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スリップリング事例集

事例紹介

小型・中空・高速・大型・イーサネットタイプ等種類が豊富なMoogのスリップリング事例集

MOOG製スリップリングは一般産業の他、医療・航空業界でも多数使用されています。
ぜひ詳細を具体的な採用事例でご確認ください。(計25ページ)
・充填機
・ロボットアーム
・工業用印刷機
・医療用CTシステム
・包装機械
・建設機械
・観覧車
・外観検査装置用ケーブルリール
・スリップリングに最適なスマートモータ

このカタログについて

ドキュメント名 スリップリング事例集
ドキュメント種別 事例紹介
ファイルサイズ 3.9Mb
登録カテゴリ
取り扱い企業 日本ムーグ株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧)

この企業の関連カタログ

このカタログの内容

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スリップリング事例集 • 充填機 • ロボットアーム • 工業用印刷機 • 医療用CTシステム • 包装機械 • 建設機械 • 観覧車 • 外観検査装置用ケーブルリール • スリップリングに最適なスマートモータ Making the impossible possible in motion control
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スリップリング  事例集 【充填機】 背景 充填機は多数のモータやセンサを必要とします。その上、毎分数百と言うボトルへの充填にも対応するためにターンテーブルを使 用します。制御盤内のPLCから高速で回るターンテーブル上のモータやI/Oを制御しなければならないので、電気的にも機械的に も厳しい環境です。 課題 モータやI/Oの数を考慮すると多くの配線数(接点極数)が必要です。制御盤内のPLCから高速に無限回転するターンテーブル上 のモータやI/Oを制御する為、一つのスリップリングで電源と信号に対応できる製品を採用する必要がありました。また、スリップリ ングは充填剤により影響を受けない材質や工夫が必要です。 課題のポイント 1. 多くの配線数(接点極数)が必要 2. 無限回転、高速回転、電源と信号に対応 3. 充填剤に影響を受けないスリップリングの筐体やシール素材の選択 解決 スリップリングを採用する事で、高速無限回転をするターンテーブル上のモータやI/O(電磁弁・近接スイッチ・ロードセル等)の制 御が可能となりました。お客様から接点極数、電流値、サイズ、保護等級、等の情報を頂き、さらにどのような条件で使用されるか、 何を重要視するかを打合せして最も適した型式を使用することが出来ました。 またコントローラ・ドライバが一体になったDCサーボモータ「スマートモータ」をターンテーブル上で使用するとドライバスペースの 削減だけでなく、配線数も削減できるのでスリップリングの回路数を減らすことを可能にしました。 解決のポイント 1. 多くの配線数(接点極数)に対応できるスリップリング 2. 無限回転、高速回転に対応するスリップリングを提供 3. シールオプション・IP保護等級・メタル筐体等の対応も可能 WHAT MOVES YOUR WORLD
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【充填機】 この課題を解決した製品 スリップリング • モデル:AC4598-24 • 多極(10A x 24極) • 最大回転数250rpm(カスタマイズにより高速回転対応可能) • 防塵/防沫オプション及びIP65(オプション) • イーサネット、同軸、高電流、高電圧等のオプション • 長寿命(ファイバーブラシ) 回転寿命:1億回転以上(環境による) スマートモータ (コントローラ・ドライバ一体型DCサーボモータ) • モデル:Class 5 D シリーズ • 容量: 100W - 800W • I/O点数: 17点、アナログ入力 • 通信:シリアル通信(RS232C, RS485, CANOpen, Ethernetなど) • 開発用ソフト有り(無償) MoogはMoog Inc.およびその子会社の登録商標です。ここに示されているすべての商標は、Moog Inc.およびその子会社の所有物です。 ©2023 Moog Inc. 無断転載を禁じます。仕様ならびに情報は、事前の予告なく変更される場合があります。
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【スリップリング事例集】 静電チャックのロボットアーム 【背景】 産業⽤ロボットのアーム先端に回転系の⼯具や対象物を把握、把持させる⽤途は多々あります。対象物、 例えば薄い材料や半導体ウェーハの把持には静電チャックが使⽤される場合があり、ユーザはロボットアームの 先に静電チャックを取り付けて材料を搬送することを検討しましたが、配線に捻じれが⽣じることが考えられたの で、何かしらの対策を検討しなければなりませんでした。また、静電チャックを動作させるには⾼電圧が必要な ので、使⽤するケーブルやコネクタは⾼電圧に対応した製品を選択する必要がありました。 【課題】 配線の取り回しに回転が加わるため、配線を⻑めにとるか、回転コネクタ(スリップリング)を使⽤することを検 討しなければなりませんでした。また、静電チャックには、2000V〜3000V が印加されるので⾼電圧に対応し た製品を選択する必要がありました。 課題のポイント 1. 静電チャックの電源⽤配線の確保 2. ⾼電圧対応の配線、及び回転コネクタ 電話番号: 0120-609-143 ⽇本ムーグ株式会社 メール: mcg.japan@moog.com
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【解決】 スリップリングを使⽤して回転における配線の問題を解決しました。⾼電圧に関しては特殊対応品にて⼩改造 を施す事でクリアできるためムーグ製⼩型スリップリングを採⽤する事にしました。 解決のポイント 1. スリップリングを使⽤する事で回転する動作にも対応 2. ⾼電圧に対応する為、スリップリングをカスタマイズして対応 3. ⼩型軸端のスリップリングなので軽量で⼩型を要求するロボットアーム先端に最適である。 スリップリングの固定側リード線をアーム内部より主電源とつなぐ 回転側を静電チャックと接続させて 360 度以上の回転を可能とする この課題を解決した製品の紹介 この課題を解決した製品 ムーグ製スリップリングは⾼電圧にも対応出来ます。別途要求仕様に関して詳細な打合せにてカスタマイズ が必要ではありますが、2000V や 3000V でも対応可能です。 また、通常の電源はもちろんの事、同スリップリングにおいて信号(センサー)も対応していますので、オプシ ョンでセンサや温度計測等の付加も可能です。
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スリップリングの採⽤例 AC6023 ⼩型軸端スリップリング ムーグにて最も⽣産量が多く、世界中 に販売されているモデルです。イーサネ ットタイプ(100BaseT、 1000BaseT)もあります。 AC6355 多極軸端型スリップリング ⼩型でありながら標準で 36 極/56 極(2A)と多極のスリップリングです。 5A、10A、同軸ケーブルやイーサネット のオプションもあります。
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【スリップリング事例集】 工業用印刷機における温度測定 【背景】 工業用印刷機ではインクを乾かすためにヒーターとその温度を制御するセンサーをローラーに設置する必要があ ります。ローラーは連続回転する為、電源線と信号線を配線する際に工夫が必要になります。 【課題】 連続回転する回転体の先に単に電源と信号の配線をすれば、ケーブルはねじれを起こし最終的には千切れ てしまいます。またこのケースの場合は温度測定が必要であり、温度測定の信頼性を考慮し熱電対を選択す ることが多くあります。スリップリングを介して熱電対回路を挿入させた場合に正確な温度測定が行えるか疑問 を抱くユーザは多く存在します。 電話番号: 0120-609-143 日本ムーグ株式会社 メール: mcg.japan@moog.com
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課題のポイント 1. ヒーター用の電源、センサーの配線の確保 2. 温度測定(熱電対)の設置 3. スリップリングの信頼度 【解決】 スリップリングを使用する事で連続回転における配線の問題を解決することが出来ました。また温度測定(熱 電対)において多数の実績があり、信頼度の高いムーグ製スリップリングを採用する事は装置全体の価値を 高めることにも貢献しています。 当社のスリップリングは熱電対と使用することが可能です。スリップリングを使用することにより、ヒーターの電源供 給はもちろんの事、回転体の先に組み込まれた熱電対の電気信号を回転体から静止体に取り込むことで温 度測定を可能にしました。 解決のポイント 1. スリップリングを使用する事で電源線、センサーの配線に関して対応可能 2. スリップリングは熱電対も使用可能 3. 数多くの実績があるため信頼度も高い
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この課題を解決した製品の紹介 当社のスリップリングは、ほぼ全ての型番において熱電対対応をしています。 尚、出荷時より熱電対を取付けたオプションも提供可能です。主に K 熱電対(アルメル・クロメル)での実 績が多数あり、その他の熱電対も可能です。 オプションとして取付ける場合、又は購入後に配線処理をさ れる場合、共に可能ですので詳細はお問合せください。 スリップリングの採用例 AC4598 中空型スリップリング 半導体製造装置に組み込まれた実績あり K 熱電対 EC3848 高速型スリップリング エンジン内部の温度測定に使用された実績あり K 熱電対
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【スリップリング事例集】 医療⽤ CT システムの背後にあるスリップリング技術 【背景】 コンピュータ断層撮影(略称 CT)は今⽇の医療にお いて重要な診断装置です。⼀般的な CT スキャナは右 写真のように X 線管球 T から X 線を検査対象である 被写体に放射し D の X 線検出装置にて画像情報と して取り込みます。検査対象は全⽅位から X 線を受け なくてはならない為、X 線管と X 線検出器を 120〜 280 RPM の回転速度で連続回転させる必要があり ます。 出展︓ウィキペディア https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Ct-internals.jpg 電話番号: 0120-609-143 ⽇本ムーグ株式会社 メール: mcg.japan@moog.com
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近年における CT スキャナの劇的な能⼒向上の背後には、主要テクノロジーの 1 つであるスリッ プリングの技術も⼤きく貢献しております。 【課題】 世界中のスリップリングメーカで内径が 50 インチ(1270mm)を設計・製造できるメーカは 数多くありません。また、CT スキャナには病院等におけるメンテナンス時間を短縮するためにス リップリングの⻑寿命化が求められます。室内では診断中の騒⾳を⼩さくするために摺動⾳の 最⼩化が必要です。今⽇では、画像診断能⼒向上に伴い画像データ信号の伝送量も多く なりギガビット/秒の⾼速伝送を必要とします。 課題のポイント 1. 連続回転に対応する⼤⼝径スリップリング 2. ⻑寿命 3. 摺動部の騒⾳ 4. ⾼速伝送 【解決】 ムーグは防衛⽤途に数多くの⼤⼝径スリップリングを設計そして製造した実績があり、CT スキ ャナ⽤の⼤⼝径スリップリングにもこの経験が活かされ信頼性の⾼い製品を提供することを可 能にしました。また、Moog の独⾃技術であるファイバーブラシは⼀般的なコンポジットブラシに ⽐べ接触圧が低いためユーザが要求する⻑寿命と低騒⾳を両⽴した製品の提供を可能にし ています。膨⼤な画像データを伝送する⾼速データ通信の要求には、1〜20 ギガビット/秒に 対応する光学⽅式⼜はキャパシタ⽅式の 2 通りを提供しています。 解決のポイント 1. ⼤⼝径スリップリングの実績 2. ファイバーブラシ技術による⻑寿命と低騒⾳ 3. ⾼速⾮接触、光学的またはキャパシタ⽅式による⼤容量データ伝送 ムーグは、医療⽤ CT イメージングの診断機能と⼿頃な価格を向上させる⾰新的なスリップリ ング設計の開発をリードしています。
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この課題を解決した製品の紹介 スリップリングの特徴  ⼤⼝径リング  回転速度︓Max 300rpm  電源⽤最⼤定格電圧︓1000 V/リング  電源⽤最⼤定格電流︓300A/リング  低騒⾳  整備・維持・管理性が⾼い 摩耗を最⼩限に抑えた複数のブラシチップオプション (⻑寿命) ⼀体型エンコーダー、マルチプレクサー 光ファイバーロータリージョイント、⾮接触データリンクを 追加オプション CT スキャナに採⽤されているムーグ社製品︓スマートモータ 患者テーブル 特徴:  コントローラ・ドライバ⼀体型 DC ブラシレスサーボモータ  容量︓70W〜500W  I/O 接点︓17 点  通信︓RS232, RS485, CAN, Ethernet
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【スリップリング事例集】 包装機械への採⽤事例 【背景】 ⾷品や医薬品の錠剤および容器はフィルムやビニールを使⽤した包装が施されています。例えばフィルムによる包装は⾃動機 械で⾏われ、ヒータロールによりフィルムを圧縮⼜は溶着し、各⼯程にフィルムをローラで送ります。包装に使⽤するフィルムを圧 縮するには熱を加える必要があり、各ロール軸にはヒータやセンサーを設置しなければなりません。また、静⽌側から回転側の ローラに電源線と信号線を供給するには⼯夫が必要でした。 【課題】 連続回転するヒータロール周辺はスペースに制限があるため、回転コネクターを取り付ける際は⼩型でなければなりません。ロ ール軸にはヒータが取り付けられているため、必要な電流容量を満たす回転コネクターを探さなければなりませんでした。また、 電話番号: 0120-609-143 ⽇本ムーグ株式会社 メール: mcg.japan@moog.com
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環境規制に対応する回転コネクターを採⽤する必要もありました。最後にスリップリングを採⽤する上で取り付け⽅向の制約 が無いことが望まれました。 課題のポイント 1. ⼩型の連続回転コネクターが必要 2. 回転体へのヒータ⽤電源供給 3. 環境規制に対応する部品の選択(⽔銀未使⽤) 4. 取り付けの向きに制限が無い 【解決】 ムーグ社から2つのスリップリングが提案されました。1つは⼩型で⽔銀未使⽤の型式 P4+スリップリングで、容量 14 A のリ ング 2 本と定格 2 A のリング 2 本の構成です。 2つ⽬は型式 AC6310-6 で、容量 10 A のリング 3 本と定格 2 A のリ ング 6 本で構成されています。ともに⾷品業界や包装業界で実績があり使⽤に適しています。 いずれも⾦メッキリングと⾦合⾦製ブラシを採⽤しているので環境による影響が少なく信号品質が⾼い製品を採⽤できました。 両タイプとも取付け⽅向に制約がありません。 解決のポイント 1. 包装機械向けスリップリングの実績 2. ⼩型で電源及び信号に対応 3. ⾦メッキリングと⾦合⾦ブラシを採⽤したスリップリング 4. 取付け⽅向に制約がないスリップリング この課題を解決した製品の紹介 【 AC6310-6 】 ・10A x 3 極 + 2A x 6 極) ・最⼤回転数 250rpm ・防塵/防沫シールオプション) ・⾦属製ハウジングオプション ・フランジ無しオプション ・⽔銀不使⽤ 【 P4+ 】 ・14A x 2 極 + 2A x 2 極 ・最⼤回転数 400rpm ・⽔銀不使⽤。 ・端⼦接続
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【スリップリング事例集】 建設機械への採用事例 【背景】 現在、製造機械のみならず建設現場においても、IoT や AI 関連技術が注⽬を集めています。時代の流れは EV 化や全⾃ 動化など、未来志向型建機となっています。今まで油圧メインの建機市場においてヨーロッパを⽪切りに電動化が進んでおり、 その中でも旋回機能を持つショベルカー等の建機では下部⾛⾏体と上部旋回体では 360 度以上回転します。その間におい て電源や信号を確実に伝送する為にスリップリングが必須です。 【課題】 建設機械は想像以上の振動・衝撃、厳しい温度環境、劣悪な環境で使⽤されます。スリップリングにおいてもこれらの耐衝 撃・耐振動性や耐環境性が求められ、動⼒や信号の伝送を正確に実施できる性能が必要不可⽋になります。建機メーカは 電話番号: 0120-609-143 ⽇本ムーグ株式会社 メール: mcg.japan@moog.com
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完全電化へ向けて開発を進めていますが、モータだけではパワーが⾜りないことが多い為、ハイブリッド(油圧と電気)に対応 した製品が求められています。 課題のポイント 1. 耐衝撃性、耐振動性、耐環境性が必要 2. ⼤電流、⼤電圧、信号、通信に対応が出来る事 3. 建機の電化が検討され始めた段階で油圧とのハイブリッドが必要 【解決】 ムーグはドイツにある⼯場で建機向けスリップリングを数⼗年にわたり製作し販売しています。建機に使⽤するスリップリングは 耐振動・耐衝撃が求められ、⽶国やヨーロッパの⼤⼿建機メーカに採⽤された実績と信頼は重要な条件でした。また、豊富 な経験から、⼤電流、⼤電圧、信号系、通信系に対応した様々なスリップリングを提案することが出来ました。劣悪な使⽤環 境に対応するため IP65 や IP69K に準拠するスリップリングを提案ができたことも重要な点です。 モータと油圧技術を動⼒源とする建機のハイブリッド化が検討され、油と電気を共有するロータリージョイント※が必要でした。 ムーグでは既に複合型(ハイブリッド)ロータリージョイントを建機メーカに供給した実績と経験があり、ユーザの仕様を満⾜す るカスタマイズ品を提案することが出来ました。 建機だけでなく電気+液体/気体が必要な⼯作機械や溶接ロボット等でハイブリッドスリップリングを納⼊しています。 ※ロータリージョイント︓液体または気体を回転体に搬送を可能にする回転継⼿ 解決のポイント 1. 海外での豊富な実績、建機への導⼊実績 2. 動⼒⽤の⼤電流、⼤電圧のみならず、信号や通信に対応 3. IP65, IP69K に対応 4. スリップリングとロータリージョイントの⼀体型 この課題を解決した製品の紹介 ハイブリッドスリップリング カスタマイズ品 参考仕様項⽬  ⼤電流 (最⼤ 1000A)  ⼤電圧 (最⼤ 1000V DC/AC)  信号、通信対応  ロータリージョイントとのハイブリッド 対応  IP65、IP69K、他対応  エンコーダ・レゾルバ 取付可能
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その他のスリップリング 【AC6275】  中空径︓約 70mm  貴⾦属ファイバーブラシ(※メンテナンスフリー約1憶回転以上)  耐環境シールド(IP65)  耐振動性能  広い使⽤環境温度: -40 〜 +80℃  イーサネット通信対応 ※寿命は回転速度、環境、温度によって異なります。 【AC6098/Endura Track シリーズ】  中空径︓約 100mm(AC6098), 約 230mm(Endura Track)  貴⾦属ファイバーブラシ(※メンテナンスフリー約1憶回転以上)  耐振動性能  広い使⽤環境温度︓- 40〜+80℃  イーサネット通信対応 ※寿命は回転速度、環境、温度によって異なります。 その他建設機械に使⽤されるムーグ社製品 【レゾルバ】 特徴  耐振動性能  広い使⽤環境温度  ⻑寿命 標準⼊⼒周波数︓400〜5,000 ㎐(20,000Hz まで可 能) 【スマートモータ】  コントローラ・ドライバ⼀体型 DC ブラシレスサーボモータ容量︓70W 〜500W  I/O 接点︓17 点  通信: CANOpen, EhterCAT 等
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【スリップリング事例集】 観覧車への採用事例 【背景】 絶えず回転している観覧⾞はスリップリングが使⽤されているアプリケーションです。観覧⾞の中⼼部分にスリップリングが設置さ れていることは想像しやすいですが、全てのゴンドラにも設置されています。 数多くのスリップリングが搭載されている観覧⾞は簡単にメンテナンスが実施できないので、メンテナンス⼯数を削減することが ⾮常に重要です。 また、要求される内容は通常の産業機械⽤途とは異なり、耐環境性やカスタマイズの対応も重要な要素です。 電話番号: 0120-609-143 ⽇本ムーグ株式会社 メール: mcg.japan@moog.com
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ゴンドラ⽤スリップリング センター⽤スリップリング 【課題】 観覧⾞のメンテナンス作業は困難で回数や頻度が⾼く、メンテナンスにかかる⼯数を削減する必要がありました。また中⼼部 分(センター⽤)のスリップリングは各ゴンドラへの電源供給、そして信号系統も対応しなければならず、極数や電源容量の 確保、サイズが⼤きな課題です。 各ゴンドラ(ゴンドラ⽤)に取り付けるスリップリングは直接⾵⾬にさらされる環境のため、防錆、防⽔機能等、環境に配慮し た対応が必要でした。 課題のポイント 1. ⻑寿命でメンテナンス可能、かつメンテナンス頻度が少ないこと 2. センター⽤︓⼤電流、⼤電圧、信号に対応、かつ多くの配線数(接点極数)が必要。 ゴンドラ⽤︓電源⽤、信号⽤、かつ IP65以上の保護等級 【解決】 ムーグ製品には低速回転に特化したメンテナンス対応のスリップリングがあり、100万回転毎にメンテナンスを実施することで 最⼤1500万回転まで使⽤出来ます。観覧⾞の場合、回転数は1rpm 以下(実際は 0.04rpm 程度)なので、単 純計算では140年以上となり、定期点検や筐体の劣化等を考慮すれば少なくとも2年に1回程度のメンテナンスで10 年以上は使⽤可能です。 また、完全なカスタマイズ製品なのでユーザに要求された極数や電源容量、サイズの提案が可能でした。IP65 やそれ以上の IP69K、設置条件、環境を考慮した筐体の材質などにも対応することが出来ました。
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解決のポイント 1. メンテナンス頻度の少なさ、⻑寿命 2. ユーザの要望に沿ったサイズ、極数、耐環境性を提案 3. コストパフォーマンスの向上 この課題を解決した製品の紹介 【 カスタマイズ スリップリング 】  極数︓1〜100極程度  最⼤回転数 30rpm  防塵/防沫 IP65 or IP69K  電流 〜100A、電圧 〜1000V、  ⻑寿命  メンテナンス頻度の削減  信号、通信への対応 ※ 写真は⼀例です