1/23ページ
カタログの表紙 カタログの表紙 カタログの表紙
カタログの表紙

このカタログをダウンロードして
すべてを見る

ダウンロード(2.8Mb)

製造業の設計従事者90名に聞きました 「設計者のキャリア」実態調査

ホワイトペーパー

設計者の年収、キャリア、転職経験、リモートワークの実態などについてインタビューしました!

「設計者」という職種は、製造業においては非常に重要なポジションで、「花形」と言われることもあります。世の中に流通する製品に、自分がかかわった技術がかかわっていると考えるとうれしく思うものだと思います。
喜びもやりがいも大きい職業ですが、難易度が高く苦労もたくさんする職業でもあります。特に最近は、技術の急速な進化や、市場の変化の激しさから、設計がますます複雑化しています。その一方で、「日本企業に勤める人たちの給料は、なかなか上がらない」と言われており、設計者も同様な問題を抱えています。加えてこのコロナ禍、半導体不足問題と、製造業に次々と襲いかかる逆境。
製造業で働く設計者の皆さんが日々どのようなことに悩み、チャレンジしているのか、本調査を通じて探ってみました。

<目次>
▼実態調査:アンケート結果
 ■回答者のプロフィール
 ■設計者の年収
 ■職位ごとのキャリア、転職経験
 ■設計実務について
 ■リモートワークの実態
▼実態調査:技術者インタビュー
■「設計で起業するなら、周到に準備を……といいたいところだが」Aさん 機械設計 / 経営者 約30年 製造業(その他)(社員数:1〜9人)
■「クルマが好きで機械設計者に。今後も成長し続けたい」Bさん 機械設計(非管理職) 約10年 製造業(産業機械)(社員数50〜99人)
■「頑張っても給料が上がらない」Cさん 機械設計(非管理職) 製造業(自動車・航空・船舶など輸送機器)(社員数500〜999人)

<概要>
調査時期:2022年8月23日〜8月30日
対象者:製造業で生産技術、生産管理、品質管理・保証、設計のいずれかに携わる方
回答数:187
有効回答数:89

このカタログについて

ドキュメント名 製造業の設計従事者90名に聞きました 「設計者のキャリア」実態調査
ドキュメント種別 ホワイトペーパー
ファイルサイズ 2.8Mb
取り扱い企業 株式会社アペルザ (この企業の取り扱いカタログ一覧)

この企業の関連カタログ

このカタログの内容

Page1

アペルザ様_wp37_01[表1]

0 1 2 3 4 5 6 7 8 0 1 製造業 の 設計従事者90名に聞きました! 2 「3 設計者のキャリア」 4 実態調査 5 6 7 8 9 10 11
Page2

アペルザ様_wp37_02[はじめに]

は じ め に 「設計者」という職種は、製造業においては非常に重要なポジ ションで、「花形」と言われることもあります。世の中に流通す る製品に、自分がかかわっていると考えるとうれしく思うもの だと思います。 喜びもやりがいも大きい職業ですが、難易度が高く苦労もたく さんする職業でもあります。特に最近は、技術の急速な進化や、 市場の変化の激しさから、設計がますます複雑化しています。 その一方で、「日本企業に勤める人たちの給料は、なかなか 上がらない」と言われており、設計者も同様に問題を抱えてい ます。加えてこのコロナ禍、半導体不足問題と、製造業に次々 と襲いかかる逆境。 製造業で働く設計者の皆さんが日々どのようなことに悩み、 チャレンジしているのか、本調査を通じて探ってみました。 目 次 実態調査:アンケート結果 ・回答者のプロフィール……………………………………………03 ・設計者の年収………………………………………………………05 ・職位ごとのキャリア、転職経験…………………………………07 ・設計実務について…………………………………………………13 ・リモートワークの実態……………………………………………16 実態調査:技術者インタビュー ・「設計で起業するなら、周到に準備を……といいたいところだが」  Aさん 機械設計/経営者 約30年 製造業(その他()社員数:1~9人)…20 ・「クルマが好きで機械設計者に。今後も成長し続けたい」  Bさん 機械設計(非管理職) 約10年 製造業(産業機械()社員数50~99人)…21 ・「頑張っても給料が上がらない」  Cさん 機械設計(非管理職) 製造業(自動車・航空・船舶など輸送機器)  (社員数500~999人)…………………………………………………22 概 要 調査時期:2022年8月23日~8月30日 対象者:製造業で生産技術、生産管理、品質管理・保証、 設計のいずれかに携わる方 回答数:187 有効回答数:89 02
Page3

アペルザ様_wp37_03[アンケート]

回答者のプロフィール 製造業における設計業務の従事者を対象に、設計者の働き方をテーマとし、 キャリアアップとIT活用&テレワークの実態についてお尋ねしました。 今回は、製造業の生産現場にかかわる、生産技術、生産管理、品質管理・保証、 保守・保全、設計開発などの従事者89名の方が回答してくださいました。 Q 所属する企業の業態を その他 22% 教えてください 家電、事務機器 8% 産業機械 34% 部品加工・生産 8% 自動車・航空・ 船舶など その他 輸送機器 ● 情報通信機器 電子部品・デバイス・電子回路 19% ● 医療機器・器具 9 ● % 医薬品 Q 所属する企業の 従業員数を教えてください。 1~9人 8 10~19人 3 20~49人 5 50~99人 10 100~299人 11 300~499人 7 500~999人 10 1,000~2,999人 15 3,000~4,999人 6 5,000~9,999人 3 10,000~19,999人 2 20,000人以上 9 0 2 4 6 8 10 12 14 16 Q あなたの職種を その他 7% 教えてください 製造 4% 品質管理/品質保証 4% 生産技術 26% 研究開発 13% その他 機械設計 ● 経営 電機/制御設計 25 ● % 保守/メンテナンス ● 自動化推進 19% ● 生産管理 03
Page4

アペルザ様_wp37_04[アンケート]

Q 設計している製品の生産数や種類 (複数担当する方は、現在、メインで設計している製品について) 多品種少量生産 11 (生産数が1000台に届かない) その他 % 30% 変種変量生産 15% 多品種かつ単品~数台 少品種大量生産 19% 25% Q あなたの 70代 20代 年代 1% 6% 60代 30代 21% 16% 40代 50代 22% 34% 04
Page5

アペルザ様_wp37_05[アンケート]

Q あなたの年収 1,500万円以上、 2,000万円未満 全体 2% 100万円以下 1% 1,000万円以上、 1,500万円以下 200万円以上、300万円未満 12% 7% 300万円以上、400万円未満 6% 900万円以上、1,000万円未満 1% 400万円以上、500万円未満 17% 800万円以上、900万円未満 16% 500万円以上、600万円未満 11% 700万円以上、800万円未満 8% 600万円以上、700万円未満 19% 年代別 20代 200万円以上、 30代 200万円以上、 300万円未満 300万円未満 500万円以上、 20% 800万円以上、 7% 600万円未満 900万円未満 20% 14% 400万円以上、 500万円未満 29% 600万円以上、 700万円未満 400万円以上、 500万円未満 21% 500万円以上、 600万円未満 60% 29% 40代 200万円以上、 50代 1,500万円以上、 200万円以上、 800万円以上、 300万円未満 2,000万円未満 300万円未満 900万円未満 10% 10% 3% 7% 300万円以上、 300万円以上、 400万円未満 400万円未満 1,000万円以上、 3% 5% 1,500万円以下 20 400万円以上、 700万円以上、 % 500万円未満 800万円未満 10 400万円以上、 % 7% 500万円未満 800万円以上、 20% 900万円未満 500万円以上、 30% 600万円未満 600万円以上、 3% 700万円未満 500万円以上、 700万円以上、 35% 600万円未満 800万円未満 10 600万円以上、700万円未満 % 14% 13% 60歳以上 1,500万円以上、 100万円以下 2,000万円未満 900万円以上、 5% 5% 200万円以上、 1,000万円未満 300万円未満 5% 25% 800万円以上、 300万円以上、 900万円未満 400万円未満 5% 15% 700万円以上、 800万円未満 400万円以上、 5% 500万円未満 10% 600万円以上、 700万円未満 500万円以上、600万円未満 15% 10% 05
Page6

アペルザ様_wp37_06[アンケート]

企業規模別 100人未満 1,500万円以上、 100万円以下 4% 100人以上、500人未満 200万円以上、 2,000万円未満 300万円未満 900万円以上、 4% 1,000万円未満 200万円以上、 1,000万円以上、 11% 300万円未満 4 1,500万円以下 % 23% 5% 300万円以上、 800万円以上、 400万円未満 900万円未満 300万円以上、 800万円以上、 8% 400万円未満 900万円未満 11% 4% 17% 700万円以上、 400万円以上、 800万円未満 400万円以上、 500万円未満 4% 500万円未満 700万円以上、 22% 23% 800万円未満 600万円以上、 6% 700万円未満 500万円以上、600万円未満 600万円以上、700万円未満 12% 15% 28% 500人以上、1,000人未満 1,000人以上、5,000人未満 200万円以上、 200万円以上、 300万円未満 1,000万円以上、 1,000万円以上、 300万円未満 1,500万円未満 1,500万円以下 4% 10% 20% 4% 300万円以上、 400万円未満 800万円以上、 900万円未満 9% 700万円以上、 23% 800万円未満 400万円以上、 10 500万円未満 % 700万円以上、 9% 400万円以上、 800万円未満 500万円未満 5% 500万円以上、 500万円以上、 600万円未満 600万円未満 30% 600万円以上、700万円未満 30% 14% 32% 5,000人以上 200万円以上、 300万円未満 1,500万円以上、 2,000万円未満 7% 7% 500万円以上、 600万円未満 7% 1,000万円以上、 1,500万円未満 600万円以上、 22% 700万円未満 14% 700万円以上、 800万円以上、 800万円未満 900万円未満 14% 29% 06
Page7

アペルザ様_wp37_07[アンケート]

職位ごとのキャリアについて 経営者、かつ設計実務経験者の方へ聞きました 年齢は、40代から60代。年収については200万~1000万円の間で、人によりバラバラでした。 今回の回答者は創業者、かつ設計業務を今も兼ねている方が100%になりました。 Q 経営者になった理由について Q 経営者になるために、 「創業者である」が100%でした。 社会に出てから何年かかりましたか 「20年以上、30年未満」が最多。 みなさん、それなりに時間がかかっているようです。 創業者である 100% 10年以上、 20年未満 25% 20年以上、 30年未満 75% Q 転職経験は Q 設計と経営、 ありますか? どちらが好きですか ? 「複数回」という人が75%でした。 「経営の方が好き」という回答はゼロでした。 さまざまな経験を経た後、経営者になっているようです。 どちらも好き 一度だけ 25% 25% 設計 複数回 75% 75% Q 設計実務の経験は Q 経営者になるために、 経営に生きていますか? なにか努力をしましたか? なんとも 今回の回答者の方々については、 いえない 何か特別なことをしたわけではないようです。 50% 手元の仕事を とにかく がんばった 50% はい 特に何も 50% していない 50% 07
Page8

アペルザ様_wp37_08[アンケート]

経営者、かつ設計実務経験者の方へ聞きました Q 経営者をやめたいと思ったことはありますか? 「常に辞めたい」が過半数でした。 ない 50% 常に 辞めたい 50% Q 経営者としての悩みや苦しみがあれば 教えてください。 ● 資金繰り(複数回答)  ● 昨今の情勢からの不安定さ   ● 時代・状況に対する、製品・技術の判断が難しい Q 経営者として働く中で一番嬉しかったこと、 成功体験 ● 設計完成後の納品時   ● 資金に余裕があるとき   ● 弊社の製品でユーザーが喜んでいたこと ● 納品した製品が、大きな成果を出して、製造に貢献できたとき Q 日頃、業務で心がけていること、 モットー ● 確実性   ● 正直に   ● 物として物を見る   ● 明日は明日の風が吹く Q 現在は設計職で経営者を目指したいという方に、 何かアドバイスをください。何でも結構です。 ●やりぬくこと   ●やめときなさい   ● 売り上げめどが立ってから独立を ● 夢中になって設計に集中することが、新しい展開につながる Q 現在は設計実務をしていますか? 実務もしている 今も設計実務をしている方が全員でした。 100% 08
Page9

アペルザ様_wp37_09[アンケート]

設計実務の経験がある管理職の方へ聞きました 20代の管理者の方は、今回の回答者にはいませんでした。 Q あなたの 役職なし(管理業務あり)4% 職位 執行役員 「課長職、それ相当の役」が 8% 主任、それ相当の役 4% 52%と最も多くなりました。 係長、それ相当の役 8% 部長、 それ相当の役 24% 課長、それ相当の役 52% 課長職の年収帯 課長職の年齢で年収を比較すると、会社規模が大きくなるほど下限の年収も大きくなりました。 また、企業規模が小さくなるほど年収の個人差が大きいという結果に。上限値の方はいずれも 生産技術の方でした。なお設計の分野の違いと年収の相関は特に見られませんでした。 ●従業員2万人以上 ●従業員1,000人~3,000人未満 800万円~1,500万円の間 600万円~900万円の間 ●従業員100~500人未満 ●従業員10~299人未満 600万円~900万円の間 500万円~1,500万円の間 Q 設計実務の経験は Q 設計と管理どちらが好きですか? 管理の仕事に生きていますか ? 「設計」と答えた方が56%と最多であった一方、 「管理」は4%とわずかでした。 「はい」という回答が9割近くでした。 どちらも好き なんとも 40% いえない 12% はい 88% 設計 管理 56% 4% Q 管理職でいる Q 管理職を降りたいと思うことは 一番のメリット ありますか 「やりがいやチャレンジ」が52%と最多でした。 2人に1人くらいの方が、「たまに思う」ようです。 ないと思う やりがいや チャレンジ たまに思う 20% 思わない 52% 44% 48% ステータス になる 8 常に % 降りたい 年収20% 8% 09
Page10

アペルザ様_wp37_10[アンケート]

設計実務の経験がある管理職の方へ聞きました Q 管理職でいることで、 悩みや苦しみがあれば教えてください。 ● 残業代がもらえない  ● 実務とのバランス  ● 年齢による継続性  ● 人を扱うことの難しさ  ● 組織横断的な課題解決 ● 権限が委譲されていない  ●レベルの低いメンバーへの教育  ● 上司の理解力不足や、意思決定力不足 ● 部下を評価する際にはいつも悩みます  ● 理不尽な判断、仕事量、上との人間関係  ● 単なる肩書きだけで、責任範囲が広いので悩むことが多い ● 実務とのバランスが取れていないため結果として労働時間が増える  ● 仕事の改善を進めたいときに話に乗らない一部の経営陣に閉口 ● 部下の育成。安全や規制が多く、昔ほど現場チックな実務ができない ●部下の教育。仕事への、やる気、向上心、本気度、といった個人の内面のケア ● 研究開発設計に集中する時間を、Schedule、人財育成、予算、世界戦略に振り分ける時間が多い ● 事業に貢献できない場合、目標が達成できない場合、チーム内のコミュニーケーションがうまくいかない場合 ● 管理職でありながら、プレーヤーとしての実務ボリュームが多い  ●マンパワーを超える業務依頼が多く、管理をしきれない ● 若年のため日々経験不足を実感しており、管理者としての力量が足りてないと感じる。実務レベルでもっと下積みを重ねたいという気持ちが強い ● 指示待ち技術者が多いこと、チャレンジを避ける傾向にあること、自分では判断しないことが業務を続ける中で難しいと感じます(中国の場合ですが……) Q 管理職を務める中での喜び、 成功体験 ● 若手の育成  ● 製品の完成  ● 部下の成長  ● 改善の実現時  ● 部下の成功体験  ● Grで結果を出せたとき ● 開発物件が、仕上がったとき ● 時間内で仕事が終わったとき ●プロジェクトの成功時の達成感 ●合意形成の成功におけるプロセス ● 新しい技術や製品が採用されたとき  ●メンバーを導いて、目標を達成した  ●大きなプロジェクトが完遂できたとき ●世界経済への貢献。新製品のグローバル展開。技術戦略  ● 実体感を感じる内容が非常に少なく、喜びを感じることはあまりない ● 日々複数案件に追われているので、一区切りをつけられない ● 計画通りに業務目標が達成でき、みんなで苦労話を笑いながらするときに喜びを感じます ● 自分の企画・提案を上げやすい、チームメンバーに一緒にやってもらえること、それが成功するとき ● 工場の全体統括的な立場のため、業務内容が幅広く、また日々新しいことにチャレンジできている。困難なプロジェクトを遂行できた時の 喜びは何物にも代えがたいものがある Q 転職経験はありますか? Q 現在は設計実務をしていますか? 「ない」と「複数回」がいずれも40%と同比率でした。 設計実務をやりながら管理をしている方が76%でした 複数回 40% 管理だけ 24% 実務も している ない 76% 一度だけ 40% 20% Q 転職を考えていますか? 「したくない」が36%と最も多く、次いで「いつかしたい」が28%と次いで多くなりました。 フリーコメントでの回答も目立ちました。 したくない その他 その他 36% ● 半年以内にしたい 36% ● 三年以内にしたい  ●すぐにしたい ● 支援要請があるのなら喜んで ● 特に「したいと」も「したくない」とも 思わない ●やりがいが感じられる職種があれば したい いつかはしたい ● よい条件があればいつでも ●やりがいが今より高い仕事があれば 28% 10
Page11

アペルザ様_wp37_11[アンケート]

非管理職の方に聞きました Q 管理職や経営者になりたいですか? 管理職になりたい いずれもなりたくないと思う人が6割でした。 12% その他 5% 経営者になりたい 8% 管理職になりたく ないが、目指す 12% いずれもなりたくない 63% その他 ● 経営者兼エンジニア  ● 現在、定年退職後の顧問職  ● 管理職兼務 Q 転職経験は Q 現在の職場に ありますか? 不満はありますか? 「ない」が45%で最多でした。 ない いいえ 複数回 45% 53% 30% はい 一度だけ 47% 25% Q 転職を考えていますか? 「したくない」という人が47%で、管理職の人よりも比率が多くなりました。 その他 5% したくない 機会があれば 3% 47% 三年以内にしたい 7% 一年以内にしたい 8% いつかはしたい すぐにしたい 7% 25% その他 ● 転職するしないについて検討中   ● 給料が上がる条件があれば検討したい 11
Page12

アペルザ様_wp37_12[アンケート]

年齢別の転職経験 20代~50代では、おおよそ、2人に1人が転職を一度経験している結果になりました。 20代では転職経験がないという方が40%でしたが、30代を超えると64%になりました。40代は55%、50代は40%と徐々に その比率が少なくなり、60代以降では15%にまで落ちました。 20代 30代 ない ない 64% 40% 一度だけ 複数回 60% 14% 一度だけ 22% 40代 50代 ない ない 複数回 25 55% 40% % 複数回 43% 一度だけ 一度だけ 20% 17% 60代以降 ない 15% 複数回 55% 一度だけ 30% 12
Page13

アペルザ様_wp37_13[アンケート]

現在、設計実務にかかわる全員の方にお伺いしました Q 設計業務は自らの希望ですか? Q 今後も設計業務にかかわりたいですか? 回答者の8割が「自らの希望」でした。 9割の方が「はい」と回答しました。 もともと希望していなかった いいえ 19% 10% はい 自らの希望 90% 81% Q 自身が担当する設計の技術分野 「機械」が最多、次いで「制御」が多くなりました。 Q 自分が担当する設計の技術分野の数 設計業務で複数分野を兼ねている人が過半 その他 5 数近くいました。機械と併せ、制御や電気の 設計を一緒に行う方が目立つようです。 化学、材料 4 ソフトウエア 15 複数あり 電気 29 47% 制御 34 機械 50 0 10 20 30 40 50 60 1つのみ その他 ● 生物試料 ● Additive Manufacturing ● 雑用  ● 自動化するうえでの設計 53% ● 製造設備全体のプロセス設計 Q 製図はどのように習得しましたか? 「仕事をしながら覚えた」が過半数を占めました。学校での履修は、27%。 その他 4% 仕事をしながら覚えた 製図はできない 2% 51% 社外研修 2% 社内研修 6% 学校で履修した 参考書での独学 8% 27% その他 ● 大学での履修と会社での実務  ● カルチャースクール ● 以前は自身でドラフト設計し、CADオペレータが製図。現在は、基本設計を行い、協力会社(下請)に詳細 設計、CAD製図していただくかたち 13
Page14

アペルザ様_wp37_14[アンケート]

Q 設計現場に導入されている 最多が「2D CAD」、次いで「3D CAD」とありました。この2つを一緒に選択している ソフトウエア 人も目立ちました。IoTプラットフォームやPLMなどはごくわずかでした。 EDA 2 VR ARシステム 3 IoTプラットフォーム 3 PLM 4 PDM 4 RPA 5 その他 モデルベース開発ツール 6 ● 社内組織体制変更に CAE 12 より、CAD製図内製 CADではない描画ソフト 15 化の動きあり。ただし、 人材なく、従来の体 Excelなど帳票 39 制で実務遂行中 3DCAD 63 ● Visual Studio 2DCAD 68 ● C言語プログラミング 0 10 20 30 40 50 60 70 80 Q ご自身が使う 「使用しない」という方が45%。次いで多かったのが、「ラダー」で26%でした。 プログラム言語や機械言語 ソフトウェア言語にかかわりがある人は3割弱でした。 その他 4% 使用しない 2% 45% Fortran C++ 6% Python 8% ラダー(LD) 26% その他 ● Java  ● AHDL  ● 自身においては、ハードウェア設計担当なので不使用。なお、自社PLCにて設計 ● 複数の言語  ● C#  ● R Q これから 「AI」が最多でした。 習得したい技術 次いで、「ロボットインテグレーション」「3Dモデリング」となりました。 新たに学びたいことがない 7 3DCAD・機械製図 1 ものづくりの哲学 1 機械加工 7 CAE 8 Webサービス、アプリ開発 12 ARやVR 14 統計手法、データ分析 17 IoT 18 ディープラーニング 20 通信技術、ネットワーク 20 3Dモデリング 26 ロボットインテグレーション 28 AI 34 0 5 10 15 20 25 30 35 40 14
Page15

アペルザ様_wp37_15[アンケート]

Q 業務時間外や休日に スキルアップに関する勉強をしていますか 「たまにしている」が55%、次いで多かったのが「ほとんどない」で24%。 日頃から積極的にスキルアップの勉強をしているわけではない方が目立つようです。 積極的にしている したことがない 7 13% % ほとんどない たまにしている 24% 55% Q 設計業務で 今一番悩んでいること ● 形状に合った答えを自分で導き出すこと  ● 国際規格の重要性を会社が認識していない ● 各種規格試験、信頼性試験が多く、人手不足  ● 設計の軸がなく、行き当たりばったりとなっている ● 本来重点を置いて検討したいことに割く時間が取れない  ●3DCADと3Dプリンタが職場になかなか導入されない ● 仕事量の波があり、同時期に数件対応するケースが多い。  ●人財育成、予算、戦略に費やす時間が多すぎる ● 設備に対しての設計経験がないので、どのように習得しようか?  ● 当組織は、ソフト設計畑なので、ハード設計の担い手がいない ● 設計思想(そのための根拠・哲学)に対する検討・学習が不十分 ●電気部品(特にコネクタ・パネルスイッチなど)ばら売りでの入手が困難 ● 微分方程式を解く数学的な計算を行っていなかったので計算能力が落ちた ● 2D設計と3D設計の互換性で簡便性、SPEED感、データベース化など ● ネットワークに関する知見が少なく、最新技術に取り残されている感がある ● 3DCADで仕事はできるが、頭に3Dをイメージして業務ができない人が多い ● 暗黙知や依頼者が言葉にしていない領域をどのように数値化・具現化するかを検討する ● 設計依頼元からのヒアリングで要求仕様を引き出す能力を高める術。経験を積むしかないのか? ● 独学で学べることの限界を感じている。社外での研修も一時検討したが、隙間時間が無いため断念した ● pythonでプログラムを開発すること。上の指示でカメラシステムを開発しますが、自分の能力不足で悩んでいます Q 設計業務で嬉しかったこと、 成功体験 ● お客様が満足していただけたこと  ● 客先に自分の製品が喜ばれたこと  ● 自分が担当した製品が販売される ● 新しい技術や製品が採用されたとき  ● 生産ラインに装置が導入されたとき  ● PLCのソフトで実機が動いたこと ● 自分の思い通りに機械が動いたこと  ● 難しい品物が時間通りに完成したとき  ● 日本初導入の設備を稼働させたとき ● 単なる仕事の一環で、感じたことはない  ●自身で設計したものを実際に形にしたとき  ● 新たに改良したことがうまくいったとき ● 需要課の意見を反映したものが作れたこと ● 設計・評価したものが無事量産できたこと ●入れた設備、治工具で現場から感謝される ● 時間かけて設計したものが実際にできたとき  ● 客先に信頼され、何かあれば相談してもらえる ● 最大口径と異業種の物件処理を中心で行えたこと  ● 自分がかかわった製品で高評価が得られたこと ● 自身の設計したものが手直しなしで動作したとき  ● 自分で考えたことがうまくいったり、褒められたり ● 製作した機械が要求スペック以上の動作をしたとき  ● 設計された機械が納入されお客様に感謝されたこと ● 自身の設計がはまった時。物理現象と合致したとき  ● 自分が設計した製品が形になることが何よりの喜び ● 実際に設計した製品が売れたこと、使われていること  ● 自分の検討した機構が採用された商品が発売されたこと ● 開発に携わった製品が想定見込み以上に売れればうれしい  ● 外注製作設備の内製改造(外注設備メーカー廃業のため) ● 300mmWafer用ドライエッチング装置の開発と量産  ●フラッグシップ旗艦新製品に搭載、世界マ-ケットを得た ● 初めて設計したものを使ってもらい、使用してもらったこと  ● 中国の安価なロボットを購入して、生産ラインに導入すること ● ユーザーから、自分が作ったシステムに高い評価をもらったこと  ● 自分の設計・開発した製品で 大きなビジネスにつながったこと ● 多くの設計不具合を経て量産でき、お客さんに感謝されたこと ●自身で構築したシステム(ハード)が、問題なく稼働できたとき ● 欧州の客先の機械安全コンサルタントに自分の仕事が評価されたこと ● 完成できるか不安だったがコツコツやっていったら完成、成功したとき ● 設計した製品が客先で使用され、満足している様子を実感したとき ● 20年30年と同じ設計(思想)で製品が継続的に製造販売されていること ●3D CADにて設計し、部品作成して納入後、出来具合を確認すること ●自己の設計した製品を使っているユーザーから、使用感の回答をもらえたとき ● 主力製品のモデルチェンジでメイン担当を任され、無事にリリースできたこと ● 他職場の方から設計を依頼され、喜ばれたこと。実際に設計した治具を作成しうまくいったとき ● エンドユーザー様からの声。手動作業を自動化していくことで現場作業者から喜びの声が聞かれる ● 自分で設計したユニットが装置に組み込まれて、それまでの問題点を解決するプロセス展開できたこと 15
Page16

アペルザ様_wp37_16[アンケート]

設計業務の経験者、および現役の実務者全員に聞きました : リモートワークについて Q ご自宅に自分のパソコンがありますか? 8割の方が、自宅に自分のパソコンを所有しているという回答でした。 スマホやタブレットなどモバイル端末しか所有していないという回答はごくわずかでした。 全体 タブレット端末と スマートフォンを持っている 自分のパソコンがある 2% 82% 家族がパソコンを 持っている、共用 7% 会社支給の パソコンがある 9% 年代別 40代以降になると自分のパソコンを持っている人が8割以上になりました。 50代では、自分のパソコンを持っている人が93%になり、家族とパソコンを共有しているという回答がゼロでした。 20代 自分のパソコン 30代 自分のパソコン がある がある タブレット端末と 家族がパソコンを スマートフォンを 40% 持っている、共用 72% 持っている 14% 20% 家族が 会社支給の パソコンを 会社支給の パソコンがある 持っている、共用 パソコンがある 14% 20% 20% 40代 50代 自分のパソコン 自分のパソコン 家族がパソコンを がある タブレット端末と がある 持っている、共用 80 スマートフォンを 10 % 93% % 持っている 4% 会社支給の 会社支給の パソコンがある パソコンがある 10% 3% 60代以降 自分のパソコン 家族がパソコンを がある 持っている、共用 85% 5% 会社支給の パソコンがある 10% 16
Page17

アペルザ様_wp37_17[アンケート]

Q リモートワークはしていますか? 「したことがない」が33%で最多でした。次いで多かったのが「必要な時だけ」で29%でした。 今回の回答者については、あまり積極的に行われていないようです。 したことがない ほぼ毎日 3% 33% 週のうち数日程度 10% かつてはしていたが、 いまはほぼない   16% 週1回 7% 必要なときだけ 月1回 29% 2% Q リモートワークで設計業務は十分遂行可能ですか? 「ある程度可能」が47%で最多でした。 次いで「できないことはないが、不十分」が24%となりました。 可能 その他 4% 17% 不可能 8% ある程度可能 47% できないことはないが不十分 24% その他 ● リモートしたことがないのでわからない ● 30~40年前の設備更新においては、手書き図面(A3判紙媒体)なので、リモートワークに限界あり ●したことがない  ● ものづくりという観点では、実装もあり、リモートだけではこなせないと感じます Q オンライン会議で十分に話し合いやレビューは可能ですか? こちらも、「ある程度可能」が47%で最多でした。 次いで「可能」が27%でした。比較的前向きな回答が得られています。 可能 不可能 27% 3% できないことはないが不十分 22% ある程度可能 47% 17
Page18

アペルザ様_wp37_18[アンケート]

Q 自分の職場にリモートワークの制度は必要だと思いますか? 「はい」と回答した方が77%でした。 その他 2% はい 77% いいえ 21% その他 ● 設計開発業務だけではなく、現場で機械調整することが多いです。リモートワークでは仕事ができません ● ケースバイケース Q リモートワークの効果 「時間に縛られない」が最多でした。次いで「満員電車の回避」となりました。 その他 6 効果はない、感じられない 10 副業がしやすい 14 育児や介護などの両立 23 効率が高まる 24 満員電車の回避 37 時間に縛られない 59 0 10 20 30 40 50 60 70 その他 ● 通勤の必要なし  ● 出退勤の時間削減  ● 通勤や着替えの時間の削減  ● 通勤時間が不要 ● 通勤時間の無駄を省ける Q リモートワークのデメリット 「コミュニケーションが取りづらい」がダントツの最多でした。 デメリットはない 5 その他 5 メリットがないこと 5 業務効率が悪い 24 業務をサボる人を監視できない 28 コミュニケーションが取りづらい 60 0 10 20 30 40 50 60 70 その他 ● 運動不足に陥る。太ももが径2cm縮 ● 実験、検証ができない(装置、環境が整わない) ● いちいち業務開始、業務終了を上長へメール送信しなければいけないルール  ● 通信環境が必要 ● 通信費、光熱費がかさむ 18
Page19

アペルザ様_wp37_19[アンケート]

Q 設計業務でのリモートワークの技術で改善してほしいこと、 あったら良いと思う技術を教えて下さい。 ●VR技術  ● 印刷が面倒  ● 回線の遅延  ● 画面の見やすさ  ● 監視システム  ● 室内環境改善  ● 業務内容の共有 ● ネットワーク通信  ●ライセンスの共用  ● PCのスペック向上  ● 自動議事録作成機能  ● 処理能力の高速度化 ● 設計要素の入手簡易性  ●データ通信速度の改善  ●リモートPCの性能向上  ● ミーティングツールの充実 ● office365の安定性  ● コミュニケーションツール  ●データを社外に持ち出す方法  ● ハイスペックPCの自宅完備 ● 通信、アクセスのスムーズさ  ●クラウド型のアプリケーション  ●リモート接続で反応遅れがない ● ストレスを感じない通信インフラ  ● 通信環境の充実(高速大容量)化  ● 社内サーバーへのアクセスの容易さ ●リモートワーク時のセキュリティ対策  ● 机が狭い。広さ3mx1m位が良い  ● 成果物へのレビューを簡便に行いたい ● 製造・加工現場と映像で確認できること  ●リアルに近い使用感のホワイトボード機能  ● 結果と評価だけで過程が見えないこと ● オンラインでの相互データシミュレーション  ● 製品などのモノを触れる、細部が見れること ●VPNなどで実現する複数端末、協同設計技術  ● 回線や使うスピーカーホンで音質がばらつくこと ● 光熱費の補助手当、ネット通信速度の制限緩和  ● 高スペックのPCを用意しなければならないこと ● 物理シミュレーションを含む完全なクロス開発環境  ●タイムラグや落ちることなく自宅で3DCADを使用可能 ●ディスプレイを大画面に改善したいが、置き場所も困る  ●リモートワークの成果と経過努力を見える化するシステム ● 外部から社内のサーバーにアクセスできるような環境がほしい  ●対面打合せ時のホワイトボードのように使える掲示板があるとよい ● 家庭でCADが使いやすい環境が必要(モニター、通信速度、プリンタなど) ●サーバーのセキュリティが厳しく自分の使い慣れたPCでサーバーにアクセスできない ● PCのリモート操作のため、PCの処理速度に通信速度が関係し、処理が遅くるシステム ● 自宅などで低スペックパソコンでも バーチャルデザインを可能にして効率化が図れること ● 自分の考えを発展させるコミュニケーションが必要、リモートワークではそのようになりにくい ● 3DCADは高価、かつPCが限定されるため、リモートワークが困難。時間制の有料で利用できるような3DCADがほしい ●リモートワークで設計をしたことがないのでわからない。しかしリモートでやるなら、設計した図面がすぐ共有できるようにしたい ● ネットワークの通信速度に依存することが多々あると思われる。アクセスが集中しても速度低下が発生しないシステムの構築が望まれる ● 社外から接続できないサーバーが多い。セキュリティ上の制約だとは思うけど、何とか社外からでも接続できるようにならないものか ● 高額なソフトはすべてのPCに入れることは不可能なので、自宅から会社のPCを遠隔操作するソフトの操作性とセキュリティを 向上させてほしい ● 技術の改善というよりは、業務がしやすい環境の整備が必要。リモートワークの環境を整えるのにかかる経費を会社が出して くれたらとは思います ● 自分の書いた図面に対しての返事をすぐに確認できる、質問をすぐにできる、調べものがすぐにできて参考にしやすい画面 それらの系統の事を複合したツール ● 自分の体験で、改善したいことはいくつかあると思っています。①自分のパソコンで、会社内部の開発に関する図面情報が 取りづらい。もしonetime password技術があって、自分のパソコンで会社内部データベースを見ることができればうれし いです。②リモートワークでメールやteamsを使っていますが、海外お客様へ情報の共有やフィードバック返信が遅いです。 もし、海外向け、グループの図面共有用のパソコンや端末ソフトがあればうれしいです 19
Page20

アペルザ様_wp37_20[インタビュー]

interview 01 回答者プロフィール Aさん(60代)/機械設計/経営者:約30年 仕事の内容 製造業(その他)[社員数‥1~9人] 自動機設計、会社経営 今回のお話 設計で起業するなら、周到に準備を…といいたいところだが Q 経営者さんということですが、設計業務は とはいえ、今は昔よりは特許の申請がしやすいと思 うし、ネットにも情報がたくさんでているため、知財 現在もやっていらっしゃいますか? 戦略の知識やお金があればどんどんやってみたらいい 自動機の設計をしている。専門は、機械。 のではないか。 会社を大きくしようと Q 設計者としてのキャリアは Q 考えたことはありますか? どれくらいですか? 売り上げ規模がずっと平行線だから、考えたこともな 学校を卒業してからずっと、設計や開発の仕事を一 かった。それに一人で自由にやれるほうが断然よい。一 貫してやってきている 人で手に負えない時は人を雇うのではなくて、外注の 会社員時代、初めて設計に携わった設備は、完成ま パートナーにお願いする方がよい。人を雇うと固定費が で1年くらいかかるものだった。開発中に何かあれば、 かかるから大変。 深夜だろうが土日だろうが飛んでいかなければならな かった。試運転が始まれば、現場に24時間張り付きっ ぱなし。正月も盆も当然休めず。やっと休めた大型連 経営者になりたい方へのアドバイスに 休中、旅行をしていたが、やはり途中で職場に呼び戻 Q された。こんな思いで働いていたわれわれ現場技術者 「やめておきなさい」と書いてくださって よりは、営業の方が断然おいしい思いをしていた。 いました。そのこころは? この業界で事故が多いのは、そんな状況だからでは 「資金繰りなど大変」と言いたかった。「ある程度、 ないかと思う。周囲には、ケガをした先輩も結構いて、 売り上げられると見込んでから起業しなさいよ」と。 亡くなってしまった方もいた。この職場は数年で退職 自分自身が、食べていけるほどの報酬が見込めると判 した。 断したタイミングで起業したため。 その後は、国内や外資などいろいろな企業の設計現場 起業したいなら、ある程度、準備をして臨むのがい を経験した。分野や設計規模もさまざまだった。過去に、 いのだと思う。ものづくりまでするのであれば加工設 いろいろな現場を見てきたことは今の仕事に生きてい 備なども必要なので、まとまった資金も必要だ。 て、比較的広い分野の設計に柔軟に対応できている。 ものづくりをしない場合、機械設計者であれば、製 図の仕事を請け負うことになる。しかし、それで食べ ていくためには、自分の元職場など、最初から取引先 起業された がないと厳しい。まっさらな状態から営業するとなか Q なか大変なのではと思う。取引先があったとしても、 きっかけは? 自分の時間を切り売りしていくことになり、どうして 「人と働くのが嫌になった」が正直なところ。 も「体力が続く限り」という働き方になりがちだ。そ れに製図だけをするというのは、神経を使う根詰め仕 外資にいた経験のせいもあってか、日本企業によくあ 事なので、合わない人もいると思うし。もちろん、そ る「ナントカ部長がー」というふうに派閥を気にして動 ういうのが好きなら大丈夫だと思うが。 く忖度文化がバカみたいに思えて、嫌になった。「一人 しかし、そもそも、いろいろ考えて周到な準備をす でやるのがいいなぁ」と。 るような慎重な人は起業なんかしないのではないかと 友人と一緒に特許を取ったタイミングで、それを使っ 思う。起業したいと考えるなら、いっそ、そうすれば た製品を生産する機械を開発しようと起業した。当時は、 よいのだと思う。 世の中にないものだった。今もそれを売っている。 Q コロナの影響は、 Q 特許で 売り上げに響きましたか? 儲かっていますか? コロナの外出制限があることでビジネスが有利に働く 特許そのものは、あまりお金にならなかった。製品 ような業界にモノを売っているので、むしろ以前より好 のPRになっただけ。それから特許は取得していない。 調。それと逆で、コロナの影響で工場が止まったり、部 特許を取るのはしんどいし、特許があるからどうって 品が調達できなくなったり、急に売れなくなったりした ことはないと思っている。特許侵害があったとしても、 ような業界で商売をしている同業は非常に苦戦している。 訴えなくてはいけないからしんどい。振り返ると、以 それを分かっていて選んだ業界というわけでもなく、 前いた外資企業も、特許出願をせず、技術をブラック たまたま明暗が分かれた。新型コロナウイルスの問題な ボックス化していたな、と。 んて、自分も、誰も、起こるとは思っていなかったし。 20