大人気　ホース用継手「カンタッチ」の開発ストーリー

継手物語　その1　　『カンタッチ』 P1 第1章 開発のきっかけ カンタッチ開発のはじまりは、1990年ごろ。 当時の工業業界では、出来上がった装置を工場に搬入・取付けする時、水の配管は金属製の固定配管が主 流で、とても手間や時間（納期）がかかるものでした。 電気の漏電事故等はブレーカーが落ちて食い止められますが、水漏れ事故の怖いところは、ホースが抜けてい る事に気付かないうちに、周りが水浸しになってしまうことです。 知らない間に水漏れが起きていて、何億円もの損害が出た例もあります。 それだけに水の配管には確実性・安全性が求められていました。 もっと 取り付けが簡単で、 信頼性の高い、 漏れない継手が欲しい… 水漏れの原因の多くは配管継手。 ホースを装置へ取り付ける際に継手を使用しますが、当時の継手はほとんどが ち ょ っと 不 便 じ ゃ な ！ タケノコと呼ばれる継手が使用されていました。 タケノコ継手はホースバンドとセットで取り付けに使いますが、 ＧＬ このホースバンドに問題がありました。 Ｒ タケノコ継手＋ホースバンド‥ タケノコ＋ホースバンド 凸凹が多いから締め上げる力が分散したり、作業 着に引っかかったり、圧力や振動で緩み、漏れ、 抜けの心配があったんじゃよ。 それにホースバンドが使われる前はなんと、針金 を巻いて固定していたんじゃよ！ 針金 ① 締め付け時の力が分散 ② 強い力で締めすぎて… ③ 弱い力で締めると… ギュッ ゆる～ ゆる～ バンドが山と山に またがっている 穴が開いて漏れてしまう！ ホースから外れてしまう！ 拡大図 ぽん っ す 外れてしまう！ ブチッ バンドを締める力加減も問題じゃ。 ＲＧＬ どこまで締めたらいいのか、 基準がないから分からないんじゃよ。

P2 第2章 製品の誕生 ホース用継手『カンタッチ』を開発！ そこで！ 業界に先駆けてリガルジョイントはもっと簡単に配管ができる継手を開発したのです！ それが　漏れない！抜けない！外れない！　ホース用継手「カンタッチ」 配管がカンタンだから ＲＧＬ 『カンタッチ』 なんじゃよ。 カンタッチは誰でもカンタンに取り付けができるホース用継手です。構成部品 のインサートスリーブにホースを差込み、ボディに装着し、ナット締めをするだけ で取り付け完了です。 〈取り付け方法〉 接続したいアイテム ホース継手 バルブ 電磁弁 など ③カンタッチボディを装置本体にネジ込む トップタッチ （もしくは相手側の配管継手に） インサート スリーブ ブレード ボディ ホース インサート スリーブ メスネジソケット (溶接加工) バックリング 装置 ナット ④ボディに②のホースを装着する ブレード ホース ②ホースにインサート スリーブを差し込む ①ホースにナットと バックリングを通す

P3 ホース用継手「カンタッチ」の特長 特　徴 タケノコ継手や他社継手との違いは… ホースをガッチリ掴んで離さない！ その理由①… インサートスリーブとバックリングで インサートスリーブのくびれによる独自 のダム構造と、樹脂製のバックリングが バックリング 内と 外の ホースのすべりを押さえ、しっかりホー ルドします。 二重ロッ ク 拡大図 ダム構造 ボディ バックリング インサートスリーブ ※ブ レード…ホースに織り込 ナット まれた糸のこと インサートスリーブ ボディ 押し込む方向 ブレード ボディ挿入時の ごと ロッ ク 断面図 ホースがブレードごと ポケットに押し込まれています その理由②… ナットを締める時にホースを ブレード(ホースに織り込まれた糸)ごと 押さえる構造のため。 こ れは便利じ ゃ な！ 締めこみすぎによるホースの破損がない！ 中と外の両方から ホースのブ レードを ＲＧＬ タケノコ継手と違い、ナットを最後まで締める ガッチリ押さえるぞ。 構造のため、締め込み過ぎによるホースの破損も もう、ホースバンドは不要 ありません。 じゃな。

P4 網目の細かい(=耐圧性の高い)丈夫なホースを採用！ こ れは便利じ ゃ な！ ホースはブ レードホースを採用。 ビニールホースに化学繊維が折り ＲＧＬ 込んであって、耐圧力が高い 丈夫なホースじゃ。 ホースの構造 特殊化学繊維 塩化ビニール 塩化ビニール 樹脂製バックリングでホースを傷めず こ れは便利じ ゃ な！ 密着度が高い優れたシール性！ バックリングは、金属製と違い バックリング（ポリアセタール製） 樹脂製だから柔軟に対応でき るんじゃ。 ＲＧＬ 圧 力 取り付け・取り外しもカンタン。だから こ れは便利じ ゃ な！ 自由自在な配管ができます！ ナットを緩めて引き抜くだけじゃ。 カンタンだから急な配管変更など メンテナンス性も良いぞ。 すぽんっ！ ＲＧＬ 装置側

P5 ホース用継手「カンタッチ」の耐圧性 もちろん、ホースの様々な評価試験を実施し、カンタッチとの適合性を確認済みです。 ●耐圧・破壊試験…使用圧力の上限まで徐々に加圧して、水漏れや ホースの抜けがない事を確かめる試験です。この試験通過後、更に 耐圧・破壊試験 圧力をかけてホースが破壊するまで、水漏れやホースの抜けがない事 耐久試験 を確認します。 脈動試験(インパルス) ● 耐久試験…ホースの最高使用圧力の1.5倍で１週間放置して、水漏 れやホースの抜けがない事を確かめる試験です。 ●脈動試験…上限下限の圧力の脈動を5万回加えて、水漏れやホー スの抜けがない事を確かめる試験です。 ※実際の配管の内部では圧力の変動による脈動があります。この動きを“ウォーターハ 30 20 ンマー現象”と呼びます。この時、ホースと継手の固定にホースバンドを使用している場 40 水加圧試験機 10 50 合はホースが抜けやすくなります。 60 水 カンタッチ ホース カンタッチ バシ バルブャッ 水を流す→ ブチッ カンタッチが外れる前 に、ホースに織り込ま れたブレード(糸)が切 れて破裂します。 ＲＧＬ ホースが破裂するまで、 カンタッチからは 抜け・漏れ・外れがないんじゃよ！ 試験の結果からも、たとえホース使用圧力範囲を超えた圧力をかけてホースが破壊するまで、カンタッチから は水漏れやホースの抜けはありません。 ※実際にはホースの圧力・温度の使用範囲内でご使用下さい。 注）ホースのメーカー、サイズによっては加圧時に収縮や伸びなどの変形が起こりやすいものもあります。 カンタッチ性能を充分発揮させる為にも、ホースの選定に関しては当社にご相談下さい。 推奨ホースは当社でも販売しております。

ホース用継手「カンタッチ」の材質 P6 カンタッチシリーズは、用途に合わせてボディとナットをどのサイズでも3種類の材質から選べます。 (※カンタッチシリーズ商品/カンタッチエルボ、カップリングカンタッチを除く)　 ナットとインサートスリーブが樹脂製のシリーズも、用途に合わせて選ベます（カンタッチＪ、ＴＨＪ）。 ボディ インサートスリーブ バックリング ナット ステンレス製 (SUS304) ステンレス製 (SUS304) 樹脂製 ( ポリアセタール ) ステンレス製 (SUS304) 真鍮製 (BsBM) 真鍮製 (BsBM) 真鍮製 (BsBM RoHS 対応 ) 真鍮製 (BsBM RoHS 対応 ) Ｏリングについて サイズも豊富です ・ 材質 ： クロロプレンゴム / フッ素ゴム カンタッチシリーズ 28種 ・ Ｏリングは汎用性が高いため、 メンテナンス時の交換が容易です。 カンタッチＪシリーズ 19種 ・ ＪＩＳ規格に準じたシール構造で ※ナットとインサートスリーブが樹脂 安心です。 カンタッチＴＨＪシリーズ 19種 ※当社でも販売しております。 ※ナットが樹脂 便利なオプション品　インサートプラグ それともうひとつ！装置を移動・移設させる際に水の流れを止める、便利なカンタッチオプション品があります。 それがインサートプラグ！ インサート ナット プラグ + (カンタッチＪ、ＴＨＪ(樹脂製)、ＴＨ(SUS,BsBM製)いずれかの) こ れは便利じ ゃ な！ て インサートプラグずし ①本体 をは 装置を移動させる時のカンタッチ専用 オプション品として、水の流れを止める 優れものなんじゃ！ 装置側 ②インサートプラグを差し込み→ ＲＧＬナット締めする ボディ インサートプラグ カンタッチのナット 〈使用例〉 装置側 移動時の水漏れを防ぎます 装置 面

P7 カンタ ッ チの便利な点を まと めると … ①二重ロック構造でホースの抜け・漏れ・外れがない。 ②ホースを傷めない優れたシール性。 ③耐圧力が高い丈夫なホースを採用。 ④ボディとナットを隙間無く最後まで締めれば良いため、 誰でも同じ作業ができ、確実・安全な作業性 （トルク 管理は不要）。 　また、締めすぎによるホースの破損がない。 ⑤取り付け・取り外しが簡単。シーロック加工品があり、 シールテープやシール剤を巻く必要がなくなり、工数 低減に貢献します。 ⑥汎用性の高いＯリング使用でメンテナンスが容易。 ⑦サイズ ・材質のラインナップが豊富。 ⑧カンタッチ専用オプション品、インサートプラグあり。 ⑨特注の対応も可能。 ⑩インサートスリーブが分割されている構造のため、 締め込みの際ホースよじれが発生しにくい。 ＲＧＬ つまり…高い信頼性と汎用性をもつ、 優れた継手ってことじゃ。

第3章 カンタッチシリーズ ボディの材質はカンタッチ同様の３種類。 インサートスリーブとナットの材質を これは便利じゃな！ エンジニアリングプラスチックに。 強度を保持しながらコストダウンしたタイプ。 大口径ホース配管用のカンタッチ。 豊 ボディとナットの材質はカンタッチ同様 富 接液しないナットのみ、材質をエンジニ の３種類。 な アリングプラスチックにしたタイプ。 ラ イ ン ナ ッ プ じ ゃ の う ！ Ｌ字型タイプのカンタッチ。 カンタッチとプラグが一体化。 省スペースでの配管に便利。 配管接続の変更に便利。 材質：ステンレス製（SCS13) 材質：ステンレス製（SUS304)、真鍮製(BsBM) 高重合度PVCを使用し、耐摩耗性に 優れたプラストホースに適用。 耐圧性に優れたゴムホース 材質：ステンレス製（SUS304)、 用に最適。 真鍮製(BsBM) 材質：ステンレス製（SUS304) ※バックリングは金属製 ※バックリングは金属製

P9 第4章 装置への使用事例 カンタッチ トップタッチ トップタッチと組合せて 使用すれば装置の取り合い がスッキリします。 第5章 利用分野/業界 幅広い分野でご利用可能です。 リガルジョイントが業界に先駆けて売り出したカンタッチは、 ・原子力発電所 今や 国内はもとより海外でも ・半導体装置メーカー 「漏れない・抜けない・外れない継手」 として使われています。 ・工場やプラント設備 ・各種工作機械 ・食品関連設備 ・医療用設備 ・クリーンルーム用設備 第6章 お客様の声 実際に使っていただいているお客様からはこんな声をお聞きしました。 「見た目がいい！スッキリして見える。」 「シーロック加工でかじり防止、しかも工数低減ができて非常に助かっ ている。」 シーロック加工 「ナットを最後まで締めればいいから、誰でも同じように確実・安全に 締められる。 ※特殊シール剤をネジ部に塗布し密着 （タケノコ継手＋ホースバンドと比較して。）」 させる加工。 完全にシールでき、ゴミの混入や 「単純明快な仕組み」 ネジ部の変質を防ぎます。 「カンタッチのラインナップが豊富で、在庫も充実しているので緊急時 シールテープを巻いたりシール剤を は特に助かっている。」 塗る必要が無いので、作業効率を 高めることができます。

第7章 リガルの開発者はこう語る 『お客様の困っている声が新しい商品を生み出す』。 工場、装置、設備のホース配管に使用するタケノコ継手はホースバ ンドの締め付け状態や作業者によってバラつきが出てしまいます。 また経年変化によってホースが抜ける、バンドが外れる、水が漏れ るといった問題があり、多大な損害が出るケースもありました。 “ホースが抜けず”、“バンドが外れず”、“水が漏れない”シンプルな 継手はないかというお客様のご要望がカンタッチを生み出しまし た。カンタッチは誰が作業しても同じようにでき、メンテナンスも規 格品のＯリングを交換するだけで繰り返し使用することが可能で す。また、カンタッチを当社Ｒ継手と組み合わせることでどんな複 雑な配管にも対応できます。さらに省スペースでの配管であれば 使い勝手のいいエルボタイプのカンタッチがオススメです。 ホース配管にお困りの方は、約20年の実績があるカンタッチをぜ ひご使用ください。ご利用いただき、喜んでもらえることで次への 開発意欲が湧き出てきます。