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生産管理と原価管理の違いとは?原価改善の失敗事例・解決策を解説
中小・中堅工場の収益改善において重要な役割を果たす、生産管理・原価管理。しかしながら、現場での改善活動がうまくいかずに悩む企業も少なくありません。
この資料では、生産管理と原価管理の違い、その違いによって生まれる現場のトラブルを解説。また、とある失敗に終わった原価改善プロジェクトを例に挙げ、そこからの教訓を通じて、成功に導くための戦略的アプローチ、具体的な解決策を提案しています。
より効果的な生産活動や原価低減活動に取り組みたいが、どこから手を付けてよいか分からない経営層や管理者の方に向けたヒントと具体的なソリューションを提供します。また、『最適ワークス』の活用メリットなども併せて紹介しています。
スカイディスクは、生産計画の立案をAIが行い、生産管理のPDCAサイクルを回すのに役立つ生産計画システムとして中小・中堅工場をはじめ100件以上の導入実績がある『最適ワークス』を提供しています。そんなスカイディスクが「生産管理と原価管理」について解説した小冊子です。
このカタログについて
ドキュメント名 | 原価管理と生産管理について考える |
---|---|
ドキュメント種別 | ホワイトペーパー |
ファイルサイズ | 3.6Mb |
登録カテゴリ | |
取り扱い企業 | 株式会社スカイディスク (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
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このカタログの内容
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原価管理と⽣産管理は違わない?けど違
う?⽣産管理と原価管理について考える
ある原価改善プロジェクトの失敗事例を解説!
©SKYDISC
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本資料でわかること
⽣産管理と原価管理
ある原価改善プロジェクトの失敗事例をもとにお話したいと思います
⽬次
• ⽣産管理と原価管理の共通点・相違点とその問題
• ある原価改善プロジェクト
• なぜプロジェクトは失敗したのか?
• 最適ワークスが提案する⽣産⼯数の明確化
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⽣産管理と原価管理の共通点・相違点とその問題
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まず、定義から
⽣産管理とは
経営計画あるいは販売計画に従って⽣産活動を計画し、組織し、統制
する総合的な管理活動のこと。その内容は、⽣産計画、⽣産組織およ
び、⽣産統制である。これらのうち、⼀つないし⼆つだけの管理は、
⽣産管理の部分管理とみなされる。
(⽣産管理の⽬的は)「要求される品質の製品を、
要求される時期に、要求量だけを、効率的に⽣産すること」である。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%9F%E7%94%A3%E7%AE%A1%E7%90%86
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まず、定義から
原価管理とは
原価管理とは、より多くの利益を得られるように製品の製造に
かかる原価の管理を⾏うことです。
かかった原価を計算するだけでなく、適切な原価と実際の原価
との差異を分析したり、対策を⽴てて改善活動を⾏ったりする
ことも含まれ、「コストマネジメント」とも呼ばれます。
https://www.wingarc.com/solution/manufacturing/blog/cost-management.html
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⽣産管理と原価管理の関係について
共通点 その1
両⽅とも、製造活動を表すもの
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⽣産管理と原価管理の関係について
⽣産管理
• ⽣産計画 • 購買計画 • 配置計画 • 活動指⽰
• 予実分析 • 在庫管理 • ⼈員管理 • ⼯数管理
受注 購買・
設備投資 ⼈材配置 ⽣産活動 納品
• 製品原価 • 仕⼊価格 • ⼈件費 • ⼈⽉費⽤
想定 管理 単価管理 管理
原価管理 ? 同じ事柄を、違う観点から表現しているだけ。
⽣産管理は製造現場寄り、原価管理は経理寄りの
活動(表現)だが⽬指すものは⼀緒
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⽣産管理と原価管理の関係について
共通点 その2
両⽅とも、効率化・改善を⽬的とするもの
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⽣産管理と原価管理の関係について
⽣産管理の定義から
「要求される品質の製品を、要求される時期に、要求量だけを、
効率的に⽣産すること」
原価管理の定義から
原価を計算するだけでなく、適切な原価と実際の原価との差異を分析したり、
対策を⽴てて改善活動を⾏ったりする
活動の⽬的は効率化・改善を図ること
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⽣産管理と原価管理を連携して実施する⽬的とは
• 営業戦略:収益性の良い製品をどう売っていくか
• 製造戦略:収益性の悪い製品をどう改善するか
これらを計画的に進める必要がある。
⽣産管理(製造管理)と原価管理(収⽀管理)が連動して
いないと、狙って/計画して業績を伸ばすことができない
業績を伸ばす・改善する計画には
製造・製品毎の収益性が把握できることが必須
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⽣産管理と原価管理の取扱いが異なる理由もある
相違点
⼤体の会社において、担当部署が異なる
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ある原価改善プロジェクト
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ある原価改善プロジェクトの例……
社⻑
製造部⾨ 研究開発
部⾨ 営業部⾨ 経理・
総務部⾨
⽣産管理 主管部署 原価管理 主管部署
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主管部署が違うこと⾃体は問題ではないが……
実質的にやるべきことは変わらない
しかし各部署でそれぞれ担当することが多い
⽣産管理 製造現場
原価管理 経理や管理
部署間の違い=コミュニケーション不全が
課題のきっかけになることもある
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原価改善プロジェクトを進めるときに出てきた課題
ひと昔前に「しっかり原価管理をやっていこう」という
話があって仕⼊原価から⼯数管理までをまとめたが、
しばらく更新してない…… 。
そのため、ほとんどの費⽤は按分で出していて、製品毎
の原価は実質的に⾒えていない。
精緻な数値でないから最近は現場に共有しておらず…… 。
管理担当 取締役
このところ、原価改善を前⾯に出した活動をしていなかっ
たので、現場サイドでも製造⼯数を把握できてないと思う。
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こういった状況で顕在化していた課題感
営業 収益性の良い製品がどれか分からないので、数量をこなす
ために、売りやすい商品を顧客が望む⾦額で販売する
年間計画に従って製造する。基本は⾒込み⽣産だが、年間
製造 計画は昨年度のものを踏襲して製造を実施。
特に在庫や部材コストの考慮はしていない
• 平均販売単価下落による売上減少
• 収益性の悪化(粗利率の悪化)
• 在庫過多→値引販売→収益悪化のスパイラル
• コロナの影響もあり、会社は⾚字に転落
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原価改善の教科書的な進め⽅
可視化と
現状把握・ 改善活動 予実⽐較・ 更なる改善
計画策定 課題抽出 施策
P D C A
現状把握と改善計画を基にした
PDCA活動を推進することが基本
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原価改善プロジェクトで実施したこと
⽣産管理・原価管理が機能していないので、業績改善のための
アクションが取れない。⾚字となったことで対応は喫緊の課題
• 製造する製品の収益性が分からない状態にあるので、まず
はそれらを明確にする
• 現場で購買管理や⼯数把握ができていないので、可視化
や原価計算ができない状態。製造現場に協⼒を仰いで、
デジタル化による可視化を⾏う
• ⼀般的なコストマネジメント策(⼀括購買、部材共通化)
を並⾏して実施
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原価改善プロジェクトで実施したこと
⽣産管理
購買台帳の ⽇報による ⽇報による
作成と管理 製品毎の 稼働時間の
製造部⾨ 製造⼯数管理 把握
(例)
製品Aの = 原材料費 + 労務費 + ⽔道光熱費 + 減価償却費
原価 (設備費)
原価管理
原料毎に 時間あたり 製造時間 製造数量
個別費⽤計上 ⼈件費の あたり費⽤の あたり費⽤の
経理・ 計算と計上 計算と計上 計算と計上
総務部⾨
定期的に進捗共有
可視化と精緻化を同時並⾏で進める。
進捗については随時プロジェクトメンバーに共有し、
状況を⾒つつ改善活動を進捗させる
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……であっても、プロジェクトは失敗!
教科書的に間違った進め⽅はしていなかったものの、プロジェ
クトとしては失敗しました
このプロジェクトがうまくいかなかった原因や課題については、
⽣産管理と原価管理を連動させ、業績改善を実現しようとする
多くの会社が直⾯しうるものだと思います
よくある失敗要因と解決策をご紹介
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