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現在AIはものづくりの現場において、外観検査・プロセス異常検査・予知保全・設備保全など様々な分野で著しい成果を挙げています。
一部の技術者のみが取得してきた暗黙知や判断基準を定量化し、人材不足の解決や判断基準の画一化への貢献もその一つです。
本書では、4つの活用事例、そして2社の開発事例も交えながら、”今知るべき”AIの最新動向を解説いたします。
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このカタログについて
ドキュメント名 | 製造業xAI 人工知能がモノづくりを熱くする |
---|---|
ドキュメント種別 | ホワイトペーパー |
ファイルサイズ | 2.8Mb |
取り扱い企業 | 株式会社クロスコンパス (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
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このカタログの内容
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XC-AA-18-0005-01
製造業✕ A I
人工知能がモノづくりを熱くする
株式会社クロスコンパス
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製造業におけるAI適用
➢製造業を取り巻く環境 ➢既存の機械学習からディープラーニングへ
人材不足の問題を解決し、生産性向上を目 この課題を解決できる手法がディープラー
指す一つの解決策として人工知能(AI)の ニングです。
導入が製造業において検討され始めています。 ディープラーニングは大量のデータから正
現在、日本の主要産業である製造業にも大 常/異常の特徴量を自動的に見出し、さらに
きな変化のうねりが押し寄せようとしており、 データを追加されるごとに学習するため判定
グローバル競争が激化する中で日本企業の国 精度に日々改良を加えることが可能です。
際競争力は年々低下を続けています。 また、ニューラルネットワークによって一
その一因が生産年齢人口比率の減少といわ つの現象のみならず複合的な現象に基づく異
れています。 2000年以降、少子高齢化の中で 常判断ができるため、あたかも熟練者が行っ
生産人口比率は右肩下がりを続けており(下 たかのような判断を行うことが可能となりま
図)、技術者不足、熟練者の定年退職による す。製造ラインの自動化や高効率化の実現が
技術継承問題など多くの課題を抱えています。 ねらえます。
労働政策研究・研修機構「データブック国際労働比較2017」
➢ ‘経験’による判断から定量的な判断へ ➢ディープラーニング適用の条件
AIを適用することで、今まで一部の技術者の ディープラーニングを適用するには、一定
みに会得されてきた暗黙知や判断基準を、人 の有用なデータが必要になります。有用な
工知能+マシーンによる自動工程へと進化させ データが不十分な場合、ディープラーニング
ることが期待できます。 の十分な性能が発揮できない “死の谷”に直
面します。ここでは、既存の機械学習による
製造現場では、製造工程でトラブルが生じ
手法よりも性能が劣化してしまうことがあり
たり製造機器に不具合が生じた場合、企業の
ます。
生産活動に打撃を与える恐れがあります。少
しでもトラブルが生じないよう、製造現場で データが必要十分な場合、蓄積・整理され
は振動、音、メータなどから読み取れる物理 るにつれ性能は加速度的に向上し、最終的に
情報を基に予知保全やメンテナンスを実施し 既存手法を上回る性能が期待できます。
ていますが、熟練者の勘や経験を加味しなが
長期的な視点でディープラーニングの導入
ら運用しているのが現状です。
判断を行うことが、将来的な優位性確保に繋
がるといえます。
この状況を解決するために、従来では統計
解析手法や既存の機械学習※1を 用いていまし
たが、熟練者が実施してきた複合的な現象に
基づく異常判断を行うことは難しく、自動工 ※1:エンジニアが特徴量と判別式を手作りし閾値管理を行
程化実現への課題が山積していました。 う既存の機械学習
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Manufacturing-IX (M-IX)とは?
➢ 製造業向け人工知能の統合開発環境 M-IX
クロスコンパスが開発したManufacturing-IX(M-IX)は、製造業をターゲットに製造装置
の予知保全及び製造品の異常検知を行う人工知能を簡単に生成・運用する統合開発環境です。
熟練者が判断した正常時・異常時の様々なデータを学習することで、M-IXも熟練者と同じ
判断基準で正常・異常の判断を行うことができるようになります。
また現場で作業するエンジニアに広く活用してもらえるよう、人工知能の専門的な知識を
持っていない人でも簡単に生成できるよう設計しました。
M-IXはクラウドにデータを上げる必要がなく、製造現場のみのクローズした環境で運用す
ることが可能です。よって機密情報である重要なデータが漏えいすることを心配する必要もあ
りません。
M-IXを導入することで、異常検知・予知保全を実現する人工知能の生成から実運用まで、
現場主導による生産性の向上を実現できます。
➢ M-IXの活用例
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Manufacturing-IX(M-IX) -学習・デプロイ・推論-
M-IXの特徴
M-IXは製造業向けの異常検知・予知保全が可能な人工知能を、現場ですぐにご利用頂ける統合開
発環境となっております。
従来、ディープラーニングは問題ごとに最適な構造、チューニング・パラメータの選択を必要と
し開発に多くの時間を要しました。M-IXは、実証済みの多くのパラメータ構造を内蔵し、チュー
ニングのための計算を自動的に行うことで、開発工数を劇的に削減することができます。
人工知能モジュールの生成機構の概要と運用時のイメージ
特長:
[1]豊富な導入事例により実証されたニューラルネット
ワークを内蔵
豊富な導入事例により実証確認されたニューラル
ネットワーク(NN)を内蔵し、データを参照することで、
最適なニューラルネットワークを自動採択できます。
[2] AIに関する知見を必要としない簡単な生成フロー
評価用ユーザインタフェース“STEP6”で直観的にAIモ
ジュール生成が可能であり、異常検出及び
閾値設定は現場担当者が容易に調整・設定可能です。
[3]簡単に様々なデバイスへ払出(デプロイ)可能
学習済みのAIニューラルネットワーク、パラメータ及び、
前・後処理を含めたニューラルネットワークモジュール
を現場での機器に即座に払い出すことが可能です。
ニューラルネットワークは現場でユーザーが採択できま
す。また、運用機器に向けた“Embedded IX Engine”
(Embedded Linux, Windows, uITRON)を提供しており、
機器側にて推論・判定をリアルタイムに行うことができ
ます。
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Manufacturing-IX(M-IX) -学習・デプロイ・推論-
M-IXのメリット
収集したデータを第三者に開示することなく、自社の環境でAI開発が行えます。
学習済みAIをラインに設置しているPCやPLCへ搭載し推論/運用が行えます。
製造業で実証済のアルゴリズムを実装しています。
定期的にバージョンアップすることで最新のアルゴリズムを使用できます。
多様なデータ(時系列/振動/画像)に対応可能。工場内で幅広く活用できます。
学習から推論までの簡単な生成/運用フローを準備しています。
※対応可能データが多様なので様々な現場の課題に活用できます。
➢ M-IX操作画面イメージ
時系列/振動/画像の“教師あり/なし”に対応し
ており、入力データは実際に接続されているセ
ンサーからのデータ取得(AI Unit)とオフライン
で取得済みのデータ(CSVファイル)を選択する
ことができます。
入力データの前処理もM-IXでカスタマイズ可能 学習済NNに対し、現場で各スコア、ヒストグ
(テンプレート搭載) ラム分類の表示及び閾値設定が可能
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M-IX活用事例
①外観検査
➢外観検査への人工知能適用背景 ➢識別の根拠を理解する手法(Grad-CAM)
人工知能は製造ラインにおいて、現在人の Grad-CAMは、ディープラーニングの可視
目に頼っている外観検査への応用が期待され 化手法の一つであり、ある判定をしたときに
ています。 どの情報が根拠となっているかをヒートマッ
プで可視化することが可能です。
製造ラインにおいて検査対象となる製品の
キズやへこみ、異物付着等の種類は多種多様 先ほどのペットボトルの異物検出の結果を
であり、製品の複雑な立体形状から不鮮明な Gard-CAMで可視化したものが下図です。異
異常を検出することは容易ではありません。 常判定時のニューラルネットワークの内部状
態から判定結果に対する入力の寄与度を算出
また、自動外観検査装置はあらかじめ設定
し、どこを見て異物と判断したかを表示しま
したルールに基づいて異常/正常の判定を実
す。
施しているため、目視と比べどうしても精度
が劣るのが実態です。そのため、自動外観検 これまでブラックボックスになりがちだっ
査装置を使用していても、最終的には作業員 たAIの判断根拠に対し「説明可能性」がもた
が目視で再検査を行うという製造ラインは少 らされたことで、疑念が払拭され、AI導入に
なくありません。 踏み切る企業が増えています。AIでの判断だ
けではなく、ベテランの作業員が判断してい
そのような自動外観検査装置が苦手とし、
るポイントも言葉で伝えることができるので、
目視に頼っている検査において注目されてい
技術の継承にも貢献が可能となっています。
るのが人工知能であり、実際様々な外観検査
への活用が進みつつあります。
➢ペットボトルの異物検出
その一つの事例がペットボトルの異物検出
です。
従来の外観検査では、ペットボトルの影と
異物はどちらも黒く写り、自動識別すること
は非常に困難でした。
そこでペットボトルに検査用のLEDを投射
し異物を「見える化」し、その画像をディープ
ラーニングで解析することで、従来の画像処
理では難しかった異物と影の識別するモデル
(学習済のニューラルネットワーク)を生成
しました。
これにより、真の異常である異物の検出を
高精度で自動的に実施することが可能となり、
飛躍的な生産性の向上が実現できました。
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M-IX活用事例
②製造業のプロセス異常検知
ディープラーニングを用いた人工知能が製 一方で、故障確率を従来の統計的手法で予
造装置の異常を判断することで、誤って異常 測してもうまくいかないといった課題もあり、
と検出してしまう「虚報」の発生率を1/10に 消耗品の交換基準の決定は、熟練者の経験や
抑えることに成功しました。 ノウハウに頼って行っているのが実情です。
従来の半導体工場におけるウエハプロセス ディープラーニングによって、どのセンサ
異常検知システムでは、ウエハの温度やガス データが予測に最も寄与しているのか明確化
濃度、真空度等のデータを測定し、エンジニ でき、データに裏付けられた正確な交換基準
アが特徴量と判別式を手作りして閾値設定を の決定が行えるようになりました。
行っていました。また異常検出はオフィス
サーバで実施されていたため、データのサン
プリング周波数は1秒~1分と非常に荒い上、 ④設備保全
異常と正常が混在するグレーゾーンが広く存
M-IXを用いることによって、モータ稼働部
在していました。
の劣化に対し、トルクデータのみで異常有無
今回、ディープラーニングを用いた人工知 の判断を行うことができるようになりました。
能が製造装置の異常を判断することでグレー
生産性を向上させるには、モータのような
ゾーンを狭め高精度な検知が可能となりまし
重要な要素の設備保全(工場の機械を安全に
た。
動かすために修理・点検を行うこと)もかか
せません。
従来は故障後の保全である事後保全が主流
でしたが、モータの劣化や故障の予兆を検出
することで、保全費用のミニマム化・ゼロダ
ウンタイム化を実現し、設備稼働率向上に貢
献することができます。
③予知保全
ディープラーニングを適用して、一定期間
のセンサデータ及び経過時間を学習データと
してモデルを生成することにより、高い確率
で故障期間を予測することが可能となりまし
た。
予知保全(機器内の消耗品の故障予兆)に
はメンテナンスコストの削減、機器の稼働率
増加といったメリットがあります。
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人工知能の開発サービス
➢モデル開発の流れ
➢クロスコンパスの差異化ポイント
クロスコンパスは製造業のお客様向けに豊富 様々な業界出身者の専門家と、豊富な実装
な実装経験を有しています。日頃の研究開発に 経験をもとに、顧客課題に応じた柔軟なソ
加え、ご相談頂いた案件ごとに論文調査を行う リューションを提供しています。お客様のア
ことで世界基準で最先端であるソリューション イディアをビジネス価値に着地させる提案力
をご提供しています。 とそれをカタチにする技術力が当社の強みで
①実現可能性の探索 す。
最初にお客様の課題に関し議論をする際、採 人工知能統合開発環境 “M-IX” を導入頂く
取可能なデータの量・質・ラベル有無に関して ことで、開発で生成した学習済みモデルを含
も協議をし、コンサルティングフェーズへの移 めた再学習をお客様自身で実行することがで
※2
行可否を判断します。 きます 。
②コンサルティングフェーズ
コンサルティングフェーズではご提供頂いた
データを基に解析や処理方法の検討を行い、当
社知見と論文調査から導き出される最適な
ニューラルネットワーク構造のご提案、簡易実
験を経ての実現可能性をレポート致します。
(準委任契約)
このレポート結果に基づき、お客様と相談の
上アルゴリズム生成する実験・実証フェーズへ
移行します。
③実証実験フェーズ
実験実証フェーズでは機能実装と実験を繰り返
し、お客様と相談の上決定する評価指標に対し
てのモデルの探索を行います。(請負契約)
学習済モデルは、お客様の運用に合わせた
導入支援を致します。
推論実行においては、エッジコンピュー
ティング環境(産業用パソコン・各種コント
ローラ・FA機器、LSI・FPGA等)での動作を
サポート致します。
お客様システムへの導入に際しては、当社
パートナーによる開発サポート体制も整えて
います。
生成した学習済みモデルは、お客様工場の製
※1:別途ライセンスが必要になります。
造装置等で導入されたり、お客様製品に組み込
※2:現在のM-IXは分類問題を解くモデル生成に特化させており、開発で生成
まれることになります※1。 するすべてのモデルがM-IXで再学習できるとは限りません。
➢ 主な導入事例
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開発事例①:ロボットアーム制御
➢開発の背景 ➢Engine 1
Deep Learningをロボット制御に活用す 対象物体の把持可能位置を推定する
るアイディアは、多くの研究者が長年取り Engine1では、Faster R-CNNアルゴリズムを
組んできた課題の1つです。しかし、物体 基本としたモデル構造を使用しています(下
を掴むといった人間には簡単に思える作業 図参照)。Faster R-CNNは、画像内の物体
でも、特有の理論的な難しさを含んでおり、 にBounding Box(囲い枠)を表示すると共に、
まだ研究余地を多く残す分野となっていま その中に含まれる物体のカテゴリ(例えば人、
す。例えば複数の掴み方があったときにそ 車など)の認識を行います。
の中から最適なものを選ぶということが、
ロボット制御において思わぬ障害となるこ
ともあります。目の前にある物体を取ると
きには、肩、肘、手首、指の角度を適切に
組み合わせることで掴むことができるわけ
ですが、同じ掴むということであれば、肘
を上げたり、手首を回転させたり、代わり
に別の指を閉じたりと無数の方法がありま 今回開発したモデルではFaster R-CNNに
す。最適な解決策は1つとは限らないため 改良を加え、物体全体にBounding Boxを付与
探索すべき範囲が非常に広くなります。 する代わりに把持可能な「点」を推定させる
よう設計しています。
加えてそれらの組み合わせで作られる探
索空間はほとんどの場合非連続的で、掴め ➢Engine 2
る複数の姿勢の平均がまた掴める姿勢に Engine1で選定された物体を把持するため
なっているとは限らないことも、問題の複 の制御コマンドを生成する機能を持ち、モ
雑性に拍車をかけています。これは、拘束 ジュール型の構造を採る独自のニューラル
条件がある状況だとより頻繁に発生する問 ネットワークモデルとして設計しています。
題になります。
➢開発したシステム
産業ロボットのリーディングカンパニー
である安川電機様と共同で、物体把持シス
テムの開発を行いました。
このシステムでは、x、y、z軸およびロ GoalとActorのモジュールから構成されて
ボットの軸周りの回転まですべてAIによる おり、Goalモジュールからの情報とロボット
制御を行っています。ロボットには、標準 現在位置を組み合わせ、Actorモジュールで6
的なグリッパを装着したものを使用しまし 軸それぞれに対する制御コマンドを計算して
た。グリッパのすぐ上には2Dカメラを固定 います。各モジュールは、前段モジュールが
し、物体認識に使用しています。 決めた制御コマンドを受け、把持可能な最適
位置・角度を推定、もしくは前の制御コマン
AIモデルはEngine 1とEngine 2という2つ ドでは足りなかった分を修正するなどの処理
の要素から構成されており、前者は対象物 を行っています。
体の把持可能位置を推定・追跡する機能、
➢まとめ
後者はそれを受けてモータの制御コマンド
を生成する機能を受け持っています。 今回開発で特に重要な要素として、2Dカメ
ラ利用、バルクカラン把持可能点の推定及び
追尾、6軸制御による物体把持、カスケード
構造により学習の加速があげられます。
Engine 1はDeep Learningによる把持可能
点の推定と、古典手法による追尾の組み合わ
せにより実現している点が面白く、Engine 2
はモジュール化とカスケード構造という高度
な仕組みを取り入れている点がユニークです。
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開発事例②:生産パラメータの最適化
➢開発の背景 ➢ディープラーニングを用いた分析
化学薬品の調合は原材料濃度のバラツキや周 過去の生産時に収集したセンサーから得ら
囲環境(温度・湿度など)、製造過程の条件に影 れる多変量データと、教師データである最終
響を受けやすく、エンジニアの介在なくピンポ 製品の濃度値の大量データを用いディープ
イントの製品品質を安定的に製造することは非 ラーニングで学習することで、生産中の多変
常に難しい作業です。 量データから最終製品の濃度を事前に一定の
精度で予測することができるようになりまし
現状においては熟練者の経験や勘に頼り、見
た。
た目や感触を使い材料の量や反応時間、加熱時
間などを微調整し、製品バラツキを抑え込んで
います。
よって、製品の品質はエンジニアの熟練度に
影響してしまうことが多く、安定した品質確保
を行うためにはエンジニアの熟練度を向上させ
ることが重要でした。
➢今後の展開
学習で得られた製品濃度を予測するモデル
を使い、生産過程のデータをモデルに入力す
ることで数10分後の製品濃度を予測し、ター
ゲット特性が得られるように加熱時間や薬剤
量の調整することで安定した製品品質を維持
しながら生産することが期待できます。
➢製造条件の定量化への課題
少子高齢化の影響もあり熟練者の確保が厳し
く、なおかつ少量多品種製品を製造するには、
製品ごとのレシピを熟練者が覚えコントロール
することが求められます。
しかし熟練者が獲得した判断基準は定量化で
きず各人の基準もまちまちであるため、安定し
た製品品質を確保し続けることは難しいと考え
られます。よって熟練者が判断してきた原料投
入タイミングや加熱時間、温度などの情報から、
人工知能で分析し、熟練者が実施してきた微調
整の再現ができることが望まれてきています。
製造条件(パラメータ)を人工知能へ入力する
ことで定量的な結果が得られ、熟練者間で生じ
る差異を吸収できたり、熟練者しかできなかっ
た判断を一般エンジニアに対しても人工知能が
教師になりアシストすることが可能となります。
また基準が明確化できるため他工場や海外に
展開を行う場合でもマザー工場と同一品質生産
が実現できることが期待されています。
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AIに関する知的財産権の利活用
➢クロスコンパスの「AI知財コンサル」 ➢AI知財をワンストップで
クロスコンパスでは、AIを活用した特許権 クロスコンパスの「AI知財コンサル」で
取得に至る手続を総合的に支援する「AI知 は、お客様が開発依頼し、クロスコンパスが
財コンサル」のサービス提供を行っておりま お渡しする学習済みモデル等のAIの知的財
す。 産物と共に、特許共同出願の準備書類が「A
I知財コンサル」の成果物の一つとして納品
クロスコンパスは、これまで他社で解決で
されます。その後、お客様との確認ステップ
きなかったような難しい課題に対する多くの
を経て、特許共同出願手続を完了させること
ご相談をいただきます。お客様からいただい
ができます。もちろん、特許出願後の特許審
た課題を一緒に解決し、共創した“知的財産
査対応・各種期間管理もワンストップで行い
物”は、その課題を解決した発明=特許性のあ
ます。
る発明として、広く利活用が期待できるよう
価値ある知的財産となり得るものです。 その他、ご要望に応じてお客様へのAIに
関する知財教育、知財相談も承りますので、
一方で、お客様の中には知的財産権の重要
お気軽にご相談ください。
性を認識されながらも「AIをどうやって権
利保護するかわからない。」、「特許取得ま
での手続きが煩雑そう。」という印象から、
せっかくの知的財産を保護しないままにする
ケースが多く見受けられるようです。
今後、ビジネスを円滑に進めるための知的
財産権の利活用をお客様にご提案することで、
お客様と一緒に知的財産の価値を高める活動
を行っております。クロスコンパスでは、特
許庁審査官として異常監視・ロボティクス・
制御システム・生産管理などAIの適用先とな
る技術分野についての特許審査を長年経験し
た弁理士が、一緒に課題を解決した成果に対
し、特許出願書類作成、共同特許出願手続、
特許審査対応などをお手伝い致します。
[お問い合わせ先]
株式会社クロスコンパス
〒104-0033東京都中央区新川2-9-11
PMO八丁堀新川ビル9F
メール:info@cross-compass.com
https://www.xcompass.com/
XC-AA-18-0005-01