の物質の正しい粉体分注に関して重要な役割を果たします。
• ほとんどの自動化システムは分注目標量が高くなるほど優れた性能を示すため、最小目標値(2mg)が最も困難
です。
• 環境条件は粉体の分注に影響を与え、一般的には湿度が高くなるほど分注精度にマイナスの影響が生じます。
これは、粉体の流動性への影響によるものです。
まとめ
この試験は、メトラー・トレドのクアントス自動粉体分注テクノロジーが、極端な物理特性を持つものも含めて、幅広
い多様な粉体タイプを取り扱うことができることを証明しました。クアントスは、さまざまな封じ込めシステム内で少
ない目標重量を正しく分注できます。特定の粉体タイプに合わせた設定または最適化に時間を取られずに、またエ
キスパートユーザーのトレーニングなしに正確な結果を得ることができます。クアントスは、誰もが容易に使用でき
るラボの一般的なウォークアップアプリケーションになります。ユーザーの曝露を最小限に抑えるといった点でも大
5 Case Study
METTLER TOLEDO
ETC Case Study
時間(秒)
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きな安全上のメリットがあります。また、最も重要なのは、医薬品の研究開発におけるスクリーニングや調合ワーク
フローのボトルネックの緩和に役立つ点です。
クアントステクノロジーの主要な利点
取り扱いが困難な少量の目標重量でも正確
ETC試験では、クアントスが、評価対象の他のシステムと比較して、ほとんどすべての粉体と目標重量で精度と分注
時間の面から優れた分注性能を示しました。取り扱いが困難な幅広い物理特性を持つすべての粉体タイプで、クア
ントスが信頼性の高い堅牢なデータを提供できる非常に高い能力を持つことが証明されました。
クアントスには、2mgの最小目標重量の分注に大きな強みがりあります。
使いやすさ、設定時間やエキスパートユーザーは不要
ETCにより得られた結果は、試験を通じて標準タイプの分注ヘッドを使用し、標準アルゴリズムを使用した点、また
対象の粉体タイプごとに分注パラメータを最適化する必要がない点を考慮すると、特に印象的です。これにより、
エキスパートユーザーを必要としないシンプルな標準の設定でクアントスシステムを非常に容易に使用できること
が証明されました。
さまざまな封じ込めシステム内での信頼性の高い操作による安全性とユーザーの曝露の最小化
ETC試験でクアントスシステムについて収集された粉体分注データは、ドラフト、グローブボックス、LEV、パージボッ
クスなど、操作が難しい試験対象のすべての場所で一貫した高い信頼性と精度を示しました。これは、クアントスシ
ステムが、毒性物質を適切な環境で正しく分注できる安全なオプションであることを意味しています。
参考文献
1) ETC presentation, Pittcon, 1 March 2018, Matthew Bahr (GlaxoSmithKline) "A Collaborative Study on High Throughput
Powder Dispensing Platforms". http://www.etconsortium.org/pittcon2018
2) ETCの出版物。詳細は未発表。
ETCについての補足説明
このホワイトペーパーで提供した情報は、ETC(Enabling Technologies Consortium)が行った独自の試験を参考に
しています。さらに、本書はマーケティングを目的にメトラー・トレドが作成したもので、発表前にETCに提供し、ここ
で参照したETC試験が正確であることの検証を受けています。このためこのケーススタディは、ETCまたはその参加
企業による支持を意味するものではありません。
ETC(Enabling Technologies Consortium)(http://www.etconsortium.org)はIQ(International Consortium for
Innovation & Quality in Pharmaceutical Development)(https://iqconsortium.org)から派生したグループです。
• 現時点でのETCの参加企業:AbbVie社、Amgen社、Astra Zeneca社、Biogen社、Boehringer Ingelheim社、
Bristol-Myers Squibb社、Celgene社、Eli Lilly & Co.社、Genentech社、GlaxoSmithKline社、Merck & Co.社、
Pfizer社、武田製薬工業(2018年3月)。
• 現時点でのETCの参加企業の一覧:http://www.etconsortium.org/members/
•現時点でのIQの参加企業の一覧:https://iqconsortium.org/about/current-members/
www.mt.com/quantos
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ETC Case Study