バイオディーゼル、バイオディーゼル混合燃料向け 酸化安定度試験装置
893プロフェッショナルバイオディーゼルランシマットとStabNetソフトウェアの組み合わせは、時代の先端を行く分析システムです。バイオディーゼルおよびバイオディーゼル混合燃料の酸化安定度試験を高い信頼性で容易に測定することができます。装置はEN14112とEN15751に準拠しています。
このカタログについて
ドキュメント名 | 酸化安定度試験装置【893 プロフェッショナル バイオディーゼルランシマット】 |
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ドキュメント種別 | 製品カタログ |
ファイルサイズ | 1.2Mb |
登録カテゴリ | |
取り扱い企業 | メトロームジャパン株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
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このカタログ(酸化安定度試験装置【893 プロフェッショナル バイオディーゼルランシマット】)の内容
Page 1:バイオディーゼル、バイオディーゼル混合燃料向け酸化安定度試験装置893 プロフェッショナルバイオディーゼルランシマット
Page 2:02893 プロフェッショナルバイオディーゼルランシマットとStabNet893プロフェッショナルバイオディーゼルランシマットとStabNetソフトウェアの組み合わせは、時代の先端を行く分析システムです。バイオディーゼルおよびバイオディーゼル混合燃料の酸化安定度試験を高い信頼性で容易に測定することができます。装置はEN14112とEN15751に準拠しています。893プロフェッショナルバイオディーゼルランシマットは、StabNetソフトウェアによりPCでコントロールします。しかし測定自体は装置から直接スタートさせることができるので、非常に使い勝手が良いのが特長です。測定ポジションごとに独立したスタートボタンがあり、内蔵のカラーディスプレイ上で個々の測定ポジション状態を一目で把握できます。また、反応容器がディスポタイプであるため、洗浄する時間とコストを削減できます。StabNetソフトウェアは現代の分析ソフトウェアに求められる全ての要件を満たしています。自動でのデータ取得と評価に加えて、大量のデータをデータベース化することにより楽に管理できるようになっています。また自由にアクセス権を設定できるユーザー管理機能と自動バックアップ機能が、高レベルのデータセキュリティーを保証します。主なアプリケーション• EN14112およびEN15751に準拠したバイオディーゼル燃料酸化安定度試験• EN15751に準拠したバイオディーゼル混合燃料酸化安定度試験• バイオ由来潤滑油の酸化安定度試験• 銅触媒を含む灯油の酸化安定度試験
Page 3:プロフェッショナルバイオディーゼルランシマットの主な特長一覧装置の特長• 装置全ての機能はPC経由にてコントロール• 測定サンプルポジションごとに装置上から個別スタートが可能• 装置ディスプレイ上で各測定サンプルの状態を確認• オリジナルアクセサリーを使い卓越した信頼性と扱いやすい操作性を実現- 低ランニングコストの使い捨てタイプガラス反応容器を使用- 測定容器カバーと一体となった丈夫で壊れにくい電導度測定セル• 装置1台に8か所の測定ポジションと2つの加熱ブロックを内蔵PC1台で最大4台まで装置をコントロール可能ソフトウェア• わかり易い操作画面• さまざまな条件にも対応した柔軟性のあるフィルタリング、ソート、統計計算機能• 信頼性のある測定結果- 結果、メソッド、測定パラメータを全て保存- 測定結果の再解析や再計算の履歴を全て保存• 不正操作防止データベースや自動バックアップ機能により高度なデータセキュリティーを実現• クライアントサーバ機能によりネットワーク互換性を確保• アクセス権の設定変更が自由に行えるユーザー管理機能• FDAおよびGLPに完全準拠した仕様03
Page 4:バイオディーゼル(脂肪酸メチルエステル、FAME)とバイオディーゼル混合燃料を見る大変重要な指標となっており、生産工程において常に測定されています。893プロフェッショナルバイオディーゼルランシマットは、バイオディーゼルの酸化安定度試験を簡単かつ高い信頼性をもって行うことができる装置です。脂肪酸メチルエステルのサンプルは、密閉されて加熱されている反応容器内で、測定中、エアーが吹き込まれます。この過程でサンプル中のアルカリエステル分子の酸化が起こります。また、一次酸化物として過酸化物も一緒に生成されます。しばらくすると、脂肪酸メチルエステルは分解されて、酢酸やギ酸といった低分子の有機酸が他の揮発性有機酸化合物に加えて二次酸化物として生成されます。生成物はエアーによって蒸留水の入った二番目の容器(測定容器)内に送られ、続けて電導度を測定します。有機酸は電導度の増加から検出されます。二次反応生成物が出てくるまでの経過時間は誘導時間又は誘導期間と呼ばれ、その時間からサンプルの酸化安定度を評価します。再生可能資源に由来する代替燃料の需要は近年急速に高まってきており、将来さらなる需要が見込まれています。エタノール、メタノール、バイオガス(メタン)、脂肪酸メチルエステルといった代替燃料に加えて、バイオディーゼル、RME(ナタネ油メチルエステル)、FAMEなども大切な再生可能エネルギー資源です。脂肪酸メチルエステルは通常油糧種子中に含まれており、自動車燃料やバイオディーゼル燃料としてそのまま使用したり、通常のディーゼル燃料に混ぜて使用されます。バイオディーゼルは通常植物油から作られますが、動物性油脂や加工食品またはその製造工程から出る廃棄物からも作られます。このような油は触媒工程を経てメタノールに変換されます。この工程では脂肪酸のメチルエステル化が行われますが、副産物としてグリセロールを含んでいます。また、脂肪酸メチルエステルは天然由来の油や油脂と同じく、大気中の酸素によってゆっくりと酸化してしまうため、保存の面において比較的不安定です。このような理由から、自動車モーター等にダメージを与える恐れがあるため、酸化安定度試験はバイオディーゼルの品質02
Page 5:各国の公定法で採用脂肪酸メチルエステルやディーゼル燃料に含まれる混合物の酸化安定度は、自動車燃料や灯油の市場においてバイオディーゼルに求められる品質を決める重要な指標として各種公定法で採用されています。• ASTM D 6751 (ASTM – American Society for Testing and Materials)«Standard specification for biodiesel fuel blend stock (B100) for middle distillate fuels»• ASTM D 7467 «Standard specification for diesel fuel oil, biodiesel blend (B6 to B20)»• EN 14214 «Automotive fuels – Fatty acid methyl esters (FAME) fordiesel engines – Requirements and test methods»• EN 14213 «Heating fuels – Fatty acid methyl esters (FAME)– Requirements and test methods»• EN 14112 «Fat and oil derivatives – Fatty acid methyl esters (FAME)– Determination of oxidation stability (accelerated oxidation test)»• EN 15751 «Automotive fuels – Fatty acid methyl ester (FAME) fuel and blends withdiesel fuel – Determination of oxidation stability by accelerated oxidation method»• EN 590 «Automotive fuels – Diesel – Requirements and test methods»05
Page 6:06893 プロフェッショナルバイオディーゼルランシマットの詳細
Page 7:装置上にスタートボタンを配置個々の測定ポジションの横にスタートボタンがあり、サンプルを加熱ブロックにセットしたら即座に測定を開始できます。スタートボタンの表面は完全にシールされていますので、水や油などの液体が入り込むことはありません。起動は静電容量方式の指先検出によって行われ、手袋をした指でも反応します。装置前面にディスプレイを配置装置の前面にあるカラーディスプレイで、装置全般や個々の測定ポジションの状態を見ることができます。2つの加熱ブロックの温度、ガス流量、測定ポジションの状態、それぞれの測定ポジションで検出された電導度が表示されます。扱いやすい反応容器反応容器を準備し、サンプルを計量して反応容器のキャップを閉める作業は、とても簡単で安全です。ディスポタイプのガラス部品なので、測定後に手間をかけて洗浄する必要がありません。作業時間と作業コストを節約できるだけでなく、新品でクリーンな測定容器を毎回使用することにより、前サンプルの持ち込みが発生しないため、測定結果への干渉が起こらず、測定結果の再現性も向上します。測定容器カバーと電導度測定セルを一体化電導度測定セルと電気配線が、測定容器カバーと一体になっています。カバーを所定の位置に取り付ければ、セルが水に浸かり即座に適切な位置にセットされます。同時に、セルの電気配線が装置の測定用電子機器に接続されます。電導度測定セル本体は丈夫なステンレス鋼の電極で、洗浄剤をつけたブラシで洗ったり、実験室用ガラス製品洗浄機の洗浄サイクルにかけたりしても大丈夫です。電導度測定セルの洗浄は、これまでになく簡単にできるようになっています。エアーの供給測定の際に使われるエアーは、装置の内蔵ポンプによってフィルターを通して供給され、水分はモレキュラーシーブで除去されます。各測定ポジションへの供給は、StabNetの設定に従い1~25L/hの範囲でコントロールされます。接続893プロフェッショナルバイオディーゼルランシマットとPCは、USBポートで接続します。1台のPCに最大4台の893プロフェッショナルバイオディーゼルランシマットを接続して、StabNetでコントロールすることができます。07
Page 8:08StabNet – 最新型酸化安定度試験用ソフトウェアStabNetは、安定度試験を実行し測定データを保存するために開発された、使い勝手のよい最新のソフトウェアです。StabNetの最大の特長は、使いやすさと柔軟性にあります。実際にプログラム内の「Workplace」を見ればそれがすぐに実感できます。「Workplace」は日々の作業を行う部分で、ユーザーは測定に必要な情報を全てここで見ることができます。「Workplace」の配置は、893プロフェッショナルバイオディーゼルランシマットの構成、つまり2つの加熱ブロックと8つの測定ポジションをあらわしています。
Page 9:09加熱ブロックごとに個別の測定メソッドを呼び出して、温度とエアー流量、その他を設定できます。加熱は、プログラム内の「Workplace」画面からユーザーが手動でスタートさせます。また、タイマーを使用して設定時刻になると自動的に加熱ブロックをスタートさせて設定温度に到達させる便利な機能もあります。これを使えば、作業日の開始時刻に装置がすぐに使用できる状態になります。プログラムの「Workplace」部分には、測定ポジションごとにライブディスプレイが表示されます。点滅しているStart/Stopボタンは、測定が実行中であることを示しています。測定中のグラフから、その時点の測定状態や、すでに測定されたエンドポイントを直接確認できます。サンプルの識別情報や、サンプルに関するその他の情報は、最大4つまでフィールドに入力することができます。よく測定するサンプルは名前をつけてテキストテンプレートとして保存しておけば、あとは「Workplace」上で選択するだけで済みます。プログラムの左端にあるStabNetツールバーのアイコンから「Configuration」、「Method」、「Database」といったプログラムの他の部分にアクセスすることができます。明快なアイコンと工夫された構造によってユーザーインターフェースはとてもわかりやすく、直感的に操作できます。
Page 10:10データベース機能終了した測定データはデータベースに保存されます。プログラムの「Database」の部分で、測定結果、メソッド、装置パラメーターを含む全ての測定データを見ることができます。測定データのオーバービューは、自由なレイアウト設定が可能なため、全ての測定結果に容易に目を通すことができます。「Curve」と「Information」というサブウィンドウは、測定グラフと測定に関するその他の情報および選択した測定で使われたメソッドや装置パラメーターを表示します。便利なソート、サーチ、フィルター機能を使えばデータをすばやく検索することができます。
Page 11:履歴機能で、オリジナルバージョン、中間バージョン、最終バージョンのどのデータも呼び出すことができます。特定の測定に関する詳細を全て記載した個別レポート 表形式レポート(グラフありとグラフなし)は、縦長書式または横長書式の両方で作成でき、全測定結果の概略を一覧表示測定の再計算必要であれば、測定後に再解析を行ったり、異なる評価パラメーターによって再計算したり、グラフを接線でマニュアル解析したりすることができます。オリジナルのデータは失われません。全てのバージョンの測定が保存されています。11レポート作成レポート作成機能は、分析レポートを作成する際に自由自在に使えます。当該サンプルと測定メソッドの情報を全部盛り込んだ個別レポートや、一連の測定作業の結果全てを表にまとめた表形式レポートも思いのままに作成できます。StabNetには、目的に応じて選べる各種のレポートテンプレートが備わっています。このためカスタマイズされたレポートをあっという間に作成できます。必要でしたら会社のロゴを添付することも、もちろん可能です。
Page 12:その他の有用なデータベース機能12 現代のソフトウェアには、測定結果を表にするだけでなく、統計値やグラフを表示することも求められています。StabNetはその点でも心強い味方です。統計計算通常、信頼性のある結果を求めるには複数回の測定が必要となります。StabNetを使えば、2回または4回の繰り返し測定を統計学的にリンクさせることができます。複数回の測定が終了したところで、個別の測定結果に加えて、平均値や絶対偏差、相対標準偏差といった統計学的データが自動的に算出されます。ディテールオーバービュー機能とコントロールチャート《ディテールオーバービュー(Detail overviw)》機能は、わかりやすいチャートで傾向や広がりを示します。加えて、選択した測定の結果全てを含む表とその統計的評価が表示されます。さらに、コントロールチャートによって警告と介入制限を規定し、視覚化することができます。
Page 13:データの集中管理クライアントサーバー型では、StabNetはローカルネットワーク内のサーバー上でのデータ集中管理を可能にします。操作性と機能性の点で、クライアントサーバー型はローカルインストールと差はありません。しかし、全てのメソッドと測定結果が、StabNetサーバーに集中して保存されます。この方式の大きな利点は、StabNetクライアントがインストールされたどのPCからでもあらゆるデータを見ることができ、さらに処理することが可能な点です。PCの設置場所がラボでもオフィスでも関係ありません。このため、全ての測定データを社内全体で利用することができます。データ管理と安全性13データセキュリティー近年、データの安全性と結果のトレーサビリティーがこれまでになく重要になっています。StabNetでは、個々のユーザーのアクセス権を社内のセキュリティー構想に従って定義できます。パスワードによる保護で、プログラムとデータの各部への不正アクセスを防止しさらに、測定メソッドと測定値の両方にFDAの米国連邦規則21条第11章に準拠したデジタル署名を追加することも可能です。データのバックアップStabNetは、データのバックアップもサポートしています。自由に設定できる時間間隔で、データベース全体をバックアップします。そのため、万一データが失われても短時間で回復が可能です。
Page 14:装置技術仕様893 プロフェッショナルバイオディーゼルランシマット加熱ブロック2×アルミニウムブロック、電気加熱方式、アルミニウムブロックごとに温度設定可能温度コントロール温度設定範囲 50 ~ 150 ℃( 1 ℃ステップ)温度補正 -9.9 ~ 9.9 ℃、0.1 ℃ステップで補正可能設定温度とアルミブロック温度差 < ±0.3 ℃設定温度の再現性 通常±0.2 ℃以内 *温度変動 通常 < 0.1 ℃ *異なる測定ポジション間での温度の差 通常 < 0.3 ℃ *装置環境温度 < 50 ℃(測定温度が150 ℃の場合)加熱防止機能作動温度 180 ℃* 反応容器内にサンプルが入っており、エアーを20 L/h 流した状態で設定温度に到達した場合エアー供給ポンプの種類 ダイアフラムポンプエアー供給量 1 ~ 25 L/h(25 ℃、1013 hPa)設定値と実際の流量値の差 ±0.25 L/h 測定値の5%電導度測定セル 6.0913.130:ダブルスチールピン電極付き電導度 測定セル、測定容器カバー付き測定範囲 0 ~ 400 µS/cm電源電圧 100 ~ 120 V 又は 220 ~ 240 V周波数 50 ~ 60 Hz消費電力 最大 450 VA寸法幅 383 mm奥行き 461.5 mm高さ 276.5 mm( アクセサリーを除く)重量 16.1 kg( アクセサリーを除く)StabNetソフトフェア動作環境プロセッサー Pentium 4、クロックスピード 1 GHzメモリー容量 2 GBハードディスク必要容量 プログラム保存用として1 GBデータ保存用の空きスペース 4 GB( 約1000 サンプル測定)オペレーションシステム(OS) Windows XP Professional Windows Vista Windows 7 (32-bit 又は 64-bit)USB ポート 装置1台につき1つ必要( 最大4台)Additional requirements for StabNet server installationsStabNetソフトウェアをサーバーにインストールする際の追加条件サーバーオペレーションシステム(OS) Windows Server 2003 Windows Server 2008 Windows Server 2008 R2 (32-bit 又は 64-bit)ネットワーク 少なくとも10 Mbit/s 以上14
Page 15:装置情報・オプション2.893.0010 893 プロフェッショナルバイオディーゼルランシマット EN14112およびEN15751に準拠したバイオディーゼル(脂肪酸メチルエステル、FAME) およびバイオディーゼル混合燃料の酸化安定度試験用装置。装置立ち上げ時に通常の測定 で必要となるアクセサリー類は全て同梱されています。ただし、装置の操作と測定データ の記録・保存・解析に必要となるStabNetソフトフェアは装置に含まれておりません。(別途必要となります) オプション6.1111.020 バイオディーゼル測定用温度センサー Pt1006.2059.000 回転台6.2324.010 電導度標準溶液 100μS/cm 250 mL6.2326.000 シリコンオイル 50 mL6.2757.000 排気塔6.5616.110 温度補正用測定キット 消耗品6.5706.010 バイオディーゼルランシマット消耗品セット6.2821.090 フィルター インサートチューブ用 StabNet6.6068.102 StabNet 1.0 フルバージョンCD:1ライセンス6.6068.103 StabNet 1.0 マルチバージョンCD:3ライセンス15
Page 16:予告なしに変更される場合があります。作成:Ecknauer SchochASW,印刷:メトロームAG,CH-9100Herisau、スイス8.893.5000JP–2013-07www.metrohm.jp本社 〒103-0015東京都中央区日本橋箱崎町30-1タマビル日本橋箱崎 8 階TEL 03-5642-6141FAX 03-5642-6142大阪支店 〒541-0047大阪市中央区淡路町 3-1-9淡路町ダイビル 5 階 502CTEL 06-6232-2311 FAX 06-6232-2312e-mail metrohm.jp@metrohm.co.jp