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簡易画像解析を用いた晶析操作の最適化

事例紹介

当ホワイトペーパーでは、中間工程である晶析操作(化合物Y )に対し、短期間の新装置適用実験を行い、処理時間を60% 短縮するとともに、難点である種晶添加操作の排除に向けた裏付けデータの採取を行った事例をご紹介します。画像を用いた簡便な手法すなわち、RBI(RelativeBackscatter Index)により不必要なホールド時間を迅速につきとめるとともに、リアルタイム顕微鏡画像により冷却速度の違いに対する結晶成長および核発生状況の違いを明らかにしました。
解析結果を元に最適化した晶析を行ったところ、ホールド時間を短縮し、さらにより速い冷却で良好な結晶成長速度を保ちながら、結晶粒度と結晶形状を従来通りに維持した最終製品を得ることができました。また困難を伴っていた種晶添加操作を排除できるかを判断するために、種晶添加を行わない晶析法を設計し、特性評価を行いました。所望の結晶粒度・結晶形状を得るために数回の温度サイクルを必要とするなど、検討すべき点があるものの、種晶添加排除の可能性が
示されました。最後にRBI と濁度の簡単な比較実験を元に、従来法と新技術の違いを示します。

このカタログについて

ドキュメント名 簡易画像解析を用いた晶析操作の最適化
ドキュメント種別 事例紹介
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取り扱い企業 メトラー・トレド株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧)

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このカタログの内容

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簡易画像解析を用いた 晶析操作の最適化 著者: Des O'Grady PhD、Ulrich Schacht PhD(メトラー・トレド) 当ホワイトペーパーでは、中間工程である晶析操作(化合物 Y)に対し、短期間の新装置適用実 験を行い、処理時間を60%短縮するとともに、難点である種晶添加操作の排除に向けた裏付 けデータの採取を行った事例をご紹介します。画像を用いた簡便な手法すなわち、RB(I Relative Backscatter Index)により不必要なホールド時間を迅速につきとめるとともに、リアルタイム顕微 鏡画像により冷却速度の違いに対する結晶成長および核発生状況の違いを明らかにしました。 解析結果を元に最適化した晶析を行ったところ、ホールド時間を短縮し、さらにより速い冷却で 良好な結晶成長速度を保ちながら、結晶粒度と結晶形状を従来通りに維持した最終製品を得る ことができました。また困難を伴っていた種晶添加操作を排除できるかを判断するために、種晶 添加を行わない晶析法を設計し、特性評価を行いました。所望の結晶粒度・結晶形状を得るため に数回の温度サイクルを必要とするなど、検討すべき点があるものの、種晶添加排除の可能性が 示されました。最後にRBIと濁度の簡単な比較実験を元に、従来法と新技術の違いを示します。 目次 1 はじめに 2 既存の中間晶析工程の解析(晶析法 A) 3 最適化した晶析法の設計(晶析法 B) 4 種晶添加排除に向けたデータ構築 5 RBIと濁度の比較試験 6 まとめ 7 技術資料 Case Study
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1 はじめに 高付加価値化学品の開発・製造において、結晶粒度・結晶形状・濃度は非常に重要であり、製品の結晶が要求仕様 を常に満たせるかどうかや、晶析操作の下流にある工程の最適化と安定性にも影響します。晶析は解析が難しく、特 に開発初期に複雑な現象、すなわち相分離や不純物除去不良、過剰な二次核発生等が起きると、開発期間は長引 き、コスト増大の原因となります。中間工程の晶析操作は、詳細な解析や最適化にあてられる時間が限られているこ とが多く、理解不足のままにされがちです。結果として不必要なホールド時間をとっていたり、結晶粒度と結晶形状 のばらつきに起因する長時間のろ過・洗浄が必要となったりし、中間工程の晶析操作が製造の全作業時間を大きく 引き伸ばす原因となりかねません。 開発現場で晶析工程改善のために使われてきた従来の測定法は、オフラインでの顕微鏡観察や、インライン濁度 測定法でした。しかしオフライン観察ではサンプリング中にもろい結晶が壊れることがあるなど、信頼性に問題が ありますし、濁度計の信号では晶析中に同時進行する結晶粒度・形状・濃度それぞれの変化を解析することは困 難です。 このような課題を解決すべく、結晶粒度・形状・濃度の変化を高解像度なリアルタイム顕微鏡画像と共に、画像ベー スのトレンドグラフを取得できる、投げ込み式プローブ型測定機が開発されました。 ParticleView® V19は核発生・成長・相分離・晶癖変化 などの晶析メカニズムに関わる結晶の変化を、サンプリ ングせず晶析中の原液そのままの濃度で、直接観察する ことができます。さらに ParticleView® V19 は、各採取画 像からの情報を使って RBIを算出し、晶析工程の進行 状況をリアルタイムにグラフ表示します。 図1:Par t icleView® V19を設置した Easy Max402 晶析ワーク ステーション 2 Case Study METTLER TOLEDO Case Study
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一つのプローブ型測定機から顕微鏡画像とRBIという2つの連動したリアルタイムデータが得られることで、濁度計 やオフライン顕微鏡観察などの従来法に比べ、晶析工程を日常的に簡便に解析し理解できるようになりました。 ParticleView® V19および RBIの測定原理は、このホワイトペーパーの7.技術資料をご覧ください。 2 既存の中間晶析工程の解析(晶析法 A) 既存の中間工程の晶析操作(晶析法 A)について、自動反応機 OptiMaxの1Lスケールを用いて特性評価を行い ました。化合物 Y、150gを 300gの溶媒に加え、プロペラ翼を使用し 500rpmにて撹拌しました。初期物質を溶 解するため 58℃まで昇温し、50℃まで冷却した後、種晶を添加しました。ここでホールド時間を置いた後、20℃ まで速度 0.0625℃/minで冷却しました。ParticleView® V19プローブを用いて RBIトレンド(図 2)およびリアル タイム顕微鏡画像(図3)を採取しました。 1.5 60 温度 RBI 1.0 40 0.5 20 0.0 0 0 4 8 12 16 時間 図 2:晶析法 Aにおける RB(I 緑)と温度(青)の時間変化 Case Study 3 METTLER TOLEDO RB(I -) 温度(℃)
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a b 種晶添加 ホールド c d 冷却開始 終点 図 3:晶析法Aの各段階におけるリアルタイム顕微鏡画像 (a)種晶添加時 (b)種晶添加後のホールド時 (c)冷却開始時 (d)工程終了時 図 2の RBIの時間変化により、14時間の晶析工程の進行状況がわかります。三つの異なる状況、すなわち図 3の a と bは定温における種晶添加時、図 3の cは冷却による晶析進行時、図 3の dは分離前の定温におけるホールド 時の観測結果です。リアルタイム顕微鏡画像からは各工程での結晶粒度・形状と同時に、進行している晶析メカニズ ムに関する重要な情報が読み取れます。 種晶添加時には、種晶が「保持」され溶解していないことが明らかであるとともに、種晶の分散とそれに続く核発生 と成長を示す RBIの上昇が見られます。種晶添加後のホールド時のリアルタイム顕微鏡画像を見ると、大きな種晶 の間に多くの微小結晶が出現しており、核発生が優勢であることがわかります(図 3 b)。冷却中は RBIが一定して 上昇しており晶析が進行していること、リアルタイム顕微鏡画像からは、成長しているのが長い板状結晶であること がわかります(図 3 c)。冷却中には微小結晶は見られず、核発生はほとんど起きていないようです。終了前のホール ド時において RBIは一定となり、この時間内には結晶の粒度や結晶数がほとんど変化していないことがわかりま した。 晶析法 Aについて得られた知見のまとめ リアルタイム顕微鏡画像(図 3)より • 種晶は維持され溶解しない • 種晶の粒度・形状には、ばらつきがあった • 種晶添加後のホールド時間中に核発生と成長が混在している • 8時間の冷却中は、主に結晶成長が優位である • 結晶の形状は細長い板状結晶である • アスペクト比は約10:1である 4 Case Study METTLER TOLEDO Case Study
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相対的後方散乱指数( RBI)(図 2)より • 種晶添加後のホールド時間 4時間は長すぎる-1時間で定常状態に達している • 冷却中に二次核発生は無い • 終了前のホールド時間が長すぎる-残存の過飽和状態は1時間で終了している(確認のためオフライン分析が必要) 3 最適化した晶析法の設計(晶析法 B) 晶析法 Aから得られた情報に基づき、プロセス処理時間を二つの段階で短縮できる可能性が高まりました。 • 種晶添加時のホールド時間の短縮(75分まで) • 冷却速度を上げて(0.42℃/min)晶析法 Aで見られた冷却中の成長挙動をよりよく利用 図 4は晶析法 A(既存の中間工程の晶析法)と晶析法 B(新しく設計した晶析法)の比較です。まず種晶添加時の ホールド時間(0~4時間)において、晶析法 Bの RBIが高いことがわかります。種晶添加から 4分後のリアルタイ ム顕微鏡画像を比較すると、晶析法 Bでは大量の二次核発生があり、結晶粒度と結晶数および濃度が異なってい ることがわかります(図 5)。このような違いは種晶添加操作の微妙なばらつき、たとえば種晶そのもののばらつき や、種晶添加後の核発生速度のばらつきによって引き起こされる可能性があります。この事例では種晶は同じロット のものを使い同じように加えているため、同じ挙動となるはずでした。それでも種晶の挙動がばらつくのは一般的で あり、この事例では研究課題として別途検討されることになりました。また種晶添加操作を完全に無くすという案が 後に提出されることにつながりました。 2.5 60 晶析法 A 温度 RBI 2.0 晶析法 B 温度 40 RBI 1.5 1.0 20 0.5 0.0 0 0.0 4 8 12 16 時間 図 4:晶析法 Aと晶析法 Bにおける温度と RBIの時間変化比較 Case Study 5 METTLER TOLEDO RB(I -) 温度(℃)
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晶析法 A 晶析法 B 図 5:種晶添加 4分後のリアルタイム顕微鏡画像の比較で晶析法 Bの種晶に対する微小結晶の多さに違いが見られた 冷却段階において、晶析法 Bの RBIはより速く上昇していますが、RBIにスパイクが無いことから、冷却速度を上げ ても二次核発生は無かったと考えられます。晶析法 Bの終了時、RBIは晶析法 Aよりも若干高いのですが、終点の リアルタイム顕微鏡画像を比べると、違いは大きくありません(図 6)。RBIが高くなる要因のひとつは、小さい結晶 が多く存在することであり、このリアルタイム顕微鏡画像を見るとそれにあてはまるようです。冷却速度を上げたこ とで核発生が成長より優勢になったためとも考えられますが、晶析開始時点での種晶の挙動の違いも考慮すべ きでしょう。結晶粒度と粒子数の違いの根本原因をより信頼性高く検討するには、非常に詳細な情報が得られる ParticleTrackのような方法が必要です。 Process A Process B 晶析法 A 晶析法 B 図 6:標準(晶析法 A)と最適化後(晶析法 B)のリアルタイム顕微鏡画像による終点の比較 短時間の実験でしたが、このような結果とともに晶析工程の詳細が理解できたことにより、晶析法の簡易的な変更で 工程処理時間を 60%近く短縮でき(14.4時間から5.8時間へ)、比較的同程度の結晶粒度分布および結晶形状を 維持できる可能性が示唆されました。 6 Case Study METTLER TOLEDO Case Study
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4 種晶添加操作の排除に向けたデータ構築 中間工程の晶析操作において種晶添加が嫌われる理由は、時間がかかること、プロセスが複雑になること、また加 えた種晶がいったん溶解してから再結晶する可能性があることなどです。今回の実験でも、完全に同条件で種晶添 加したにも関わらず、晶析状況に違いが観察されました(図 5)。中間工程の晶析操作における結晶粒度分布と結晶 形状分布は、スラリーをろ過し、乾燥し、次の工程へ移送する際の処理速度に大きく影響します。結晶粒度・形状が 最適化されていなかったり、ばらつきが大きかったりすると、たとえ種晶添加操作を排除しても、その利点が生かさ れない可能性があります。これを念頭に、もう一つの単純な実験を行い、種晶添加を完全に排除した上で、結晶粒度 と結晶形状を維持できるかどうかを検討しました。 前述の二つの実験で得られたデータを用いて第三の晶析法 Cを設計し、ここでは種晶添加を省き、プロセス内で の核発生を利用する方法としました。晶析法 Aでも晶析法 Bでも、種晶添加時に大量の二次核発生が見られたた め、50℃は準安定域境界に近いはずで、この温度で保持し続ければ一次核発生すると考えられます。RBIとリアル タイム顕微鏡画像でリアルタイムな情報が得られるので、晶析現象を観察しながら、実質的にリアルタイムに晶析法 を設計しました。図 7に晶析法 Cにおける温度と RBIの時間変化を示しました。 図 7に示した晶析法 Cにおける RBIの時間変化を見ると、初期のホールド時間内に核発生が起きていることがわ かります。この中間工程の晶析操作においては処理時間の短縮が課題であり、また、この晶析は冷却中には成長 が優勢であることがすでにわかっているため、核発生後、すみやかに速い冷却を開始しました。これによりRBIは 急速に上昇し、晶析法 Bの RBIよりも顕著に高くなりました。図 8は核発生から1時間後のリアルタイム顕微鏡画 像ですが、冷却中のこの時点で長くて細い、粒度分布も形状分布も劇的に異なる針状結晶が現れていることがわか りました。 晶析条件はリアルタイムに設定していたので、急きょ温度サイクルを適用し、針状結晶を溶かし、晶析法 Bのような 長い板状結晶を成長させることで、結晶粒度と形状が調整できるかどうかを見極めることにしました。温度サイクル を行うと、RBIが晶析法 Bの数値と同じ程度まで下がりました。晶析法 Bと晶析法 Cの終点におけるリアルタイム 顕微鏡画像を比較すると(図 9)、結晶粒度と形状はほぼ同じであり、もし温度サイクルが行われていなければ、 もっと異なっていたであろうと推測されます(最後の温度サイクルは RBIに顕著な変化をもたらしていませんが、リ アルタイム顕微鏡画像からも変化が無かったことがわかっています)。 Case Study 7 METTLER TOLEDO
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晶析法 Cから得られたデータにより、この中間工程の晶析操作の種晶添加を排除できる可能性は示されましたが、 工程に適用できるかどうかを判断するにはより詳しい検討が必要です。中間工程の晶析操作の最後に信頼性の高い 温度サイクルを行えるのか、複雑になることで管理が難しくなるのではないかなどの懸念があります。ただ、この晶析 は成長が優位な傾向にあるので、晶析法 Cの最初の段階を改良し、シードベッドを作り、速い冷却を行うことで、効 率よく大きな結晶を作ることが可能ではないかと考えられます。また核発生後の 50℃でのホールド時間は延長すべ きでしょう。これは今後検討される予定です。 2.5 60 晶析法 B 温度 RBI 2.0 晶析法 C 温度 40 RBI 1.5 1.0 20 0.5 0.0 0 0 4 8 時間 図 7:晶析法 Bと Cの RBIおよび温度の時間変化 図 8:自発的核発生から1時間後のリアルタイム顕微鏡画像(晶析法 C) 8 Case Study METTLER TOLEDO Case Study RB(I -) 温度(℃)
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晶析法 B 晶析法 C 種晶添加有り(6時間後) 種晶添加無し(5時間後) 図 9:晶析法 Bと Cの終点におけるリアルタイム顕微鏡画像比較 5 RBIと濁度の比較実験 RBIはプロセスモニタリングの新技術であることから、モデル実験によるベンチマークテストを行いました。撹拌し ている水 300gにケイ灰石粒子を一定量ずつ加えていき、その都度 RBIと濁度を測定しました。濁度計はメトラー・ トレド社製 InPro8200本体に Trb8300センサーを装着したものを用い、RBIは ParticleView® V19を用いて測定 しました。図 10に 0~35w/w%の濃度変化に対する RBIと濁度のデータを示しましたが、濁度は固形分濃度が 10w/w%を超えると飽和し始めています。RBIは固形分濃度 35w/w%となるまで、実際ここでスラリーの撹拌が困 難となったのですが、上昇を続けています。簡単な実験結果ではありますが、時に固形分濃度が 40w/w%に及ぶこ ともある晶析工程においては、RBIの適用範囲が濁度計よりも広いこと、また感度もかなり高いことが立証されまし た。また忘れてはならないのは、RBIには元となっている高解像度な顕微鏡画像の連続があり、プロセスに関する様 々な情報を知ることができるとともに、RBIの変化についての解釈も容易だということです。 80 0.6 濁度 70 0.5 RBI 60 0.4 50 40 0.3 30 0.2 20 0.1 10 0 0.0 0 5 10 15 20 25 30 35 固形分濃度(w/w%) 図10:ケイ灰石/水スラリーの固形分濃度に対する RBIと濁度の比較 Case Study 9 METTLER TOLEDO 濁度(%) RBI
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6 まとめ 中間工程の晶析操作の処理時間短縮は開発段階では見過ごされがちながら、プロセス効率を向上させる可能性を 秘めています。この研究で示されたのは、開発の段階においても、稼働中プロセスの最適化プロジェクトにおいて も、複雑な晶析工程をより完全に理解し特性評価するため、リアルタイム画像による測定法が有用だということで す。画像は解釈に回り道を必要とせず、プロセスを理解するうえで曖昧な点を残さない手段として他に類がありませ ん。また結晶の粒度・形状・濃度がどのように変化しているのかを示す画像解析データを利用すれば、所望の結晶 粒度および結晶形状を達成するためのプロセスパラメーターの最適化が行えます。画像と数値データの組み合わ せを採取する小型で使いやすいプローブ型測定機により、より良好で、よりスケールアップしやすい晶析工程を短期 間・低コストで開発できるようになります。 7 技術資料 ParticleViewの測定原理 画像採取 プローブ内レンズ 輝度がわかる画像をリアルタイムに採取 照度(l。)既知の 照明 図 A:Par t icleView® V19における輝度のわかる高解像度画像を採取する原理模式図 10 Case Study METTLER TOLEDO Case Study
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画像の輝度 画像ごとに既知 系内粒子からの反射率 = 照度 画像ごとに既知 相対的後方散乱指数(RBI) 粒度 粒子形状 相対的後方散乱に影響する要素 固形分濃度 反射率 系内では、ほぼ一定 粒子の輝度 RBIは粒子の粒度・形状・濃度の変化をリアルタイムに表す画像解析から得た数値の曲線 です。 図 B:RBI測定法 2.5 60 温度 RBI 2.0 40 1.5 1.0 20 0.5 溶解 核発生 0.0 0 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 時間 図 C:Par t icleView® V19を用いたリアルタイムな顕微鏡画像と相対的後方散乱指数( RBI)による、晶析工程の温度変化に対する核発生と 溶解の観察 Case Study 11 METTLER TOLEDO RB(I -) 温度(℃)
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ホワイトペーパーご紹介:リアルタイム顕微鏡で容易になる晶析・沈殿プロセス リアルタイム顕微鏡が晶析および沈殿プロセスの検討を容易にした別の例をご 紹介します。このホワイトペーパーではグラクソスミスクライン、メルク、SINTEF、 ダブリン大学(UCD)がインライン顕微鏡を使って他のどの手法よりも迅速に晶 析工程を解析しています。以下のような晶析メカニズムが直接、観察されています。 • 多形 • 結晶成長 • 二次核発生 • 種晶の凝集 • オイルアウト www.mt.com/wp-pvm www.mt.com/ParticleView For more information メトラー・トレド株式会社 オートケム事業部 Tel:03-5815-5515 Fax:03-5815-5525 ©01/2016 Mettler-Toledo K.K. Case Study