【光コム活用例】複雑形状の3次元形状・外観検査

XTIA の光コム技術を用いた３次元計測は、同軸光学系での計測であるため、物体全 面で遮られることのない完全な３次元プロファイルを、高い精度で得ることができます。 XTIA の光コムセンサ L90（広範囲モデル）と S40（高精細モデル）では、最速で毎秒 500,000 データポイントを取得することができ、この高速性により接触式と比較して部品を スキャンする時間は大幅に短縮されます。 その結果、鋳造品、鍛造品、機械加工品などの凹凸のある複雑な構造物の全自動形状 検査に最適なソリューションとなっています。このように、XTIAの光コムセンサは、既存技術で 障害になっていた検査方式による制約を打破し、品質検査の分野に大きなブレークスルー をもたらします。 バルブボディの３Dデータ １

図 1. 光コム方式と光切断方式の比較 図１に光コム方式を従来の非接触検査方式である光切断方式と比較して示します。 XTIA の３次元センサーがシリンダーヘッド（燃焼室部分）、ベアリング、ケースなどの複雑 な部品の３次元プロファイルを完全に測定できているのに対し、光切断方式では照明が立 壁に遮られるために部品のいくつかの領域でプロファイルが途切れしまっています。光コム技術 によるブレークスルーのインパクトは明らかです。 このように光コム３次元検査方式の登場は、業界に大きな利益をもたらし、製造現場での 全自動検査に向けた道を切り開いたことが分かります。 実際、この明確な優位性により、国内ほとんどの自動車メーカーで XTIA の技術を製造現 場に採用いただいています。その多くはすでに複数の量産ラインに搭載され、XTIA の自動 検査システムおよびセンサーとして使われています。 その結果、2017 年から 2020 年にか けて、XTIA は日本の自動車部品の自動検査システムの第 1 位のプロバイダーとなりました。 （富士経済 2017-2021画像処理システム市場の現状と将来展望） XTIA ３次元検査機は、部品の検査、評価を完全に自動化するための独自のソフトウェア、 Optocomb Suite を搭載しています（図２）。このソフトウェアには、部品をもともとの設 計値と比較したり、表面の平坦さを評価したり、2つの加工穴間の距離、その穴の寸法、高 さや深さを測ることができる、さまざまな検査用ツールボックスが用意されています。 2

図 2. バルブボディ: ３次元情報での外観/形状検査自動化の例 さらに、XTIA L90 および S40 システムでは、一度のスキャンで形状検査だけでなく、外観 検査も同時に実施することができます。３次元の欠陥を自動的に検出し、高精度にそのサ イズを計測します。この時、計測可能な欠陥サイズはシステムの仕様に依存します。目安と しては、L90は幅270um、深さ10um以上の欠陥、S40システムの場合は幅180um、 深さ 1um以上の欠陥を、おおむね検出することが可能です。 加えて、L90、S40 検査システムにＣＡＤ図面とのマッチング機能を、これから搭載していく 予定です。製品設計における計測から、生産ラインの全自動検査まで、幅広い工程にこの 機能を導入することにより、製造工程の精密な加工性能（現状はその検査性能が限界を 決めているとも言われていますが）を、製品の設計と同程度まで高めることができます。 設計の高度化が進むにつれ、製造工程では検査性能がボトルネックになるケースが増えてき ています。このように、高精度な検査の採用で、先進的な製品設計においても、その検査性 能まで考慮した現実的な精密加工を採用することが可能となります。 ◆関連動画のご案内◆  光コム技術の紹介 [Click]  製品ラインアップ [Click]  3D検査事例ーバルブボディの寸法・外観検査 [Click] 3

Application 複雑形状の３次元外観・形状検査 株式会社 XTIA https://xtia.co.jp 3D Metrology and Quality 4.0 Solutions