車両部品温度の評価、キーオフ/ ソーク

WHY SIMULIA FLUID SIMULATIONS? 自動車：部品温度評価、キーオフ/ ソーク 安全かつ信頼性の高い熱マネージメント 車両内の部品が極めて高温になると劣化や破損の可能性が 技術課題 あり、安全性、耐久性などの熱信頼性に対して保証上の問 車両アンダーフードの熱設計は、試作車両に多数の熱電対 題に繋がります。特に、近年でコスト及び重量低減のため を設置し環境風洞等での試験に大きく依存していました。 に樹脂部品の使用が増加していますが、樹脂部品は温度変 グローバル化により多数のバリエーションの試作車が完成 化の影響を受けやすい素材です。 する設計後期で試験が可能となるため、問題が発生した場 さらに、グローバル化により非常に広範な温度環境での車 合に設計変更の自由度の少なく、変更によるコストや重量 両走行条件を考慮する必要があります。そのため、多数の の増加が課題となっていました。また、環境風洞を維持す 走行条件を考慮した複雑な熱設計が求められ、且つ設計後 るコストも考慮する必要がありました。 期における不具合を回避するには、部品配置・遮熱板の設 一方、キーオフのようなソーク現象は、自然対流による長 計など慎重かつ詳細に検討する必要があります。 時間の非定常流れの現象のためknow-howによる設計の標 また、アンダーフードの熱マネージメントの大きな課題の 準化が難しく、環境風洞試験による可視化もほぼ不可能で 1つとして挙げられるのが、「キーオフ」または「ソーク」 す。 そのため、車両開発プロセスの迅速化の要求が増大す と呼ばれる現象です。これは、走行時から停車しキーオ る中、設計初期段階で信頼性の高い熱マネージメントを行 フすることでエンジンが停止する状況で、走行風がなくな うには、設計段階から評価する手法としてシミュレーショ り、さらに冷却ファンも停止するため高温の排気系を含む ンが必要であることは明らかです。特に、アンダーフード パワートレインからの自然対流により、走行時よりも部品 内の乱れた流れ予測や、キーオフに関して数十分程度の非 温度が上昇します。このような状況下でも部品の熱信頼性 定常時間スケールのシミュレーションが必要となり従来の を維持する必要があります。 流体シミュレーションでは困難でした。 図１：走行条件でのエンジンルーム内温度分布 図２： キーオフ時の部費温度時刻歴グラフ

ソリューション ソリューションに使用するSIMULIA ソフトウェア SIMULIAでは、キーオフ/ソークのような長時間非定常現状 に対する課題解決に最適なソリューションを提供しており ます。PowerFLOWの本質的に非定常流れをシミュレートす る格子ボルツマン法により、複雑形状に対して実世界での 非定常な現象を正確にシミュレートすることが可能です。 また、PowerTHERMは、熱の３形態を考慮した高精度な伝 熱ソルバーです。 PowerFLOWとPowerTHERMはシームレスに強連成の計算が 可能であり、PowerFLOWとPowerTHERMを組み合わせるこ とで、走行条件における複雑なアンダーフード内流れを予 測し高精度に部品温度を予測することができます。また、 キーオフ/ソークのような長時間の非定常現象もシミュレー トすることができ、キーオフ直後の自然対流によるピーク 温度を正確に予測し、車両全体の流れと温度場を視覚化す ることが可能になります。これにより問題のある箇所を特 定し、課題を解決する設計改善案を提案することができま す。 部品温度評価、キーオフ/ ソーク ダッソー・システムズは3DEXPERIENCEカンパニーとして、人々の進歩を促す役割を担います。 当社は持続可能なイノベーションの実現に向けて、企業や人々が利用する3Dのバーチャル コラボレーション環境を提供しています。 ダッソー・システムズは3DEXPERIENCEカンパニーとして人類の進歩を促す役割を担い、企業や個人のお客様に対して、持続可能なイノベーションを実現するための バーチャルコラボレーション環境を提供しています。当社のお客様は、3DEXPERIENCEプラットフォームとアプリケーションを用いて現実世界のバーチャルツイン・ エクスペリエンスを生み出すことで、製品やサービスの創出、製造、ライフサイクルマネジメントのプロセスを再定義できるので、世界をより持続可能にするために 意義のある影響をもたらすことができます。また、ダッソー・システムズはお客様と共に、消費者や患者、市民など全ての人々のために、人間中心の経済活動である エクスペリエンス・エコノミーを推進しています。ダッソー・システムズは150ヵ国以上、あらゆる規模、業種の30万を超えるお客様に価値を提供しています。 より詳細な情報はホームページ、https://www.3ds.com/ja（日本語）、https://www.3ds.com（英語）をご参照ください。 EMEA本社 日本法人 アメリカ本社 Dassault Systèmes ダッソー・システムズ株式会社 Dassault Systèmes 10, rue Marcel Dassault 〒141-6020 175 Wyman Street CS 40501 東京都品川区大崎2-1-1 Waltham, Massachusetts 78946 Vélizy-Villacoublay 02451-1223 Cedex France ThinkPark Tower USA 名称・機能は予告なく変更される場合があります。詳細はダッソー･システムズ販売代理店までご確認ください。　https://www.3ds.com/ja/partners/japanese-partners/ 2024年2月 3DEXPERIENCE、Compassアイコン、3DSロゴ、CATIA、BIOVIA、SOLIDWORKS、ENOVIA、NETVIBES、3DEXCITE、SIMULIA、DELMIA およびIFWEは、アメリカ合衆国、またはその他の国における、ダッソー・システムズ（ヴェルサイユ商業登記所に登記番号B 322 306 440 で登録された、 フランスにおける欧州会社）またはその子会社の登録商標または商標です。