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わずか一滴のサンプルでラベルフリーアッセイ 。簡便・迅速にカイネティクス解析、タンパク質の定量・検出、アッセイ開発が可能です。
Octet N1システムは、バイオレイヤー干渉法(Bio-Layer Interferometry:BLI)とDip and Readアッセイによって、生体分子間の相互作用をラベルフリー、リアルタイムに測定・解析が可能なパーソナルアッセイシステムです。初期導入コストを大幅に抑え、簡便・迅速にカイネティクス解析(Ka, Kd, KD)、タンパク質の検出・定量、アッセイ開発を行うことが可能です。
【特長】
■わずか4μLの微量サンプルで測定が可能
■細胞ライセートなどのクルードなサンプルを未精製の状態で測定することが可能
■ラベリングに要する時間とコストを抑えたラベルフリーアッセイ
■煩雑なセットアップとシャットダウン作業、メンテナンスが不要
■A4サイズ以下のスペースで設置できるコンパクトサイズ
■初期導入コストを抑えてカイネティクス解析が可能
※詳しくはPDF資料をご覧いただくか、お気軽にお問い合わせ下さい。
このカタログについて
ドキュメント名 | カタログ 生体分子間相互作用解析システム『Octet N1』システム |
---|---|
ドキュメント種別 | 製品カタログ |
ファイルサイズ | 1.4Mb |
登録カテゴリ | |
取り扱い企業 | ザルトリウス・ジャパン株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
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このカタログの内容
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Octet® N1 System Simplifying Progress
生体分子間相互作用
解析システム
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Label-free Assays in a Drop
Octet® N1 システムは、バイオレイヤー干渉法(Bio-Layer Interferometry:BLI)とDip and Read アッセイによって、生体分子間の相
互作用をラベルフリーかつリアルタイムに測定・解析が可能なパーソナルアッセイシステムです。手軽にカイネティクス解析、タンパク質の検出・
定量、 アッセイ開発を行うことを可能にします。
少量サンプル クルードサンプルの測定 コンパクトサイズ
4 μLのサンプルで測定が可能です。これまで困難であっ 細胞ライセート、ハイブリドーマ上清、血清などのクルー Octet® N1本体はA4サイズ以下のスペースで設置でき、
た微量サンプルの解析、および高価なサンプルのコスト ドなサンプルをダイレクトに測定可能です。 限られたラボスペースを有効に活用することが可能です。
削減を実現します。
メンテナンスフリー 低価格 低ランニングコスト
Octet® N1本体にサンプルが触れない測定系のため、 これまで高額であったカイネティクス解析の初期導入コ ラベルフリーアッセイのため、ラベリングに必要な試薬と
面倒なメンテナンスおよびセットアップ・シャットダウン作 ストを抑えることが可能です。 時間を抑えることが可能です。また専用のバイオセンサー
業が不要です。 はガラスファイバー製で低価格なため、ランニングコスト
を抑えることが可能です。
原理
バイオレイヤー干渉法(Bio-LayerInterferometry: BLI)
カイネティクス解析において従来採用されていたSPR 法とは異なる、新しい検出テクノロジーです。
1 2 バイオセンサー先端の光学的厚みの 3
変化によるスペクトルの波長シフト
1.0 Loading Baseline Association Dissociation
白色光
反射光 0.8
0.6
オプティカルレイヤー
センサー表面修飾分子
リガンド(固相化分子) 0.4
アナライト(相互作用分子) リガンドの ベース アナライトの アナライトの
0.2
夾雑物 固相化 ライン 結合 解離
波長 時間(秒)
センサーグラム
1. バイオセンサー上部から白色光を照射し、オプティカルレイヤーからの反射光と、分子が固相化されたレイヤーからの反射光による干渉パターンを各反応ステップで検出します。
2. 先端部分に分子が結合 / 解離した場合、分子が固相化されたレイヤーの光学的な厚みが変化することで、干渉パターンの波長シフト(⊿λ)が生じます。
3. 波長シフトを分子の結合 / 解離(縦軸:レスポンス)としてリアルタイムで計測し、センサーグラムを作成します。
Dip and Read アッセイ
カイネティクス解析において従来採用されていたマイクロ流路アッセイとは異なる、新しい測定方式です。
Drop Holder 内のサンプルにバイオセンサーを直接浸すだけのシンプルな測定法です。
測定方法
バイオセンサーマウント
Drop Holder
Tube Holder 1. サンプルアプライ 2. バイオセンサーセット 3. アッセイスタート
スライダー マイクロピペットでサンプル4 μL を 蓋のバイオセンサーマウントにバイオ 蓋を閉めるとバイオセンサーが
Drop Holder に滴下します。 センサーを取り付けます。 Drop Holder に浸かり、測定が始
まります。
カイネティクス解析では、ベースラインおよび解離のステップでスライダーを動かし、Drop Holder からTube Holderに切り替えて測定します。
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干渉波の相対強度
レスポンス(⊿ λ)
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アプリケーション
カイネティクス解析
リアルタイムに生体分子間の相互作用を測定することにより、アフィニティデータ(KD)
だけではなく、経時的な変化とカイネティクスデータ(Ka, Kd)も取得します。同程度
のアフィニティを持つ相互作用でも、カイネティクス解析を行うことで全く異なる結合
状態として見ることが可能になります。そのため、カイネティクスの違いを見ることは、
生体内における分子間相互作用のメカニズムを把握する上で極めて重要です。
細胞培養上清中の特異的抗体のスクリーニングとキャラクタライズ
Streptavidin バイオセンサーにビオチン標識抗原を固相化後、未精製の細胞培養上 培養クローンのスクリーニング結果(5 サンプル)とクローン5のフルカイネティクス解析
清5 サンプルのスクリーニングを実施しました。最も高い結合活性と遅いoff-rate を
示したクローン5(左図:赤)をターゲットに、2 倍の希釈系列でフルカイネティクス解
析を実施し、Ka, Kd, KD 値を算出しました。
タンパク質の定量
夾雑物が多い溶液中において、吸光度測定などの一般的な定量法では特定のタンパ
ク質の定量は困難です。Octet® N1 システムはバイオセンサーを用いて、5-log の幅
広いダイナミックレンジ、数μg/mL の感度、低%CV の精度で目的タンパク質の濃度
定量が可能です。また、ゲル電気泳動、HPLC、ELISA等の既存の分析法で数時間
かけて得られるデータを短時間で取得できるため、タンパク質発現およびバイオプロ
セスのモニタリングに有効です。
夾雑物存在下におけるタンパク質の定量
Protein A バイオセンサーを用いて、ウシ血清アルブミン(BSA)1 mg/mL存在下に
おけるヒトIgG を定量しました。夾雑物の存在比率が高いサンプルにおいても、幅広
い濃度で高い直線性が得られました。
ヒトIgG のリアルタイム結合曲線と検量線
(4000, 2000, 1000, 500, 300, 100, 30, 10, 3, 1 , 0.5 μg/mL、N=3)
タンパク質の検出 Rank Binding rate %CV
わずか一滴のサンプルから、活性タンパク質の有無の検出、未精製サンプル中の特定 Sample 1 1.991 10.8%
タンパク質の検出を短時間で行います。リアルタイムに結合曲線を示すことができ、 Sample 7 1.646 2.4%
Binding rate を測定することにより、サンプル中のタンパク質発現レベルを迅速にラン Sample 3 13.73 3.5%
ク付けすることが可能です。 Sample 9 0.864 3.2%
Sample 11 0.614 2.2%
タンパク質の有無の検出と発現ランキング Sample 6 0.230 3.7%
Sample 5 0.112 0.6%
Anti-GST バイオセンサーを用いて、CD-CHO-DG44 発現培地中でのGST タグ
Sample 12 0.031 4.3%
融合タンパク質を検出しました。Anti-GST バイオセンサーの持つ特異性とDip and
Read アッセイにより、夾雑物の多い培地中においても特異的な検出、発現量のラン Sample 8 0.015 2.0%
ク付けをすることができました。 Sample 10 0.004 4.3%
Sample 4 0.002 8.9%
Sample 2 0.000 NA
GST タグ融合タンパク質のリアルタイム結合曲線とBinding rateによる発現ランキング
12サンプル、N=3。左上から右方向にSample 1→3,4→6,7→9,10→ 12を表示
アッセイ開発
最適な抗体の選定、アッセイ系構築のための至適パラメーターの検討を迅速に行うこ
とが可能です。従来のイムノアッセイ法の開発で数日以上かけて得られるデータを短
時間で取得します。
抗原に対するペア抗体の探索
Streptavidin バイオセンサーを用いて、IL-5 に結合するペア抗体(捕捉抗体2 種類、
検出抗体2 種類)のスクリーニングを実施しました。ステップ6で検出抗体の結合の
有無を測定することにより、効果的な抗体のペアを容易に決定することができました(左 IL-5 結合ペア抗体のスクリーニング結果
図:青、右図:緑)。また、ステップ4 で捕捉抗体によるIL-5 の結合の有無、ステップ7 ステップ2でビオチン化補足抗体(MAB205/MAB405)を固相化後、ステップ4で
で最終的な相対的相互作用の強さも同時に評価することができました。 抗原(205-IL)、ステップ6で検出抗体(BAM6051/AF205)の結合を測定。
(R&D Systems 社PN)
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バイオセンサーセレクションガイド
様々なサンプル・研究用途にご使用いただくことができるように、センサー表面修飾分子の異なる多種類のバイオセンサーをご用意しています。
バイオセンサー グレード * センサー表面修飾 リガンド(結合様式、特徴)
ビオチン化分子
Streptavidin (SA) K ストレプトアビジン
(ビオチン- アビジン反応)
ビオチン化分子
High Precision Streptavidin (SAX) K, Q ストレプトアビジン
(ビオチン- アビジン反応、ロット内の高精度管理)
ビオチン化分子
High Precision Streptavidin 2.0 (SAX2) K, Q ストレプトアビジン
(ビオチン- アビジン反応、ロット間の精度管理)
タンパク質、ペプチド、オリゴ
Amine Reactive (AR2G) K カルボキシル基
(アミンカップリング)
脂質、リポソーム、疎水性タンパク質
Aminopropylsilane (APS) K アミノプロピル基
(疎水性および静電的な相互作用)
Ni-NTA (NTA) K, Q ニッケルチャージTris-NTA Hisタグ付タンパク質
Anti-Penta-HIS (HIS1K) K, Q 抗Hisタグ抗体 Hisタグ付タンパク質
Anti-HIS (HIS2) Q 抗Hisタグ抗体 Hisタグ付タンパク質
Anti-GST (GST) K, Q 抗GSTタグ抗体 GSTタグ付タンパク質
Anti-hIgG Fc Capture (AHC) K 抗ヒトIgG Fc抗体 ヒトIgG、ヒトFc融合タンパク質
Anti-hIgG Fc Capture (AHC2) K, Q 抗ヒトIgG Fc 抗体 ヒトIgG 、ヒトFc 融合タンパク質
Anti-mIgG Fc Capture (AMC) K 抗マウスIgG Fc抗体 マウスIgG、マウスFc融合タンパク質
Anti-Human IgG Fc (AHQ) Q 抗ヒトIgG Fc抗体 ヒトIgG、ヒトFc融合タンパク質
Anti-Murine IgG Fv (AMQ) Q 抗マウスIgG (Fv) 抗体 マウスIgG、マウスF(ab')2
Anti-Human Fab-CH1 (FAB2G) K, Q 抗ヒトFab-CH1抗体 ヒトIgG、Fab、F(ab')2
Protein A (ProA) Q Protein A ヒトを含む生物種の IgG
Protein G (ProG) Q Protein G ヒトを含む生物種の IgG
Protein L (ProL) Q Protein L K軽鎖を介した生物種の IgG
* K:カイネティクスグレード、Q:定量グレード。各種バイオセンサーは表記グレードでバリデーションが実施されています。
検出原理 BLI
測定方式 Dip and Read 方式
分子ラベル化 不要
カイネティクス解析(Ka, Kd)、
解析項目 アフィニティ解析(KD)、
特異性解析、定量、特性分析
測定タイプ 手動
最大同時測定数 1
検出可能分子量 > 10,000 Da
解離定数(KD)レンジ 1 μM – 0.1 nM(10-10 – 10-6 M)
0.5 – 4000 μg/mL
定量レンジ
(Protein A Biosensor for hIgG) ザルトリウス・ジャパン株式会社
必要サンプル量 4 μL(drop holder)、250 μL(microtube)
〒140-0001 東京都品川区北品川 1-8-11
分光器数 1 TEL : 03-6478-5200 FAX : 03-6478-5494
測定温度 温度制御無し E-mail : hp.info@SARTORIUS.com
測定容器フォーマット 1 drop holder, 1 microtube
ソフトウェア Octet®N1 software https://www.sartorius.com
サイズ( 幅 × 奥行 × 高さ) 15.3 × 22 × 17.4 cm
掲載されている内容は、予告なく変更される場合がありますことをあらかじめご了承ください。
重量 3.3 kg Specifications subject to change without notice.
消費電力 100 – 240 V, 0.1 – 0.2 A, 8 W(最大 18 W) Copyright Sartorius Lab Instruments GmbH & Co. KG.
Status: 05 | 2021
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