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ライン・ビルダーの販売過程に革命をもたらす
産業機械のような競争の激しい市場では、製造業は、業界の発展を後押しする革新的な方法を常に模索しています。最も有望な方向性の一つは、デジタル技術を利用して、特に複雑なライン構築の業務分野で、企業間取引でも顧客体験を向上させることです。
産業機械の製造業では、シームレスに連携して完成品を生産する複雑な機械システムの設計と組立を行うため、積極的にライン構築を検討することは、重要な意味を持ちます。これまでのライン構築は時間と費用がかかり、設計を完成させる前に広範な試作品作成と試験が必要とされていました。しかし、3D CAD データの視覚化における最近の進歩により、このプロセスに大きな変化が起き、メーカーはライン・アセンブリーのより正確なデジタル表現を作成し、高い効率性と精度で顧客に提供できるようになりました。
この e ブックでは、産業機械メーカーがライン構築にバーチャル・ツイン・エクスペリエンスをどのように使用しているかについて説明します。特に、顧客にもたらされるデジタルでの機会に焦点を当てて紹介します。ここでは、ライン構築や、販売プロセスの中で実施する産業機械ラインのデモに 3D CAD データを使用するメリットと課題を明らかにします。
最終的には、ライン構築業務での 3D CAD データの役割をはじめ、3D CAD データを活用して顧客エンゲージメントを促進し、売上を向上し、産業機械市場で競争力を高める方法が明確になります。
このカタログについて
ドキュメント名 | 3D の設備カタログ |
---|---|
ドキュメント種別 | 製品カタログ |
ファイルサイズ | 6.8Mb |
登録カテゴリ | |
取り扱い企業 | ダッソー・システムズ株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
この企業の関連カタログ
このカタログの内容
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はじめに
パネルの紹介
業界の課題
ライン・ビルダー、設備 SIER 向け
コマーシャル・バーチャル・ツイン
コマーシャル・バーチャル・
ツインと知財保護
コマーシャル・バーチャル・
ツインの用途
転換期
3D のカタログと
効果的なコミュニケーション
3D のカタログと上流工程での効果
IMA を配置
3D を実世界で活用する
3D の設備カタログ 持続可能性に向けた取り組み
ライン・ビルダーの販売過程に革命をもたらす
産業機械業界
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はじめに
パネルの紹介
業界の課題
ライン・ビルダー、設備 SIER 向け
コマーシャル・バーチャル・ツイン
コマーシャル・バーチャル・
ツインと知財保護
ライン・ビルダー向け 3D の役割 コマーシャル・バーチャル・
ツインの用途
転換期
産業機械のような競争の激しい市場では、製造業は、業界の発展 この e ブックでは、産業機械メーカーがライン構築にバーチャル・ツ
を後押しする革新的な方法を常に模索しています。最も有望な方向 イン・エクスペリエンスをどのように使用しているかについて説明し 3D のカタログと
効果的なコミュニケーション
性の一つは、デジタル技術を利用して、特に複雑なライン構築の業 ます。特に、顧客にもたらされるデジタルでの機会に焦点を当てて
務分野で、企業間取引でも顧客体験を向上させることです。 紹介します。ここでは、ライン構築や、販売プロセスの中で実施する 3D のカタログと上流工程での効果
産業機械ラインのデモに 3D CAD データを使用するメリットと課題を
産業機械の製造業では、シームレスに連携して完成品を生産する 明らかにします。
3D を実世界で活用する
複雑な機械システムの設計と組立を行うため、積極的にライン構築
を検討することは、重要な意味を持ちます。これまでのライン構築 最終的には、ライン構築業務での 3D CAD データの役割をはじめ、
は時間と費用がかかり、設計を完成させる前に広範な試作品作成と 3D CAD データを活用して顧客エンゲージメントを促進し、売上を向 持続可能性に向けた取り組み
試験が必要とされていました。しかし、3D CAD データの視覚化に 上し、産業機械市場で競争力を高める方法が明確になります。
おける最近の進歩により、このプロセスに大きな変化が起き、メー
カーはライン・アセンブリーのより正確なデジタル表現を作成し、
高い効率性と精度で顧客に提供できるようになりました。
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はじめに
ダッソー・システムズのエキスパート・ パネルの紹介
パネルの紹介
業界の課題
ダッソー・システムズ、産業機械業界担当間接エン
ゲージメント販売戦略ディレクター、Lening ZHANG ライン・ビルダー、設備 SIER 向け
コマーシャル・バーチャル・ツイン
Zhang は、オートメーション・エンジニアリング、
企業戦略プランニングおよびコンサルティング、ビ コマーシャル・バーチャル・
ジネス戦略プランニングの分野に長年携わってきま ツインと知財保護
した。現在は、ダッソー・システムズを他の産業機
械ソリューション・プロバイダーと差別化する、革新的なセールス コマーシャル・バーチャル・
ツインの用途
交渉戦略を実現する専門家として活躍しています。
転換期
ダッソー・システムズ、産業機械業界担当ソリュー
ション・ディレクター、Franck COMBET-BLANC 3D のカタログと
ダッソー・システムズは 10 年以上にわたり、産業 効果的なコミュニケーション
機械ソリューションのエキスパートとして Combet-
Blanc を頼りにしてきました。以前の会社とダッ 3D のカタログと上流工程での効果
ソー・システムズ子会社の ATHYS 社で DELMIA
オートメーション分野のリーダーとしてスタートし、現在では特殊製 3D を実世界で活用する
造機械業界セグメントをリードしています。
持続可能性に向けた取り組み
ダッソー・システムズ、3DEXCITE | 3DEXPERIENCE セー
ルス・シニア・スペシャリスト、Jürgen RUNKEL
Jürgen RUNKEL は自動車業界での職務に携わり、
トヨタや VW などの企業で市場投入プロセスをサ
ポートしました。商用目的の事例に PLM と CAD
データを活用する経験と知識は、現在、変革プロジェ
クトを実施する際に生かされています。また 3DEXCITE を代表して、
中央ヨーロッパ地域の営業部門と事業開発部門を監督しています。
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THE NEED FOR HOLISTIC APPROACHES TO ADAPTATION
はじめに
業界の課題 パネルの紹介
設計者や製造担当者は、テクノロジーと革新によってますます大き 大幅に削減されます。この進化により、ライン・ビルダーは効率的に 業界の課題
な変化を経験しています。かつては時間がかかった複雑な 2D 図面 作業し、パフォーマンスの制約を受けることなく、ラインのアーキテク
作成プロセスが、3D 資産を活用する新しい時代へと進化し、ライン・ チャをシームレスに作成して操作できるようになります。こうしたライ ライン・ビルダー、設備 SIER 向け
コマーシャル・バーチャル・ツイン
ビルダーは業界に革命をもたらす潜在力を秘めています。この e ブラリの作成は、2D アプローチから動的な 3D 設計に移行する際に
ブックでは、3D 資産を活用し、持続可能性の確保、市場投入まで ライン・ビルダーが直面する重要な課題です。 コマーシャル・バーチャル・
の期間短縮、収益の増加などさまざまなメリットを実現するために、 ツインと知財保護
ライン・ビルダーに必要なものを探ります。
Lening ZHANG: 価値があることは明らかです。この業界には 2D が入り コマーシャル・バーチャル・
ツインの用途
ライン・ビルダーは、2D 図面の制約を受けません。私たちの世界 込む余地はもうありません。しかし、お客様とやり取りしていると、20
を形作っている、熟練した専門家たちは、ワークフローに 3D 資産 年前から 2D の AutoCAD を使用してきたプリセールスが抵抗を示す
転換期
を導入することでもたらされる大きな可能性を認識しています。現 ことがよくあります。これは文化の変革と変更管理の点において、克
在ライン・ビルダーには、2 次元表現の従来の境界を超えて、より 服が困難な大きなハードルとなっています。
3D のカタログと
高い精度、効率性、インパクトでビジョンを実現するチャンスがあ 効果的なコミュニケーション
ります。 我々の大きな課題の 1 つは、30 年以上この業界で働いてきた経験豊
富な従業員に 3D への移行を納得してもらうことです。ですが、これ 3D のカタログと上流工程での効果
は大変な仕事です。彼らは 3D は重すぎると考えているため、3D の
質問 : ライン・ビルダーが現在直面している主な課題は何でしょうか ? 使用に消極的です。3D モデルを使用すれば、週に 10 件から 20 件 3D を実世界で活用する
この業界のデジタル・トランスフォーメーションを促進する要因は何で の見積もりを迅速かつ正確に作成できるようになります。
しょうか ?
持続可能性に向けた取り組み
Franck COMBET-BLANC: ライン・ビルダーは現在、従来の 2D アプロー
チに依存しています。2D から 3D への移行により、ライン全体を設 ライン・ビルダーは、簡素化したモデルを使用した
計する際に課題が生じています。数多くの機械と構成要素がライン
に含まれているためです。1 回の作業セッションですべてのマシン・ コンポーネント単位のマシンのライブラリを作成する必要が
モデルを同時に読み込むと、メモリ使用量が超過し、パフォーマン あります。モデルを簡素化することで、3D 資産の処理に
スの問題が頻繁に発生します。 必要なメモリ要件と処理能力が大幅に削減されます。
ライン・ビルダーは、簡素化したモデルを使用したコンポーネント
単位のマシンのライブラリを作成する必要があります。モデルを簡
素化することで、3D 資産の処理に必要なメモリ要件と処理能力が 4
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はじめに
ライン・ビルダー向けコマーシャル・ パネルの紹介
バーチャル・ツイン・エクスペリエンス
業界の課題
コマーシャル・バーチャル・ツイン ( デジタル・ツイン ) とは、商
用またはビジネスで使用する物理的な資産やシステム、プロセスの ライン・ビルダー、設備 SIER 向け
コマーシャル・バーチャル・ツイン
軽量なデジタル表現またはシミュレーションを指します。現実世界
で使用するモデルの特性、挙動、機能を、デジタル環境で再現し コマーシャル・バーチャル・
た動的なバーチャル・モデルです。 ツインと知財保護
コマーシャル・バーチャル・ツインを使用すると、資産やプロセス コマーシャル・バーチャル・
ツインの用途
の運用、保守、パフォーマンスを監視、分析、最適化できます。デ
ジタル・レプリカを視覚化、分析、操作するプラットフォームとなる 転換期
ため、十分な情報に基づいて関係者が意思決定を行い、予測分析
やさまざまなシナリオのシミュレーションを実行できます。 3D のカタログと
効果的なコミュニケーション
ライン・ビルダーはコマーシャル・バーチャル・ツインを使用して、
建設工程のシミュレーションと最適化、システムの監視と制御、メ 3D のカタログと上流工程での効果
ンテナンス作業の計画、ライン構築プロジェクトの関係者間のコラ
ボレーション促進が可能です。ライン・ビルダーは、ラインや設備 3D を実世界で活用する
の計画、設計、シミュレーション、分析、継続的な管理に大きな効
果を発揮するツールです。 持続可能性に向けた取り組み
企業間のコミュニケーションのためのコマーシャル・バーチャル・
ツインは、物理的なモデル、挙動、設計のバリエーションを正確に
表現することで、プリセールス、セールス、アフターセールスの交
渉を合理化し、強化します。製造業は、上流と下流の使用事例間
のギャップを埋め、プロセス全体を明確に把握できるようになりま
した。3D カタログを利用することで、ビジネスでのやり取りに信頼
性と価値がもたらされます。
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はじめに
パネルの紹介
業界の課題
ライン・ビルダー、設備 SIER 向け
コマーシャル・バーチャル・ツイン
コマーシャル・バーチャル・
ツインと知財保護
コマーシャル・バーチャル・ツインと コマーシャル・バーチャル・
知的財産保護 ツインの用途
転換期
質問 : 包括的な知的財産保護対策が適用されたエンジニアリング・ 元のデータに直接接続できる環境を作ることで、信頼感を与えます。 3D のカタログと
データから、顧客体験エコシステムへの製品コンテンツの提供まで、 知的財産 (IP) は完全に保護され、安全性が確保されるため、全体を 効果的なコミュニケーション
どのように対処しますか ? コントロールすることができます。さらに、製品表現は正確かつ最新
であり、非常に高いレベルの情報を含んでいるため安心です。 3D のカタログと上流工程での効果
ガバナンス、ポリシー、トレーサビリティーが不足している手動の
可視化の作業手順を作り、複数のエンドユーザーのケースに対応す 3D を実世界で活用する
ることは、非常に効率の悪いやり方です。作業手順毎に孤立したデー コマーシャル・ツインの利点
タのサイロが作成されるため、間接費とメンテナンス作業が増加し 持続可能性に向けた取り組み
ます。また、軋轢、顧客離れ、ミスが入り込むリスクも発生します。
視覚化コンテンツをエンドユーザーに効果的に提供するには、顧客
体験エコシステムと商業的イノベーションの状況を包括的に理解す エコ
信頼性 システム ノウハウ
ることが不可欠です。これを理解することにより、要件、パフォーマ の実現
ンスの期待値、必要な形式が決まります。大切なのは、顧客体験
を優先し、最終結果を想定してから逆算して必要なプロセスを決め
ることです。これらの要件を理解したら、承認されたブランド資産 • 上流の接続性 • オ ンデマンドのコンテンツへ • 消費者の行動の洞察と些細な
•
を作成、配布するためのプロセスとガバナンスを産業化する必要が 製品の信頼性 の便利なアクセス 兆候
• 知的財産保護 • 高度にパーソナライズされた • 消費者主体の製品の進化
あります。その結果、適切な製品ルールと構成のみが、必要に応じ • ブランドのガバナンス 配信 • 市場に特化した製品の提供と
• 正確性 • 下流でのユースケースの特定 パッケージング
て市場に公開されます。
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はじめに
パネルの紹介
業界の課題
ライン・ビルダー、設備 SIER 向け
コマーシャル・バーチャル・ツインの用途 コマーシャル・バーチャル・ツイン
コマーシャル・バーチャル・
ツインと知財保護
質問 : コマーシャル・バーチャル・ツインが、産業機械のラインビル 3D コンテンツの重要性がここでも確認でき、ダッソー・システムズの
ディング分野におけるビジネス・トランスフォーメーションに関連して ソリューションが貢献できる領域でもあります。当社は、プロセスの コマーシャル・バーチャル・
いるのはなぜですか ? 初期段階でエンジニアリング・データを活用し、それを営業やマーケ ツインの用途
ティングの各チャネルにシームレスに統合するデジタルな連続性を追
Franck COMBET-BLANC: コマーシャル・バーチャル・ツイン・エクス 求しています。しかし、重いデータを扱う場合、この統合はスムーズ 転換期
ペリエンスは、構築する各ラインの独自性を考慮して、ライン・ビ にいきません。そのため、軽量のフォーマットが重要になり、ソリュー
ルダーがニーズを指定するのを支援します。プリセールス段階では、 ション全体の究極の主要業績評価指標 (KPI) となります。 3D のカタログと
効果的なコミュニケーション
設計がお客様の要件に合っていることを確認することが重要です。
そこでコマーシャル・バーチャル・ツインが本領を発揮します。ラ しかし、ワークフローはそこで終わりではありません。カスタマイズさ 3D のカタログと上流工程での効果
イン・ビルダーは、既存のコンポーネントや機械を広範囲に再利用 れたラインが完成すると、そのラインに関連する追加サービスが必要
します。そのため、機械や設備などを含む包括的な 3D データ・コ になります。そこで、販売された製品の仕様を正確に理解することが
3D を実世界で活用する
ンテンツ・ライブラリを作成することが不可欠です。ライン・ビルダー 重要です。将来に向けたシームレスなメンテナンス、トレーニング、
が便利なドラッグアンドドロップ操作で、ラインのアーキテクチャを 使用を保証すため、この情報は 3D データと連携している必要があり
簡単に設計できるようにすることが目的です。こうした作業をプリ ます。この連続したワークフローは、3DEXPERIENCE プラットフォーム 持続可能性に向けた取り組み
セールス・プロセスの一部に組み込むことは画期的なことです。 という一つの環境内で実現できます。
Jürgen RUNKEL: コマーシャル・バーチャル・ツインは不可欠です。
エンジニアリングが 3D 設計の作業を開始しても、営業やマーケティ カスタマイズされたラインが完成すると、そのラインに
ングが 2D 図面で作業を続けていると、ミスが発生し、遅延が長く 関連する追加サービスが必要になります。そこで、
なるからです。旧式のこのワークフローはもはや有効ではなく、業
界は変化の必要性を認識しています。 販売された製品の仕様を正確に理解することが重要です。
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はじめに
転換期 パネルの紹介
大規模および中規模の産業機械 ( または機械メーカー ) の 業界の課題
OEM は、激しい競争と業界の変革に直面しており、対策を取
る必要があります。競争力を維持するには、3D を採用して視 ライン・ビルダー、設備 SIER 向け
覚で訴える 3D プレゼンテーションで製品の価値を効果的に伝 コマーシャル・バーチャル・ツイン
えつつ、優れたエンジニアリングの評判を活用するなど、新た コマーシャル・バーチャル・
な課題に取り組む必要があります。 ツインと知財保護
コマーシャル・バーチャル・
ツインの用途
転換期
3D のカタログと
効果的なコミュニケーション
3D のカタログと上流工程での効果
3D を実世界で活用する
持続可能性に向けた取り組み
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はじめに
3D カタログ | パネルの紹介
効果的なコミュニケーション
業界の課題
コマーシャル・バーチャル・ツインは、さまざまな関係者が使用す Franck COMBET-BLANC: 3D レイアウトは、機能的なメリットに加えて、
るコラボレーション・プラットフォームとして機能します。エンジニア、 強力なコミュニケーション・ツールとして機能します。提案したソリュー ライン・ビルダー、設備 SIER 向け
コマーシャル・バーチャル・ツイン
設計者、プロジェクト・マネージャー、請負業者、営業担当者、マー ションを視覚的に表現することで、ライン・ビルダーと顧客との間で
ケティング担当者は、情報を共有し、共同で意思決定を行い、製品 効果的にコミュニケーションを取ることができます。 コマーシャル・バーチャル・
体験を構築し、教育資料を作成するために、コマーシャル・バーチャ ツインと知財保護
ル・ツインにアクセスしてやり取りできます。これにより、すべての
コミュニケーションが改善され、ワークフローが合理化されるだけ コマーシャル・バーチャル・
ツインの用途
でなく、チームメンバー間の連携が強化され、生産性とプロジェク 3D モデルの視覚性によって、すべての関係者が
トの成果が向上します。 明確に理解できるようになります。経営陣もプロジェクトの 転換期
重要性をすぐに理解し、十分な情報に基づいて意思決定を
3D のカタログと
行うことができます。 効果的なコミュニケーション
質問 : コマーシャル・バーチャル・ツインは、社内外のコミュニケーショ
ンをどのように改善するのでしょうか ? 3D のカタログと上流工程での効果
Jürgen RUNKEL: ここでの焦点は、おしゃれで手の込んだものを作るこ 3D を実世界で活用する
とではなく、プロジェクトをわかりやすくすることです。多くの場合、
2D 図面、スケッチ、Excel シートなどの従来のツールでは、開発対 持続可能性に向けた取り組み
象製品について効果的に詳細を伝えることができません。こうした
制限のある表現では、お客様は最終製品を理解するのに苦労します。
しかし、3D コンテンツを導入すると理解度が向上します。3D モデ
ルの視覚性によって、すべての関係者が明確に理解できるようにな
ります。経営陣もプロジェクトの重要性をすぐに理解し、十分な情
報に基づいて意思決定を行うことができます。空間要件などの要因
を評価し、関係する機械についてより深く理解することができます。
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はじめに
3D カタログ | 上流工程のメリット パネルの紹介
質問 : コマーシャル・バーチャル・ツインは、上流プロセスにどのよ 業界の課題
うなメリットをもたらしますか ?
ライン・ビルダー、設備 SIER 向け
Lening ZHANG: 今回は、ダッソー・システムズの 3DEXCITE を利用し コマーシャル・バーチャル・ツイン
て見積もり用のカタログを作成し、販売プロセスを改善する方法を コマーシャル・バーチャル・
説明します。この側面は、エンジニアリング段階の前に行われる、 ツインと知財保護
会社のプロセス全体の上流工程と見なされます。この段階ではエン
ドユーザーの顧客に製品ラインを販売することが重要な要素であ コマーシャル・バーチャル・
り、従来、2D 手法が採用されてきました。 ツインの用途
見込み客に製品ラインを提示するために、セールス・レイアウトや 転換期
大規模な CAD 設計が主に使用されてきました。しかし、3DEXCITE
を紹介し、3D テクノロジーの導入を促進することが当社の目的です。 3D のカタログと
効果的なコミュニケーション
ライン・ビルダーが販売コンセプトにコマーシャル・バーチャル・
ツインを利用して、営業とエンジニアリングの間のギャップを埋めら 3D のカタログと上流工程での効果
れるようにしたいと考えています。それを実現することにより、効率
性を高め、受注後に営業からエンジニアリングにスムーズに移行で
3D を実世界で活用する
きます。
営業用に作成されたコマーシャル・バーチャル・ツインを活用して、 持続可能性に向けた取り組み
エンジニアリング部門向けのバーチャル・ツインの作成を促進する
ことが狙いです。この統合により、シームレスな情報転送が可能に
なり、営業とエンジニアリング間の不要な障壁が撤廃されます。ラ
イン・ビルダーは 3DEXCITE を採用して、プロセスを合理化し、部
門間のコミュニケーションを強化し、最終的に業務全体を最適化で
きます。
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はじめに
パネルの紹介
業界の課題
ライン・ビルダー、設備 SIER 向け
コマーシャル・バーチャル・ツイン
コマーシャル・バーチャル・
ツインと知財保護
コマーシャル・バーチャル・
ツインの用途
3D を実世界で活用する
転換期
3D のカタログと
効果的なコミュニケーション
今日の業界勢力図では、ライン・ビルダーの OEM ( 相手先ブラン さらに、AR と VR で 3D コンテンツを使用することで、リモートで
ド製造企業 ) とその営業責任者は、B2B カスタマーを成功に導く優 のコラボレーションやトラブルシューティングが可能になります。
3D のカタログと上流工程での効果
れたツール、つまり、没入型の拡張現実 (AR) や仮想現実 (VR) のト OEM はこのテクノロジーを使用して、段階的な手順や視覚的な支
レーニングとメンテナンスのための 3D コンテンツを自由に利用で 援を顧客に直接見せつつ、複雑なメンテナンス作業をリモートで説
きます。テクノロジーの可能性を活用することで、OEM は顧客が機 明することができます。その結果、オンサイト訪問に伴う時間とコス 3D を実世界で活用する
械を操作する方法に革命をもたらし、最終的には高い顧客満足度と トを節約できるだけでなく、問題を迅速に解決できるため、顧客は
ビジネスの成長を促進することができます。 稼働停止時間を最小限に抑え、業務が中断されることもありません。 持続可能性に向けた取り組み
没入型の AR 体験や VR 体験を通じて、ライン・ビルダーは現実的 3D コンテンツのパワーを活用して AR および VR のトレーニングとメ
で実践的なトレーニング機会を顧客に提供できます。B2B クライア ンテナンスを行うことで、ライン・ビルダーの OEM は、カスタマー・
ントが、リスクのない仮想環境で、機械の隅々まで確認し、重要な サポートと顧客満足度において業界をリードする企業としての地位を
コンポーネントを特定し、メンテナンス手順を練習できることを想像 確立できます。OEM は、最先端のトレーニング・ツールと遠隔アシス
してください。このレベルの対話型トレーニングは、理解と知識の ト機能で B2B カスタマーを支援することにより、さらに強固な関係を
定着を向上させるだけでなく、実際の業務でミスや事故が発生する 築き、顧客ロイヤリティを高め、デジタルな連続性を実現するとともに、
可能性を低減します。 進化を続ける業界でビジネスを成長させることができます。
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はじめに
持続可能性に向けた取り組み パネルの紹介
ライン構築業務に 3D モデルを統合することは、持続可能性を促進 業界の課題
するうえで非常に大きな可能性を秘めています。メーカーは 3D モ
デルとシミュレーションを活用して設計と運用を最適化し、廃棄物、 ライン・ビルダー、設備 SIER 向け
エネルギー消費、環境への影響を低減することができます。複雑な コマーシャル・バーチャル・ツイン
システムを仮想環境で視覚化して分析できるため、エンジニアは設 コマーシャル・バーチャル・
計の初期段階で非効率性を特定して修正し、材料の使用量を最小 ツインと知財保護
限に抑え、機器全体の効率を向上させることができます。さらに、
3D 資産では正確な測定と計画が可能になり、工事中のミスや再作 コマーシャル・バーチャル・
ツインの用途
業が減り、材料の節約や建設廃棄物の削減につながります。ライン・
ビルダーは 3D 資産を活用することで、プロセスの最適化、環境フッ
トプリントの最小化、物理的な試作の必要性の大幅な削減、製品ラ 転換期
イフサイクル全体での責任あるリソース管理を実現し、より持続可
能な未来に積極的に貢献することができます。 3D のカタログと
効果的なコミュニケーション
3D のカタログと上流工程での効果
当社の3DEXPERIENCE®プラットフォームは、12業界に対応する当社ブランドのアプリケーショ 3D を実世界で活用する
ンを強化し、業界ソリューションエクスペリエンスの豊富なポートフォリオを提供します。
ダッソー・システムズの3DEXPERIENCEは、人々の進歩を促進する役割を果たします。私たちは、企業と人が協力して持続可能な革新
技術を生み出すための仮想環境を提供します。当社のお客様は、3DEXPERIENCEプラットフォームおよびアプリケーションで現実世 持続可能性に向けた取り組み
界の「バーチャル ツインエクスペリエンス」を作ることで、自社製品の製作、製造、ライフサイクル管理の各プロセスを再定義してい
ます。これによって、お客様はより持続可能な世界を実現するための大きな影響力を手にしています。エクスペリエンスエコノミーの
長所は、それが人間を中心とした経済であるため、全ての消費者、患者、そして市民の利益になるという点です。
ダッソー・システムズは、150カ国以上、あらゆる規模、業種の30万社以上のお客様に価値を提供しています。より詳細な情報
は、www.3ds.com(英語)、www.3ds.com/ja(日本語)をご参照ください。
本社 アメリカ大陸 アジア太平洋地域
Dassault Systèmes Dassault Systèmes ダッソー・システムズ株式会社
10, rue Marcel Dassault 175 Wyman Street 〒 141-6020 東京都
CS 40501 Waltham, Massachusetts 品川区大崎 2 丁目 1 番 1 号
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