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【今日から使える技が満載!】人間工学に準じた計量作業チェック。身体への負担が少ない計量作業とは?
「リーン生産方式」によって生産性を向上したさまざまな分野での事例に
より、多くの企業がこのコンセプトを研究室にも展開しようとしています。従来のリーン生産方式の主な原則はほとんど適用できますが、研究室の課題は製造環境とは異なるため研究室特有の要素を取り入れる必要があります。
このチェックリストは、お客様の研究室を「無駄のない研究室」にするための簡単な方法をご紹介しています。この簡単なチェックリストの質問に答えることで、お客様の研究室の次のことを把握できます。
a) 現在の状況
b) 改善のために取り組む価値がある分野
研究室の改善項目をいくつかに分けて詳しく説明する中で、役立つヒントも掲載しています。
このカタログについて
ドキュメント名 | 無駄のない研究室 ̶ チェックリスト |
---|---|
ドキュメント種別 | その他 |
ファイルサイズ | 11.1Mb |
登録カテゴリ | |
取り扱い企業 | メトラー・トレド株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
この企業の関連カタログ

このカタログの内容
Page1
無駄のない研究室 ̶ チェックリスト
作業場所とワークフローを最適化
「リーン生産方式」によって生産性を向上したさまざまな分野での事例に
より、多くの企LeanL業ab / Gがeräteこのコンセプトを研究室にも展開しようとしています。従
来のリーン生産方式の主な原則はほとんど適用できますが、研究室の課
題は製造環境とは異なるため研究室特有の要素を取り入れる必要があり
ます。
このチェックリストは、お客様の研究室を「無駄のない研究室」にするための簡単な方
法をご紹介しています。この簡単なチェックリストの質問に答えることで、お客様の研究
室の次のことを把握できます。
a)現在の状況
b)改善のために取り組む価値がある分野
研究室の改善項目をいくつかに分けて詳しく説明する中で、役立つヒントも掲載してい
ます。
XPE205
無駄のない研究室 ̶ 改善項目
1 整理整頓 3
2 バリューストリームマッピング 4
3 作業負荷 5
4 ワークフロー 6
5 性能管理 7
6 設備 8
7 スタッフのスキル 9
8 化学薬品/補助材料 10
9 CIP活動 11
Laboratory Checklist
Page2
無駄のない研究室
研究室にリーン方式を導入することで改善が見込める点
• 研究室で行われる工程の計画と管理が行き届き、明確になることで、研究室の
作業がより安定し予測可能に
• 生産性の大幅な向上
• リードタイムの短縮
• コストの削減
• WIP(Work In Process、仕掛品)の削減
• RF(T Right First Time、最初から適切な方法で作業を行う)の向上
• 研究室の能力とリソース要件の詳細な把握
• 研究室スタッフのスキル向上
• 事前対策的な性能管理と絶え間ない改善の文化
• カスタマサービスのレベル向上
Work smart、より効率的に!
私たちは、「無駄のない研究室」を主にプロセスを最適化するための社内組織のタスクと捉え
ています。その目的は、組織の経済効率向上に貢献することです。無駄のない研究室の実現に
つながる作業上の変更(モジュール単位の小さな手順)には、複数の異なる装置の操作の標準
化、最適化された作業場所/作業工程、モジュール式装置の組み合わせ、ネットワーク対応ソフ
トウェアの標準化、質の高いサービスなどがあります。
絶え間なく改善が行われる文化を構築することが重要です。新しい革新的なアイデアを活用
し、研究室全体の習慣や行動に与える影響を維持することで、ビジネスに利益をもたらすこと
ができます。
次頁以降で、無駄のない研究室の概念から改善すべき重要な項目をご紹介します。
成功を計る基準となる「マジックトライアングル」
この三角形はバランスがとれていなければなりません。
Q品ua質lity
R結es果ult
Q
Produ生ct産ivi性ty 能C力apacity
The
マMジaッgクicト Q:品質
ライTriアanンgグleル R:リソース
T:時間
R T
コCoスsトts D日a数te
Expense Du期ra間tion
2 Laboratory Checklist
METTLER TOLEDO
Lean LAB Checklist
Page3
LeanLab / Housekeeping
LeanLab / Housekeeping
1 整理整頓
LeanLab / Housekeeping
作業に使うツールはすぐに、かつ簡単に見つけ、手に取ることができ はい いいえ
ますか?
作業台は清潔かつ整理整頓された状態で、かつ目的に合わせて設計 はい いいえ
されていますか?
一般的なラボツールは整頓された状態で保管されており、容易に見 はい いいえ
つかりますか?
このような状況を定期的に監査していますか? はい いいえ
最適化のためのヒント
• 散らかっていたらすぐに片付けましょう!
• すべての棚、すべての引き出しを見る
• 5Sプログラムを導入してすべてを所定の場所に置く
• 5Sをハードドライブ(IT)にも適用する
• すべてすぐに使える状態で整理されていますか?定期的なチェック
は不可欠です!
• 各エリアの監督者を指名する
Laboratory Checklist 3
METTLER TOLEDO
Page4
2 バリューストリームマッピング
回避する: 最小限にする: 強化する:
リードタイム
付加価値がなく、 付加価値はないが 付加価値がある
不必要な手順 必要な手順 手順
標準的な分析に目標時間はありますか? はい いいえ
リードタイムを測定していますか? はい いいえ
ワークフローの中の、付加価値はないが必要な手順の割合を把握し はい いいえ
ていますか?
ワークフローの中の付加価値がなく、不要な手順の割合を把握して はい いいえ
いますか?
ワークフローの中の付加価値を生み出す手順の割合を把握していま はい いいえ
すか?
最適化のためのヒント
• 標準的な分析の標準的な時間を計算する
• リードタイムを測定する
• 顧客が代金を支払う対象になるかという観点から、どの手順に付加
価値があるかを判断する
• 実 験器具の洗浄や洗浄液の調製などの補助的な作業はアシスタン
トや外部企業に委託する
4 Laboratory Checklist
METTLER TOLEDO
Lean LAB Checklist
Page5
LeanLab – Workload
研究室
緊急の作業 標準的な作業
3 作業負荷
生産
研究室
LeanLab – Workload LeanLab – Workload
研究スケジュール
作業負荷を曜日により均等に配分していますか? はい いいえ
緊急の業務について別の手順がありますか? はい いいえ
作業負荷が直前の段階(製造)と合っており、締め切りが揃っていま はい いいえ
すか?
合意済みの締め切りが守られていますか? はい いいえ
最適化のためのヒント
• 最低でも午前6時から午後6時まで、といった研究室の稼働時間を
設定する
• 作業負荷を直前の段階と合わせる
• 緊急の分析用のオプションを設定する
• 現在の対応能力と緊急性に応じてサンプルを配分する担当者を決
定する
• ワークフローの計画をHPLC/GCに合わせる
• 設定時間を最適化する(HPLCまたはGCに合わせるなど)
Laboratory Checklist 5
METTLER TOLEDO
Page6
4 ワークフロー
分析装置は論理的な順序で並んでいますか? はい いいえ
分析装置は技術的に一貫性がある順序で並んでいますか? はい いいえ
ワークフローの各作業の間の距離は短く、妥当ですか? はい いいえ
研究室内でのサンプルのフローは滞りないですか? はい いいえ
最適化のためのヒント
• 移動距離を最適化する
• 技術に応じて、または作業内容に応じて分析装置を並べる。研究室
内のレイアウトの変更が必要な場合もある
• 新しい研究室を立ち上げる場合は、この機会を活用してリーン生産
方式の原則を適用する
• サンプルが研究室内で滞りなく移動するようにする
6 Laboratory Checklist
METTLER TOLEDO
Lean LAB Checklist
Page7
5 性能管理
リードタイム
OOSやRFTなどの最も重要な指標を定期的に確認し、プロセスの最適 はい いいえ
化に使用していますか?
指標を解析し、視覚化し、レポートに含めていますか? はい いいえ
時間の延長や追加作業をせずに生産性について報告できますか? はい いいえ
利用可能なラボの能力を効果的に管理していますか? はい いいえ
最適化のためのヒント
• KPIを測定する
• リードタイムはKPIと考えられる
• 初回合格率は別
• KPIを視覚化する
• スタッフとKPIについて定期的に検討する
• 経営幹部に「現場視察」を依頼する
Laboratory Checklist 7
METTLER TOLEDO
Page8
LeanLab / Geräte
6Lea nLa機b / Ge器räte
LeanLab / Geräte
LeanLab / Geräte
最も重要な装置は最適な状態にありますか? はい いいえ
現在使用している装置の機能と技術が適正で、定期的な評価を行っ はい いいえ
ていますか?
最も重要な装置の校正/適格性評価を効率的に実施できますか? はい いいえ
交換部品や重要な部品を適切に管理していますか? はい いいえ
操作性がスタッフの能力や知識と合致していますか? はい いいえ
最適化のためのヒント
• 装置の定期的なメンテナンスを実施し、予期しない故障を避ける
• 必要なすべてのアクセサリを使用する場所に確実に保管する
• 既存のシステムをできる限り自動化する(オートサンプラーや迅速
なデータ転送など)
• コンタミネーションの原因を減らす(水槽など)
• 積極的な旧式化管理を実施する
8 Laboratory Checklist
METTLER TOLEDO
Lean LAB Checklist
Page9
7 スタッフのスキル
XPE205
XPE205
どのスタッフがどのレベルでどの作業を実行できるのかを示すもの はい いいえ
はありますか?
スタッフの雇用に対する柔軟性は十分ですか? はい いいえ
スタッフのトレーニングに十分な時間と費用をかけていますか? はい いいえ
最適化のためのヒント
• 各スタッフのスキルの有無だけでなく、スキルレベルの詳細が含ま
れるスキル表を保持する
• 必要とされる多面的なスキルの数を確認する
• 十分な時間と費用をかける
• HPLCなどの定期的な適格性チェックを行う
• 計画外の不在を監視する
Laboratory Checklist 9
METTLER TOLEDO
Page10
8 化学薬品/補助材料
有効期限:2019年11月
研究室で使用する化学薬品やその他の材料の再注文を大きな費用 はい いいえ
を発生させず、組織的かつ迅速に行っていますか?
化学薬品/試薬の使用期限を組織的に確認していますか? はい いいえ
試薬や消耗品の在庫を効果的に管理していますか? はい いいえ
最適化のためのヒント
• 適切なラベリングシステムを使用する
• かんばん方式を使用して材料を管理する
• 過剰な在庫を避ける
• 使用する物品の数を減らす
10 Laboratory Checklist
METTLER TOLEDO
Lean LAB Checklist
Page11
XPE205
XPE205
9 CIP(Continuous Improvement Program)活動
バリューフロー解析、CIP/改善などの体系的な方法をプロセス改善に はい いいえ
使用していますか?
スタッフがこれらのプロセスに十分に関与していますか? はい いいえ
体系的なプロセス最適化のトレーニングを受けた専任のスタッフが はい いいえ
いますか(レベルは黒帯、緑帯、または同程度)?
最適化のためのヒント
• スタッフを対象に根本原因解析法のトレーニングを実施する
• CIP/改善活動に関わるように従業員に促す
• 進捗を確認する
Laboratory Checklist 11
METTLER TOLEDO
Page12
チェックリストの分析とフィードバック
「はい」と答えた質問の数を合計してください。
1~15 はい x
リーンプロジェクトを開始してください。小さな一歩から開始します。開始するには5Sが
有効な方法です。このプロジェクトに20~50%の時間を割けるプロジェクトリーダーを
指名します。分析も、最大の欠陥がある箇所を見つけるためのよい方法です。
16~28 はい x
よい傾向にありますが、まだ改善の余地があります。リソースの問題を再度明らかにす
るか、別の優先順位を割り当ててください。
29~35 はい x
おめでとうございます!無駄のない研究室を実現されています。今後も改善を継続して
ください。フォローアップは非常に重要です。あなたの知識を同僚の方と共有してくださ
い。行った努力はコスト、品質、リードタイムに現れるはずです。
12 Laboratory Checklist
METTLER TOLEDO
Lean LAB Checklist
Page13
メトラー・トレドの研究室向け
計量ソリューション・トレーニング・サービス
データの整合性、データ記録/転送
• 遠隔操作機能を備えた天びん
• 外部ソフトウェアを使用したペーパーレス化
• 幅広いインターフェイスとデータ接続による容易な接続
• バーコードリーダー、プリンタなどのデータ入出力アクセサリ
繰り返し行うワークフローの自動化
• 固体/液体の自動分注システム
• 半自動液体分注システム
• One Click™計量ソリューション
• 赤外線センサ/フットスイッチ
• 直接量り込みを可能にするエルゴクリップ風袋容器ホルダー
過酷または困難な環境
• 壁取り付けディスプレイ
• 小数点以下6桁まで計量可能な迅速で安定した計量(メトラー・トレ
ド独自の格子状計量皿搭載)
• StaticDetect™技術、静電気防止用イオナイザーキット、SmartPrep™計
量容器
• 高精度分注用のオプションの風防、MinWeigh™ドア
信頼性の高い結果
• 認定校正サービス
• 24時間365日対応の適格性評価、メンテナンス、修理サービス
• 全世界に普及-140か国以上の地域に専門家を配置
スキルの向上
• e-ラーニングによるトレーニングプログラム
• 社内/社外のコースとセミナー
• ホワイトペーパー、チェックリスト、SOPテンプレートなど、専門知識
を無料で提供
• オンデマンドウェビナー/ビデオ
www.mt.com/balances
www.mt.com/lab-accessories
メトラー・トレドのソリューションによる無駄のない研究室とリーン生 www.mt.com/service
産方式の詳細情報は、www.mt.comをご覧ください。 www.mt.com/lab-eLearning
www.mt.com/webinars
Laboratory Checklist 13
METTLER TOLEDO
Page14
略語
5S/5A 作業場所を整理する方法。日本語の整理、整頓、
清掃、清潔、躾
CAPEX 設備投資(CaPital Expenditure)
CIP 継続的改善プロセス(Continuous Improvement
Process)
CpK 工程能力指数CpとCpKは、生産技術のプロセスの
統計的評価で使用されるパラメータ
DLZ リードタイム。ドイツ語のDurchlaufzeit
ERP 統合業務パッケージ(SAPなど)
GEMBA 現 場。「実際の場所」または「現実の場所」を示す日
本語の用語。製造が行われている、またはサービ
スが提供されている場所
KPI 主要業績評価指標(Key Performance Indicator)
KVP/Kaizen 継続的改善プロセス
LIMS 実験室情報管理システム(Laboratory Information and
Management System)
MES 製造実行システム(Manufacturing Execution System)
MUDA 無意味な活動=無駄を示す日本語
Obsolescence 旧式化管理。使用しなくなった製品コンポーネン
Management トを適切な代替部品とすばやく交換するか、また
は明確に備蓄品にすること。
14 Laboratory Checklist
METTLER TOLEDO
Lean LAB Checklist
Page15
OEE 総合設備効率(Overall Equipment Effectiveness)
OLE 総合ラボ効率(Overall Laboratory Effectiveness)
OOS 規格外(Out of Specification)
OPEX オペレーショナルエクセレンス(リーンラボ/リー
ン生産方式の用語:Operational Excellence)、経常費
(経営学の用語:Perational EXpenditure)
POBOS Pharma Operations Benchmarking (McKinsey &
Company)
Poka Yoke ポカヨケ。作業ミスを犯しても不良がヨケられる仕
組み。
RCI 根本原因解析(Root Cause Investigation or Analysis)
RFT 最初の時点から適切な方法で作業を行う(Right First
Time)
SMED シングル段取り=設定時間の最適化
TPM 総合生産保全(Total Productive Maintenance)
TPS トヨタ生産方式
WIP 仕掛品(Work in Process)
シックスシグマ プ ロセス改善のための手法とツールのセット
(6σ)
Laboratory Checklist 15
METTLER TOLEDO
Page16
計量に関する情報はmt.comへ
メトラー・トレドでは、計量における長年の経験と実績に基づき、天びんの選定
や設置から操作、点検まで幅広い内容の学習ツールを構築してきました。正しい
知識を得ることは天びんを最大限に活用できるだけでなく、正しい計量結果を
得ることにも繋がります。当社のウェブサイトにて、各種資料を提供しています。
ぜひ、ご活用ください。
研究室向けの専門知識
研究室向けの知識を備えた当社のポータルサイト
では、以下を含むさまざまな無料の情報やアドバイ
スを無料で提供しています。
• 計量器の校正
• 静電気が計量に与える影響
• USP改訂
www.mt.com/lab-expertise
専門家によるライブラリ
知識リソースのワンストップポータルには次のよう
なものがあります。
• ヒントとコツを掲載したホワイトペーパー
• 専門家の知識を提供するビデオ/ウェビナーモ
ジュール
• 科学に基づく計量標準、GWPに関する情報
www.mt.com/library
Eラーニングコース
メトラー・トレドの専門家が天びんの精度やメンテ
ナンスについて講義します。まずは次をお勧めし
ます。
• 計量に影響を与える外的要因と最適な清掃方法
• 過酷な条件下での安全な計量
• 天びんの日常点検
www.mt.com/lab-elearning
www.mt.com/lab-lean
詳しくはウェブサイトへ
METTLER TOLEDO Group メトラー・トレド株式会社
Laboratory Weighing ラボテック事業部
Local contact: www.mt.com/contacts
Tel. 03-5815-5515
Fax. 03-5815-5525
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