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COM Express Type 7モジュールがリアルタイム仮想化に対応
すべての分野におけるインダストリー4.0システムの未来は、フォグサーバーとリアルタイム技術の結合にかかっています。このため、リアルタイムハイパーバイザーとリアルタイム通信が不可欠なものとなっています。これを受け、コンガテックが提供する新しいCOM Express Type 7サーバー・オン・モジュールは、リアルタイムシステム社が提供するリアルタイム仮想化と10GbE以上の通信に対応しています。
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このカタログについて
ドキュメント名 | リアルタイムで対応するモジュール式フォグサーバー |
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ドキュメント種別 | ホワイトペーパー |
ファイルサイズ | 2.6Mb |
登録カテゴリ | |
取り扱い企業 | コンガテックジャパン株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
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このカタログの内容
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ホワイトペーパー
リアルタイムで対応するモジュール式フォグサーバー
COM Express Type 7モジュールがリアルタイム仮想化に対応
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2 リ アルタイムで対応するモジュール式フォグサーバー
リアルタイムで対応するモジュール式フォグサーバー
すべての分野におけるインダストリー4.0システムの未来は、フォグサーバーとリアルタイム技術の
結合にかかっています。このため、リアルタイムハイパーバイザーとリアルタイム通信が不可欠な
ものとなっています。これを受け、コンガテックが提供する新しいCOM Express Type 7サーバー・
オン・モジュールは、リアルタイムシステム社が提供するリアルタイム仮想化と10GbE以上の通信
に対応しています。
CLOUD
Gateway Edge- Fog- Fog- Fog-
Server Server Server Server
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forman
Compu
Gate w ay Edge Serv er Fog S erver
Communication & Monitoring Communication & Monitoring Communication & Monitoring
Local Control & Management Local Control & Management
Redundancy
ゲートウェイ・ブリッジ機能の横にあるエッジサーバーとフォグサーバーは、サイト内のアプリケーションの全ての
制御と管理機能も担っています。
インダストリー4.0アプリケーションに統合される、ロボット、装置、および製造システムは、水平および
垂直方向の両方で膨大な量の通信を発生させます。水平方向では、他の装置、材料製品の搬送、およ
び可視システムが接続されている必要があり,ひとつのユニットの様に形成されます。垂直方向に統合
された自動化製造ラインは、バッチサイズひとつから継続的に監視する事を可能にします。この付加的
なIoTサービスとして、ビッグデータ分析やメンテナンスの予知、あるいは特定の機械向けにカスタマ
イズされたデジタルユーザーガイドやヘルプデスクへのアクセスなどがシステムに直接統合されてい
ます。許可をされた全員がアクセスでき、カスタマイズすることも、必要に応じてクラウドやスマートフォ
ンアプリを通すことも可能です。システム全体と統合する必要があるサードパーティサプライヤはもち
ろん、インダストリー4.0接続用の特有のインターフェースが提供されます。そして、もう一つ忘れてはな
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らないことがあります。個々のインダストリー 4.0コンポーネントの本来の制御タスクは、ソリューショ
ンの重要な部分であり、重要な通信タスクであり続けるということです。
インダストリー4.0アプリケーションの主要コンポーネント
リアルタイムのフォグサーバーは、前記のコネクテッドIoTとインダストリー 4.0アプリケーションの成
功に向けた鍵となる傾向にあります。フォグサーバーのデザインは、クラウドサーバーのデザインに類
似しています。しかしながら、フォグサーバーはクラウドの「どこか」に存在するものではなく、稼働環境
に直接配置されており、リアルタイムで通信できる必要があります。また、現場で必要とされるものす
べてを統合します。これには管理、他の機械や接続されたマテリアルハンドリング技術とのコラボレー
ション、ビッグデータのキャプチャ、およびその他の数多くあるカスタマイズされたクラウドサービスな
どがあり、ソフトウェアアップグレード用のインターフェースもこれに含まれます。機械とビジネスITの
橋渡しをするもので、垂直統合には不可欠な要因となります(完全に接続されたネットワークでこの
表現がまだ有効なものであればの話ですが)。機械の GUI さえも、シンクライアントを通してフォグサ
ーバーに接続することができます。その機械そのものの上に配置することも、まったく別の場所にいる
他のユーザーがアクセスできるようにすることも可能です。何を「アップロード」および「ダウンロード」
するのか、あるいは機能がリモートかローカルのものかどうかについては、必ずしも明確には定義さ
れていません。しかしながら、これが完全に接続されたインダストリー 4.0アプリケーションの魅力で
す。
リアルタイムのフォグサーバーにすべてのタスクを配置するためには、何よりもまず、仮想化を通して1
台の単一組み込みサーバー上にある様々なタスクを安全に分離し、エコシステムの各コンポーネント
にそれ専用のリソースを割り当てるリアルタイムハイパーバイザーが必要になります。次に、リアルタ
イムでの同期に必要となる、仮想化されたサブシステムも必要です。最新のインダストリー 4.0アプリ
ケーションでこれを実現するためには、イーサネットを通したリアルタイムコミュニケーションが必要
になります。
リアルタイムのシステム内コミュニケーション
工業オートメーションに広く使用されているReal-Time
Systems GmbH(RTS)のリアルタイムハイパーバイザ
ーは、リアルタイムの管理インフラストラクチャとクラ
ウドサービスをシームレスに接続することを目的とし
た、リアルタイムフォグサーバーの開発に必要なすべて
の必要条件を提供します。現在のバージョンはR5.0.01
であり、Intel® AtomTMプロセッサーからIntel® Xeon®
プロセッサーにいたるまでの様々なプラットフォーム
で動作し、第6世代Intel® Core™技術(コードネーム
「Skylake」)を含めたすべての世代のプロセッサーに
対応しています。 1月初旬に発表された第7世代にも
早急に対応する予定です。
RTSリアルタイムハイパーバイザーでは、Wind River
VxWorks、 QNX Neutrino RTOS、 Microware OS-9 RTSリアルタイムハイパーバイザーは、割り当てられたハードウ
、 On Time RTOS-32、 T-Kernel、 あるいはWindows ェアリソースへの排他的アクセスを仮想マシンに提供し、ナノ
Embedded Compactなどの、複数のリアルタイムオ 秒領域での決定性を実現します。仮想マシンは、組み込み済みのTCP/IPあるいは共有メモリを介して通信することで、遅延時
ペレーティングシステムを同時に実行することがで 間を最小限に抑えます。
きます。もちろん、Windows 10 IoTを含むMicrosoft
Windows製品群とLinux RedHawkなどというように、リアルタイムオペレーティングシステムと従来
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の多目的なオペレーティングシステムを、 Operating System #1 Operating System #2
単一のx86マルチコアプロセッサー上で実
行することもできます。いずれのケースにし Microsoft Windows Ubuntu
ても、すべての仮想化(リアルタイム)シス QNX Neutrino RTOS Real-Time LinuxVxWorks YOCTO
テムは個別に実行されるため、お互いに影 Linux
響を与えたり、他の動作に影響を与えるこ Shared Memory
RTOS-32
... Virtual Network ....
となく再起動することもできます。例えば、 Event System
セキュリティを強化するためにセキュリティ
タスク向けに特別に設計されたLinuxファ
イアウォールを、1つのパーティションに実 CPU Core #1 CPU Core #2
装することができます。こうすることでハー Devices Devices
ドウェアが統合されるだけでなく、IoT接続 Memory Memory
に適した、完全かつ保護されたサブシステ I/O I/O
ムも提供してくれます。 Multi-Core & Multi-OS System
個々の仮想マシン間におけるリアルタイム
通信は、RTSハイパーバイザーによって提供される仮想ネットワークを介して、または遅延時間を最小
限に抑えたい場合は共有メモリを介して実現されます。
この共有メモリ領域では、アクセス権が許可されたOSパーティションに限定されるように書き込みと
読み取りを個別に割り当てることができ、これによりセキュリティが強化されます。
更に、RTSハイパーバイザーでは独自のメモリ管理も提供しており、リアルタイムオペレーティングシス
テムを、パフォーマンスに影響を与えることなくメモリ内で自由に移動することも可能です。ハードウェ
アベースの仮想化技術により、ユーザーはゲストオペレーティングシステムを自由に移動することが
できるようになりました。これは、例えば、 32ビットオペレーティングシステムが理論上の限度である
4GBを超えるメモリに対応可能で、同じ物理的なアドレスにリンクされている複数のオペレーティング
システムを、リアルタイムで同時かつ同じシステム上で操作できるということです。
個々のオペレーティングシステムを起動、停止、またはモニタリングする権利を管理するAPIなど
の、RTSハイパーバイザーが提供するセキュリティ機能と併用することで、リアルタイムに対応したイン
ダストリー4.0フォグサーバーだけでなく、ハードリアルタイムおよび/またはセキュリティが重要すべて
の埋め込みアプリケーションとして最適なプラットフォームとなります。
リアルタイムのシステム間コミュニケーション
フォグサーバー向けのリアルタイム対応ハイパーバイザー技術を、DDSやOPC UAなどのリアルタイ
ム通信プロトコルと組み合わせて、TSN (Time Sensitive Networking)に対応した確定的なイーサネ
ットを使用することで、別のマシンのユーザーとフォグサーバーが 最新のマシンデータにいつでもア
クセスできるようになります。これを、これまで不可能だった規模とスピードで実現できます。更にRTS
は、IEEE 1588のPTP(Precision Time Protocol)仕様に準拠して開発された、Windows用の市販のマ
スター/スレーブソフトウェアスタックも提供。これにより、イーサネットを介して、分散デバイスとフォグ
サーバーを高精度で同期させることができます。標準的なIntel NICの最大ジッタは、精度の高いナノ
秒の範囲内となります。この技術は、開発者が1年以上にわたり適切なソフトウェアとプロセッサーの
ベースとして利用してきたものです。
リアルタイムのサーバー・オン・モジュール
リアルタイムフォグサーバーの開発者にこれまで欠けていたのは、高性能フォグサーバーに理想的な
マルチコア Intel Atom®プロセッサーとIntel® Xeon® Dプロセッサーを特定のアプリケーション要件
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5 リ アルタイムで対応するモジュール式フォグサーバー
に可能な限り効率的に適応させるための、IEEE 1588に準拠
した適切なハードウェアプラットフォームでした。 IEEE 1588
に準拠した、標準化された組み込みモジュール上に標準化
10GbEインターフェースが初めて搭載されたCOM Express
Type 7ピン配列により、このボトルネックがついに解消されま
した。COM Express Type 7ピン配置では、「サーバー・オン・モ
ジュール」というエンベデッド・コンピューティング・フォームフ
ァクタの新たなカテゴリが定義されています。COM Express
Type 7の仕様は、従来の組み込みコンピュータシステム向け
の一般的なCOM Express Type 6の仕様とは異なり、ビデオイ
ンターフェースが不要となります。そのかわり、32あるPCIeレ
ーンがインターフェースへの対応を大幅に強化し、大容量スト
レージ、専用グラフィックスカード、および増設用のサーバーイ
ンターフェースなどに使用できます。リアルタイムハイパーバ
イザー技術とCOM Express Basicモジュールを使ったリアル
タイムイーサネット通信を組み合わせることで、最大4つのポ
ートで10GbEに対応しており、125 x 95 mmにも満たないサー
バー・オン・モジュールの非常にコンパクトなフォグサーバー
を開発することができます。
congatecが提供するconga-B7XD COM Express Type
7サーバー・オン・モジュールには、Intel®Xeon®プロセ
銅ケーブルと光ファイバケーブルに対応 ッサー(コードネーム「Broadwell DE」)が搭載されています。
10GbEインターフェースは、既存の物理インターフェースの制 conga-B7AC COM Express Type 7サーバー・オン・モジュールは、より小さなパッケージサイズを並行処理す
限を受けないように、10GBASE-KRの単一バックプレーンレー る必要のある、高いマルチコア能力が必要とされるア
ン(IEEE 802.3 / 49も参照)として設計されています。物理伝 プリケーションに対応します。
送レイヤーを定義するPHYはモジュール上にはなく、キャリア基板に実装する必要があります。キャリ
ア基板上に実装した場合、データを銅ケーブルまたは光ファイバケーブルのどちらで伝送することが
できます。更に柔軟性を高めるために、PHYを交換可能なSFP+モジュールとして実装することもでき
ます。こうすることで、銅または光ファイバのどちらで伝送するのかの判断を、現場に設置する時まで遅
らせることができます。この高い帯域幅は、例えば深いカラー色と高いフレームレートを持つフルHD
または4Kカメラ信号から伝送される工業向けの画像処理アプリケーションなどで必要となります。
複数の10Gbitイーサネット信号の性能を組み合わせることも可能です。40GBASE-KR4では、4つの
10GBASE-KRレーンを1つのPHYにまとめることができます。
IEEE 1588準拠のために、COM Express 10GBASE-KRインターフェースの機能には、4つある各インタ
ーフェースに対するソフトウェアで定義されたピンも含まれています。これらの物理ピンは入力または
出力用として設定することができ、それぞれに対応するイーサネットコントローラがこれらのピンを制
御します。これにより、高性能なリアルタイムアプリケーション向けのIEEE 1588に準拠したハードウェ
アベースのタイミングプロトコルの実装が可能になります。
更に、サーバー・オン・モジュールは、高速ストレージメディアの高まる需要にも応えます。高速ストレー
ジはPCIe技術に基づくNVMe(不揮発性メモリExpress)インターフェースを使用してネイティブに接続
するのが最良であるため、新しいサーバー・オン・モジュールではより多くのPCIeレーンに対応してい
ますが、SATAポートは2つしかありません。これに関連して、新しいIntel Optaneメモリについても言及
しておきましょう。このメモリは3D Xpoint技術に基づいたもので、NAND SSDと比較すると遅延時間
が大幅に短縮されるにも関わらず、同じサイズのデータパケットを処理することが可能です。遅延時間
はわずか10μsと標準的なHDDより1000倍以上小さくなっており、メモリとストレージの間の境界線が
滑らかになります。congatecが提供するキャリア基板は既に高速ストレージ技術に対応しており、仮
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6 リ アルタイムで対応するモジュール式フォグサーバー
想化やデータストレージ、ビッグデータ処理、医療用イメージング、およびその他の数多くの用途に非
常に適しています。
モジュール設計がより高い柔軟性を実現
新しいサーバー・オン・モジュールの大きな利点として、COM Expressモジュールを置き換えることで、
プロセッサーソケット世代全体にわたりシステムをスケールアップできる点があります。これにより、パ
フォーマンスの帯域幅、アップグレード性、および長期的な可用性に最適な状態で対応します。コンピ
ュータモジュールのもう1つの利点は、包括的なソフトウェアサポートにあります。独自の基盤を最初
から開発する場合に比べて、市場投入までの時間と開発コストが大幅に削減されます。例えば、最新
のサーバー・オン・モジュールは、分散IoT、M2M、およびインダストリー4.0アプリケーションを管理で
きるパワフルなサーバークラスのツールに対応しています。エッジやフォグサーバーを介して接続され
ている数多くのデバイスに最適です。これに加えて、サーバークラスのリモート管理技術と、ウォッチド
ッグタイマーとパワーロス制御機能を基板上に備えた統合されたボード管理コントローラも提供さ
れていれば、これらのモジュールはリモート監視、管理、および保守作業にも理想的なものになりま
す。Type 7モジュールには、この用途に必要となるアウトオブバンド管理のNC-SIインターフェースも組
み込まれています。このアウトオブバンド管理を備えた信頼性の高い工業向けフォグサーバーを実現
するために必要なのは、キャリア基板上に適合するボードマネージ面とコントローラを実装すること
だけです。
期待できる利点とは
congatecでは、COM Express Type 7仕様に基づく異なる2種類のサーバー・オン・モジュールプラット
フォームをすでに発表しています。両者とも拡張性の高いサーバー・オン・モジュールで、RTSハイパー
バイザーとTSN (Time Sensitive Networking)に対応した確定的なイーサネットに包括的に対応し
ます。またヘッドレス設計で、様々なサーバープロセッサー向けのものがあります。Intel Atom® C3000
プロセッサーベースのCOM Express Type 7サーバー・オン・モジュールであるconga-B7ACは、たった
11ワットの消費電力で最大16コアまでに対応しており、10 GbEリアルタイム対応ネットワークパフォー
マンスの最大で4倍の性能を提供します。これらの一連の機能は、モジュール方式の工業向けマイク
ロサーバー、およびスモールセル、工場のゲートウェイおよびストレージシステムなどの堅牢なテレコ
ムおよびネットワーク機器向けに設計されており、-40℃~+ 85℃の幅広い温度範囲でも展開するこ
とが可能です。高性能なconga-B7XDは、コンピューティング要件が非常に高いアプリケーションを対
象としており、工業向けの温度範囲(-40°C ~ +85°C)環境下にある16コアIntel® Xeon®プロセッサー
D-1577からIntel® Pentium®プロセッサーD-1519にいたるまでの10種類の多様なプロセッサーに対
応します。メモリ面においては、両方のモジュールで最大48GBの超高速2400 DDR4メモリを、顧客の
要件に応じてエラー修正(ECC)付きまたは無しで提供します。グラフィックス装置が組み込まれてい
ないことはサーバーによくあることですが、プロセッサーコアの決定性の確保がさらに容易になるた
め、システム全体のリアルタイム機能にも利点があります。
新しいcongatecサーバー・オン・モジュールの特殊な機能に、conga-B7ACでは4つのギガビットイー
サネット、conga-B7XDでは2つの10GbEという高いネットワークパフォーマンスがあります。また、フラ
ッシュメモリを含めたパワフルなシステム拡張機能の接続用に、最大24のPCI Express Gen 3.0レーン
と8つのPCIe Gen 2.0レーンにも対応しています。従来のストレージメディアは2つあるSATA 6Gに接続
できます。さらにI/Oインターフェースには4つのUSB 3.0、4つのUSB 2.0、LPC(COMe 3.0で既に規定さ
れている通りeSPIに置き換えられます)、SPI、I2Cバス、2つのUARTが含まれています。対応するオペレ
ーティングシステムは、すべての一般的なLinuxディストリビューション、Microsoft Windowsバージョ
ン、そしてMicrosoft Windows 10 IoTが含まれます。リモート管理技術にも対応しており、これらすべて
が一連の機能を形成しています。
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7 リ アルタイムで対応するモジュール式フォグサーバー
想化やデータストレージ、ビッグデータ処理、医療用イメ
ージング、およびその他の数多くの用途に非常に適して
います。
同一のサプライヤが提供するヒートシンク
最高性能のサーバー・オン・モジュールの電力消費は、
最高で65ワットまでに達することがあるため、システム
開発者はとりわけ信頼性の強化とチップ寿命の向上を
考慮して、効率的な冷却に特に注意を払う必要があり
ます。優れた冷却コンセプトは、更なるコンピューティ congatecでは、新しいCOM Express Type 7サーバー・オン・モジ
ング能力を提供するプロセッサーのターボブースト機 ュール向けに、ヒートパイプベースの冷却ソリューションも提供しています。
能にも対応します。ターボブースト機能では、プロセッ
サーが十分に冷却された状態を保つ間に限り、プロセッサーをオーバークロックすることができます。
開発者が温度管理を可能な限り容易に行えるように、COM Expressの仕様ではヒートスプレッダをサ
ーマルインターフェースとして定義しています。表面が平坦なため、工業用フォグサーバー向けの統合
が容易で、機械的および/または電気的システムアーキテクチャを変更する必要なく、迅速に技術をア
ップグレードすることもできます。このため、絶えず変化するチップメーカーのロードマップについてい
くこともより容易となります。COM Express 3.0仕様ではI2Cバスも定義されており、複数の温度セン
サーを接続してシステムを包括的に監視することもできます。しかしながら、仕様のみでヒートスプレ
ッダを構成することはできません。このため、congatecでは、「組み込み技術の使用の簡素化」という
congatecのモットーに、様々なモジュールすべてに適合する共通のヒートスプレッダとヒートシンクを
提供することで、特に開発者が新しいサーバー・オン・モジュールを簡単に統合できるようにしていま
す。新しいサーバー・オン・モジュールを評価できるように、congatecでは評価用キャリア基板も提供
しています。回路図とレイアウトは自由に利用することができ、独自設計のベースとして使用できます。
重要なアイテムのすべてをカバー
このハードウェアを重視したサポートだけでなく、congatecではIoTアプリケーションに対する包括的
なファームウェアおよびミドルウェアサポートも提供しています。これは、組み込みハードウェア向けの
IoTインターフェースを標準化する専用の組み込みIoT APIと共に、組み込み業界で拡張していくであ
ろうことが予想されます。これにより、工業用IoTエッジおよびフォグサーバーアプリケーションの開発
が更に高速化します。congatecではcongatec製サーバー・オン・モジュール向けの組み込み設計およ
び製造サービスも提供しており、完全に顧客に特化されたシステム設計であっても迅速に実装するこ
とができます。アプリケーション開発者がハードウェア設計の詳細について懸念する必要はありませ
ん。congatecスタータキットを利用すれば、RTSハイパーバイザーとすべての組み込みファームウェア
およびミドルウェアに対するテストを直ちに実施することができます。最初のフィールドテストで直ちに
利用できる最初のプロトタイプの完成にも、それほど長くかかることはないでしょう。
著者
Zeljko Loncaric, マーケティングエンジニア, コンガテックAG
Page8
お問い合わせ
コンガテックジャパン株式会社
congatec Japan K.K.
〒105-0013
東京都港区浜松町1-2-7 イングレイッソ汐留ビルディング301
TEL:03-6435-9250
E-mail:sales-jp@congatec.com
URL: http://www.congatec.jp