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三品業界(食品・医薬品・化粧品)の技術者35名に聞きました! 生産現場の自動化の実態

ホワイトペーパー

三品業の生産現場の課題、人手不足の実態、自動化などについてインタビューしました!

製造業では自動車や家電関係を中心に、ファクトリーオートメーション(FA)化が進んできました。しかし、それらの業界と比べると、食品・医薬品・化粧品の、いわゆる「三品業界」ではFA化が遅れているといわれてきました。
国内の少子高齢化を背景に人手不足が加速していますが、地方を中心に特に二次受け、三次受けの工場が広がる三品業界では、さらに人材確保が厳しくなってきていました。そうした背景から、三品業界でもいよいよ自動化に取り組む動きが見られるようになりました。
三品業界の自動化は、一体、どのような状況なのか、今回は三品業界にかかわる方限定で、調査結果をまとめました。

<目次>
▼実態調査:アンケート結果
 ■回答者のプロフィール
 ■三品業の生産現場の課題
 ■生産現場における人手不足の実態
 ■生産業務でもっとも悩んでいること
 ■生産現場の自動化について
▼実態調査:技術者インタビュー
「医薬品の現場の自動化はトップダウン」Aさん 監査関連 キャリア:約8年 医薬品メーカー(社員数 1,000〜2,999人)
「人が介入する工程においての安全性と利便性の両立が重要」Bさん 電機 / 制御設計 キャリア:約30年 食品メーカー(社員数 10,000〜19,999人)
「社内でたった一人、自動化に挑むバケガク屋さん」Cさん 生産管理(元・化学系研究職) 現職のキャリア:約8年 食品メーカー(社員数 100〜299人)

<概要>
調査時期:2022年9月13日〜9月20日
食品・医薬品・化粧品の生産現場とかかわりがある、生産技術、生産管理、品質管理・保証、設計、製造、保守・保全の従事者
回答数:94
有効回答数:35

このカタログについて

ドキュメント名 三品業界(食品・医薬品・化粧品)の技術者35名に聞きました! 生産現場の自動化の実態
ドキュメント種別 ホワイトペーパー
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取り扱い企業 株式会社アペルザ (この企業の取り扱いカタログ一覧)

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このカタログの内容

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アペルザ様_wp39_01[表1]

食 品 三品業界の 医薬品 化粧品 技術者35名に聞きました! 生産現場の 自動化の実態
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アペルザ様_wp39_02[はじめに]

は じ め に 製造業では自動車や家電関係を中心に、ファクトリーオート メーション(FA)化が進んできました。しかし、それらの業界と 比べると、食品・医薬品・化粧品の、いわゆる「三品業界」では FA化が遅れているといわれてきました。 国内の少子高齢化を背景に人手不足が加速していますが、 地方を中心に特に二次受け、三次受けの工場が広がる三品業 界では、さらに人材確保が厳しくなってきています。そうした 背景から、三品業界でもいよいよ自動化に取り組む動きが 見られるようになりました。 三品業界の自動化は、一体、どのような状況なのか、今回は 三品業界にかかわる方限定で、調査結果をまとめました。 目 次 実態調査:アンケート結果 ・回答者のプロフィール……………………………………………03 ・三品業の生産現場の課題…………………………………………05 ・生産現場における人手不足の実態………………………………07 ・生産業務でもっとも悩んでいること……………………………07 ・生産現場の自動化について………………………………………08 実態調査:技術者インタビュー ・「医薬品の現場の自動化はトップダウン」  Aさん 監査関連 約8年 医薬品メーカー(社員数:1,000~2,999人)…14 ・「人が介入する工程においての安全性と利便性の両立が重要」  Bさん 電機/制御設計 約30年 食品メーカー(社員数10,000~19,999人)…15 ・「社内でたった一人、自動化に挑むバケガク屋さん」  Cさん 生産管理(元・化学系研究職) 約8年 食品メーカー(社員数:100~299人)…16 概 要 調査時期:2022年9月13日~9月20日 対象者:食品・医薬品・化粧品の生産現場とかかわりがある、生産技術、 生産管理、品質管理・保証、設計、製造、保守・保全の従事者 回答数:94 有効回答数:35 02
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アペルザ様_wp39_03[アンケート]

回答者のプロフィール 食品・医薬品・化粧品の生産現場とかかわりがある、生産技術、生産管理、 品質管理・保証、設計、製造、保守・保全の従事者を対象に、自動化について の取り組み、悩んだエピソード、課題などについてお尋ねしました。 今回は、食品・医薬品・化粧品業界の生産現場にかかわる、生産技術、生産管理、品質管理・保証、保守・保全、設計開発など の従事者35名の方が回答してくださいました。 Q 所属する企業の業態を教えてください ※企業の所属業界が三品業界以外であっても、 三品業界の生産にかかわりのある方が回答者として含まれています その他 26% 医薬品 23% 医療機器・器具 6% 化粧品 14% その他 電子部品・ 食品 11% デバイス・ ● 実験装置 電子回路 ● 自動車・航空・船舶など 輸送機器 9% 産業機械 11% Q 所属する企業の 従業員数を教えてください 1~9人 2 10~19人 2 20~49人 2 50~99人 2 100~299人 3 500~999人 10 1,000~2,999人 7 3,000~4,999人 1 5,000~9,999人 1 10,000~19,999人 3 20,000人以上 2 0 2 4 6 8 10 12 Q あなたの職種を教えてください 6% FAEマネージャー 3% 生産管理 ソフトウェア開発 6% 研究開発 26% 経営 6% 保守/メンテナンス 6% 生産技術 20% 製造 6% 電機/制御設計 11% 品質管理/品質保証 11% 03
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アペルザ様_wp39_04[アンケート]

Q 設計している製品の生産数や種類 (複数担当する方は、現在、メインで設計している製品について) 多品種少量生産 14 (生産数が1000台に届かない) その他 % 20% 変種変量生産 31% 多品種かつ単品~数台 少品種大量生産 14% 20% Q 食品・医薬品・化粧品 とのかかわり 最も多かったのは、「食品・医薬品・化粧品で、まんべんなく部品や製品が多い」「医薬品メーカーである」と回答した方 でした。なお、三品業界のメーカーの方が51%、三品業界に部品を納めている企業の方が26%でした。 化粧品メーカー向けの 部品や製品が多い 3% 医薬品メーカーである 食品メーカー向けの 23% 部品や製品が多い 9% 食品メーカーである 医薬品メーカー向けの 14% 部品や製品が多い 14% 食品・医薬品・化粧品で、 化粧品メーカーである まんべんなく部品や製品が多い 14% 23% 04
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アペルザ様_wp39_05[アンケート]

三品業の生産現場の課題 Q 経営サイドから求められていること (最も強く求められていると思うこと) 回答者全体では、「生産効率の向上」と「品質の向上」が共に29%で最多でした。 その他 15% 生産効率の向上 29% 開発期間短縮、納期短縮 6% 生産コストのダウン 品質の向上 23% 29% その他 ● 機能性の向上  ● 鉄粉等の異物混入防止  ● 稼働率の向上 ●災害 / 防災、感染症対応  ●人材育成・技術伝承 業種別 (該当業種のメーカーもしくは、そこへ部品を納めている企業) 医薬品 食 品 医薬品にかかわる方については、生産効率の向上が46%で 食品にかかわる方については、品質の向上が38%で最多で、 最多でした。 生産コストのダウンの37%をわずかに上回ったかたちです。 開発期間短縮、 生産効率 生産コストの 納期短縮 の向上 ダウン 生産効率 8% 46% 37 の向上 % 25% 生産コスト のダウン 31 品質の向上 品質の向上 % 15% 38% 化粧品 化粧品にかかわる方については、「生産効率の 向上」「品質の向上」が共に33%で最多でした。 他業種になかった「機能性の向上」が回答に挙 がっていました。 生産効率 機能性の の向上 向上 17% 33% 生産コスト のダウン 17 品質の向上 % 33% 05
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アペルザ様_wp39_06[アンケート]

Q 生産現場で求められている課題 回答者全体では、「コストダウン」「人材育成・技術伝承」が最多でした。 型替えの時間短縮 1 ライフサイクルマネジメント 3 在庫対応 3 省人化 8 故障の再発防止、および未然防止 8 老朽化した設備への対応 8 リードタイム削減 9 品質向上 11 人材育成・技術伝承 15 コストダウン 15 0 2 4 6 8 10 12 14 16 業種別 (該当業種のメーカーもしくは、そこへ部品を納めている企業) 医薬品 医薬品にかかわる方では、「コストダウン」が最多でした。 在庫対応 1 省人化 2 故障の再発防止、および未然防止 2 老朽化した設備への対応 2 リードタイム削減 3 品質向上 5 人材育成・技術伝承 3 コストダウン 9 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 食 品 食品にかかわる方では、「人材育成・技術伝承」と「省人化」が最多でした。 在庫対応 1 省人化 4 故障の再発防止、および未然防止 2 老朽化した設備への対応 2 品質向上 2 人材育成・技術伝承 4 コストダウン 3 0 1 2 3 4 5 化粧品 化粧品にかかわる方については、「人材育成・技術伝承」が最多でした。 故障の再発防止、および未然防止 1 老朽化した設備への対応 2 リードタイム削減 2 品質向上 2 人材育成・技術伝承 5 コストダウン 1 0 1 2 3 4 5 6 06
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アペルザ様_wp39_07[アンケート]

Q 生産現場では人手不足を感じていますか? 回答者全体で、63%の方が「はい」と回答しました。 (感じていると思いますか?) 業種別(以降で紹介)で見ると、特に食品業で「はい」の比率が高めでした。 その他 3% はい 63% なんともいえない 26% その他 ● 技術を習得しても 短期で退職される いいえ 方が非常に多い 9% 業種別 (該当業種のメーカーもしくは、そこへ部品を納めている企業) 医薬品 医薬品にかかわる方については、 食 品 食品にかかわる方については、87%の方が「はい」 69%の方が「はい」と回答しました。 と回答し、三品業界の中で最も多い比率でした。 なんとも はい いえない いいえ 23% 69% 13% いいえ 8% はい 87% 化粧品 化粧品にかかわる方については、 67%の方が「はい」と回答しました。 なんとも いえない はい 17% 67% いいえ 16% Q 生産業務について、 最も悩んでいることを教えてください ●高齢化  ●人材育成  ●人手不足  ●夜間人員  ●技術の伝承  ●再現性の確認  ●資材原料調達  ●若手の離職率 ●コストがかかる  ●省力化、自動化  ●属人化と高齢化  ●技術員の技量の平準化  ●部門間での認識の差異 ●脱属人化によるDXの推進  ●在庫とリードタイムの見極め  ●人による作業効率のバラつき  ●新しい人材がはいってこないこと ●ベテラン社員から若手への技術伝承  ●人件費率が、たかどまりしている  ●特注品が入ると問題が出ること ● DX業務の推進、デジタルへの移行、そのれに伴うリテラシー教育など  ●少ない人員でコストダウンを求められており、無理があると感じている ●どうしても自動化ができない工程で、繁忙期と閑散期で人の段取りが難しい ●既存の考えが定着し、それが受け継がれるため、なかなか新しい事を始められない ●メーカーからの明確な部品納期回答が得られないため、設備保守や設計工程見通しが立てられない ●コストダウンを行なっていかなければならない。ただし効率化向上を目的とした設備導入などの投資はないので、人を減らし、残った人で 頑張らないといけない 07
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アペルザ様_wp39_08[アンケート]

生産現場の自動化について Q あなたの職場で、 生産業務の自動化を検討していますか? 回答者全体では、「検討中である」との回答が46%、次いで「すでに自動化している業務がある」が31%となり、 全体的に自動化への関心が高いことがうかがえます。「検討していない」は20%でした。 その他 3% すでに自動化している 業務がある 31% 検討していない 20% 検討中である 46% その他 ● 新工場DXプロジェクト(経営からのトップダウンか?) 業種別 (該当業種のメーカーもしくは、そこへ部品を納めている企業) 医薬品 医薬品にかかわる方については、「検討中であ 食 品 食品にかかわる方については、「検討中である」 る」が46%で最多でした。次いで「すでに自動化 が50%で最多でした。「すでに自動化している している業務がある」が39%。「検討していない」は15%で 業務がある」と「検討していない」は25%で同比 した。「すでに自動化している業務がある」は、三品業界の中 率でした。 で最も多い比率でした。 検討して すでに自動化 検討して すでに自動化 いない している いない している 業務がある 15 業務がある 25% % 25% 39% 検討中で 検討中で ある ある 46% 50% 化粧品 化粧品にかかわる方については、「検討中である」 が67%、「検討していない」は33%でした。 「すでに自動化している業務がある」の回答は ゼロでした。 検討中で ある 検討して いない 67% 33% 08
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アペルザ様_wp39_09[アンケート]

生産業務の自動化を検討している、すでに自動化していると回答した方 Q 生産業務の自動化を 本項の回答者全体では、「生産技術など現場主導」が61%で最多でした。 推進するための組織体制 その他 4% 生産技術など現場主導 61% 経営と現場の横連携 18% 経営からのトップダウン 18% 業種別 (該当業種のメーカーもしくは、そこへ部品を納めている企業) 医薬品 医薬品にかかわる方については、「生産技術 食 品 食品にかかわる方については、 など現場主導」が64%でした。 「生産技術など現場主導」が83%でした。 経営と現場 生産技術など 生産技術など の横連携 現場主導 経営からの 現場主導 18% 64% トップダウン 83% 17% 経営からの トップダウン 18% 化粧品 化粧品にかかわる方については、「生産技術など現場主導」が50%でした。 「経営からのトップダウン」という回答が25%と、他の業種よりも少し高めです。 経営と現場の 横連携 25% 生産技術など 現場主導 経営からの 50% トップダウン 25% Q 生産業務の自動化を推進するにあたり、 本項の回答者全体では、「ほとんどいない」が43%で最多でした。 抵抗する人たちはいますか? その他 3% ほとんどいない 43% 大半が抵抗 7% 半分くらいが抵抗 29% 少ししか抵抗する人はいない 18% 09
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アペルザ様_wp39_10[アンケート]

Q 生産業務の自動化の推進において 本項の回答者全体では、「コミュニケーション」が32%と最多でした。 最も大事なことは? コミュニケーション その他 11% 32% 資金力 7% その他 ● 属人業務の見える化 計画性 21% ● 導入して終わり 技術の進化 ● 現場とのコミュニケーション 29% 業種別 (該当業種のメーカーもしくは、そこへ部品を納めている企業) 医薬品 医薬品にかかわる方については、「技術の進化」 食 品 食品にかかわる方については、「コミュニケーショ が37%と最多でした。次いで多かったのが、 ン」が50%と最多でした。次いで「計画性」が33% 「コミュニケーション」で27%。 を占めていました。 資金力 コミュニ 属人業務の コミュニ ケーション 見える化 ケーション 9% 27% 17% 50% 計画性 27% 技術の進化 計画性 37% 33% 化粧品 化粧品にかかわる方については、「コミュニケー ション」と「技術の進化」がちょうど半々でした。 技術の進化 50% コミュニ ケーション 50% Q 生産業務の自動化の推進をうまく進めるために、 どのような工夫をしていますか? 回答者がかかわる業種別にまとめました。 医薬品 食 品 ● 事前説明  ●職場教育  ●コストダウン  ●情報収集の段階 ●現状把握と課題共有  ● FAレベルのデータ連携 ●最新技術情報の収集  ●夜間の無人状態での作業促進化 ●コミュニケーションを充実させる ●さまざまな部署にて情報収集を行なう ●フェイスToフェイスを心がけている ● 生産現場との連携・コミュニケーション ●現有人員と未来志向のイメージを共有(世間話等を利用して) ● 部門横断的にProjectを回していくこと ● 完全自動化であれば問題はないが、品質検査等、人が介入する工程 においての安全性と利便性の両立 化粧品 三品まんべんなくかかわりがある方 ● 対話  ●根回し  ●各部署との話し合い ●機器の更新 ● 教育、共有 ● 自動外観検査装置 ● コミュニケーション ●装置メーカーとコンタクト  ●システムメーカーからのヒアリング 10
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アペルザ様_wp39_11[アンケート]

Q 生産業務の自動化について、どのようなことに取り組んでいるか教えてください。 回答者のかかわる業種別にまとめました。医薬品関係は、回答数そのものが比較的 多かったのもありますが、AIやロボット、カメラといった具体的な技術を示した取り 組みの紹介がやや目立った印象です。 医薬品 食 品 ● ラインの自動化  ●データ分析推進  ● AI検査の検討 ●紙エクセルの削減  ●協調型ロボット導入 ●検査業務の自動化  ●ボトルネックの解消  ●省力化分析装置の導入 ●計画から発注までの自動化  ● FAレベルのデータ統計解析&監視 ●遠隔監視、搬送ロボットの検討  ●監視カメラによる機械動作の確認 ●最新技術情報の収集、対応業者との商談 ●社外と連携か、内製化がどこまで可能か、情報収集中 ●交代作業員の業務引継、製造レシピの管理 化粧品 三品まんべんなくかかわりがある方 ● 検討中  ●最新設備等の情報収集  ●箱詰めなどの仕上げ作業など ●技術啓発  ●情報収集  ●ロボットの導入  ●単純作業の自動化 ●年ごとに課題を出しあって、担当者が改善を行なうようにしている ●対応できる技術がない  ●製造実行システムの導入 Q 生産業務の自動化における課題で、最も強く感じられるのはどれですか? 本項の回答者全体では、「対応できる人材」が39%と最多となりました。 その他 対応できる人材 11% 39% その他 社内の知見 ● 検査する内容が微細なもの(1画素10μ程度) である際、撮像したものが欠陥と汚れや欠陥 11% とホコリなど、同じように映ったものはAIには 判定できない。そのあたりの技術が思っていた 対応できる 以上に使い物にならない 技術がない 資金や予算 ● 部門間の認識の差異  ● 共有理解が得にくい 11% 28% 業種別 (該当業種のメーカーもしくは、そこへ部品を納めている企業) 医薬品 医薬品にかかわる方については、「対応できる 食 品 食品にかかわる方については、「対応できる人 人材」が46%で最多。次いで「社内の知見」が 材」が50%で最多。次いで「資金や予算」が 27%でした。 33%でした。 部門間の 対応できる 対応できる 対応できる 認識の差異 人材 技術がない 人材 9% 46% 17% 50% 社内の知見 資金や 資金や予算 予算 27% 18% 33% 化粧品 化粧品にかかわる方については、「対応できる人材」が50%で最多。 次いで「資金や予算」と「対応できる技術がない」が同比率で25%でした。 対応できる技術がない 25% 対応できる人材 資金や予算 50% 25% 11
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アペルザ様_wp39_12[アンケート]

Q 生産業務の自動化に関して、どういうことに悩んでいるか教えてください 人材や知見の不足、予算の不足について言及するコメントが目立ちます。 医薬品 食 品 ● 人材不足  ●予算がない  ●多品種対応  ●ロボットの導入 ●納期とオペレーターの教育  ●スピード感を持って対応すること ●卵の判別を人力でやってる  ●自動化した後での故障対応 ●人員が介入する工程での機器レイアウト ●自動検査が難しい工程がある ●室内環境が夏~冬で一定でなく、それらを変動要因とした微調整 ●ビジネスケースの作成(ペイバックをどう表現するか) ● 人が操作することを前提に設計されている機器を使っているので ● 社外と連携か、内製化がどこまで可能か、生産業務の種類により 既存の自動化が技術がない 仕分け可能か ● 技術的な土台がないので、手探りで進めており、ゴールまでの道の りが見えていない 化粧品 三品まんべんなくかかわりがある方 ● 多品種製品への対応  ●ノウハウが不足している ●省力化  ●生産効率と予算  ●円滑な設備保全  ●汎用性と段取り性 ●どうしても人でないとできないことが多い ●画像処理・カメラ  ●初期コストがかかる  ●理解が得にくい ●専門外なので何から始めていいかわからない Q 生産業務の自動化に関して、 本項の回答者全体では、「AI」が最多、 どのような技術に興味がありますか? 次いで「制御、産業用ロボット」が多くなりました。 その他 1 PLM 1 シミュレーションソフトウェア 2 VRやAR 3 ネットワーク・通信関連 7 IoT 11 画像処理・カメラ 15 制御、産業用ロボット 17 AI 19 0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 その他 ● 品質、工程、設備管理すべてに使える情報システム。各工程の個々対応になってしまう 業種別 (該当業種のメーカーもしくは、そこへ部品を納めている企業) 医薬品 医薬品にかかわる方については、「画像処理・カメラ」が最多、次いで「制御、産業用ロボット」が多くなりました。 PLM 1 シミュレーションソフトウェア 1 VRやAR 2 ネットワーク・通信関連 2 IoT 5 画像処理・カメラ 9 制御、産業用ロボット 8 AI 7 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 食 品 食品にかかわる方については、「AI」が最多。 化粧品 化粧品にかかわる方については、 「IoT」「制御、産業用ロボット」「画像処理・カメラ」 「AI」が最多でした。 が同じくらいでした。 IoT 1 ネットワーク・通信関連 1 画像処理・カメラ 1 IoT 3 制御、産業用ロボット 2 画像処理・カメラ 3 AI 4 制御、産業用ロボット 3 AI 4 0 1 2 3 4 0 1 2 3 4 12
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アペルザ様_wp39_13[アンケート]

Q あなたの職場で、生産業務の自動化を検討する際、 既存技術やサービスで不足していると考えることは何ですか? ●人材  ●汎用性  ●知識不足  ●多品種対応  ●画像処理技術  ●ネットワーク環境  ●生産資材払い出し ●リテラシー(IT)  ● 現状打破できる人材  ●システム全体の提案力  ●自動化するための知識  ●画像認識技術がまだ高額 ●ソフトウェアの移植と改善  ●取り組む時間が不足している  ●データ分析技術、AI技術の不足 ●医薬品業界でのAIの実績が乏しい点  ●完全に全ての要素の窓口となるSIer  ● 熟練者でないと任せられないことが多い ●技術の発展が早く、すぐに陳腐化してしまう  ●機器メーカーの対応の遅さと技術的な提案のなさ ●紙ベースの過去の遺産を簡単に電子データー化する技術・サービス ●既存技術の組み合わせで新規技術を創出する取り組みに対するシステムインテグレーション ●ログデータを取り出しにくい、取り出したデータを活用しにくい(フォーマットが装置でバラバラ) 生産業務の自動化を検討していないと回答した方 Q 生産業務の自動化を検討していない理由で、 最も当てはまるものはどれですか? 本項の回答者全体で、「対応できる人材がいない」「資金や予算の不足」が同比率で29%でした。 「興味がない・必要がない」という人は29%と比較的少なめです。 なお「興味がない・必要がない」と回答した方は、今回調査の全回答者で見ると5%でした。 対応できる技術がない 14 興味がない・必要がない % 29% 資金や予算の不足 29% 対応できる人材がいない 29% Q 将来、 生産業務の自動化は 必要だと思いますか? 「すぐに必要」「あまり必要ない」「1年以内に必要」が同比率で28%でした。 回答者それぞれといったところです。 何年後かには必要 14 すぐに必要 % 28% 1年以内に必要 29% あまり必要ない 29% 13
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アペルザ様_wp39_14[インタビュー]

interview 01 回答者プロフィール Aさん/監査関連:約8年 仕事の内容 医薬品メーカー (社員数:1,000~2,999人) 品質管理、監査関連 生産現場での悩み: 「人件費率が高止まりしていること」 今回のお話 医薬品の現場の自動化はトップダウン 自動化をめぐる 化したのだとしても、その成果物の品質や安全 Q 課題について 性の保証ができない。医薬品の製造現場は、多く 生産現場の人材は、常に他社との取り合い の人の命をあずかるものであるゆえ、ルールや である。さらに非正規の社員が目立ち、年収 規格が非常に厳しく、国の厳しい審査を受けな が100万円を超えそうになった時点で休暇を くてはならない。しかも、多岐にわたるバリ 取る人が多い。そのため、年末に近づくにつ エーションに対応しなければならない。他業界 れて現場の働き手が少なくなる。当社が扱う の現場と比べて、新しい設備を入れる際の検討 医薬品は冬季の方が生産性が高くなるため、 や評価などで現場の業務負荷が大きくなり、か なかなか厳しい。また時給がこの数年で1.5倍 つ時間もかなりかかると思う。 くらい跳ね上がったことで、その上限に達す 生産現場では、新しい設備をいれるための業 るタイミングが早くなってしまうし、一人当 務は、普段の業務を止めずに並行して行わなけ たりの労働時間が非常に少なくなってしまう。 ればならない。そのため、自動化となると現場 からの抵抗がどうしても大きくなってしまう。 そうしたことから、生産現場から自動化を推進 Q 人材の採用状況は するということはなく、経営サイドからのトップ いかがですか? ダウンで進めるしかない状況だ。 若手の採用はある程度コンスタントに行なっ ているが、その後の離職が目立つ。その一方で シニア人材は定年の年数が先送りになるなど Q 現場に対して してかなりの比率で長く残るため、トータル どのようにご説得されているのですか? で見れば退職率が著しく低いということでは 新規設備を入れる建屋が先に決まり、そこに ないと思う。 行ってもらうことが自動的に決まるため、不 満があったとしても進めざるを得なくなる。 Q 自動化の状況については、 いかがですか? 国の医薬品関係の認証プロセスに改善の 人の確保が難しい関係で、自動化については Q 余地などはないものなのでしょうか? 積極的に進めている。医薬品の生産現場は、すで やはり人の一生や命に大きくかかわるもので にある程度、検査などで自動化が進んでいるが、 あるため、必要な厳しさであると考える。 まだまだ人の目視や感覚に頼らなければなら ない場面や、経験による判断での評価が必要な Q 注目している 場合も多い。医薬品は、効果が強すぎて害が出 技術は? てしまっても問題で、逆に弱すぎて薬が効かなく なるのも問題であり、そのバランス取りが非常 制御、産業用ロボット、AI、画像処理・カメラ。 に難しい。そのため、デジタル化の難易度が高い 目視で行っている検査に適用したい。 と思う。 医薬品は、アナログのプロセスを忠実に自動 14
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アペルザ様_wp39_15[インタビュー]

interview 02 回答者プロフィール Bさん/電機/制御設計:約30年 仕事の内容 食品メーカー (社員数:10,000~19,999人) 生産設備の設計 生産現場での悩み:「メーカーからの明確な部品納期回答が得られないため、 設備保守や設計工程見通しが立てられない」 今回のお話 人が介入する工程においての安全性と利便性の両立が重要 生産現場の やるための、メーカー側からの提案や協力が Q 課題について なかなかもらえず、データインタフェースをど 消費者の嗜好が多様化していたり、健康志 う取るかも悩んでいるところ。 向が高くなったりしていたりで、当社で扱う それ以外で課題になっているのは、今、部品 製品の製造も多様化して複雑になっている。 や設備の納期が見えづらいこと。新しい設備を また粉体の材料を中心に扱う現場のため、 入れようとしたときに、それは悩ましい。今も 空調の管理や湿度の管理がシビア、かつ人が 状況は変わらず、古物を取り扱う業者にいくつ 出入りする現場であること。また粘度をコント かに打診をして、中古品を取り寄せるなどして ロールするため乾燥している状態を保つため、 乗り切っている。金属材料や樹脂関係のサプラ 粉が舞いやすく、粉塵爆発の危険がある。 イチェーンはいまだに混乱が大きいと思う。 Q 人手不足については Q 自動化について、 現場の抵抗はありますか? いかがですか? 抵抗については感じられない。 確かに人手不足であるが、現状は自動化で 何とか乗り切っている。 Q 自動化についてうまく進める秘訣や 工夫などありますか? Q 自動化に関する課題は ありますか? 完全自動化であれば問題はないが、品質検査 など、人が介入する工程においての安全性と 空調に関しては自動化されており、人の出入 利便性の両立が重要である。それが今も、悩 りについては設備的に(出入りの部分などで) みどころではある。 余裕を持たせるなどして対処している。もちろ ん衛生面の管理も重要である。粉塵爆発につい ミーティングの場でしっかりとコミュニケー ては、安全装置の設置を必ず行なうようになっ ションを取り、現場に伝えることは大事だ。 ており、電機制御で対処している。 今、課題となっていることといえば、袋に 入った製品の画像検知の精度を高めるところ。 中身が入っていると、バーコードが歪んでしまう など読み取り不良が起きることがある。ピッキ ング不良も起こることがある。冷凍しているも のもあるため、検知の際に赤外線を当てると溶 けてしまう、水滴が出るなどがある。そうした 課題に対応するために、AIや画像処理の技術を いろいろ検証している。しかし、それをうまく 15
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アペルザ様_wp39_16[インタビュー]

interview 03 回答者プロフィール Cさん/生産管理(元・化学系研究職):約8年 仕事の内容 食品メーカー (社員数:100~299人) 生産管理全般 生産現場での悩み: 「人手不足が切実。自動化の抵抗勢力も多い」 今回のお話 社内でたった一人、自動化に挑むバケガク屋さん Q 生産現場の Q IT や AI の知識は 課題について もともとお持ちだったのですか? 人手不足の問題はとても切実。採用の募集 バケガク屋なので、むしろ弱い方だったと思 をかけても、人がなかなか集まらない。限ら う。専門書を読みときながら、自力でPython れた人手で、コストダウンをして、生産効率 のプログラムを書いてなんとかしている。 を上げていかなければならない。 この先、どんどん人手不足が加速すること が予測できている状態であるため、それに対 Q 自動化の取り組みについて、 抵抗する人たちはいますか? 処しようと作業を自動化しようとしている。 ほとんどが抵抗勢力。自分ひとりでやってい るような状態だ。なかなか理解を得られない。 自動化の取り組みについて、 社風なのか、社内には現状を大きく変えたくな Q 状況はいかがですか? いという人が多い。経営層は、クラウドプラッ この1、2年くらいの間で始めた。人手不足 トフォームに対して理解があまりなく、自動化 の対処もすぐしなければならない事情もあっ に対する投資をなかなかしてくれない。 たが、社内システムが15年以上使い続けてい しばらく頑張るが、このままずっと理解が得 るもので老朽化している。Windowsの旧OS られないようであれば、この会社はガラパゴス サポート終了問題などもあり、刷新を余儀な かしてしまうだろうし未来がないので、転職も くされたため、新規システムの導入やデジタ 考えたい。 ル化に踏み切らざるを得なくなった。 設備については50年以上使用し続けている なんとか乗り越えるために、 ものがあり、アナログな計器も多い。現場の Q 何か工夫していますか? データはアナログな計器から目視から読み取 り、手元に書きとって、Excelに転記するとい 幸い、事業計画の見直しが入っているタイ う作業がある。まずは、それをどうにかデジ ミングであり、それに乗じる形で、自分の考 タル化し、IoTなどにつなげていきたい。設備 えている自動化について稟議などを通したり、 から電気信号を取得して、それをクラウドに 「経営の方針だから」と現場に対して説明した あげて、AIなどで処理をさせたい。また、目 りしている。コミュニケーションも大事だ。 視で行っている検査の一部も、画像処理を導 入して自動化したい。 今年中には少しでも成果を出したいと思っ ている。 16
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アペルザ様_wp39_17[奥付]

三品業界(食品・医薬品・化粧品)の 技術者 35 名に聞きました! 生産現場の自動化の実態 発行日:2022年10月11日 発行:株式会社アペルザ 問合せ先:aperzacatalog-mail@mail.aperza.jp   リクエスト募集中! ぜひお声をお聞かせください https://forms.gle/e2M17aghUfWaFeyD8