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公表された安全基準に基づく空気圧ロックアウト/タグアウト(LOTO)システムの設計について掲載!
ロックアウトタグアウト(LOTO)システムとは、機械施設の操作、
サービス、点検、メンテナンスを行う従業員を危険から守る手段
として重要な手順です。
空気圧ロックアウトには、従業員の安全を確保し、手順が実行される
可能性を高めるために取り組むべき4つの主な懸念事項があります。
当資料にて詳しく解説しておりますので、是非ご一読ください。
【掲載内容】
■ロックアウト手順の簡素化
■機械が安全な状態に達するまでの時間
■安全な状態の確認
■空気圧を安全に回復させる
※詳しくはPDF資料をご覧いただくか、お気軽にお問い合わせ下さい。
このカタログについて
ドキュメント名 | 空気圧ロックアウト/タグアウト(LOTO)システムの設計 |
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ドキュメント種別 | ハンドブック |
ファイルサイズ | 338.3Kb |
登録カテゴリ | |
取り扱い企業 | ロス・アジア株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
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このカタログの内容
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公表された安全基準に基づく空気圧ロックアウト/
タグアウト(LOTO)システムの設計
ロックアウトタグアウト(LOTO) システムとは、機械施設の操作、サービス、点検、メンテナンスを行う従業員を
危険から守る手段として重要な手順です。
「ロックアウト」とは、機械や装置のメンテナンスの際に、ブレーカー、スイッチ、バルブ等の動力源を遮断した上で、
デバイスを装着し施錠(つまりロック)することを指します。
「タグアウト」とは、警告タグの一種で、ロックアウトデバイスでロックされた安全な箇所に取り付けられます。タ
グが取り除かれるまで、機械や装置は再稼働されません。
「ロックアウト」と「タグアウト」は、動力源の遮断を証明し、明確化するために同時に使用されます。
またロックアウトシステムの設計を検討する際に基盤となるいくつかの安全基準があります。
・ISO 14118-2000 ・CSA Z460-2005 ・ANSI Z244.1-2003 ・OSHA 1910.147
ロックアウトタグアウト(LOTO) システムは全てのエネルギー源に適用されますが、流体動力は関連する物理的特
性に基づいて独自の問題点があります。以下は空気圧式ロックアウトシステムの設計時に留意すべき設計ガイドライ
ンです。
・エネルギー遮断機器は、他の ON/OFF 機器と比べて外観がユニークである必要があります。
・エネルギー遮断機器は、危険な空気圧エネルギーを素早く排気できる必要があります。(大量排気)
・エネルギー遮断機器は、OFF 位置のみ施錠出来る必要があります。
・エネルギー遮断機器は、2つの操作ポジションのみが必要です。(ON と OFF)
・システムには安全な状態(危険なエネルギーが無い状態)が目に見える表示が含まれている必要があります。
(可視化)
アメリカでも未だ、ロックアウトタグアウト(LOTO) システム手順に従わない違反が、OSHA( 米国労働安全衛生庁 )
による召喚のトップ10に入っています。
結果として、生じる事故や出来事は、労働者の士気と生産性に悪影響を及ぼします。言い換えれば、適切なロックア
ウトタグアウト(LOTO) システム手順を社内に作成することが最初の課題ですが、作業者がその手順に従うことが
最大の課題になることがあります。
空気圧ロックアウトには、従業員の安全を確保し、
手順が実行される可能性を高めるために取り組むべき4つの主な懸念事項があります。
ロックアウト 機械が安全な状態に 空気圧を安全に
安全な状態の確認
手順の簡素化 達するまでの時間 復元する
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1. ロックアウト手順の簡素化
空気圧ロックアウト手順を簡素化することは、プロセスの不要なステップを排除することを含みます。例えば、1つの機能で下流のエ
ネルギーを遮断して排気するエネルギー遮断機器を使用するだけで、遮断と排気を別々に行うのではなく、プロセスの余分なステッ
プを省くことができます。第2に、追加の機器を必要とせずに単数又は複数のロックアウトデバイスを直接適用できることは、プロセ
スをさらに単純化します。
2. 機械が安全な状態に達するまでの時間
空気圧を扱うときは、安全な状態になるまでの“時間”が重要です。典型的な空気圧ロックアウトシステムにはいくつかのタイプがあ
ります。
遮断と排気が別々の弁で行われている。
1 遮断と排気を別個の機器を使用するということは、追加の手順を踏む必要があり、システム内
に危険な圧力が残ることがあります。エネルギーの流れは止まりますが、閉じ込められた圧力
が残っている可能性が非常に高いです。不必要な 2番目のステップがあることは、危険な状態
になる可能性を高め、生産ラインの稼働を維持することに集中している作業員がそのことを見
過ごすことがあります。
一つのバルブで遮断と排気が行えますが、排気は大変小さな排気口から行われます。
2 多くのロックボールバルブのように、排気用に使用されている機器が小さな穴を通って下流の圧力を抜く場合、ロックアウト機器
を作動させてから安全な状態(システムから危険なエネルギーを取り除いた状態)までの間に、非常に長い遅延が生じる可能性
があります。容積が 227L(≒8立方フィート ) の典型的な空気圧回路(パイプ、ヘッダー、シリンダーなど)は、大口径排気口
を有する場合はわずか 30 秒以内でロックアウト機器を通して排気することが可能です。同じ容量で小さな排気口付きの一般的な
圧抜き弁(ロッキングボールバルブ)で排気すると11分30秒以上かかります。これは、作業者が安全に作業場に入ることができ
る前に、システムが減圧されるまでの11分もの間の生産性が失われることを意味します。また作業者が残圧が依然としてある機械
のある作業場に危険と知らずに入ったり、もしくは危険を承知で入る可能性のある長い11分間を意味します。
排気口
代表的な排気ホール付き
大口径排気口(3) ≧ 入口 (1) & 出口 (2) ボールバルブ
遮断及び排気機器は、大容量排気口を有する 1 つのバルブに統合されている。
3 ワンステッププロセスは、作業者のロックアウト手順の順守を容易に促進します。それは、手順の第2のステップ(別のバルブを
作動させるか、または危険なエネルギーがシステムから排出されるのを待つこと)を排除することで、より安全な作業環境をもた
らし、同時に生産性を向上させます。
上記シナリオで取り上げられていないその他の懸念事項には、ロックアウト手順中に除去されなければならない圧力があり
ます。空気圧回路には、通常の操作のために閉じ込められた圧力が含まれている可能性があるため、ロックアウトシステム
設計では、この潜在的な危険エネルギーを中和する手段を講ずる必要があります。
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3. 安全な状態の確認
適切なロックアウトシステムは危険なエネルギーが除去されていることを確認す
る手段を作業者に提供しなければなりません。これは、エネルギー遮断機器の圧
力インジケータポートに取り付けられたポップアップインジケータ又は圧力ゲー
ジのような簡単なものでかまいません。また圧力スイッチを付けてシステムプロ
セス制御システムと通信するような仕様も有効的です。
危険エネルギーの存在を視覚的に確認
するためのポップアップインジケータ
4. 空気圧を安全に回復させる
排気されたシステムに空気が再供給されると、何らかの動きが発生する可能性があります。 場合によっては、この動
作が予期しない、または急激に行われて機器が損傷することがあります。この場合、ソフトスタート装置を使用して、
弁を全開して100% の流量に達する前に、ラインの圧力の約50%まで圧力を徐々に上昇させることが可能です。こ
れらの装置は調整可能で、初動作中の圧力上昇を制御し、したがって速度も制御することが可能です。機械設計によっ
ては、複数のソフトスタート装置が必要になる場合があります。
まとめ
適切に設計されたロックアウトタグアウト(LOTO) システムとその手順を遵守することは、安全性と生産性
の両方を向上させることができます。安全は、適切なロックアウト手順を実行するための最も重要な原動力に
なりますが、生産性向上要因を追加することでプロジェクトの ROI が向上します。
つまり、安全の確保はどのビジネスにとっても、マネジメントと従業員とのお互いの利益となります。
安全基準に関する追加情報は以下のサイトからも入手可能です。
・ISO - International Organization for Standardization
www.iso.org
・ Canadian Centre for Occupational Health and Safety
www.ccohs.ca
・American National Standards Institute
www.ansi.org
・UNITED STATES DEPARTMENT OF LABOR
www.osha.gov
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