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テレワーク環境下で求められる3DCAD環境とは <機械設計3DCAD活用本>

製品カタログ

「快適」で「安全」をテーマに、在宅時の3DCAD要件を解説

昨今、製造業や設計業務でも普及するテレワーク。
一方で実現が困難な側面や注意すべき点があります。

今回は「快適」で「安全」をテーマに
テレワーク環境下で求められる3D設計環境とは何かを解説します。

【資料概要】
■テレワークで設計環境が困難とされる理由
■テレワークでの3DCAD環境の問題
■テレワークに求められる設計環境
■「快適」・「安全」な設計環境とは

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このカタログについて

ドキュメント名 テレワーク環境下で求められる3DCAD環境とは <機械設計3DCAD活用本>
ドキュメント種別 製品カタログ
ファイルサイズ 1.2Mb
登録カテゴリ
取り扱い企業 iCAD株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧)

このカタログの内容

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WhitePaper 『テレワーク環境下で求められる 3D 設計環境とは』 新型コロナウィルス感染症対策の一つとして、テレワークが推奨されている。2020 年以降に初めての 試みとしてテレワークを実施した企業も多い。その一方で、製造業における開発・設計業務ではテレワーク は困難であるとの声もある。 本稿では 3 次元 CAD を使用した設計業務にフォーカスをあて、テレワークでの設計環境について、弊 社の FUJITSU Manufacturing Industry Solution COLMINA 設計製造支援 iCAD SX(以 下 iCAD SX と呼ぶ)の運用例を交えて紹介していく。 テレワークで設計業務が困難とされる理由 現在、企業のオフィス環境では当たり前のように快適なネットワーク環境が整備されている。しかし、居 住地域によっては通信状態の問題や、業務上での使用条件を満たす通信環境が自宅に整っていない 状況もある。 自宅での環境に問題がないとしても、企業側で VPN 接続環境が整っていないと、安全に企業内ネッ トワークにアクセスすることができない。また会社のセキュリティポリシーにより、図面データなど、機密情報の 社外持ち出しが制限されている場合も多い。さらに関連部門とのデザインレビューや、情報のすり合わせを どうするのかなどの課題もある。 このような背景もあり、テレワークに踏み切れない企業が多いのではないかと考える。 図 1 テレワークで設計業務が困難とされる理由 テレワークでの CAD 環境の問題 CAD の使用環境の問題も存在する。一般的には 3 次元 CAD はハイスペックなデスクトップ型のパソ コンで使用する。ノートパソコンであれば苦にならない持ち出しもデスクトップ型では困難である。 また、3 次元 CAD によっては、インターネットを経由した定期的なライセンス認証が必要となる場合が ある。このため自宅等の通信環境に問題がある場合、ライセンス認証の度にパソコンを抱えて出社するこ とになる。 更に、3 次元 CAD のデータ容量は大きくなりがちである。テレワーク環境でオフィスと同等のネットワーク 1 © 2022 iCAD LIMITED
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WhitePaper スピードが実現できない限り、効率良く設計作業を進めることは難しい。 これまで述べたネットワークやセキュリティ、CAD の使用環境の問題から、多くの設計者は出社して設 計業務をするという状況ではないだろうか。 テレワークに求められる設計環境 テレワークにあたっての課題を解決するためには、企業にとって環境構築の時間や費用を伴う。そこで、 最低限どのような環境を構築すれば、テレワークにおいてもオフィス環境と同等に設計業務を遂行できる のかを考察していく。 1 つ目のポイントは「快適な CAD 設計環境」である。PC が変わったとしても快適に動作する CAD が 要求される。また、テレワークでも定期的な出社が求められる場合もある。その際、使用する CAD 環境 のスムーズな移行も必要となる。 2 つ目は「CAD 図面データのセキュリティ確保」である。ネットワーク環境が万全ではない場合、テレワー クで設計業務を行なうためには図面を持ち出すしか方法がない。「図面を持ち出せないからテレワークが 行なえない」のではなく、持ち出す図面に対し、万全のセキュリティ対策を行うことで安全な設計業務を目 指すべきであると考える。 図 2 テレワークでの CAD 環境の問題 iCAD SX が実現する「快適」・「安全」な設計環境 ここからは機械装置設計に特化した 3 次元 CAD、iCAD SX によるテレワーク設計業務について具体 例を交え紹介していく。 1) ノートパソコンによる快適な設計環境 多くの 3 次元 CAD は高価なグラフィックボードや大容量メモリを組み込んだハイスペックなパソコンを必 要とする。iCAD SX はビジネス用ノートパソコン、例えばプロセッサ:Intel Core i5,メモリ:8GB,グラフィッ ク:CPU 内臓のスペックであっても数十万部品で構成される大規模データを快適に扱うことができる。 6000 部品の機械装置を 3 次元モデルとして作成した場合の PC のメモリ使用量を見てみる。他社 3 次元 CAD の 3.8GB に対し、iCAD SX では 80MB である。他の 3 次元 CAD の約 1/50 と圧倒的 に軽いデータで扱うことができる。 2 © 2022 iCAD LIMITED
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WhitePaper 図 3 iCAD SX が実現する圧倒的な軽さ また、iCAD SX はコピーや移動、伸縮などの編集操作においてもストレスのない圧倒的な高速処理を 実現している (図 4)。 図 4 iCAD SX が実現する圧倒的な速さ このように iCAD SX が他社 3 次元 CAD と比較して 3 次元データを軽く、そして速く扱える理由は 3 次元 CAD のソリッド表現方式の違いにある。 iCAD SX は、機械装置を構成する部品形状に多く使われている解析曲面に着目し、直方体や円柱 などの基本形状を合成して形状を表現する CSG(構成表現)を採用している。解析曲面はコンピュータ 内部では 1 次式や 2 次式で表現できるため、データ容量が軽くなる。 一方、多くの 3 次元 CAD が採用している B-Rep(境界表現)は、微小に分割した面と面や稜線との 関係を保持する構造のため、自由曲面の表現を得意としている。自由曲面は幾何学的に簡単に表せ ない形状であるため、数学的には一つの式では表現できない。そのため、コンピュータ内部でのデータ容量 は大きくなり、3 次元 CAD として重たくなる。 このソリッド表現方式の違いが、PC のスペックでは埋められないレスポンスの差となって現れてくる。 3 © 2022 iCAD LIMITED
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WhitePaper 図 5 iCAD SX の機械に特化したソリッド表現 iCAD SX は CSG による大規模性能をさらに追求し、現在では 300 万部品を 0.2 秒で処理する性 能を実現している。超大規模な設備ラインや工場全体の設計においても軽快に操作できる。 この様に高い基本性能を持つ iCAD SX により、ノートパソコンを使用したテレワーク環境においても快 適な 3 次元設計業務を可能とする。 図 6 大規模設計においても iCAD SX は軽快に操作可能 2) 3 次元データを用いた情報のやり取り テレワークでは頻繁に大部屋に集まってのデザインレビューや担当者間の対面打ち合わせは困難となり、 設計/製造情報のやり取りに課題が生じる。 この課題に対しても iCAD SX を活用することで解決できる。iCAD SX では、従来デザインレビューに て口頭で説明していた設計意図などを 3 次元データに直接入力できる。さらに設計検討の過程で確定 していく加工条件や組立要件などの製造情報も同様に入力する事ができる。加工/組立担当者はこの 3 次元データから、業務に必要となる情報の確認や、その情報を取り出して製造準備を進めることが可 能となる。加工や組み立て上の課題があれば、その内容を 3 次元データに入力し、設計者にフィードバッ クすることもできる。 4 © 2022 iCAD LIMITED
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WhitePaper このように、iCAD SX の 3 次元データを用いて情報のやり取りを行なうことで、デザインレビューや担当 者間の対面打ち合わせの場を削減することが可能となる。 図 7 iCAD SX を活用した部門間での情報連携イメージ 3) ライセンス管理 iCAD SX ではテレワーク用として別のパソコンを持ち出す場合、新たなライセンスの導入は不要である。 iCAD SX はライセンスを最大で 100 日間、他のパソコンに貸し出せる機能を標準搭載している。簡単 な操作によりテレワーク用ノートパソコンにライセンスを移行することで、オフィス外での CAD 使用が可能と なる。また、ネットワークを経由した定期的なライセンス認証は必要なく、貸し出し期間内は継続して使用 することができる。再びオフィスで iCAD SX を使用する場合は、貸し出しと同様に簡単操作でテレワーク 用ノートパソコンからライセンスの返却を行う。 定期的な出勤が求められるテレワーク形態であってもライセンス管理に手間をかけることなく、円滑に業 務を行うことができる。 4) CAD 図面ファイルのセキュリティ 現在は企業のセキュリティポリシーとしてデータの持ち出しを制限されている場合が多い。一方で、通常 の業務においては海外工場や協力会社に対し、3 次元や図面データを出さざるを得ない状況も発生し ている。 iCAD SX では「情報を出さない」のではなく、「出した情報を守る」という考え方でファイルセキュリティ機 能を提供している。このファイルセキュリティ機能は iCAD SX データを参照するパソコンと iCAD SX 図面 ファイルの組合せでアクセス制限を行っている (※注/ファイルセキュリティ機能は、iCAD SX のオプション製 品)。 ファイルセキュリティ機能の使用例は次の通りとなる。持ち出す可能性のある iCAD SX 図面に対して、 ファイルセキュリティ機能により認証条件を設定する。認証条件として、パソコン名や MAC アドレス、ユー ザアカウントなどが設定可能となる。また、出図やデータ変換禁止などの機能制限や図面を参照・編集で きる期限も設定できる。 テレワークで iCAD SX 図面データを持ち出して設計業務を行なう際は、セキュリティ付き図面とセキュ リティを解除するセキュリティキーを持ち出す。認証条件を満たしているユーザーやパソコンに対し、セキュリ ティキーを設定することで iCAD SX セキュリティ付き図面を編集することが可能となる。それ以降保存する 5 © 2022 iCAD LIMITED
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WhitePaper 全ての図面は同じセキュリティがかかる仕組みとなっている。 図面参照を許可されていない第三者に iCAD SX 図面が流出したとしても図面を開くことはできない。 安心して図面を持ち出すことが可能となる。 図 8 iCAD SX の強固な図面セキュリティの運用イメージ 3 次元データ活用に関する情報を iCAD 技術ポータルに集約 本稿ではテレワークにおける3次元 CADの設計環境について、iCAD SX を例に考察した。この iCAD SX は 「設計から製造・保守サービスまで 1 つのデータでつながる」をコンセプトに開発を行っている。各部 門間での情報のやり取りを含め、営業、保守・メンテナンス等、3 次元データを用いて様々な効果を見い だすことが可能となる。 このような 3 次元データ活用に関する情報や、iCAD SX の最新情報は iCAD 技術ポータルにて掲載 している。皆様の情報収集にご活用頂ければ幸いである。 ■iCAD 技術ポータルサイト URL:https://cyplusvine.oatnd.com/top 6 © 2022 iCAD LIMITED