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自動車の空力性能

ホワイトペーパー

PowerFLOWを用いた高精度な車両空力性能の評価

 地球温暖化対策により自動車メーカにとって、燃費・電費効率の向上は重要な課題です。空力抵抗低減は、燃費・電費向上において 重要な性能指標の一つです。空力設計は、スタイリングの意図、車室内空間や要素部品のパッケージングに関する要求を満たす形状と、プロポーションに基づいた車両の初期コンセプトを維持し、エンジン冷却性能やブレーキ性能等の他性能との両立も考慮しつつ、車両の設計段階で進行するにつれて、スポイラー、ホイールディフレクタ、アンダーボディーカバーなどの空力デバイスの形状や配置の検討を行います。

 PowerFLOWは、本質的に非定常な格子ボルツマン法に基づく流体シミュレーションで、エンジンルームや床下形状を含む実際の車両形状のような複雑形状をそのまま再現し、非定常流れが支配的である車両空力を高精度にシミュレートできます。また、実走行時では、ホイールやトレッドを含むタイヤが時々刻々と回転していますが、スライディングメッシュ機能を適用し容易にホイールを回転させることができ、また、境界要素法を用いてトレッドを含むタイヤの回転を実施できます。

このカタログについて

ドキュメント名 自動車の空力性能
ドキュメント種別 ホワイトペーパー
ファイルサイズ 2.2Mb
登録カテゴリ
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ダッソー・システムズ株式会社

このカタログの内容

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WHY SIMULIA FLUID SIMULATIONS? 自動車:空力性能 効率性の追求 技術課題 地球温暖化等の対策により自動車メーカにとって、燃費・ 従来の風洞試験を主体にした車両開発では、車両コンセプ 電費効率の向上は重要な課題です。空力抵抗低減は、燃 ト段階から設計段階でクレイモデルを用いた風洞試験でエ 費・電費向上のとても重要な性能指標の一つです。空力設 クステリアの検討を行い、試作車両が存在する設計後期で 計は、スタイリングの意図、車室内空間や要素部品のパッ は、空力性能の評価及び、空力デバイスを用いた性能改善 ケージングに関する要求を満たす形状とプロポーションに 検討を行っておりました。 基づいた車両の初期コンセプトを維持しつつ、エンジン冷 却性能やブレーキ性能等の他性能との両立も考慮しつつ、 設計初期段階でクレイモデルを用いた空力検討のためエン 車両の設計段階で進行するにつれて、スポイラー、ホイー ジンルーム・床下を考慮した空力性能の評価ができないた ルディフレクタ、アンダーボディーカバーなどの空力デバ め空力性能を高精度で予測することが困難でした。また、 イスの形状や配置の検討を行います。 試作車両がある設計後期では、スタイリングがフリーズさ れており、アッパーボディの変更は不可能で、空力性能が 製品開発の後期では、スタイリングがフリーズされるため 未達の場合、空力デバイスによる性能向上の方法がありま 空力性能向上には、風洞試験での検討や多数の空力デバイ せんでした。 ス付加など、多大な時間とコストがかかります。このよう に空力性能は、燃費・電費向上のため高い性能目標を達成 一方、エンジンルームを含む詳細な形状を用いた高精度な し且つ、スタイリングやパッケージ、他性能と両立するこ 非定常流れシミュレーションを適用することで、試作車両 とが設計段階から強く求められております。 の無いコンセプト・設計初期段階でデザイナーやエンジニ アは、スタイリングと空力性能のバランスを考慮した製品 検討が可能になります。そのため、追加の部品やコストが 発生しない設計初期段階で改善点が明らかになるため、完 成車両に至るまでのコストを削減することができます。 図1:時間平均化した車両周り流れ 図2:詳細に再現されたエンジンルーム内流れ
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ソリューション PowerFLOWは、本質的に非定常な格子ボルツマン法に基づ く流体シミュレーションで、エンジンルームや床下形状を 含む実際の車両形状のような複雑形状をそのまま再現し、 非定常流れが支配的である車両空力を高精度にシミュレー トできます。また、実走行時では、ホイールやトレッドを 含むタイヤが時々刻々と回転していますが、PowerFLOWで は、スライディングメッシュ機能を適用し容易にホイール を回転させることができ、また、境界要素法を用いてトレ ッドを含むタイヤの回転を実施できます。 結果の分析では、全体の空力抵抗、車両の先端から後部に わたる抵抗の配分、さらに各パネルに対する表面抵抗の寄 与度などが示されます。表面や流れの流線などを視覚化す 図3:ホイール・トレッドタイヤの回転を模擬した ることで、デザイン変更と空力抵抗の因果関係を示すこと 空力シミュレーション ができます。 また、横風や自然風下といったリアルワールドでの燃費・ 電費が消費者にとって重要であるため、ロバストな空力性 能が求められます。試験での評価が難しい横風や自然風等 の乱流環境下における空力性能評価も、 PowerFLOWでシミ ュレーションでき、ロバストな空力性能を評価することが できます。 ソリューションに使用するSIMULIA ソフトウェア 図4:理想的な条件の空力シミュレーション 図5:自然風を考慮した空力シミュレーション ダッソー・システムズは3DEXPERIENCEカンパニーとして、人々の進歩を促す役割を担います。 当社は持続可能なイノベーションの実現に向けて、企業や人々が利用する3Dのバーチャル コラボレーション環境を提供しています。 ダッソー・システムズは3DEXPERIENCEカンパニーとして人類の進歩を促す役割を担い、企業や個人のお客様に対して、持続可能なイノベーションを実現するための バーチャルコラボレーション環境を提供しています。当社のお客様は、3DEXPERIENCEプラットフォームとアプリケーションを用いて現実世界のバーチャルツイン・ エクスペリエンスを生み出すことで、製品やサービスの創出、製造、ライフサイクルマネジメントのプロセスを再定義できるので、世界をより持続可能にするために 意義のある影響をもたらすことができます。また、ダッソー・システムズはお客様と共に、消費者や患者、市民など全ての人々のために、人間中心の経済活動である エクスペリエンス・エコノミーを推進しています。ダッソー・システムズは150ヵ国以上、あらゆる規模、業種の30万を超えるお客様に価値を提供しています。 より詳細な情報はホームページ、https://www.3ds.com/ja(日本語)、https://www.3ds.com(英語)をご参照ください。 EMEA本社 日本法人 アメリカ本社 Dassault Systèmes ダッソー・システムズ株式会社 Dassault Systèmes 10, rue Marcel Dassault 〒141-6020 175 Wyman Street CS 40501 78946 Vélizy-Villacoublay 東京都品川区大崎2-1-1 Waltham, Massachusetts 02451-1223 Cedex France ThinkPark Tower USA 名称・機能は予告なく変更される場合があります。詳細はダッソー・システムズ販売代理店までご確認ください。 https://www.3ds.com/ja/partners/japanese-partners/ 2024年2月 3DEXPERIENCE、Compassアイコン、3DSロゴ、CATIA、BIOVIA、SOLIDWORKS、ENOVIA、NETVIBES、3DEXCITE、SIMULIA、DELMIA およびIFWEは、アメリカ合衆国、またはその他の国における、ダッソー・システムズ(ヴェルサイユ商業登記所に登記番号B 322 306 440 で登録された、 フランスにおける欧州会社)またはその子会社の登録商標または商標です。