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ロードセルの基礎知識

ホワイトペーパー

力・重さの計測には欠かせない【ロードセル】のご紹介

このカタログについて

ドキュメント名 ロードセルの基礎知識
ドキュメント種別 ホワイトペーパー
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取り扱い企業 エースポイントシステムズ株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧)

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このカタログの内容

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ロードセルとは ~力・重さ計測には欠かせない~
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1. 重さについて はじめに 絵のようにリンゴを手にのせたとき、 リンゴの重さを感じ ロードセルという言葉はエンジニアの方ならともかく、 ることができます。 しかしこの際に感じている重さは、リン 一般の方が耳にすることはほとんどないと思います。 ゴの質量 [kg] だけではありません。リンゴが地球の重 ロードセルとは簡単に言えば力をはかることができるセンサの一つです。 これは「ロードセルなんて聞いたことがない」あるいは「詳しくは知らない」 という方に 力によって落下しようとする力も同時に感じています。 ロードセルについて少しだけ知っていただければという基礎知識編のご案内です。 つまり重さをはかることは力を測定していることになり ます。 重力 目 次 ●質量と力の関係 1. 重さについて 6. ロードセルの選定方法 力の単位はニュートンといい、Nで表記します。 ●質量と力の関係 ●重さをはかる 力Fと質量m、加速度aは、次のような関係になっています。 ●力をはかる 2. ロードセルに関する基礎知識 力F[N]=質量m[kg]× 加速度a[m/s2] 7. アプリケーション例で ご 3. ロードセルの原理 利用のイメージを ●金属にはバネの性質を持つ それでは 1N という力はどのくらいなのでしょうか?地球の ●はかりに使用される例 部分がある 重力により生じる加速度を重力加速度といいます。 ●力測定に使用される例 ●ひずみゲージとブリッジ回路 重力加速度は場所や高度により異なりますが、仮に 8. 安全とより良い測定のために 9.8m/s2 とした場合、右の絵のように 102g の物体を 手 4. 多種多様なロードセル ●ロードセルの主な故障原因 に乗せた際に感じている力は ●ロードセルのタイプと荷重方向 ●ロードセルアンプが必須 ●温度影響について ●ロードセルの設置 重力 ●性能と精度の確認方法 ●電気的な外乱にも配慮を 0.102[kg]×9.8[m/s2]=0.996[N] 5. 重さと力をはかるために 9. 用語解説 となりおよそ1Nとなります。 質量を測定する場合は基本的に現地で校正を行う必要があります。(重力加速度が異なるため) 例えば、稚内と鹿児島では1kgの質量を同じ校正のはかりで測定してしまうと約1.2gの 差がでてしまいます。
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2. ロードセルに関する基礎知識 3. ロードセルの原理 力をはかるセンサは他にもありますが、ロードセルは数多く利用されている セン ●金属にはバネの性質を持つ部分がある サの一つと言えます。 下図左のように金属の両端をつかみ、徐々に引っ張るとどうなるでしょうか。金属片はある ロードセルの利用方法は大きく分けて 「重さをはかる」と「力をはかる」の二つになり ところまでは微小ながら伸びていき最終的には破断してしまいます。 下図右は、金属 ます。 が伸びていく過程を力と伸びの関係で表した代表的なグラフで す。 ロードセルは主に・・・・ 【代表的な鋼材の応力歪曲線】 負荷 応力 降伏点 伸 び 破断 この部分が センサとして 使える領域 負荷 歪 弾性域(元に戻る) 塑性域(元に戻らない) 重さをはかる(はかり) と 力をはかる(力測定) に使用されます。 金属が負荷に応じて伸びていく過程で「降伏点」 と呼ばれるところを過ぎると、 どちらも基本的な原理は一緒ですが、使用目的に合わせて容量、形状、材質、性能、 耐久 金属は負荷がなくなっても伸びたまま戻らない状態になります。 性などを変えて作られています。 この降伏点より前を「弾性域」 、降伏点を超えたところを「塑性域」 といいます。グラフを よく見ると、弾性域では負荷に応じて伸びが比例関係になっていることがわかりま 重さをはかる用途の場合 力をはかる用途の場合 す。この部分がちょうどバネと同じような特性となり、荷重センサとして使えます。 10kg分銅をロードセルに 実際のロードセルでは、精度を高めたり、再現性や感度の向上を目的に特定の部分だけがひ 落下させると・・ ずむような加工をします。 衝撃荷重を正確 また材質も合金やステンレス、アルミなど目的に応じて選定されます。 荷重 荷重 に捉える 応答性が低い 重量を正確に 精度は少し悪い 測定できる 10kg 10kg 時間 時間 小型圧縮型 完全密閉型 シングルポイント型 重さをはかる用途では重量を正確に 力をはかる用途では瞬間的な荷重を逃 耐摩耗性が高い 完全防水&高圧洗浄可の 小型・軽量の 高硬度特殊鋼製ロードセル ステンレス製ロードセル アルミニウム製ロードセル 測定することが求められます。 さず測定することが求められます。
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4. 多種多様なロードセル ●ひずみゲージとブリッジ回路 金属がバネのように力に応じてひずむことを説明しました。では、センサと して電 ロードセルは重さ、力をはかるために実に様々な種類と容量があります。時には専用 気信号にするにはどのような仕組みになっているのでしょうか。 に設計・製作されることもあります。ロードセルのこの高い適応性が、 それを実現するのは「ひずみゲージ」 と呼ばれる金属箔の抵抗体と「ブリッジ回路」 力センサとして広く利用されている理由の一つなのかもしれません。 という電気回路です。 一般的に商品化されているものの一部をご紹介いたします。 線が太く 力を加えると・・ ひずみゲージ 主に重さをはかるロードセル 絶縁シート 距離が短く シングルポイント型 S字引張型 ビーム型 縦に貼ったゲージは 抵抗が小さくなる 導電体 横に貼ったゲージは 抵抗が大きくなる 距離が長く 金属が変形するため ビーム型 線が細く ひずみゲージに抵抗差が生まれる シングルポイント型 完全密閉型 (防水型) 下図のようにひずみゲージでブリッジ回路を組み、指示計から電源(±EXC) を供 主に力をはかるロードセル 給すると、微小な抵抗値の変化が電圧(±SIG)として出力されます。 金属のひずみ量に比例して抵抗差が生まれると電圧出力(±SIG)が変化する た 小型圧縮型(取台座一体型) め、力をはかることができます。 せん断型 ひずみゲージ アンプ&表示器 +EXC +SIG 定電圧を供給 小型圧縮型 (印可電圧) センターホール型 -EXC 圧縮型 超小型圧縮型 -SIG 微小な電圧 として出力 ロードセルのひずみゲージは各ロードセルに合わせて専用設計されており、 ブリッジ回路も性能 引張・圧縮型 圧縮型(取台座一体型) 圧縮型 を向上させるためにアレンジされています。 小型ロードセルと 小型ロードセル用の その断面 ひずみゲージ 外観 負荷 ココに貼ってある 断面
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●ロードセルのタイプと荷重方向 ●性能と精度の確認方法 ロードセルはそれぞれに荷重をかける方向が決まっています。ある程度の許容 ロードセルの性能・精度を知るにはどこを見ればよいのでしょうか? はあるものの、これを逸脱した場合は誤差要因となります。 ロードセルの仕様部分を例に簡単にご説明します。 また、明らかに決められた荷重方向と違う力や容量を超えた力が加わった場合 実際のロードセルの選定はこの後にご紹介しますが、アプリケーションに応じて は破損に至るケースもあります。 性能を確認するのが一般的です。 ビーム型 圧縮型 各仕様の解説 定格出力 型式 N 定格負荷時の出力を表す。 定格容量 500N 1V印加あたりの出力で表示する のが一 定格出力 1 1mV/V±1% 般的。 許容過負荷 2 150%R.C. 許容過負荷 ゼロバランス ±2%R.O. 非直線性 3 0.01%R.O.以下 過負荷に対する許容を表す。 ヒステリシス 0.01%R.O.以下 非直線性/ヒステリシス/繰返し性 繰返し性 0.01%R.O.以下 はかり用で3個または4個で使用します。 汎用タイプで様々な仕様があります。 精度を表す3大要素。 クリープ 4 0.03%R.O./30min 使用温度範囲 -10 ~+70℃ クリープ 許容温度範囲 -30 ~+80℃ 一定負荷による時間経過に伴う変化。 零点の温度影響 0.015%R.O./10℃以下 5 出力の温度影響 0.015%R.O./10℃以下 シングルポイント型 どこにおいても S字型 零点の温度影響/出力の温度影響 入力端子間抵抗 1050Ω±15% 同じ結果︕ 温度変化に伴う出力変化を表す。 出力端子間抵抗 1050Ω±1% 推奨印加電圧 10V 推奨印可電圧/最大印可電圧 最大印加電圧 20V 推奨する印加電源。一般的には 絶縁抵抗(DC50V) 1000MΩ以上 アンプ側に内蔵されることが多く アンプの選定時に確認する。 ケーブル φ5 6芯シールドケーブル 5m 先端柳線 ロードセル材質 アルミニウム合金 1 mV/V 1mV/V、印可電圧10Vなら定格容量の負荷が加わった際に10mV出力する。 はかり用で1個で使用します。 はかり用で主に 2 %R.C. 定格容量に対しての割合︓200Nの200%なら400N 決められた積載面上でどこに置いても 吊り下げで使用します。 3 %R.O. 定格出力に対しての割合︓1mV/Vの0.01%なら0.1μV/V 4 %R.O./30min 定格出力に対して30分後に変化する出力の割合。 同じ出力がでます。 5 %R.O./10℃ 定格出力に対して10℃温度変化があった際の変化する出力の割合。 非直線性 Non-linearity ヒステリシス Hysteresis 繰返し性 Repeatability ●温度影響について 出力 実際の 出力 戻り 出力 2回目 FS 出力 FS 温度変化の影響を受けるセンサはたくさん 理想直線 行き 1回目 ありますが、ロードセルもそのひとつです。 -FS -FS 負荷 出力に 負荷 負荷 FS FS 高精度な計量・測定が必要かつ周囲温度の 違いが出る 変化がある場合には、その影響を考慮する -FS -FS 必要があります。 理想直線と実際の出力との 行きと戻りの最大偏差((%FS) 複数回負荷を加えたときの 最大偏差((%FS) 最大ばらつき((%FS) あちぃ~
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5. 重さと力をはかるために 6. ロードセルの選定方法 前出のとおり、ロードセルを使用する用途は大きく分けて「重さをはかる (はか ●重さをはかる り用)」と「力をはかる(力測定)」 に分類されます。 吊ってはかる ではそれぞれに適したロードセルではどのような違いがあるのでしょうか。 引張型 ビーム型 引張型 はかりに適したロードセル 用途イメージ ロードセルを計量目的で使用する場合、いかに精度よく 重 出力 ロードセル ロードセル 量をはかるか、ということが求められます。 したがって、ロードセルのスペックは非直線性や繰返し性 ビーム型 、場合によってはクリープなどの 理想直線 特性を重要視することが多くなります。 誤差が少ない はかりに使用の場合 ことが大事 ホッパースケール ホッパースケール 非直線性 繰返し性 などを重視 載せてはかる 重量 シングル ビーム型 ビーム型 ポイント型 力測定に適したロードセル ロードセルを力の測定で使用する場合は動的な荷重の 力 変化に追従できる応答性や過負荷に耐えられる許容過 負荷などが重要視されることが多くなります。 用途イメージ 力の測定ではクリープやヒステリシスなどの項目はあ ま ロードセル ロードセル シングル り重要視されることはありません。 力の動きに ポイント型 素速く応答 荷重測定に使用の場合 応答性 許容過負荷 大型フロアスケール 小型ホッパー 小型台秤 もチェックした上で 定格容量を選択 時間 計量するものの大きさによって3個または4個で和算するタイプのもの、1個で計量するタイプのものの 2種類 があります。
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●力をはかる 7. アプリケーション例でご利用のイメージ 圧縮力をはかる ●はかりに使用される例 圧縮型 プレス・ トラックスケール 圧入型 圧縮型 用途イメージ 9999 圧入機 圧入機 プレス・ ロードセル 圧入型 ワーク A ワーク A ワーク B ワーク B ウェイトチェッカー 定量供給機(ロスインウェイト) 引張力をはかる 引張・ 圧縮型 引張・ 圧縮型 用途イメージ ロードセル ロードセル ワークの 有無チェック マグネット キャップ 引抜力 パッカースケール ホッパースケール アプリケーションに応じて応答性や過負荷による故障の危険性も考慮した上でロードセルを選定する のが 望ましいでしょう。
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8. 安全とより良い測定のために ●力測定に使用される例 ●ロードセルの主な故障原因 プレス機による圧入 ・ カシメ ロードセルが破損してしまった原因をラ ンキングにしてみました。 ロードセルの 故障原因ランキング 圧倒的に多いのは過負荷による「破損」 で した。単純に負荷がかかるだけではなく衝撃 第1位 過負荷による破損 があったり、ねじられたり、場合によって 第2 位 ケーブルの断線 は共振により思わぬ負荷がかかるという 第3 位 腐食、浸水による破損 こともあります。 第4 位 歪体の外的要因による損傷 したがってご用途に応じて全容量の 第5 位 過電圧による損傷 何%を常時使用するかを予め考慮して (当社調べによる) 希望する精度にかなうか検討することを 自動機の場合 ハンドプレスの場合 おすすめいたします。 圧縮・引張試験機 打錠機 ◆特注設計により実現◆ ・耐熱仕様 ・真空仕様 ・防水仕様 ・外形寸法小型化 ・精度向上 ・許容過負荷向上 張力測定
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9. 用語解説 ● ロードセルアンプが必須 ロードセルの出力は数mVと微弱な電圧の出力 定格出力 定格負荷出力から無負荷出力(ゼロバランス)を差し引いた値。 印加 のため、ロードセルアンプが必須となります。 電圧1V当たりの出力電圧で表す(mV/V)。 ロードセルアンプの役割はこの微弱な信号を 定格容量 変換器がその仕様を保って測定できる最大負荷。 増幅することがメインです。 許容過負荷 仕様は満足しないが、特性上永久変化を起こさない最大負荷。 他にもロードセルへの印加電源やノイズ成分 定格容量に対する百分率で表す(%R.C.) を 除去するフィルタ機能が備えられているもの が一般的です。また、用途に合わせて様々な種 起歪体 負荷に比例したひずみを発生させる部材。 類があります。 アンプ・指示計 クリープ 一定条件の下で、定格負荷を一定時間加えたときに現れる出力の変化。 30分間における変化を定格出力に対する百分率で表す(%R.O./30min) 繰返し性 同一条件において繰り返し負荷したとき、負荷増加時 の同一負荷 ●ロ ードセルの設置 に 対する出力の差の最大値。定格出力に対する百分率で表す(%R.O.) ロードセルの設置場所は必ず十分な強度を持た せてください。 ヒステリシス 定格負荷までの負荷増加時と負荷減少時に生じる同一負荷に対す 負荷をかけるべき場所以外に負荷がかからない る 出力の差の最大値。定格出力に対する百分率で表す(%R.O.) よう保護をし、ケーブルが引っ張られないよう 固 理想的な取付 定することが望ましいでしょう。 非直線性 負荷増加時の校正曲線において、無負荷点と定格負荷点とを結ぶ直線 また、粉塵や水滴などがある環境ではロードセル 自 に対する最大偏差。定格出力に対する百分率で表す(%R.O.) 体の防塵・防水機能を確認し、必要に応じて ロー 異物や凹凸がある 設置面が変形してしまう ゼロバランス 無負荷時の出力。定格出力に対する百分率で表す(%R.O.) ドセルの保護を行ってください。 推奨印加電圧 変換器の使用上、最も適している印加電圧(V) 絶縁抵抗 変換器の電気回路と変換器本体間の直流抵 ●電気的な外乱にも配慮を 抗。 通常はDC50Vで測定する (MΩ) ロードセルで取り扱う出力は非常に微弱です。環境によっては電気的な外乱 への 零点の温度影響 周囲温度の変化に起因する無負荷出力 (ゼロバランス) の変化。 10℃ 配慮が必要となる場合があります。 当たりの変化を定格出力に対する百分率で表す (%R.O./10℃) 特に工場などで利用する場合は、既に多数の電気を使用していたり、無線な どの 電波も使用していることがあります。必要以上にケーブルを延長すると そのリスク 出力の温度影響 周囲温度の変化に起因する定格出力の変化。 10℃当たりの変化を定格 も大きくなります。 出力に対する百分率で表す (%R.O./10℃) 最大印加電圧 変換器の特性を変化させることなく加えられる最大の印加電圧 (V) 入力端子間抵抗 標準試験温度において、無負荷で出力端子を開いた状態のもとで測定 する入力端子間抵抗 (Ω) ひずみゲージ ひずみの大きさを電気抵抗の変化にする素子。 必要以上にケーブルを延長しない インバータなど強力なノイズを 発 する物になるべく近づけない
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スライド 10: お問い合わせ先

お問い合わせ先 ◆お問い合わせ先◆ エースポイントシステムズ株式会社 〒530-0047 大阪府北区西天満1丁目11番20号イトーピア西天満ソアーズタワー1103 Tel:06(6311)3770 Fax:06(6311)3880 E-mail:info@acepoint.co.jp URL:http://www.acepoint.co.jp/ ©️acepoint Inc.