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【ホワイトペーパー】自動精算レジシステム用のファンクションツールキット~テクノロジーの融合は、個々の技術の総和を超える
ホワイトペーパー
NXPの i.MX 8 、あるいは Intel Atom E3900シリーズ(以前のコードネームは Apollo Lake)を搭載製品をベースとした自動精算レジシステムについて解説しています。
【ホワイトペーパー】自動精算レジシステム用のファンクションツールキット~テクノロジーの融合は、個々の技術の総和を超える
このホワイトペーパーは、NXPの i.MX 8 を搭載した 「conga-SMX8」、あるいは Intel Atom E3900シリーズ(以前のコードネームは Apollo Lake)を搭載した「 conga-PA5」 Pico-ITXボードをベースとした自動精算レジシステムについて解説しています。
コンガテック社と、 Basler社、 NXP Semiconductors社 は、 小売業向けにディープラーニング(深層学習)アプリケーションのファンクションツールキットを開発しました。 このプラットフォームはPoC(概念実証)で、 人工知能( AI) を使用して小売店のレジでの精算手続きを完全に自動化します。
キーワード:NXP, i.MX 8, Intel Atom E3900, Apollo Lake, Basler, NXP, 人工知能, AI, ディープラーニング, 深層学習, リテール, 自動精算
このカタログについて
ドキュメント名 | 【ホワイトペーパー】自動精算レジシステム用のファンクションツールキット~テクノロジーの融合は、個々の技術の総和を超える |
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ドキュメント種別 | ホワイトペーパー |
ファイルサイズ | 3.1Mb |
登録カテゴリ | |
取り扱い企業 | コンガテックジャパン株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
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このカタログの内容
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ホワイトペーパー
テクノロジーの融合は、個々の技術の総和を超える
自動精算レジシステム用のファンクションツールキット
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1 自動精算レジシステム用のファンクションツールキット
テクノロジーの融合は、個々の技術の総和を超える
コンガテック社と、 Basler社、 NXP Semiconductors社 は、 小売業向けにディープラーニング
(深層学習)アプリケーションのファンクションツールキットを開発しました。 このプラットフォーム
はPoC(概念実証)で、 人工知能( AI) を使用して小売店のレジでの精算手続きを完全に自動化し
ます。
このツールキットは、 組込みアプリケーションにおけるビジョンテクノロジーの可能性と、それらが私
たちの日常生活をどのようにシンプルにしてくれるかを示しています。 キットはアプリケーションレディ
で、自動精算システムのトレーニング(深層学習)に必要なすべてを含んでいます。 バーコードやQRコ
ードを使用せずに、 自動で商品がビデオ認識されるようにすでにトレーニングされています。 これによ
り、 コードでは識別できない果物や野菜などの商品も自動精算できるようになります。 さらにこのキッ
トでは、レシートを作成することができます。 これは、 モジュラーシステムが既存の精算システムに、 す
べての支払い機能をマッピングして統合するために必要な、 すべての基本機能を備えていることを示
しています。 特に商品を追加することが容易であれば、 このようなビジョンベース(ビデオ認識)によ
るシステムは、 小売業向けアプリケーションに新しい可能性を開きます。 店舗経営者は人件費の削減
の他、迅速な精算、 待ち行列の短縮、24時間営業でも常に精算できるということによるショッピング体
験の向上による恩恵を受けることができます。 しかし、 このようなソリューションを提供するためには、
小売業界にサービスを提供しているベンダーだけでは実現することができません。 そのため、コンガ
テック社とBasler社、NXP社のチームのような、 組込みレベルでカメラとAIテクノロジーを統合した、
アプリケーションレディのプラットフォームを共同で提供できるパートナーが必要なのです。
Irida Labs社のAIを搭載した、 コンガテック Basler Vision Systemは、 Basler社とコンガテック社のコラボレーションによる最初の開発品です。
このインテグレーションに伴う作業は、他のペリフェラルコンポーネントのインテグレーションに必要
な作業と大きな違いはありません。 したがって、費用と時間のかかる、 サーバファームでのトレーニン
グが必要なAIテクノロジーを追加でインテグレートする必要がなければ、大きな問題はないはずで、
ほんの数枚の画像だけで組込みシステム自体をトレーニングすることができます。 ただ、 ARMテクノ
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ロジーに基づいたアプリケーションレディのプラットフォームを開発するためには、 アプリケーション
固有の要求仕様に合わせる必要があるため、 ある程度の作業は必要です。 そのため、 使用するプロ
セッサテクノロジーに関わらず、 可能な限りスムーズに、 各パーツを組み合わせて確実に動作するよ
うにしなければなりません。 理想としては、新しいアプリケーションの開発に完全に集中できるように
するために、 各コンポーネントを組み合わせるだけではなく、 それを超えるソリューションプラットフォ
ームをすでに提供しているサプライヤーを見つけることが最善の策です。
プロセッサメーカーが提供するヘテロジニアスソリューション
問題は、MIPI-CSI対応のカメラテクノロジーをインテグレーションすることから始まります。 これらは
ARMベースのテクノロジーでは標準ですが、 x86プラットフォームでは特別なインテグレーション作業
が必要です。 AMDとIntelは、 AIテクノロジーに対してまったく異なったソフトウェアサポート戦略を持
っています。 深層学習推論アルゴリズムに必要な、 組込みコンピューティングリソースをヘテロジニア
ス環境で使用するために 、 AMDはOpenCX/CVと同様に、 ROCmやTensorFlowなどのオープンソー
スソリューションを利用しています。 一方Intelは、 深層学習推論を最適化するのと同時に、 OpenCV
に実装されている従来からのコンピュータビジョンアルゴリズムの多くのコールをサポートする、
OpenVINOツールキットを提供しています。 つまり、 完全に統合されたパッケージを提供しているわけ
です。 最終的に、 Intelの目的はFPGAとIntel Movidius Neural Compute Stick(訳注: USBスティッ
ク型のディープラーニング推論キット)をサポートすることによって、 推論システムを構築するために、
AMDやNvidiaの高価なGPUを使用しなくても、 社内開発が可能であることを示すことです。
NXPはAIの利用に関してeIQ機械学習ソフトウェア開発環境を提供していて、 自動車セグメントの次
に産業環境もターゲットにしています。 これには、 推論エンジン、ニューラルネットワークコンパイラ、
ビジョンとセンサのソリューション、そしてハードウェアアブストラクションレイヤが含まれており、幅
広い機械学習アルゴリズムを導入するために必要なすべての主要コンポーネントが含まれています。
eIQは一般的なオープンソースフレームワークをベースに、 MCUXpressoやYocto向けのNXP開発環
境にも統合されていて、 i.MX RTおよびi.MXのアーリーアクセス版で利用することができます。
組込みコンピューティングプラットフォームはソリューションに合致しなければならない
半導体メーカーのこれら3つの異なるAIに関するアプローチが明確に示しているように、 選択したソリ
ューションパスに応じて、 アプリケーションへの実装要件が異なります。 しかし、 どのソフトウェアソリ
ューションを使うにしても、 組込みコンピューティングハードウェアを準備しなければならず、 それに
は個々のハードウェアコンポーネントを慎重に選定する必要があるため、半導体メーカーと組込みコ
ンピューティングベンダー間の協力が非常に重要になってきます。 半導体メーカーと共同で開発した
ソリューションに基づいた、 アプリケーションレディのバンドルをすでに提供している、この分野のリー
ディングプロバイダーであるコンガテックのような企業と協力することにより、 重要な作業はすでに完
了していることになります。
ここで、AIの実装は、 適切な組込みビジョンテクノロジーとの相互運用性がサポートされている場合
にのみ価値があります。 そのため、 コンガテックは組込みビジョンアプリケーションに完全に適合す
るコンポーネントをカスタマに提供するためにBasler社と協力しています。 この協力によって、 2つの
アプリケーションプラットフォームがすでに登場しています。 1つはNXPテクノロジを使用し、もう1つは
Intelプロセッサをベースにしています。
同じソースからの3つの異なるソリューション
Intelテクノロジーに基づいたスマートな組込み画像認識プラットフォームは顔を認識し、 年齢や雰囲
気に応じて顔を分析することができます。 これには、 Basler社のUSB 3.0 dartカメラモジュールと、 第
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5世代Intel Atom、 Celeron、 あるいはPentiumプロセッサを搭載したconga-PA5 Pico-ITXボードを
使っています。 コンガテックは、 pylon Camera Software Suiteを標準ソフトウェアとして、 キットに統
合する予定です。
今年後半にBasler社からリリースされる予定のNXPソリューションプラットフォームは、 小売業のディ
ープラーニングアプリケーション向けで、 レジの精算プロセスを完全に自動化します。 そのプラットフ
ォームは NXP i.MX 8QuadMax SoCを搭載した、 コンガテックのconga-SMX8 SMARC 2.0 コンピュー
AIベースの状況認識を備えたスマートな組込みビジョンプラットフォームは、 相互運用性を検証する必要のある、 多くの小さな機能ブロックで構成されています。
タ・オン・モジュールとキャリアボード、そしてBasler社のMIPI 13MPカメラモジュール用dart BCONで
構成される、 Basler Embedded Vision Kitをベースにしており、 AI推論システムによって商品のパッケ
ージを認識することができます。
2つのアプリケーションはかなり似ていて、 ヘテロジニアスなコンポーネントを使用していますが、 そ
れらはできる限りスムーズに量産が開始できるソリューションにするために、 相互運用性が検証され
ていなければなりません。 そして、 コンガテックは、 AIの初期ソリューションをIntel Atomベースのプ
ラットフォームに統合しました。 これはスパースモデリングに基づいており、 トレーニングにはわずか
な数の画像(約50)しか必要ないため、 組込みシステム自体でこれを実現することができます。
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新しい商品を自社の取扱い商品として追加したい場合、 システ
ムをトレーニングするには、 買い物かごに入っている画像や清
算用ベルトコンベアに乗っている画像など、 約50の異なる商
品画像があれば十分です。 このトレーニングは実際の精算時
に直接おこなうことができるため、 精算の端末が1台しかない
店舗でもシステムを効率的に運用することができます。 大規模
小売店の場合には、 スマートクラウドに接続されていれば多数
の端末をアップデートすることができます。
コンガテック社、 NXP社、 Basler社のビジョンベースの小売
業向けディープラーニングプラットフォームは、 商品を自動的
に認識し、 レジにおける精算プロセスを完全に自動化するこ
とができます。
パートナーが重要
このようなアプリケーションレディのソリューションプラットフォームを利用すると、 多くの機能がすで
にテストされており、 個々のコンポーネントの相互運用性が検証されているため、 開発作業が大幅に
削減されるというメリットがあります。 コンガテックは、 AMD、 Intel、 あるいはNXPのいずれをベース
としたシステムでも、 必要であればカスタムコンポーネントを開発し、 量産向けのソリューションプラ
ットフォームとして、 量産に必要なすべての認証を含めて提供することができます。 このように、カスタ
マは組込みビジョンコンピュータコンポーネントに関する手配の簡略化と迅速なシステム開発、 さら
に最適化されたサービスとサポートの恩恵を受けることができます。 コンガテックでは、 このようなプ
ロジェクトでは通常コンピュータ・オン・モジュールを採用します。 それは、 要求仕様に見合ったパフォ
ーマンスを実現することが容易になり、 閉ループエンジニアリング戦略をとることができるためです。
そして、 モジュールとキャリアボードを、 カスタマイズされたOEMソリューション(ハウジングやIoT接
続など、 カスタムのソリューションプラットフォームの開発を含む)に融合させることも可能です。 つま
り、 コンガテックはOEM向けの真のソリューションプラットフォームのポートフォリオを提供することが
できるということです。
参考ウェブサイト: https://www.learnopencv.com/using-openvino-with-opencv/
https://www.nxp.com/support/developer-resources/software-center/
eiq-ml-development-environment:EIQ
著者:
ゼリコ・ロンカリック(Zeljko Loncaric)、
congatec社マーケティングエンジニア
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コンガテック(congatec)について
コンガテック(congatec)は、 標準フォームファクタのCOMExpress、 Qseven、 SMARCを使用した産業用コンピュータモジュー
ル、およびシングル・ボード・コンピュータとカスタマイズサービスのリーディングサプライヤーです。 コンガテックの製品は、 産
業オートメーション、 医療、 エンターテインメント、 輸送、テレコミュニケーション、 試験と計測、 POSなど、さまざまな産業とア
プリケーションで使用できます。 コア知識と技術的ノウハウには、 独自の拡張BIOS機能と、 包括的なドライバとボード・サポー
ト・パッケージが含まれます。 設計フェーズに続いて、 お客様は長い製品ライフサイクル管理を通じてサポートを受けることが
できます。 コンガテックの製品は、 最新の品質基準に従って専門のサービスプロバイダーによって製造されています。 コンガテ
ックは、ドイツのデッゲンドルフに本社を置き、現在、米国、台湾、 中国、 日本、 オーストラリア、 英国、 フランス、 チェコ共和国に
事業拠点を置いています。 詳細については、 当社の Web サイト www.congatec.com/jp または LinkedIn, Twitter YouTube を
ご覧ください。
本社
congatec GmbH
Auwiesenstraße 5
94469 Deggendorf
Germany
Phone +49 (991) 2700-0
info@congatec.com
www.congatec.com
子会社
congatec Asia Ltd. congatec, Inc. コンガテックジャパン株式会社 congatec China Technology Ltd.
2F., No.186, Sec. 3, 6262 Ferris Square 〒105-0013 東京都 港区 浜松町1-2-7 Sunyoung Center, 901 Building B,
Chengde Rd. San Diego ユニゾ浜松町一丁目ビル301 No. 28 Xuanhua Road, Changning District,
10366 Taipei, Taiwan CA 92121 USA Phone +81 (3) 6435-9250 Shanghai 200050, China
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