1.xReportサーバ版の概要
xReportサーバ版は、SOAP形式のXML Webサービスを提供するWebアプリケーションです。
業務アプリケーションからネットワークを介してデータを受け取り、帳票を作成します。
中間ファイルなどを必要としないため、業務アプリケーションとのシームレスな連携が実現できます。
※ 帳票データの形式は、次の3種類が指定可能です:
1).NET FrameworkのDataSet型、2)XML形式の文字列、3)CSV形式の文字列
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2.xReportサーバ版の導入手順
xReportサーバ版の導入手順の概要を解説します。
はじめに、業務アプリケーションの開発プラットフォームをご調査ください。
A.業務アプリケーションの開発プラットフォームが .NET Framework である場合
1)[xReportServ]をWindowsサーバ(Webサーバ)にインストールする。
※ [xReportServ]は.NET Frameworkで開発されたSOAP形式のXML Webサービスを公開するアプリケーションです。
2)業務アプリケーション側で、xReportサーバ版連携API [xReportAPI.dll] の参照設定を行う。
※ 連携APIの利用には、業務アプリケーションが、.NET Framework 2.0以降の、
VB.NETもしくはC#.NETで構築されている必要があります。
3)業務アプリケーションに、「APIを利用して帳票を作成する処理」を実装する。
※ 後述の[xReport API 利用例]をご参照ください。
B.業務アプリケーションの開発プラットフォームが .NET Framework でない場合
1)業務アプリケーションの開発プラットフォームのマニュアルを参照し、SOAP形式のWebサービスが利用
可能であることを確認する。
2)[xReportServ]をWindowsサーバ(Webサーバ)にインストールする。
※ [xReportServ]は.NET Frameworkで開発されたSOAP形式のXML Webサービスを公開するアプリケーションです。
3)開発プラットフォームのマニュアルに従い、業務アプリケーションと、[xReportServ]が公開するWeb
サービスとの接続設定を行う。
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4.xReport サーバ版 管理機能オプション
書式(帳票フォーマット)の管理や、利用状況の照会が可能なWebアプリケーションです。
※ 管理機能オプションのご利用にはSQL ServerもしくはOracleが必要です。
<書式、イメージのアップロード>
書式(帳票フォーマット)のアップロード・ダウン
ロード・削除を行うことができます。
<利用状況照会>
帳票の出力履歴を照会できます。
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5.連携API
連携API[xReportAPI.dll]は、「xReportサーバ版が提供するWebサービス」の使用を簡易にするためのプログラムです。
このAPIは、VB.NETおよびC#.NETにて利用できます。
xReportAPI.xReportIfクラス
プロパティ
№ 名前 説明
* 1 CompanyCode 会社コードを指定します。(注1
* 2 WebPassWord Webサービスパスワードを指定します。(注1
* 3 FormatCode 書式ファイル名(拡張子つき)を指定します。
指定できる拡張子はxlsもしくはxlsxです。
* 4 OutputType 出力形式を指定します。(1:PDF 2:Xls 3:Xlsx 4:HTML)
5 OwnerPassword PDFのOwnerPassword、Excelのシート保護パスワードを設定する時に指定します。
6 UserPassword PDFのUserPassword、Excelの読み取りパスワードを設定する時に指定します。
7 DocSort ソート・小計設定を指定します。
この設定は、書式ファイルに記述されたソート・小計設定よりも優先して適用されます。
8 PersonCode 作成者コードを指定します。
9 PersonName 作成者名を指定します。
10 DocFileName 成果物の名称を指定します(拡張子なし)。
ファイル名として使用できない文字は、"_"へ置換されます。
省力時には自動付与します。
11 ServerName xReportサーバ版をインストールしたマシンの名称を指定します。
動的にWebサービスの提供元への接続を変更したいときに指定します。
12 CloseTimeoutSeconds xReportの接続の終了を待機する時間間隔を秒で指定します。(注2
13 OpenTimeoutSeconds xReportの接続の確立を待機する時間間隔を秒で指定します。(注2
14 ReceiveTimeoutSeconds xReportの読み取り操作の完了を待機する時間間隔を秒で指定します。(注2
15 SendTimeoutSeconds xReportの書き込み操作の完了を待機する時間間隔を秒で指定します。(注3
注1指xR定epしorなtサいー時バは版呼のび設出定しフ元ァのイCoルnfのig内フ容ァをイ指ル定のし設ま定す値。で処理します。設定が600秒未満の時は600秒に設定します。
設定ファイルが次の内容である場合、会社コードには'example', Webサービスパスワードには'webpassword'を指定します。
例:<add key="UserKey_example" value="webpassword"/>
詳細は[xReportサーバ版インストールマニュアル]を参照してください。
注2 指定しない時は呼び出し元のConfigファイルの設定値で処理します。
注3 指定しない時は呼び出し元のConfigファイルの設定値で処理します。設定が600秒未満の時は600秒に設定します。
※アスタリスク(*)が記されている項目は必須項目です。
メソッド
№ 名前 説明
1 CallxReport(DataSet) 指定したデータを基にレポートを作成します。
作成したファイルのパスを戻り値とします。
2 Show(String) 指定したURLのファイルを開きます。
エラー発生時はエラー情報を戻り値とします。
3 Show(urlString, flg) 指定したURLのファイルを開きます。
エラー発生時はエラー情報を戻り値とします。
urlString……String型。ファイルのURLを指定します。
flg……Integer型。0:指定したURLのファイルを開きます。1:urlStringをUNCパスへ変換
し、UNCパスにてファイルを開きます("http://"を"\\"へ変換します)。
※エラー情報……ナンバー記号(#)で始まる文字列です。
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6.xReportWebServ
[xReportWebServ]は、xReportサーバ版が XML Webサービス として公開するクラスです。
連携APIはこのクラスを利用してレポートを作成します。
xReportWebServクラス
メソッド
№ 名前 説明
HelloWorld Webサービスの接続確認用メソッドです。1
文字列"Hello World"を返します。
CreateDocDS(hdrData, dtlData)
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※引数は.Net FrameworkのDataSet型。
書類作成処理を実行します。正常終了したとき、作成した書類の
CreateDocXml(hdrData, dtlData)
3 ファイルURLを返します。異常終了したとき、エラー情報を返します。
※引数はXML形式の文字列型。
※エラー情報の先頭文字はナンバー記号(#)です。
CreateDocByCsv(hdrData, dtlData)
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※引数はCSV形式の文字列型。
引数の解説
hdrData(ヘッダデータ) ※連携APIのプロパティNo.1~10に相当します。
No. 項目名 桁数 説明
* 1 Doc_CompanyCode 10 会社コードを指定します。(注1
* 2 Doc_WebPassWord 20 Webサービスパスワードを指定します。(注1
書式ファイル名(拡張子つき)を指定します。
* 3 Doc_FormatCode 50
指定できる拡張子はxlsもしくはxlsxです。
* 4 Doc_OutputType 1 出力形式を指定します。(1:PDF 2:Xls 3:Xlsx 4:HTML)
PDFのOwnerPassword、Excelのシート保護パスワードを設定する時に指定し
5 OwnerPassword 20
ます。
PDFのUserPassword、Excelの読み取りパスワードを設定する時に指定しま
6 UserPassword 20
す。
ソート・小計設定を指定します。
7 Doc_Sort 300 この設定は、書式ファイルに記述されたソート・小計設定よりも優先して適
用されます。
8 Doc_PersonCode 20 作成者コードを指定します。
9 Doc_PersonName 40 作成者名を指定します。
成果物の名称を指定します(拡張子なし)。
10 Doc_DocFileName 50 ファイル名として使用できない文字は、"_"へ置換されます。
省力時には自動付与します。
注 hdrDataの内容は1レコードのみとします。※CSV形式の場合は、列名の行とデータ行の計2行です。
注1xReportサーバ版の設定ファイルの内容を指定します。
設定ファイルが次の内容である場合、会社コードには'example', Webサービスパスワードには'webpassword'を指定します。
例:<add key="UserKey_example" value="webpassword"/>
詳細は[xReportサーバ版インストールマニュアル]を参照してください。
dtlData(明細データ)
No. 項目名 桁数 説明
* 1 Doc_XmlSeqNo - 明細番号。連番値(1以上のユニークな数値)を指定します。
明細の区分を指定します。"C":一般 "K":経費 "N":ノーコマ
* 2 Doc_DtlType 1 連携API使用時は、この項目は必須項目ではありません(この項目が
存在しない場合、すべての明細を区分"C"として扱います)。
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任意項目 - 書式に設定した項目を定義し、出力する値を指定します。
※アスタリスク(*)が記されている項目は必須項目です。
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7.xReportサーバ版のディレクトリ構成
xReportサーバ版のディレクトリ構成を解説します。
■ディレクトリ構成
wwwroot ※C:\inetpub\wwwroot
xReportServ ①
xReportEraser ②
xReportUser ③
xReportWebServ ④
log ⑤
[会社コードフォルダ] ⑥
form ⑦
temp ⑧
[会社コードフォルダ]
form
temp
[会社コードフォルダ]
:
:
xReport.lic ⑨
■説明
xReportサーバ版のルートディレクトリ(インストールディレクトリ)です。
① xReportServ
tempフォルダを定期的にクリアするためのアプリケーションです。Windowsタスク
② xReportEraser にて実行します。
管理機能オプション(Webアプリケーション)です。
③ xReportUser
xReportサーバ版が公開するWebサービス[xReportWebServ]の、ルートディレクト
④ xReportWebServ リです。
エラーログの格納先です。
⑤ log
書式の参照先、および帳票成果物の出力先です。連携APIの[CompanyCode]と対応
⑥ [会社コードフォルダ] します。※[CompanyCode]の値がフォルダ名となります。
書式の参照先です。書式ファイルを格納します。
⑦ form
帳票成果物の出力先です。
⑧ temp
FBSが発行するライセンスファイルです。
⑨ xReport.lic
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