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【ホワイトペーパー】エッジデータセンター向け組込みサーバモジュール~組込みテクノロジーとサーバテクノロジーがエッジで収束
ホワイトペーパー
過酷な環境の組込みエッジサーバ向けの規格である、COM Express Type 7 と COM-HPC Serverの有用性について解説しています。
【ホワイトペーパー】エッジデータセンター向け組込みサーバモジュール~組込みテクノロジーとサーバテクノロジーがエッジで収束
このホワイトペーパーは、過酷な環境の組込みエッジサーバ向けの規格である、COM Express Type 7 と COM-HPC Serverの有用性について解説しています。
レイテンシーを低減することや、エネルギーを大量に消費する長距離データトラフィックを削減することの必要性の高まりによって、 エッジでのサーバテクノロジーとデータセンターの導入が急速に進んでいます。 しかし、エッジの環境条件は過酷なことが多く、 通常、 設備への投資は長期間に渡るため、 非常に堅牢で長期的に使い続けられるサーバテクノロジーが必要になります。 このようなニーズに対し、 COM-HPCやCOM Express規格をベースとしたサーバ・オン・モジュールは、 非常に効率的な設計基盤を提供します。
キーワード:PICMG, COM-HPC, Server, COM Express Type 7, サーバ・オン・モジュール, エッジサーバ, 組込みサーバ , エッジコンピューティング, TSN
このカタログについて
ドキュメント名 | 【ホワイトペーパー】エッジデータセンター向け組込みサーバモジュール~組込みテクノロジーとサーバテクノロジーがエッジで収束 |
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ドキュメント種別 | ホワイトペーパー |
ファイルサイズ | 3Mb |
登録カテゴリ | |
取り扱い企業 | コンガテックジャパン株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
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ホワイトペーパー
エッジデータセンター向け組込みサーバモジュール
組込みテクノロジーとサーバテクノロジーがエッジで収束
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1 組込みテクノロジーとサーバテクノロジーがエッジで収束
エッジデータセンター向け組込みサーバモジュール
レイテンシーを低減することや、エネルギーを大量に消費する長距離データトラフィックを削減す
ることの必要性の高まりによって、 エッジでのサーバテクノロジーとデータセンターの導入が急
速に進んでいます。し かし、エッジの環境条件は過酷なことが多く、通 常、設 備への投資は長期間
に渡るため、非 常に堅牢で長期的に使い続けられるサーバテクノロジーが必要になります。こ の
ようなニーズに対し、C OM-HPCやCOM Express規格をベースとしたサーバ・オン・モジュール
は、非 常に効率的な設計基盤を提供します。
IDCは2020年2月の調査[1]で、エンタープライズのすべてのクリティカルなインフラストラクチャのうち
の半分は、将 来的にエッジに設置されると予測しています。G rand View Research [2] によると、 その
結果として、2 019年時点で35億ドルと推定される世界のエッジコンピューティング市場は、2 020年か
ら2026年の間に23%を超える年平均成長率(CAGR)で成長すると予測しています。こ のセグメントの
市場は多様で、最 大のサブマーケットの1つは、ト レンドの最先端である5Gテクノロジーなどテレコミ
ュニケーションの分野です。 この分野では高帯域幅を扱うため、 ローカルレベルでより高いパフォー
マンスが必要となります。 以前のモバイル通信規格に比べて基地局がカバーする無線範囲が狭くな
り、管理できるデバイスの数も少なくなるため、必 要な基地局の数が増大します。エ ッジデータセンタ
ーにおけるITとテレコム市場は、複 数の企業がシェアして使用するデータセンターのクラウドを含む、
コロケーションアプリケーション市場の次に大きくなっています。 これら2つのセグメントは圧倒的に
大きく、市 場全体の54%、つ まり半分以上を占めています。
エッジコンピューティングの需要は、銀行や金融セクターでも増加すると予想されます。 これは、 より
高速な決済端末が普及し、 非接触型テクノロジーの急増に伴い、デジタルトランザクションの数が増
加するためです。エッジサーバテクノロジーの需要は、 セキュリティの強化やスマートシティのトレンド
によって、公共セクターでも拡大しています。 その他のセグメントとしては、 さらなる広帯域幅と低遅
延が要求されるアプリケーションであるエネルギーやヘルスケアのセクターや、 自動運転インフラスト
ラクチャ(これは特にドイツで重要です)や工業生産の市場が含まれます。 工業生産の市場は、 2019
年にヨーロッパ全体のエッジデータセンターの収益の約10%を占め、 2026年までに20%の成長が見
込まれています。[3]
コンガテックのCOM Express Type 7およびCOM-HPCモジュールは、モジュラーエッジサーバテクノロジーの開発に最適なベースです。
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2 組込みテクノロジーとサーバテクノロジーがエッジで収束
気を付けなければならないのは、 エッジではエアコン完備のサーバールームとは条件が異なるとい
うことです。 特に、 小規模なエッジデータセンター(ミニ、マイクロ、 あるいはピコデータセンターとも
呼ばれる)は、 屋外に設置され、頑丈な屋外キャビネット、 あるいはコンテナに収容されることがよく
あります。 風や外気にさらされるため、 暑さ、 寒さ、 気候にまつわるショック、湿気、 ほこり、 場合によ
っては塩水に対して、 適切に防護しなければなりません。 そのため、多くのデータセンターがサーバル
ームの管理に関して準拠している規格とガイドラインであるASHRAE(米国を拠点とする暖房、冷蔵、
換気、および空調のエンジニアのための専門家協会)は、 障害による停止や問題を防ぐ方法に関する
技術委員会(TC) 9.9からガイドラインを告示しました。 環境条件とコンポーネントの仕様とを比較す
るための規定は別として、この告示は基本的に、 不必要な修理や保守のためにドアをに開けてはな
らないことを指摘しているだけです。 なぜならば、非常に高温、 低温、 湿った、 あるいはほこりっぽい
空気が急速に入り込むリスクがあるからです。 そして、1時間の最大許容温度変動は20℃以下で、15
分では最大5℃と指定しており、 温度変化は急激ではなく緩やかである必要があると記しています。 こ
れは、平穏なサーバールームから砂漠、 あるいは沖合の掘削プラットフォームや風力発電所に移され
ることを想定しているように聞こえます。
状況を考えると、 生卵のように扱わなくてもよい
エッジサーバを開発する方がはるかに理にかな
っているのではないでしょうか。 そして、 ハードウ
ェアが拡張温度範囲に対応するように特別に設
計されていて、 温度ショックにも耐えられるので、
空調に多くのお金とエネルギーを費やす必要が
ないのではないでしょうか?これは特にマルチラ
ックが導入されておらず、 少数のサーバが冗長
で動作するフォグサーバファームで、可能な限り
短い遅延でリアルタイムプロセスを確実に制御す
る場合のシナリオに当てはまります。 AMDやIntel
などのプロセッサメーカーは、この必要性をすで
に認識しており、 そのようなエントリークラスの
サーバプロセッサがますます多くの市場に出回っ
てきている理由でもあります。 それは組込みプロ
セッサと同様の仕様で、BGAのハンダ付タイプに
なっていて過酷な環境でも使用できるように設計
されており、 標準のITよりも広い温度範囲をカバ
コンガテックのモジュールは、Real-Time Systemsなどのリアルタイムハイパーバイザテクノロジーをサ
ポートし、複数のアプリケーションを1つのシステムに統合できるようにします。 ーします。ま た、7 年以上は供給されるため、こ
のセグメントのメーカーは、 独自の製品を発売
して、長期にわたって保守することが容易になります。
堅牢なフォグサーバやエッジサーバのニーズに対応するために、組込みコンピューティングコミュニテ
ィは、こ れらの新しいプロセッサ用に特別に設計された2つのモジュール規格、C OM Express
Type 7とCOM-HPC Server 規格を策定しました。こ れらは、自 動車関連産業で道路や高速道路の沿
道に設置する小型サーバラックで必要とされる、 さまざまな小型の分散型エッジサーバやフォグ
サーバを開発するための完璧なベースです。リ アルタイムのハイパーバイザテクノロジーのおかげで、
完璧なパフ ォーマンスバランシングも可能になりました。 その上、次世代のフォグサーバに移行する
ときにパフォ ーマンスを容易に向上させることができるため、 トータルの運用コストを大幅に削減
することができます。そ の時には、 ラックマウントシステム全体を交換するのではなく、 プロセッサモ
ジュールのみの交換で済みます。
しかし、リアルタイムのエッジコンピューティングアプリケーションに関しては、 堅牢性の他にも課題
があります。 それはたとえば、 Time-Sensitive Networking(TSN)に接続されるフォグサービスやエッ
ジデバイスに最適なセットアップを見つけることです。 エッジで多くのタスクを処理することを考える
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3 組込みテクノロジーとサーバテクノロジーがエッジで収束
と、メーカーとプロのエンドユーザは、 カスタマイズされたコンピューティング能力の組み合わせを必
要とします。 したがって、単一のベンダーから完全にカスタマイズされたアプリケーションレディのプラ
ットフォームを供給するためには、ハードウェアレベルとソフトウェアレベルの両方においてモジュー
ル性が重要です。
コンピュータ・オン・モジュール市場の世界的リーダーとして、 ハードウェアレベルのモジュール性は
コンガテックの得意とするところです。 リアルタイムに対応したバーチャルマシン向けのコンガテック
独自のハイパーバイザソフトウェアは、 ソフトウェアレベルでフォグサーバ向けのプラットフォーム製品
を補完し、 完全にカスタマイズされた独自の頑丈なフォグを開発するためのベースとなります。 コン
ガテックは、ビジョン、 AI、 VR、 AR、 ビッグデータ分析、 および専用のエッジコンピューティングサービ
スのエリアにおいて、 将来的にパートナーのソリューションをサポートすることにより、 ソリューション
を拡大することを計画しています。 また、 脆弱性、 攻撃、 異常などの検出や暗号化のためのIoTゲート
ウェイとセキュリティ機能を提供できるように、 バーチャルマシンのコンフィグレーションを評価してい
ます。 これは、高いセキュリティのアプリケーションで使用されるFIPS 140-2 Level 3やBSI Common
Criteria EAL5のサポートにまで及ぶ可能性があります。 デジタル化が進むことにより、 システムに保
持されるデータ自体が、 私たちの時代の石油のような存在になっているということを考えると、 デー
タには非常に高い金銭的な価値があり、 ハイレベルで保護されなければなりません。
著者:
アンドレアス・ベルグバウアー(Andreas Bergbauer)
コンガテック シニア プロダクトラインマネージャー
[1] https://www.idc.com/research/viewtoc.jsp?containerId=US45599219
[2] https://www.grandviewresearch.com/press-release/global-edge-computing-market
[3] https://www.gminsights.com/industry-analysis/edge-data-center-market
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コンガテック(congatec)について
コンガテック(congatec)は、 標準フォームファクタのCOMExpress、 Qseven、 SMARCを使用した産業用コンピュータモジュー
ル、およびシングル・ボード・コンピュータとカスタマイズサービスのリーディングサプライヤーです。 コンガテックの製品は、 産
業オートメーション、 医療、 エンターテインメント、 輸送、テレコミュニケーション、 試験と計測、 POSなど、さまざまな産業とア
プリケーションで使用できます。 コア知識と技術的ノウハウには、 独自の拡張BIOS機能と、 包括的なドライバとボード・サポー
ト・パッケージが含まれます。 設計フェーズに続いて、 お客様は長い製品ライフサイクル管理を通じてサポートを受けることが
できます。 コンガテックの製品は、 最新の品質基準に従って専門のサービスプロバイダーによって製造されています。 コンガテ
ックは、ドイツのデッゲンドルフに本社を置き、現在、米国、台湾、 中国、 日本、 オーストラリア、 英国、 フランス、 チェコ共和国に
事業拠点を置いています。 詳細については、 当社の Web サイト www.congatec.com/jp または LinkedIn, Twitter YouTube を
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Auwiesenstraße 5
94469 Deggendorf
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