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コンピュータマインド先端技術のカタログ
AI(ディープラーニング、機械学習)、データマインイング、SLAM
統計、GPGPU等多くの事例を紹介しています。
このカタログについて
ドキュメント名 | AI先端技術カタログ |
---|---|
ドキュメント種別 | 製品カタログ |
ファイルサイズ | 3.6Mb |
取り扱い企業 | 株式会社コンピュータマインド (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
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このカタログの内容
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先端技術カタログ
AI(ディープラーニング、機械学習)、CUDA
データマイニング、SLAM
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Memo
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目次
画像分類 …………………………… 02
物体検出 …………………………… 04
セグメンテーション …………………………… 06
GAN …………………………… 08
時系列データ解析 …………………………… 10
物理システム解析 …………………………… 12
GPGPU CUDA …………………………… 14
小型デバイス …………………………… 16
推論⾼速化 …………………………… 18
マルチ推論 …………………………… 20
強化学習 …………………………… 22
姿勢推定 …………………………… 24
AIシステム開発 …………………………… 26
コンサルティング …………………………… 28
教育支援 …………………………… 30
SLAM …………………………… 32
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画像分類
Image Classification
画像に写るオブジェクトを認識して、そのオブジェクトがどのカテゴリに属す
るのか分類を行うタスクです。
製品の外観検査等の課題に有効であり、工業製品のみならず自然素材の物体に
も適用できます。
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スループット向上への取り組み
コンピュータマインドでは、AIを導⼊することで製造⼯場からの⼈的労⼒の削減や、スループットを上げるこ
とによる生産性の向上に取り組んでいます。
製造⼯場においては外観検査装置に需要が⾼く、例として、今まで⼈が判断していた「異常」と「正常」をAI
が⾏うことで「異常」「正常」「わからない」という分類を⾏い、「わからない」のみを⼈が判断することで、
⼈的労⼒が少なく⽣産ラインを⽌めない費⽤対効果の⾼いソリューションを提供できます。
⼈的労⼒による外観検査 AIによる外観検査
⾼精度な外観検査
Deep Learningを用いた画像分類では、動物の種類、果物の出荷判定等の非工業製品にも適用できます。
また、⼯業製品の外観検査などで⾒られる、微⼩な傷/汚れ等を検知して正常・異常の判定が⾏えます。
製造時に発⽣する傷や汚れなどは、これまで専門家による目視や画像処理で判断していました。これを様々な
バリエーションの傷や汚れに対応した学習を⾏ったAIに置き換えることで、より⾼精度に分類することが可能
となります。
人間が判断できるものはAIも判断可能であり、さらに、人間が判断できない特徴を捕らえることができる可能
性があります。
下図に示すような傷もAIによって異常判定するこ 開発例
とができます。また、より細かな傷、⾊の差異、
模様の差異等の特徴でも外観検査が可能です。 項目 詳細情報
工業製品の外観検査 OS Ubuntu 16.04
CPU Core i7
メモリ 32GB以上
GPU GeForce GTX 1080Ti
学習時間 約6時間 (GeForce GTX 1080Ti使用)
学習データ 学習データ数︓約1000枚
印刷物に対する検査
開発期間 約4人月
※表に記載されている事例はモデルケースであり、
実際の開発における開発期間や、推論モデルの精度は課題によって異なります。
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物体検出
Object Detection
画像の中に存在する物体の位置とカテゴリーを検出するタスクです。
写真や動画から「人」や「自動車」など、人間が認識しやすいものを対象に検
出を行う”一般物体検出”という技術はめまぐるしく進化を続けており、自動
運転といった巨大なプロジェクトにおいても採用されています。
物体検出は人物特定や、製品の傷ついた部分の特定等の課題に対して有効です。
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多様な画像を利⽤した物体検出
AIによる物体検出では、⾃動運転等に利⽤される⼀般的な画像を⽤いて⾏うのは勿論のこと、その他の画像で
も利⽤することができます。例えば、X線を用いた検査装置は多くの生産現場において導入されています。通常
の可視光を用いた検査装置では物体の背後や内部などの検査をするために、複数のカメラを用いたり、対象を
分解したりする必要があります。X線画像は障害物をすべて⼀枚の画像へ落とし込むことができるため、⼤掛か
りな装置や⼿間が不要になります。画像処理を⾏う上では、解析に⽤いられる⾊情報、深度情報などが⽋如す
ることになりますが、ディープラーニングを⽤いて異常パターンのみをオブジェクトとして学習することでこ
れらの情報の不⾜を補います。
⼊⼒画像 出⼒画像
熟練者の技術を必要としない物体検知
既存の画像処理による物体検出では、ターゲットとなる素材毎に特徴量を熟練したエンジニアがプログラミン
グし、調整を⾏う必要があり、これには多くの時間的コスト・⼈的コストが必要でした。
Deep Learningによる物体検出では、先述したような熟練者による調整が必要なく、⼤量のターゲット素材の
画像を学習するだけで、既存の画像処理を超える精度で推論が可能となります。
また、このような物体検出を実際のシステムに導⼊する場合、推論時間が問題となる場合があります。本シス
テムにおける物体検出の推論時間は、約50msecと非常に⾼速な推論が可能です。
以下に物体検知を⾏うシステムの⼀例を⽰します。
ベルトコンベア上に流れてくる複数種類の物体をラインカメ
ラで撮像し、AIを⽤いた物体検知を⾏います。
AIによって算出された物体の種類及び位置を利⽤して、ロ
ボットアームに物体を掴むように指示を出します。
ここで使用するPCは、ラインカメラ制御、アームの制御、AI
による推論・学習を実⾏することができます。
開発例
項目 詳細情報
OS Ubuntu 16.04
コンピュータマインドでは物体検知への取り組 CPU Core i7
みとして多くの開発を⾏っています。 メモリ 32GB以上
GPU GeForce GTX 1080Ti
- 複数種類の⾦属の物体検知 学習時間 約18時間 (GeForce GTX 1080Ti使用)
- 人検知
- 画像内の文字位置検知 学習データ 学習データ数︓約2000枚
- X線画像異物混⼊検査 開発期間 約3人月
- 切り株の年輪の中⼼位置検知
- ポスターの誤字検知 ※表に記載されている事例はモデルケースであり、実際の開発における開発期間や、推論モデルの精度は課題によって異なります。
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セグメンテーション
Segmentation
画像全体ではなくピクセル単位でクラス分類を行うタスクです。
ピクセル単位でクラス分類を行うことで、1枚の画像の中から複数の異なったオ
ブジェクトを認識することができ、また、対象の形に合わせた高精度な認識を
行うことが可能となります。
対象の形状を抜き出すことを目的とする問題に対して有効です。
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セグメンテーションの可能性
セグメンテーションは、カメラ等の画像に対してのみアプローチ可能と思われる事が多いですが、MRIやCTス
キャン等の医療画像に対しても適⽤可能です。例えば、頭部構造のセグメンテーションを⾏った結果を以下に
示します。
頭部の骨と脳のセグメンテーション
セグメンテーションによる医療現場の効率化/サポートへの取り組み
コンピュータマインドでは、このセグメンテーションを⽤いた物体認識を、医療現場にて利⽤されるMRIやCT
といった画像に適応させる取り組みを⾏っています。
専門的な知識が必要とされている医療現場において、⾼精度でありながらも汎⽤性の⾼い部位の検出ができる
技術は、致命的な病気の早期発⾒・早期治療に繋がることから非常にニーズが⾼いものです。従来の画像処理
では判断できなかった問題に対して、⾼速・⾼精度なセグメンテーションを利⽤し、医療現場の効率化とサ
ポートを⾏っています。
医療従事者であっても判断が困難 AIセグメンテーションツールに、 セグメンテーションによって、よ
なものや、⾒落としてしまう症状 画像を⼊⼒するとセグメンテー り診察の効率を向上させることが
が存在します。 ション後の画像を出⼒します。 できます。
開発例
コンピュータマインドではセグメンテーション 項目 詳細情報
への取り組みとして多くの開発を⾏っています。 OS Ubuntu 16.04
- 複数の細胞に対するセグメンテーション CPU Core i7
- 臓器のCT画像に対するセグメンテーション
- 眼底画像の網膜層分割セグメンテーション メモリ 32GB以上
- 3Dオブジェクトに対するセグメンテーション
- GPU GeForce GTX 1080Ti製品の異常部位のセグメンテーション
- Deep Learningによるセグメンテーションの 学習時間 約15時間 (GeForce GTX 1080Ti使用)
手法検証及び調整 学習データ 学習データ数︓約12000枚
開発期間 約6人月
※表に記載されている事例はモデルケースであり、
実際の開発における開発期間や、推論モデルの精度は課題によって異なります。
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GAN
Generative Adversarial Network
現在、盛んに研究開発が進めれらているGAN:Generative Adversarial Network
GANは画像生成等の役割を担うGeneratorと、入力が本物の画像か、それとも
Generatorが生成した合成画像なのかを見抜くDiscriminatorの2つのネットワーク
から構成されます。GANは現在、様々なタスクに応用されています。
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訓練データ拡張への利⽤
近年、Deep Learningは画像分類・物体検知・セグメンテーション等のコンピュータビジョンタスクにおい
て、非常に大きな成果を残しています。しかし、 Deep Learningの学習は⼤量のデータを必要とし、また、
実データに対するラベル付けには膨大な時間、人的なコストが掛かります。このように、学習可能な訓練デー
タの収集は、Deep Learningの発展の妨げになっています。この訓練データ不⾜を回避するために、コン
ピュータマインドでは訓練データの拡張技術に取り組んでいます。
データ拡張技術の概要図
GANを利⽤したデータ拡張
コンピュータマインドでは、
近年様々な場⾯で利⽤されているGANを、Deep Learningの訓練データの拡張に利⽤しています。
GANを利⽤した合成画像の作成による訓練データ拡張の⼀例を以下に⽰します。
この検証では、Food-101 dataset[1]のpancakesクラスの画像に類似した画像を作成するために、GANを使
用しています。 [1] https://www.vision.ee.ethz.ch/datasets_extra/food-101/
作成したGANモデルは、お皿の画像を⼊⼒するとpancakesに変換するように学習を⾏っています。
Input Output Input Output
Food101-dataset pancakes class images GAN model input/output images
⾒た目は実画像と似ている合成画像ですが、実画像とはデータの分布が異なることが多く、合成画像のみを訓
練データとして学習されたモデルは、合成データに対しては⾼い推論性能を⽰しますが、実データに対しては
性能が低下してしまします。この問題を解決するために、コンピュータマインドでは合成画像を実画像のよう
に変換してから、モデルの学習を⾏うGANの研究・利⽤をしています。
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時系列データ解析
Time Series Data Analysis
年々大規模・複雑化していく生産システムにおいて、データ分析の必要性は急
速に高まっています。
日々蓄積されていく大量のデータを人の手で解析することは不可能に近く、
AIを利用した解析が非常に重要になってきています。
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センサーデータ群における時系列解析
コンピュータマインドでは、各種製造装置・⼯場設備など多数のセンサー群から取得した時系列データに対し
て、様々な解析・可視化を⾏うシステムを開発しております。当社の専門エンジニアがDeep Learning・統
計・機械学習など様々な⾒地から、解析⽅法や可視化⽅法含め、ご提案させていただきます。
通常稼働時におけるセンサーデータの相関構造推定
通常稼働時のセンサーデータを学習させることで、各セン
サー間の相関関係を推定します。
これにより、通常センサーが取りうる値の範囲や、連動す
るセンサーを抽出することができます。
また、意図せず連動しているセンサーを特定することもで
き、設計の改善などにも利⽤できます。
システム・各センサーの異常検知
あらかじめ学習させた通常稼働時の相関構造を基に、セン
サーデータの異常度を計算します。
システム全体の異常度や、各センサーごとの異常度、特定
のセンサーグループの異常度等、様々な粒度で解析・可視
化を⾏うことができます。
異常発⽣時におけるセンサーデータの因果関係推定
異常発⽣時における各センサーデータの変動を解析すること
で、センサーデータ間の因果関係を推定することができます。
異常が装置内で伝搬していく流れを可視化することができ、
異常の原因となったセンサーの特定に活⽤できます。
倉庫作業員の成績可視化
物流倉庫で作業に従事している作業員にセンサーを取り付け、
作業員毎に⾏動ログを収集します。得られた⾏動ログを統計
学的⼿法により、作業員の作業効率、成績として可視化しま
す。作業効率の可視化により、作業員への指導、延いては倉
庫全体の効率の向上を図ることができます。
右図は各作業員の作業効率を⽰しています。右に⾏くほど作
業の所要時間が短く、下に⾏くほど作業による所要時間のば
らつきが小さいことを表しています。
開発例
項目 詳細情報
コンピュータマインドでは、上記で記載した課題 OS Windows 10
以外にも様々な課題に取り組んでいます。 CPU Intel Core i5
- 将来の商品売り上げ予測 メモリ 8 GB
- RNNを利⽤した画像分類
- 開発言語 Python3室内センサデータを⽤いた⼈間の⾏動予測
- マハラノビス距離を利⽤した、センサの異常 ⼊⼒データ形式 CSVファイル等
度算出 学習データ 約50センサ×8万サンプル
- NetSimile法を⽤いた異常特徴の抽出 出⼒データ形式 CSVファイル、PNGファイル
適用先(応用先) 各種実験・製造装置、生産ライン
※表に記載されている事例はモデルケースであり、
実際の開発における開発期間や、推論モデルの精度は課題によって異なります。
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物理システム解析
Physical Systems Analysis
物理現象の解析にAIを用いると、従来の方法で必要とされた、強い条件の下で
のデータ収集や、多大なリソースを費やしての計算が緩和されます。
さらに、微分方程式を始めとした物理法則に関する知見を組み合わせることで、
より高精度で汎用性のある解析が可能となります。
= × AI
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AIを⽤いた物理システムの解析
建造物・機器の設計の最適化や自然災害の予測には数値シミュレーションが欠かせませんが、従来の方法ではモ
デルの構築や計算実⾏に⾼いコストが必要とされており、それらの削減が課題となっていました。
近年では、そのような問題をAIによって解決する研究が盛んに⾏われており、コンピュータマインドではそれ
ら最新の研究による解析手法の性能評価・実用化に取り組んでいます。
物理現象
物理モデル シミュレーション
モデル推定
AIを用いた汎用化・高性能化
データを起点とした柔軟性のある解析 従来法 AI
従来の数値シミュレーションでは、精度や計算安 手法に依存する制限 柔軟な形式のデータ
定性を考慮しながら慎重に手法を選択し、そこか
ら要求される条件の下でデータを収集して計算を
⾏う必要がありました。
AIを利⽤すると、まず⼿元にあるデータを元にシ
ミュレーションを⾏って精度を評価し、低精度な
領域のデータを追加するといった、データドリブ
ンな解析が可能となります。
物理法則を組み込んだAIモデル AIのみ AI+物理法則データ近傍で高精度 領域全体で高精度
データ解析にAIをそのまま利⽤するだけでも未知
データの予測等は可能ですが、そこに物理法則に
関する知⾒を加えることで、汎⽤性をより向上さ
せることができます。
また、データ同⼠の関連性に着目して解析を⾏う
ことで、未知の物理パラメータや新たな法則の発
⾒にもつながります。
数理モデルの構築 物理的特性を微分方程式に反映
未知の現象に対しては、対象の構造を捉えて数式
として新たに記述することが効果的です。
その場合、類似した現象の 分 微 方程式に対して、
対象の性質を反映させて⽅程式を改良し、シミュ
レーション等に適用します。
最先端研究の実装
現⾏の技術では対応できない問題に対しても、その解決法は次々と提案されて論⽂として発表されています。
コンピュータマインドでは、それら最新の論⽂を調査し、実際の問題に適⽤するための開発を⾏っています。
- 問題解決に適した論⽂の調査
- 論⽂内容の実装・性能評価
- 類似手法の特徴の比較
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処理高速化
GPU Accelerate Computing
CUDA
GPU一般的に画像処理プロセッサとして使用されますが、
近年、GPUにCPUと同じような汎用計算処理をさせる技術が注目されています。
元々、GPUは画素毎に処理を行うことに特化している為、
CPUと比べてコア数が格段に多く、これを用いて並列処理を行うことで、膨大な
データの計算を短時間で処理することができます。
コンピュータマインドでは2011年から、GPUを用いたソフトウェアの高速化に
取り組んでおり、画像処理の高速化、シミュレーション・計算処理の高速化な
どに取り組んでいます。
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生産の高速化
現在の⽣産⼯場を⾒ると、様々な部分で画像処理による判定が利⽤されています。
従来使われていたハイビジョン程度の画像では、CPUを使⽤した分散処理、並列処理により、⽣産ラインを維
持できていました。
近年、技術の進歩に伴い⾼解像度で撮像可能なカメラ製品などが登場しています。これにより対象となる画像
の解像度が4K,8Kと⾶躍的に⾼解像度化されており、従来のCPUでは処理が間に合わずに⽣産性に影響をき
たす状況になってきています。
GPUはCPUと⽐べてコア数が格段に多く、これを⽤いて並列処理を⾏うことで、膨⼤なデータの計算を短時間
で処理することができます。コンピュータマインドではGPUを利⽤した処理⾼速化に取り組んでいます。
GPU化のメリット
・ハードウェア構成を最小限に抑え、スループットを向上できる。
・FPGAでは、設計変更を⾏う場合、ハードウェア構成から⾒直す必要があるが、GPUではその必要が無い。
・性能にもよるが、GPUボードを比較的安価に構成できる。
適用範囲の広いGPU開発
コンピュータマインドではお客様のご要望に沿って、
様々な形態のGPU開発に取り組んでいます。
・GPU処理の新規開発
・既存CPU処理のGPU化のための改修
・既存システムへのGPU処理の組み込み
光線追跡処理の⾼速化
既存のCPUで処理されていた光線追跡処理を、30倍高速化して欲しいとの依頼がありGPU化を実施しました。
GPU化と併せて、既存アルゴリズムのボトルネックの特定・⾒直しも⾏い、
当初依頼を受けていた30倍の高速化を超えて、約43倍の高速化を実現しました。
光波多重散乱シミュレーションの高速化
シミュレーション内容
- 乱数を用いたモンテカルロシミュレーション。
- 光源から発せられた光子が、受光部に到達/消失までを計算。
- 光⼦の伝搬中、空気中の粒⼦により複数回の散乱が発⽣。
- ほとんどのケースで光子は消失する。
- 受光部に到達した光⼦の散乱回数の分布や光路⻑の取得が目的であり、膨⼤な試⾏回数が必要。
GPU化する際に並列化のアルゴリズムを⾒直し、
約790倍の高速化を実現しました。
演算処理⾼速化 開発例
様々な演算処理の⾼速化を実現しています。 項目 詳細情報
- マップマッチング処理 ︓約19倍の高速化
- 時間領域差分法 ︓約18倍の高速化 OS Windows 10
- 高速フーリエ変換 ︓約4倍の高速化 CPU Intel Core i7
- 信号処理計算 ︓約17倍の高速化 GPU GeForce GTX 1080Ti
開発言語 C++, LabView, etc.
開発期間 約3人月
※表に記載されている事例はモデルケースであり、
実際の開発における開発期間や、⾼速化の程度は課題によって異なります。
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小型デバイス
Jetson / FPGA/Movidius
Nvidia社製のJetsonはモバイル用GPUを搭載し、複数のコアによる並列演算が可
能なコンピューターです。
高性能、低消費電力であり、組み込み、モバイル、エッジシステムにおいて高
度な計算を処理することができます。
FPGA(Altera社製/Xilinx社製)はCPU/GPUと比較すると消費電力が小さく、組み
込み装置等などの電力を抑えたい場面に活用できます。
Intel社製のMovidiusは推論デバイスのアクセラレータとして使用できます。
組み込み用のチップとしても実装可能なので可能性は広がります。
コンピュータマインドは早くからその有用性、優位性に注目し、実用的な利用
方法を模索してきました。
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手のひらサイズのスーパーコンピュータ Jetson
画像分類の処理時間は、ハイスペックGPUには及ばな 従来のハイスペックGPUでは消費電⼒が⼤きいため、
いものの、CPUの約3.5倍高速になっています。現在、 エッジシステムに組み込みにくいという欠点を持ってい
組み込み系のプロセッサの多くは、CPUが採用されて ました。
いるため、Jetsonへ変更することで、より⾼速な処理 Jetsonでは消費電⼒をCPUの1/10以下と大幅に抑え、
が実現可能となります。 エッジシステムに搭載可能なレベルになっています。
※MNIST画像1枚あたり処理時間を計測
監視カメラへの適用
監視カメラにJetsonを搭載することにより、⼈の識別、⾏動予測、⽂字
の識別など、カメラにAIを用いたソリューションを追加できます。
不審⼈物を⾃動検出したり、不審物を検知するなど、より⾼度なセキュ
リティ対策を導入することができます。
ドローンにJetsonを搭載することで、⾃動認識、⾃動運転が可能になり、
「物を運ぶ」、「⾒つける」、「追跡する」、「写真を撮る」など、よ
りスマートな機能を持ったドローンを開発可能です。
開発例
ドローンへの適用 項目 詳細情報
OS Ubuntu 16.04
CPU HMP Dual Denver 2/2 MB L2 +Quad ARM® A57/2 MB L2
メモリ 8GB LPDDR4
GPU NVIDIA PascalTM. 256 CUDA cores
開発期間 約6人月
適用先(応用先) 産業用エッジデバイス、ドローン、ロボット
※表に記載されている事例はモデルケースであり、
実際の開発における開発期間や、推論モデルの精度は課題によって異なります。
FPGA/Movidius ネットワークの軽量化への取り組み
GPUは非常に⾼速に演算を実⾏できる反⾯、発熱量・消費電⼒が⾼くなります。この問題は、GPU導入の大きな障壁
になる場合があります。これらの問題を解決するため、コンピュータマインドではGPU/Jetsonに限らず、FPGAを用
いたDeep Learningソリューションの提供に取り組んでいます。
Deep Learningソリューションをコンパクトな製品に組み込みたいと言った要望に対して、Jetson/FPGAを使用する
場合、これらはコンパクトな分メモリの容量も⼩さいため、Deep Learningのネットワークモデルを載せることがで
きないことがあります。この問題の解決策として、コンピュータマインドでは既存のネットワークモデルの軽量化に
取り組んでいます。ネットワークモデルの軽量化は、推論精度は可能な限り落とさずにネットワークモデルの不要な
部分を切り落とし、極⼒軽量に、⾼速処理が⾏えるようにモデルを改良します。
ネットワークモデルの軽量化により、Jetsonのようなコンパクトなデバイスにも、軽量で⾼速なDeep Learningソ
リューションを搭載することが可能となります。
また、Intel(Movidius)社製のUSB接続タイプのDeep Learning推論処理⽤アクセレーターを⽤いることで、例えば
RaspberryPiのような非⼒なマシンでも、⾼速にDeep Learningの推論が実⾏できるようになります。
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推論高速化
Fast Inference Framework
製品に搭載する際に、要求されるスループットを満たすために、推論の処理時
間を高速化する技術は必須となります。
そこで、コンピュータマインドでは、推論に特化したフレームワークを開発し
ました。
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