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最終製品製造・量産への適用、導入企業の「意思決定の軸・判断基準」とは
試作から製造へと適用範囲が広がる3Dプリンタ。しかし、3Dプリンタの最終製品製造や量産への適用について、海外では様々な先進事例が出てくるなか、日本は3Dプリンタの導入、活用が遅れているといった話を聞いたことがある方も、本稿の読者には多いのではないだろうか。本稿のテーマは、3Dプリンタの最終製品製造・量産への適用における、導入企業の「意思決定の軸・判断基準」だ。今回も約500名のユーザーに協力をいただき「AM・3Dプリンタの導入・活用状況」を聞いた。また、同調査と連動し、2023年12月にアペルザTVの番組企画としてメーカートップ対談企画を開催。本稿では、アンケート調査の回答結果を、定量・定性の両面から考察するとともに、そこから見えてきたユーザーの声に対する、3Dプリンタメーカー各社の回答も紹介する。導入企業の「意思決定の軸・判断基準」は何か。そして「本当に日本は遅れている」のか。
【協賛企業】
Formlabs株式会社
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【掲載企業】
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このカタログについて
ドキュメント名 | 500名に聞いた!製造業における「AM/3Dプリンタ」の活用実態 |
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ドキュメント種別 | ホワイトペーパー |
ファイルサイズ | 8.8Mb |
取り扱い企業 | 株式会社アペルザ (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
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このカタログの内容
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Apérza Industrial Report
アペルザ実態調査レポート
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AM / 3D
500
ものづくり産業を世界につなぐ www.aperza.com
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AM・3Dプリンタの導入・活用状況
──500名に聞いた意思決定の軸・基準
作から製造へと適用範囲が広がる 毎年の恒例となったアペルザユーザー
試
3Dプリンタ。しかし、3Dプリン 参加型調査企画。今回も約500名のユー
タの最終製品製造や量産への適用につい ザーに協力をいただき「AM・3Dプリン
て、海外では様々な先進事例が出てくる タの導入・活用状況」を聞いた。また、
なか、日本は3Dプリンタの導入、活用が 同調査と連動し、2023年12月にアペル
遅れているといった話を聞いたことがあ ザTVの番組企画としてメーカートップ対
る方も、本稿の読者には多いのではない 談企画を開催した。
だろうか。
本稿では、アンケート調査の回答結果
では、なぜ導入しないのか。これもま を、定量・定性の両面から考察するとと
た様々な意見がある。「日本人は慎重だ もに、そこから見えてきた「ユーザーの
から」「これまでと作り方を変えるのは 声」に対する、3Dプリンタ「メーカー各
難しい」「顧客の品質要求が高い(それ 社の回答」を紹介したい。
を満たせる装置がない)」「海外とは産
業構造が違う」「投資対効果が合わな
い」など。 >>>
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Apérza Industrial Report
アンケート調査の結果とユーザーの声
──見えてきた本当の課題とは?
3D
3D
3D
今回実施したアンケート調査において、 タログ」にも、様々なメーカーが公開する
自由回答に寄せられたコメントから“気に 3Dプリンタの導入事例があるが、そのな
なる傾向”が見えた。それが、ボトムアッ かには「トップダウンの重要性」を説くも
プで進める「3Dプリンタの導入・活用」 のもあれば「ボトムアップの重要性」を説
の難しさと、トップダウンで降りてきた くものもある。しかし、現実にはどちらの
「3Dプリンタの活用検討」の難しさ、そ アプローチも必ずしもうまくいっているわ
れぞれに悩むユーザーの姿だ。 けではないことがわかる。そして、この背
景にあるひとつの問題点がわかるのが、次
アペルザの運営メディア「アペルザカ の調査結果だ。
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解決すべきは「決められない」意思決定の構造
判断基準、意思決定の軸が定まらないこと
3Dプリンタを試作から製造へ、その導 にあるのではないだろうか。この軸がは
入・意思決定における「本音」として、上 っきりしているなら、経営者の判断は明
位に来たのは「経営層への必要性の説明」 確であり、そのための情報提供も、3Dプ
そして「比較検討のための情報収集」であ リンタメーカーやサービスビューロは惜
る。 しまないだろう。
いま多くの企業、技術者にとって、導 そして今回、アペルザではこの「意思
入・意思決定の壁になっているのは、実は 決定の軸」を、日本そしてグローバルで、
事例や実績がないといった技術に対する信 様々な導入企業の意思決定を目にしてき
頼性や、投資対効果の合う装置やシステム たメーカー各社に聞くとともに、もうひ
がないといった市場の成熟度の問題ではな とつの疑問「本当に日本は遅れているの
いのかもしれない。本当の問題は、決める か」を聞いた。
ための「意思決定の軸が定まらないこと」
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Apérza Industrial Report
導入企業の「意思決定の軸」はなにか?
小林 貞人 Answer.
GFマシニングソリューションズ 企業の競争力を高めることにつながるか
会社としての「戦略」に取り入れたときに、企業の競争力を高め
ることにつながるかどうか。競争力を高めるためのアプローチの軸
として3つ。売上増、コスト減、スピードアップ。
3Dプリンタを活用することで、製品の価値が高まり、売上が増え
る。ものづくりのコストを下げることができる。製品開発のスピー
ドがあがる。これら3つのいずれかによって企業の競争力を高められ
るならば、すぐにでも検討するべき。
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並木 隆生 Answer.
スリーディー・システムズ・ジャパン いかに速く、安く作れるようになるか
「時間とお金」ほどわかりやすいものはない
シンプルに「時間」と「コスト」に対するインパクトを基準にす
る。経営判断をするためにも数字の比較が必要。「時間とお金」ほ
どわかりやすいものはない。いかに速く作れるようになるか。いか
に安く作れるようになるか。
DfAMやトポロジー最適化、複数パーツの一体造形……のような
話は、実際には現場での「設計変更の難しさ」に勝てるほどの効果
を出せないことも多い。もっとシンプルに考えるべき。例えば金型。
3Dプリンタによる造形に置き換えたり、金型を3Dプリンタでつくっ
たりしたら、どれだけ速くなるか、どれだけコストを下げられるか
は比較できるはず。
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Apérza Industrial Report
本当に「日本は遅れている」のか?
宮内 大策 Answer.
日 本 H P トライしやすい環境が整った今こそが
取り組むべきタイミング
日本は見極めに慎重で、海外と比べて遅れていると言われている
が、真っ先に導入した企業がみんなうまくいっているかと言えば、
そうではない。
製品の選択肢が増え、アプリケーションも広がり、世界中で様々
な成功事例と失敗事例が出揃ったからこそ、トライしやすい環境が
整ったと言える。今こそが取り組むべきタイミング。
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トーマス・パン Answer.
マークフォージド・ジャパン 1億円の装置の投資対効果の評価は難しい
でも10万円だったら「小さな課題」から
現在、3Dプリンタメーカーは世界で約1,000社あると言われてい
る。20年前は数十社という感覚だった。当時から変化したのは社数
だけではない。幅も広がった。
数百万のミドルゾーンだけでなく、数十万円といった低価格帯が
現れた。1億円の装置の投資対効果の評価は難しいし、リスクも高い。
でも10万円だったら「小さな課題」からスタートできる。
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Apérza Industrial Report
もし本稿の読者が、明日から取り組み
始められるものがあるとすると、それは
「事例を知ること」なのかもしれない。
華々しい3Dプリンタの導入事例、成
功ストーリーを見れば、誰もが「うちの
会社でも、こんなものづくりができたな
ら」と思うだろう。しかし大事なことは、
一つの「大成功事例」を知ることではな
く、たくさんの「地味かもしれないが、
意味のある事例」を知ることだ。
◎2023年12月 撮影
左からトーマス・パン 氏(マークフォージド・ジャパン)/宮内 大
策 氏(日本HP)/並木 隆生 氏(スリーディー・システムズ・ジャ
スリーディー・システムズの並木氏は パン)/小林 貞人 氏(GFマシニングソリューションズ)/モデレ
ータを務めた入江 洋輔 氏(デロイト トーマツ コンサルティング)
「お客様の製造ラインを一緒に歩かせて
もらうと、事例が頭に浮かんでくる」と
言う。ものづくりの「時間とコスト」と 日本HPの宮内氏は「今ある事例をで
いう最もシンプルな指標においても、3D きるだけ皆さんにお伝えしたい」が、一
プリンタが解決できる「小さな課題」を 般には公にされていないものも多く、ま
見つけていくプロセスは、点と点を結び だまだ発信が不足しているとも語る。
つけるようなプロセスなのかもしれない。
しかし、この数年で、アペルザカタロ
事例という形での先人たちの知恵を、 グにおいても、3Dプリンタの導入事例公
自身のなかに蓄積しておくことで、いざ 開は増えつつある。ぜひまずは一冊でも
自身がその場面に直面したとき、点と点 手に取ってみてほしい。
がつながる。
今回の対談企画動画のフルバージョンは
アペルザTVで視聴できる
https://tv.aperza.com/watch/1420
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発行元・お問い合わせ先
株式会社アペルザ
神奈川県横浜市中区山下町23番地 日土地山下町ビル13F
TEL:045-228-8801 / FAX:045-228-8802
Email:pr-info@aperza.biz
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