第4次産業革命、インダストリー4.0 時代に向けて〜品質管理・検査工程が生み出すビジネスインパクト〜
第4次産業革命、マスカスタマイゼーションの時代になってその構図が変化している。
品質管理が競争力の源泉となり、利益を生むための重要な鍵を握る例が増えてきた。
製造現場の品質管理 、 検査工程には1台は必ずある 顕微鏡・マイクロスコープ。
その活用がどのように企業にとってビジネスインパクトを与えるのか?
このカタログについて
ドキュメント名 | 【ホワイトペーパー】いま顕微鏡・マイクロスコープ を活用すべき5つの理由 |
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ドキュメント種別 | ホワイトペーパー |
ファイルサイズ | 4.4Mb |
登録カテゴリ | |
取り扱い企業 | 株式会社アペルザ (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
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このカタログ(【ホワイトペーパー】いま顕微鏡・マイクロスコープ を活用すべき5つの理由)の内容
Page 1:Cluez White Paper第 4 次産業革命、インダストリー4.0 時代に向けていま顕微鏡・マイクロスコープを活用すべき5つの理由∼品質管理・検査工程が生み出すビジネスインパクト∼
Page 2:2INTRODUCTION大 量 生 産・大 量 消 費 で 新 た な 商 品 を 作 れ ば 売 れ て い た 時 代は 、新 た な 技 術 や 製 品 、サ ー ビ ス を 生 み 出 す 研 究 開 発 こ そが「 攻 め 」の 戦 略 で あ り 、不 良 を 見 つ け て 市 場 に 出 る の を防 ぐ 品 質 管 理 は 、 ど ち ら か と い う と 「 守 り 」 で あ っ た 。し か し 、第 4 次 産 業 革 命 、マ ス カ ス タ マ イ ゼ ー シ ョ ン の 時代 に な っ て そ の 構 図 が 変 化 し て い る 。品 質 管 理 が 競 争 力 の源 泉 と な り 、利 益 を 生 む た め の 重 要 な 鍵 を 握 る 例 が 増 え てき た 。製 造 現 場 の 品 質 管 理 、 検 査 工 程 に は 1 台 は 必 ず あ る 顕 微鏡・マ イ ク ロ ス コ ー プ 。そ の 活 用 が ど の よ う に 企 業 に と って ビ ジ ネ ス イ ン パ ク ト を 与 え る の か ?
Page 3:31. 見えない世界を「見える化」 新発見が新たなビジネスを創造する顕微鏡・マイクロスコープとは「光学的または電子的な技術を用いることによって微小な物体を視覚的に拡大し、肉眼で見える大きさにする装置である」(Wikipedia)。顕微鏡の歴史は 16 世紀末まで遡り、1590 年のオランダの眼鏡技師ヤンセン父子が世界で最初の顕微鏡を発明したと言われる。当初は単に拡大して見るだけの娯楽用途だったが、肉眼では見えない世界が見えることから研究者に使われるようになり、数多くの発見と研究を支えた。特に生物や医学分野での顕微鏡の貢献度は高く、人体や生物の構造の解明やカビなど微生物の発見、さらには病気の原因となる病原菌とワクチンの開発などは、顕微鏡があったからこそ実現できたものである。顕微鏡は人間の見える範囲を拡大し、新たな発見を促してきた。それによって新たな技術、製品、サービスが生まれ、現代がある。これまでに顕微鏡を使った研究がきっかけとなって生まれた技術からビジネスになった例は星の数ほどある。顕微鏡をもっと活用し、今まで見えなかった部分を見ることは、新たな発見や気づきを生む。光学顕微鏡だけでなく、レーザー顕微鏡、電子顕微鏡、走査型プローブ顕微鏡(SPM)、X 線顕微鏡、超音波顕微鏡など、より微細な部分まで見ることができる顕微鏡もある。それらを使って観察する範囲を広げることで新しい何かが生まれる可能性が広がる。2. 不良品の市場流通を防ぎ、製品の正しい評価を守る100 件の良い評判より、1件の悪い噂の方が広まりやすい。これは製造業でも同じことが言える。市場からの評価が高い製品であっても、たった1個の不良品が市場に出たことで、それが悪い噂となって広まっていく。そして、それが人の心象を悪くし、それによって受注を逃してしまうということは珍しくない。特に最近は、twitter などの SNS によって世間への拡散力とスピードはすさまじいものがある。いったん炎上してしまったら、よほどうまく対処しなければ企業が受ける損害は無尽蔵に広がっていく。例えば、数年前に食品業界で相次いだ異物混入とその回収騒ぎなどはその典型的な事例だ。それを未然に防ぐためには、不良を出さない製造工程にすることはもちろんだが、検査工程をより強化して不良を市場に流通させない水際を厚くし、2重のブロックを構築することが重
Page 4:4要になる。しかし一方で、検査を厳格化することは、それにかかる時間と手間が増えることになる。そのバランスが難しいが、顕微鏡・マイクロスコープの最新モデルでは作業効率を上げるための機能が数多く搭載されている。例えば、キーエンスのデジタルマイクロスコープ「VHX−5000」は、「ピント調整がいらない」をうたい文句として掲げ、観察作業を手短かにするための機能を打ち出している。オリンパスの工業用顕微鏡「BX53M」は、ダイヤルを回すだけで観察法を切り替えられる機能など複雑な操作を極限まで減らしている。ライカマイクロシステムズのデジタルマイクロスコープ「Leica DVM6」は、直感的な操作とソフトウェアで、サンプルを置くだけで検査や計測が可能。ほとんどの操作が片手でできる高い操作性も好評を得ている。図1 Leica DVM6図2 オリンパス BX53M
Page 5:53. 工程改善のきっかけを見つけ出す歩留まり向上とムダゼロに向けて不良と判定され、流通に適さないとはじかれたものは、通常は廃棄処分となる。しかし、その不良はどこで、なぜ発生したのかをそのままにしておくと、同じように不良は生産され続ける。不良品が 1 つ出ると、そこにかかるコストは、ムダになった材料原価1だけではない。廃棄にかかる処理費用と、それを待つ間に保管するスペースも必要で、そのコストも上乗せされる。1 回の費用は大したことはなくても、それが日々積み重なっていくと大きなコスト負担だ。不良が発生する根本を断ち切ることは、それだけで大きなビジネスインパクトになる。不良判定された製品は、工程に異常があったという現物の証拠であり、どこで何が起きたかを知るための最大の手掛かりである。それをより細かく観察・分析することで不良発生の原因がみえてくる。そこを改善し、不良を減らして歩留まり高めることは、大きなビジネスインパクトになる。また不良の発生は、装置やラインが正常に動いていない証であり、ごくわずかにでも通常状態とは別の負荷がかかっている。それが続くと装置にダメージを与え続けることになり、不良の原因追求は、不良によるロスをなくすだけでなく、機会寿命を延ばし、メンテナンスコストの削減にも効いてくる。4. 厳しい品質管理は信頼性の証。発注者に安心感を提供年々、大手セットメーカーがサプライヤや下請け企業、パートナー企業に対して要求するレベルが厳しくなっている。また大手企業の下に下請け企業がぶら下がる形の系列制度の縛りが弱まり、かつては他系列だった下請け企業が、別の系列に営業をかけて仕事を取ってくるようなケースが増え、競争環境が激しくなっている。こうした競争環境のなかで、受注を獲得していくには他社との差別化を図り、大手企業に自社の技術力をアピールすることが重要。今その材料として、検査や品質管理体制の強化が注目を集めている。発注する側にとっては QCD のいずれも大事な要素だが、最近はクオリティ評価の判断基準が変化している。以前は企業が持つ生産設備とその能力が評価基準だったが、最近はどのような品質管理と検査体制があり、それらをしっかりと遵守しているかを重視する企業が増えてい
Page 6:6る。市場に出た後のリスク等も考慮に入れた判断基準になってきている。また万が一、不良が発生した際は、受注側に説明責任が生じる。その際に顕微鏡をフル活用してより詳細で的確、画像や映像等を交えたレポーティングを出せるということは、不良発生という最悪な事態のなかでも、しっかりと責任を果たす能力を持っているという証明になる。こうしたサービス面での対応の強化は、コスト競争力では敵わない海外製品との差別化、区別する上でも有効に作用する。5. 製造業人材の育成。品質検査から現場力強化につなげる日本の製造業は労働力不足が深刻化し、国内規模は縮小しつつある。しかし、再び世界と肩を並べるだけの競争力を持つためには、多能工化や改善活動など、機械やロボットではできない、人間ならではの特性を生かした、高度な人材を育成していくことが重要だ。その意味では、研究開発の種を見つけたり、不良の原因解析によって工程の改善ポイントを見つける品質管理や検査工程の従事者を増やし、生産技術や製造技術と協力することは、日本の製造業、現場力の土台強化につながる。これまで顕微鏡を使った拡大観察は、器具の操作方法や照明の当て方など、特別な技術が必要だった。経験者の採用は難しく、初心者に対して観察方法をイチから教えて育てていくには時間も手間もかかる。それに対し各社の顕微鏡・マイクロスコープは、基本スペックのレベルアップはもちろん、誰でもベテランと同じような観察ができる、スキルがなくても使える機能が充実している。これにより技術者間の測定誤差や、不良の見逃しを減らすことができる。また人材採用に関しても、スキルの有無を問わず、幅広く集めることができるようになる。図3 電子基板の品質検査
Page 7:7OUR SUGGESTION日 本 の 製 造 業 は こ れ ま で 、そ の 品 質 の 高 さ を 世 界 か ら 評 価さ れ て き た 。そ れ は 設 計 や 生 産 行 程 だ け が 実 行 し た の で はな く 、 品 質 管 理 体 制 が し っ か り と 機 能 し た こ と が 大 き い 。対 外 的 に は 市 場 に 出 る 製 品 の 品 質 を コ ン ト ロ ー ル し 、内 部的 に は 不 良 発 生 の 原 因 を 追 究 し て 改 善 す る こ と に よ っ て 、競 争 力 を 上 げ て き た 。こ れ か ら 製 品 が よ り 高 度 化 、高 機 能 化 し て い く と 、逆 に 信頼 性 や 耐 久 性 と の 両 立 が 難 し く な る 。品 質 管 理 の 重 要 性 が 増 す こ と は 間 違 い な い 。そ こ で の 必 須 ツ ー ル で あ る 顕 微 鏡・マ イ ク ロ ス コ ー プ を いか に 使 い こ な す か 、検 査 結 果 を ど う 活 か す か が 、こ れ か らの 製 造 業 に と っ て 鍵 に な る は ず だ 。
Page 8:8PR 協賛企業ライカマイクロシステムズ株式会社この企業のカタログ一覧を見るカールツァイスマイクロスコピー株式会社この企業のカタログ一覧を見る新東Sプレシジョン株式会社この企業のカタログ一覧を見るレーザーテック株式会社この企業のカタログ一覧を見る株式会社松電社この企業のカタログ一覧を見る株式会社島津理化この企業のカタログ一覧を見る株式会社杉藤この企業のカタログ一覧を見る協和光学工業株式会社この企業のカタログ一覧を見る