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アライドテレシス コミュニケーションマガジンVol.16【次世代無線LANアクセスポイントAT-TQ5403が実現した、世界初セル&ブランケット ハイブリッド方式】
製品カタログ
世界初ハイブリッド無線LANとは
掲載内容
◆世界初!セル&ブランケット ハイブリッド方式
「AWC Channel Blanket」の開発背景とそのメリット
◆無線LAN環境のさまざまな課題を解決する、 新世代シングルチャンネル無線技術「AWC Channel Blanket」
◆モバイル端末も固定端末も自由自在! 世界初のハイブリッド無線LAN技術 セル方式&ブランケット方式の両使いを可能にするAWC Channel Blanket
◆ゲーム理論を用いた無線制御技術と共同研究の背景 など
◆詳細はカタログをダウンロードしてご覧下さい。
このカタログについて
ドキュメント名 | アライドテレシス コミュニケーションマガジンVol.16【次世代無線LANアクセスポイントAT-TQ5403が実現した、世界初セル&ブランケット ハイブリッド方式】 |
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ドキュメント種別 | 製品カタログ |
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取り扱い企業 | アライドテレシス株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
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このカタログの内容
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Expert’s Voice Allied Telesis Vol.
ゲーム理論を用いた Fashionista
アライドテレシス|コミュニケーションマガジン
無線制御技術と共同研究の背景 16
アライドテレシスが今回発表したハイブリッド・ワイヤレスシステム「AWC Channel Blanke(t AWC-CB)」
は、1台の無線LANアクセスポイント上で、セル方式とチャンネル・ブランケット方式を同時に動作させる世界 京都大学大学院 May, 2018情報学研究科 守倉研究室 准教授
初の仕組みです。ゲーム理論を用いたAWC(Autonomous Wave Control)の自動制御技術について、
共同研究を行った京都大学大学院 情報学研究科 守倉研究室の山本高至准教授にお話を聞きました。 山本 高至氏
干渉とループが問題となる無線環境をいかに最適化するか 世界初ハイブリッド無線LANとは
■京都大学大学院 情報学研究科 守倉研究室の山本高至准教授は、アライドテレ スポイント(AP)やモバイルルーターなどの影響により、通信ができないもしくは ̶次世代無線LANアクセスポイントAT-TQ5403が実現した、世界初セル&ブランケット ハイブリッド方式̶
シスとの共同研究を始めた背景について次のように話します。「東日本大震災の 通信品質が著しく低下するといったことも起こります。
直後、2011年から共同研究を始めました。災害時に避難所などで無線に関する専 通信品質が悪くなる理由はさまざまですが、そのうちの1つがAP間の干渉による
門知識がなくても早急にライフラインである無線LANを構築するにはどうしたら ものです。こうした際の解決方法としては、混んでいるチャンネルから空いている [Solution Report 1] 世界初!セル&ブランケット ハイブリッド方式
良いだろうかというところから、アライドテレシスと共同研究を開始しました」 チャンネルへ変更するということが考えられます。しかし、実は難しい問題があり 「AWC Channel Blanket」の開発背景とそのメリット
ゲーム理論とは、複数の意思決定主体がそれぞれ最適化を行う状況を議論するた ます。それはチャンネル変更のループです。
●アライドテレシス株式会社
めの理論です。経済学などでは昔からよく使われている理論で、例えば、各国の 「複数のAPがそれぞれ最適化を求めてチャンネルの変更を行うと、変更がループ マー ケテ ィン グ統 括本 部 統括 本部 長 佐藤 誠一郎 ........P2
利益は、自国だけでなく他国の行動に依存しています。自国の行動のみ変更可能 してしまい、収束しないという問題が起こります。このような問題の解決にどのよ
ですが、ではどのような行動をとるべきかという議論の枠組みに使われます。 うに取り組んでいくかということで、私たちはゲーム理論に着目してきました」 [Solution Report 2] 無線LAN環境のさまざまな課題を解決する、
無線LAN環境には、さまざまな環境要素が影響します。自分の管理しないアクセ (山本准教授) 新世代シングルチャンネル無線技術「AWC Channel Blanket」
ゲーム理論による自律型無線LAN「AWC」の実現 ●アライドPro duc テレシス株式会社 マーケティングt Int egra tion Eng inee ring 部 部 統括本部長 瀧 俊志 ........P4
■ゲーム理論に基づく無線制御では、APの無線電力調整とチャンネル割り当てによ 図2の右の図は、それぞれのAPが、干渉する面積が最も小さくなるようにチャンネ [Allied Telesis with Products] モバイル端末も固定端末も自由自在! 世界初のハイブリッド無線LAN技術
り、それぞれのAPから信号を受信できる範囲の干渉を測定し、その結果により調 ルを変更し、最終的に収束した状態を示しています。
整・変更します。この調整・変更は有限回数で必ず収束することを、守倉研究室で これらの無線電力調整とチャンネル割り当てについて山本准教授は、「従来であれ セル方式&ブランケット方式の両使いを可能にするAWC Channel Blanket ........P6
はゲーム理論を用いて数学的に証明しています。まず、無線電力調整についてです。 ば、サイトサーベイを行い、人が測定器を持って歩いて、無線電力とチャンネルを [Expert’s Voice]
図1の左の図は送信電力が最大の状態、APを設置した初期状態を示しています。こ 決定していたわけですが、それをAPの観測情報のみに基づいて自動的に設定でき ゲーム理論を用いた無線制御技術と共同研究の背景
の図では送信電力は真ん中あたり(濃い青色の部分)でオーバーラップしています。 ることが共同研究の大きな成果です」とポイントを話します。 ●京都大学大学院 情報 学研 究科 守 倉研 究室 准教 授 山本 高至氏 ........P8
このように、それぞれのAPから信号を受信できる範囲がオーバーラップしている
【 図1】 サイトサーベイによらない無線電力調整
状態では干渉を起こすだけですので、できるだけオーバーラップを少なくする必
要があります。つまり、図1の右の図のような状態へ持っていきます。
そのため、各APは少なくとも1つの他のAPのカバレッジ内に居るようにと制約条
件を付けて、それぞれのAPの送信電力を下げていきますと、必ず収束するという
ことが確認できました。 無線電力低減条件:各APは、少なくとも1つの APの観測情報のみに基づきカバレッジホール
次にチャンネル割り当てについてです。図2の左の図は、チャンネルをランダムに 他のAPのカバレッジ内 を生じさせずオーバーラップ低減
割り当てた状態です。赤色、青色、緑色の3色で3つのチャンネルを表しています。 【 図2】 チャンネル割り当て Autonomous Wave Control
複数の部分でチャンネルのオーバーラップが発生していることが分かります。この
オーバーラップの面積が小さくなるようにチャンネルを変更します。しかし、各AP
が周辺のオーバラップが小さくなるようにチャンネルを変更すると、必ずしもチャ
ンネルの変更が収束するとは限りませんが、研究はこのようなチャンネルの変更
が、カバレッジの大きさが異なっていたとしても有限回数で収束することを、ゲー オーバーラップ面積が最も小さくなるチャンネルを各APが順次選択。各APのカバレッジが異なる場合で
ム理論を用いて数学的に証明しています。 も有限回数で収束。ゲーム理論を用いて数学的に証明。IEEE主催の国際会議で発表済。
シングルチャンネル方式も含めたAWCによる最適化も視野に
■そして2018年、これまでの共同研究成果に加えて、新たな成果が生まれました。 ており、チャンネル・ブランケット方式も複数共存します。チャンネル・ブランケッ
それが、チャンネル・ブランケット方式(シングルチャンネル方式)を含めたチャン ト方式のチャンネルもシステム外の干渉を避けてチャンネル割り当てをすること
ネル割り当てです。「これまでの共同研究の成果である無線電力調整・ゲーム理 が可能です」(山本准教授) Channel Blanket
論に基づくチャンネル割り当てと、アライドテレシスの持つセル方式とチャンネル・ このチャンネル・ブランケット方式も含めたAWC-CBによる最適化は対象製品であ
ブランケット方式両方を同時設定できるという技術を組み合わせることで、新た るAT-TQ5403のリリース後に実装される予定で、これによりゲーム理論に基づく
な成果が生まれました」と山本准教授は話します。例えば、セル方式(5GHz帯) 最適な無線環境の構築、運用がさらに進むことになります。
のチャンネルをAWCにより自動調整しながら、チャンネル・ブランケット方式 今回の研究成果も含め、京都大学 守倉研究室ではゲーム理論を用いた数学的証
(2.4GHz帯)の方でも無線電力調整を行うといった、同時制御が可能となります。 明をIEEE主催の国際会議などでも発表しています。「今後も研究を続け、アップ
「各APはセル方式とチャンネル・ブランケット方式の複数インターフェイスを備え デートしていきたいと思います」と山本准教授は語りました。
〒141-0031 東京都品川区西五反田7-21-11 第2TOCビル TEL 03-5437-6000(大代表)
http://www.allied-telesis.co.jp/
●CentreCOM、SwitchBlade、Secure EnterpriseSDN、AMFramework、VCStack、EPSRing、LoopGuard、AlliedView、AT-Vista Manager、AT-VA、AT-UWC、Allied Telesis Unified Wireless Controller、
EtherGRID、Envigilant、Net.Service/ネット・ドット・サービス、Net.Cover、Net.Monitor、 Net.Assist、アライド光は、アライドテレシスホールディングス(株)の登録商標です。 ●その他の会社名、商品名は、各社の商標
または登録商標です。 ● 記載事項は2018年5月現在の内容です。内容は改良等のため予告なく変更される場合があります。 ●記載されている内容を許可なく使用、複製、複写、改変、加工、転載等することを禁じます。 CO044-LO1.0/1805-05SE-SS
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Solution Report 1 Fashionista May, 2018 Vol. 16
世界初! もう一つ、「AWC Channel Blanket」の大きな特徴は、無線LAN APに 「AWC Channel Blanket」を使うことができます。これが大きな特徴よる"ゼロ時間ローミング"を実現することです。無線LANを利用する です。「ファストローミングを利用するためには端末側も802.11k/r/vに端末側には何も求めません。そのため、古い802.11a/b/g/n/acを利用 対応している必要がありますが、AWC Channel Blanketは古い端末で
している環境でも、アライドテレシスの無線LAN APを導入するだけで もそのメリットを享受できます」と佐藤は言います。
セル&ブランケット ハイブリッド方式
「AWC Channel Blanket」の開発背景とそのメリット 業種業界を問わず、多種多様な環境でメリットを発揮
「AWC Channel Blanket」は、医療、文教、公共、一般企業と、どのよ 考えています」と佐藤は語ります。
うな設備をお持ちのお客様でもお使いいただけます。 図3は工場ネットワークに「AWC Channel Blanket」を導入する例です。
アライドテレシスは2018年4月、世界初のハイブリッド・ワイヤレスシステム「AWC Channel アライドテレシス株式会社 図2は一般的な企業でハイブリッド・ワイヤレスシステム「AWC Channel 生産ラインに沿って「AWC Channel Blanket」を導入することで、ベル
Blanket」を開発したことを発表しました。一台の無線LANアクセスポイント上でセル方式、ブ マーケティング統括本部 Blanket」を利用する場合の例です。フロア全体を「AWC Channel トコンベアーに合わせて動くセンサーやカメラ、ロボットなどにも無線
ランケット方式を同時に動作させることで得られるさまざまなメリットや開発の背景について、 統括本部長
佐藤 誠一郎 Blanket」で単一チャンネル化することで、スマートデバイスや無線IP LANが導入可能になります。つまり、ファクトリーオートメーションを当社マーケティング統括本部の佐藤 誠一郎に話を聞きました。 電話が移動しても通信は途切れず、安定します。802.11a/b/g/nなどの 無線LAN化しても、途切れることのない安定した無線LAN環境の提供
旧式端末にも対応するため現実的な無線LAN環境を実現できます。 が可能となります。
加えて、高速・大容量が必要なマルチメディアアプリケーション通信に 近年はIoT化にともない、工場の機器もIPを持っているため、ウィルスや
セル方式とブランケット方式の短所を補完し、長所のみを生かす はセル方式のAWCを利用します。従来のセル方式で最適なチャンネ 攻撃の対象となります。「AWC Channel Blanket」に加え、アライドテレル、電波設計、端末収容台数を実現し、802.11ac wave2などを生かし シスの「Secure Enterprise SDN(SES)」を導入することで、外部のセキュ
アライドテレシスではこれまで、無線LANアクセスポイント(AP)のラ ています。 た高速・大容量通信により業務効率を向上できます。 リティアプライアンスと連携したセキュリティを実現します。デバイス側
インナップを拡充し、2016年の夏には自律型無線LAN「Autonomous ブランケット方式はシングルチャンネルです。全ての無線LAN APが これらブランケット方式(AWC-CB)、セル方式(AWC)は、アライドテレ に対策がなくとも無線LAN環境でセキュリティを担保できます。
Wave Contro(l AWC)」をリリースしました。2018年はさらに無線技術 同一のチャンネルを利用します。そのため、ある端末が無線LAN AP シスのマネージメントツールである「Vista Manager EX」で統合管理が その他にも、これからタブレット端末の導入が進んでいく教育現場な
の拡張を推進し、ハイブリッド・ワイヤレスシステム「AWC Channel をまたいで移動してもチャンネル切り替えの時間は発生しません。 可能です。しかも、Vista Manager EXは有線、無線の両方を一元的に どでも「AWC Channel Blanket」を導入することでメリットを享受でき
Blanket」を提供します。 これを「ゼロ時間ローミング」と呼んでいます。電波が途切れることが 管理できますので、異なる管理ツールを用意する必要はありません。 ると佐藤は言います。「教育現場では大量の無線LAN APやモバイル
「アライドテレシス=無線というイメージを持ってもらうために、これ ないため、無線IP電話などの移動端末に向いた方式です。ただし、 「移動端末、とくにIP電話やハンディターミナル、医療器具などをご利 ルーターの持ち込みなど、激しい電波干渉が発生しがちです。AWC
までどこもやっていない、世界で初めての無線LANテクノロジーを開発 全ての端末が単一チャンネルに収容されるため電波が込み合い、 用される場合、これまでは適した無線LANソリューションがあまり世 Channel Blanketの導入で干渉を解消し、シンプルで安定した無線
しています」と佐藤は言います。 スループットが低下しやすく、高速通信・大容量通信には不向きという の中にありませんでした。そこを当社でご提供させていただければと LAN環境をご利用いただけます」
無線LAN APのネットワークには、セル方式とブランケット方式があり、 弱点もありました。 【 図2】 【 図3】
現在提供されている無線LAN APの99%がセル方式です。個々の無線 そこで、アライドテレシスが現在開発をしているのが、ハイブリッド・ ソリューションイメージ ~企業ネットワーク~ ソリューションイメージ ~工場ネットワーク~
LAN APでチャンネルが異なるため、端末が移動するとローミングが生 ワイヤレスシステム「AWC Channel Blanket」です。一台の無線LAN ハイブリッドソリューションを用いた快適無線LANオフィス AWCチャンネルブランケットでローミングレスな生産ライン
じ、パケットロスや遅延が発生します。しかし、移動しない固定の端末 APの中でセル方式とブランケット方式両方の仕組みを動かすことがで ブランケット方式とセル方式の併用により業務に最適化された通信環境を提供! 生産ライン全域を1つのチャンネルでカバー!生産ライン周辺での安定した無線LAN利用を実現します
に関しては、各無線LAN APごとにチャンネルが分かれていて、APごとに きます。「セル方式とブランケット方式の良いとこ取りをしますので、 高速・大容量が必要なマルチメディア SESを導入し外部セキュリティアプライアンスと連携したセキュリティを実現!!フロア全体を単一チャンネル化
アプリケーション通信には つまり…デバイス側にセキュリティ措置が無くとも無線LAN環境側が サーバールーム
近傍端末の通信を同時に提供するため、高速通信・大容量通信に適し あらゆるお客様のニーズにお応えできると考えています」(佐藤) 音声・ビデオ通話が移動しても途切れず安定 AWC(セル方式) セキュリティを担保!11a/b/g/nなどの旧式端末にも対応
SBx8100
最適なチャンネル、電波設計 TQ5403【 図1】 音声などパケットロスにAWC-CB基本特性 (ローミングレスな無線LANソリューション) AWC-CB応用特性(セル設計とのハイブリッドソリューション) シビアなアプリケーションには 端末収容台数
AWC Channel Blanketとは? チャンネ 11ac wave2などを生かし- 5GHz帯を用いた高速/大容量通信 AWC-CB(ブランケット方式) ル
複数台の無線APが仮想的に 固定端末には
1 ( 高速・大容量通信
- 2.4GHz帯ブランケット用システムには不干渉 2.4GH
AWCテクノロジー 単一無線AP化 AWC(セル)
チ z
- AWCによりメンテナンス不要の無線LAN環境を提供 ャン ) TQ5403
TQ5403 ネル11
(セル方式 自律型無線LAN) チ (TQ5403 ャ 2.ン 4Gネ H 3Fル z)
+ 5GHz-36ch TQ5403
6 ( TQ54032.4
2.4GHz GHz) 2F
SBx908 GEN2 数百メ
5GHz ータ
業務用PC 2.4GHz
ー
旧Extricomテクノロジー 5GHz-44chTQ5403 1F
TQ5403 移動端末 ブランケット2
(ブランケット方式 無線LAN) 生産ラインに沿ってAWC-CBを導入するこ 生産ラインB
2.4GHz TQ5403
2.4GHz TQ5403 業務用PC データセンター とで、ベルトコンベアに合わせて動くセン5GHz
5GHz 2.4GHz モバイル端末には Vista Manager EXで無線・有線を サーや カメラ、ロボットなどが導入可能に
2.4GHz TQ5450G3Hz AWC-CB(ブランケット) IP電話 ゲスト端末 シームレスに統合管理 オフィスビル つまり…ファクトリーオートメーションを無線
世界初 AWC Channel Blanket 5GHz 仮想単一AP化により Vista Manager EXでAWC・AWC-CB共に LAN化しても切れない安定した 2.4GHz - ローミングレス = パケットロスなし = 切れない安定した無線環境の実現!! ブランケット1 生産ラインAローミングレスを実現 - 2.4GHz帯を独立して使用することによる、他システム干渉から切り離し チャンネル・電波出力などを自律に最適化 無線LAN環境の提供が可能!テクノロジーの確立! 5GHz - 11a/b/g/n/ac など様々な無線クライアントに対応 (11k/r/vとの大きな差分 )
固定端末にはセル方式、移動端末にはブランケット方式を1台のAPで実現 あらゆるネットワークに自律化・一元化・堅牢化・視覚化を提供
「AWC Channel Blanket」は、アライドテレシスが産学連携での共同 ように複数台の無線LAN APを仮想的に単一化することです。これに 「AWC Channel Blanket」は、2018年5月からβ版ファームウェアのリ いましたが、これからはとくに無線技術の拡張が重要です。有線、無
研究により開発したAWCと、3年前にIPを取得した旧Extricom社の技 よりゼロ時間ローミングを実現。移動端末が動いてもチャンネルは リースを開始し、各ベンダーとのI/O試験なども実施します。さらに、 線、LAN、WANに関わらず、ネットワークを自律化、一元化、堅牢化、
術がベースとなっています。旧Extricom社の持っていたChannel 変わりません。 2018年8月からは、無線LAN APの新製品(AT-TQ5403)をリリースし 視覚化するソリューションを開発・提供していきます。当社では現在、
Blanketの仕組みはハードウェアベースのものでしたが、アライドテレ そして、一台のAPの中でセル方式とブランケット方式両方の無線の ます。AT-TQ5403はセル方式の無線LAN APとしてリリースいたします ワールドワイドで年間約50万台のエッジ・スイッチを販売しています
シスが独自の技術でソフトウェア化することに成功しました。その結 仕組みを動かすことができるため、固定端末にはセル方式(AWC)、 が、2018年10月からはVista Manager EXの追加ライセンスとして が、これを5年後にはその5割、つまり25万台が無線LAN製品ですと
果、一台の無線LAN APでセル方式もブランケット方式も動作させるこ 移動端末にはブランケット方式(AWC-CB)といった割り当てが可能 「AWC Channel Blanket」ライセンスの販売を開始します。ライセンス 言えるようになるよう、積極的に展開していきたいと考えています」と
とが可能となります。 です(図1 AWC-CB 応用特性)。セル方式は5GHz帯、ブランケット方 を購入すればAT-TQ5403でAWC Channel Blanketも利用可能です。 佐藤は今後の展望を語りました。
「AWC Channel Blanket」の基本特性は、図1(AWC-CB 基本特性)の 式は2.4GHz帯と分けることで端末に適した通信方式を提供します。 「アライドテレシスではこれまで有線ネットワークの技術が先行して
2 3
=
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Solution Report 2 Fashionista May, 2018 Vol. 16
無線LAN環境のさまざまな課題を解決する、 図2は端末がどのように接続するかを示しています。複数(この図の場 ダウンリンクの時とは異なり、端末が送信するデータフレームは基本合3台)の無線LAN APが、同一チャンネル、同一BSSIDでビーコンを送 的に複数の無線LAN APが同時に受信します。その中から一番条件の
新世代シングルチャンネル無線技術 信しています。したがって、端末からは区別ができないため1台に見え 良い、うまく受信をできた無線LAN APが、有線LAN側へデータフレーています。端末からの接続要求に対し、最適な無線LAN APだけが接 ムを転送処理します。続応答します。そのために無線LAN APは受信強度などの端末の情報
【 図3】 ダウンリンクのトラフィック
「AWC Channel Blanket」 を共有しています。図3はダウンリンクのトラフィックです。有線LANのスイッチから流れて 最適なAPが
きたデータフレームは最適な無線LAN AP1台のみが受信をして、端末
への送信を行います。同じチャンネルを使っているとは言っても、複
端末への送信を行う
数の無線LAN APが一斉に送信するわけではありません。
世界初のハイブリッド・ワイヤレスシステム「AWC Channel Blanket」で 逆にアップリンクのトラフィックを示しているのが図4です。こちらは
は、一台の無線LANアクセスポイント上でセル方式、ブランケット方式を同時
アライドテレシス株式会社 ● ダウンリンク(AP→端末)のパケットは、最適なAPのみが送信する
に動作させ、しかもそれぞれの方式の長所を生かすために、これまでにない マーケティング統括本部 【 図2】 BSSID共有、接続先選択
技術が使われています。「AWC Channel Blanket」の技術的背景やテクノ Product Integration Engineering部 複数のAPが 【 図4】 アップリンクのトラフィック
ロジーについて、当社マーケティング統括本部Product Integration 部長
瀧 俊志 チャンネル 6 チャンネル 6 チャンネル 6Engineering部 部長の瀧 俊志に話を聞きました。 BSSID=A BSSID=A BSSID=A 端末の送信パケットは
同一チャンネル、同一BSSID(MACアドレス)でビーコンを送信
複数のAPが受信し
チャンネル 6 端末からは個々のAPを区別できない 最適なAPのみが
BSSID=A =1台に見える 転送処理する
● 端末の接続要求に対し、最適なAPのみが接続応答する
無線LAN環境におけるローミングとSticky端末の問題 そのためにAPは端末の情報(受信強度など)を共有する ● アップリンク(端末→AP)のパケットを複数APが受信し、最適なものだけが有線側へ転送される
無線LAN環境を利用する上で多く問題となるのがローミングです。 ング先無線LAN APを探し、再接続します。そのために端末は無線
瀧は無線LANにおけるローミングについて次のように話します。「無線 LAN APをスキャンする必要があるため時間がかかります。また、必ず ブランケット方式のソフトウェア化によりハイブリッド化を実現
LANにとってローミングはなかなか難しい問題です。例えば携帯電話 しも最適な無線LAN APに接続するとは限りません。
の場合、話しながら歩いていると、実際には基地局間で頻繁にローミ それを解決するために開発された高速ローミング方式もあります。 このようにローミングやSticky端末といった無線LANに関する課題を ア化したからこそ、セル方式とブランケット方式のハイブリッド化を実
ングが発生しているわけですが、携帯電話のネットワークは技術的に 802.11k/r/vを使って、端末を特定のAPへ誘導する技術です。しかし、 解消するブランケット方式ですが、デメリットもあります。「ローミング 現できたのです」と瀧は強調します。
とても洗練されているため利用者が基地局の変更に気づくことはまず 端末側にも対応が必要で、多くの非対応端末が稼働している環境で やSticky端末が発生しないことで、高い利便性・安定性を持つことが 「AWC Channel Blanket」はソフトウェアでシングルチャンネルを制御
ありません。ですが、無線LANはそういうわけにはいかない難しい はその効果は大きいとは言えません。 ブランケット方式の特徴ですが、従来のブランケット方式は利用する するため、高価な専用コントローラーは必要ありません。これはコスト
問題がいくつもあるのです」 加えて、Sticky端末の問題もあります。Sticky端末とは受信感度が下 ために高価な専用コントローラーが必要でした。したがってコスト的 の問題だけでなく、ブランケット方式の課題の一つであった拡張性に
無線LANを利用している端末が移動すると、それまでに接続していた がってもローミングしない端末です。端末の通信品質が低下しても、 に割高になってしまいます。そして、同一チャンネルを利用するため、 関する問題も解決します。
無線LANアクセスポイント(AP)から離れるに従って信号強度が弱く ローミングしないため、伝送レート低下やデータの再送が多発します。 端末数が増加した際のスループット低下が避けられないことも課題で 従来のブランケット方式はハードウェアコントローラーによる無線LAN
なります。ある程度のタイミングで近くの無線LAN APに切り替われば 「Sticky端末による本当の弊害は、Sticky端末が存在することで無線 した」と瀧は説明します。 APの直収が必要でした。つまり、コントローラーにポートが16しかな
問題はありませんが、なかなかうまくいかないケースがあります。 ネットワーク全体の通信品質が低下することです。片側一車線の道路 そこで、ブランケット方式(シングルチャンネル)の長所を最大限に生 ければ16台しか無線LAN APを置くことができませんでした。無線LAN
「それは、接続先の無線LAN APを、端末が自分で選んでいるからとい で遅い車が一台いるとみんな待たなければならない状況と同じです」 かしつつ、短所を抑え、しかもセル方式(マルチチャンネル)の持つコ APの台数を増やすためにはコントローラーをもう1台買わないとなら
う根本的な問題があります」と瀧は言います。レガシー方式のローミ と瀧は言います。 ストパフォーマンスの高さを取り入れたものが、新世代シングルチャン なかったわけです。
ングでは、端末自身が受信レベルの低下などを検出し、自分でローミ ネル無線技術「AWC Channel Blanket」です。 「AWC Channel Blanket」の管理システム(コントローラー)は「Vista
ブランケット方式とセル方式の良いところを取った「AWC Channel Manager EX」です。ネットワーク上の無線LAN APを検出して設定プロ
シングルチャンネル Blanket」は、アライドテレシスの持つEthernet高速化や低レイテンシ
ファイルを適用し、無線LANを構築することから、情報収集や構成の最
ローミングもSticky端末も発生しない 化、無線LAN AP組み込みハードウェアの高速化などの技術革新を背 適化、情報の可視化、無線LAN AP間の情報同期をオーガナイズすると
無線LANのネットワーク方式には、セル方式(マルチチャンネル)とブ 【 図1】 ネットワーク方式のちがい 景に開発されました。 ころまで、ソフトウェアであるVista Manager EXが役割を担います。ポー
「従来はハードウェアで実装していたブランケット方式の仕組みをソフ トではなくIPネットワークで無線LAN APを制御するためポート数などの
ランケット方式(シングルチャンネル)があります。 セル方式(マルチチャンネル) ブランケット方式(シングルチャンネル) トウェア化したことが大きな技術革新と言えると思います。ソフトウェ 制限はありませんし、ユーザートラフィックの転送にも関与しません。
マルチチャンネルの場合、無線LAN APはそれぞれ違うチャンネルを利 無線APコントローラー 無線APコントローラー
用しており、端末が無線LAN APを選んでローミングします。しかし、
シングルチャンネルは無線LAN APが単一のBSSID(MACアドレス)を さまざまな場面で適用可能な「AWC Channel Blanket」
共有しているため、端末はネットワーク全体を一台の無線LAN APとし
無線AP 無線AP
て認識しています。無線LAN側が常に最適なAPを選ぶ方式ですので、 BSSID-A BSSID-C 無線AP 無線AP 無線AP もちろん、シングルチャンネルですので、ゼロ時間ローミングやチャン リティーも必要な端末は、5GHz帯でシングルチャンネル、もしくはマ
チャンネル-A チャンネル-C BSSID-X
利用者も再接続を認識できません(図1)。 無線AP チャンネル-A ネル設計不要というメリットもあります。スループットについてもハイ ルチチャンネルで802.11k/r/vを利用するといった選択肢もあります。
BSSID-B
ブランケット方式(シングルチャンネル)は、すべての無線LAN APが単 チャンネル-B ブリッド方式のため、高速・大容量通信が必要な場合には、同じ無線 「AWC Channel Blanketは、2018年10月からのVista Manager EXの
一のBSSIDを利用するため「ゼロ時間ローミング」であり、Sticky端末が 再接続不要 LAN APでマルチチャンネルを利用することができます。 追加ライセンスとしての提供を目指し、さらに多くのメリットをお客様
再接続 再接続
動作原理上発生しません。セル方式(マルチチャンネル)がローミング 複数のAPが同一のチャンネルを利用 例えば、高度なモビリティーが必要なPOS端末やVoIP端末などには へ提供するために、現在もブラッシュアップを続けています。シングル●
やSticky端末対策を必要とするのに対し、これは大きなメリットです。 ● 一般的な無線ネットワーク ● BSSIDを共有するため、無線端末は 2.4GHz帯をシングルチャンネルで運用し、スループット重視でモビリ チャンネル自体の技術改良とハイブリッド方式による用途の拡大に
●
ここでいったん、シングルチャンネルの無線がどのように動作するの 無線APはそれぞれ違うチャンネルを利用 ネットワーク全体を一台のAPとして認識端末がAPを選んでローミング(移動) ティー要求の低いPC端末は5GHz帯のマルチチャンネルに収容すると よって、お客様の無線LAN環境構築、運用のお手伝いをさせていただ● ● 無線LAN側が常に最適なAPを選ぶ
かを見てみましょう。 いった使い分けもできます。電子カルテ端末などのスループットもモビ ければと思います」と瀧は今後の展望を話しました。
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Allied Telesis with Products Fashionista May, 2018 Vol. 16
モバイル端末も固定端末も
自由自在!
AWC-CB対応ハードウェア
世界初のハイブリッド無線LAN技術
セル方式&ブランケット方式の両使いを可能にする AWC Channel Blanket AT-TQ5403
セ ル 方 式・ブ ラ ン ケ ット方 式・ハ イ ブ リッド 方 式 の 比 較 主 な 特 長
パケットロスや遅延にシビアなIP電話、医療システム、ファクトリーオートメーションなどの IEEE 802.11ac wave2対応※1 高速ローミング(IEEE 802.11k/r/v)対応※1
ネットワークに最適なハイブリッド・ワイヤレスシステム環境を提供 高速な無線通信を実現する11acのwave2に対応しています。無線端末 多くのAPを設置する環境では、無線端末の移動によりローミングが発
の位置を推定するビームフォーミング機能により、特定方向に電波を届 生し、パフォーマンス低下や通信不具合が発生することがあります。
ハイブリッド・ワイヤレスシステム
セル方式 ブランケット方式 けやすくなります。 標準化された高速ローミング(IEEE 802.11k/r/v)機能は、電波レベルAWC Channel Blanket
~個々の無線APチャンネルが異なる~ ~全ての無線APチャンネルが同一~ またMU-MIMOは、APから複数端末への送信を同時に処理しますので、 が下がった無線端末に対して、他のAPに接続するよう促すことで快適な
~セルとブランケットの融合~
限られた無線資源を有効に活用しつつ、快適な通信環境を実現します。 ローミング環境を提供します。
パケットロスや遅延がローミング時に発生する 単一チャンネルでローミング・電波干渉なし 単一チャンネルでローミング・電波干渉なし
⇒ 移動端末には不向き ローミングのパケットロスや遅延はない ローミングのパケットロスや遅延はない 3-Radio搭載 統合集中管理
⇒ 移動端末には最適 ⇒ 移動端末にも最適に運用 2.4GHz帯用にひとつ、5GHz帯はW52/W53帯用と、W56帯用の2つのラ AWC(Autonomous Wave Control)テクノロジーによる無線の集中管理に
ジオを搭載しました。3つのラジオを同時にご利用いただくことが可能 も対応、導入前検証コストを低減します。さらに導入後も、外来波の影
となりますので、トータルのスループットが向上します。また、3つの無 響や環境の変化に自動的に対応し、無線環境を最適な状態に保ちます。
線回路が多数の無線端末をバランスよく処理することも可能です。 AWC-CB(Channel blanket)対応
AT-Vista Manager EXにより管理された複数のAT-TQ5403を仮想的に
一台のAPとして単一チャンネルを提供します。この単一チャンネルに
全端末が単一チャンネルに収容される
最適な収容数により高速無線通信 電波が混み合いスループットが低下 最適な収容数により高速無線通信 より、ローミング、スティッキー端末などの問題を解消します。
⇒ 固定端末には最適 ⇒ 固定端末には不向き ⇒ 固定端末にも最適に運用 また、単一チャンネルの問題であったチャンネル内の同時通信もご利
他方式製品との比較 用の状態により可能となります。更に、セル方式との同時利用が可能で
× AWC-CBが途切れないセル間で あるため、無線端末やご利用の環境に適した無線LANを提供します。ローミングレスローミング発生ローミングレス 環境を実現 ※1:無線端末がこれらの機能に対応している必要があります。
▲ チャンネル設定不要!AP追加・削除で ▲ チャンネル設定不要 ネット ワ ー ク 管 理 ソ フトで 快 適 に 管 理再設定 しかし、AP自体への 自動設定・復旧でメンテナンスフリー 設定は必要(手動) 自律した運用 AT-Vista Manager EXは、有線LAN※2と無線LAN※3の一括管理を可能と
¥ ×高価な専用コント 1APでセル方式& するネットワーク管理ソフトウェアです。汎用無線APが ローラー ブランケット方式の多数ラインナップ &チャンネル 無線ネットワークの管理では、AWC(電波出力および無線チャンネルの
コストパフォーマンス 専用APが必要 同時使用が可能 セル方式 ブランケット方式
自動調整)にも対応するため、常に最適な電波環境をメンテナンスフ
リーで維持します。フロアレイアウトの変更や外来波の影響も考慮する
AWC-CB基本特性 AWC-CB応用特性 固定端末には
- 5GHz帯を用いた高速/大容量通信
複数台の無線APが仮想的に - 2.4GHz帯ブランケット用システムには不干渉 AWC(セル) 機能に加え、最大1,000台のAPを集中管理することができます。- AWCによりメンテナンス不要の無線LAN環境を提供
ローミングレスな 単一無線AP化 TQ5403 セル設計との AWC-CBライセンスにより、複数のAT-TQ5403などの対応機種を仮想
無線LANソリューション ハイブリッドソリューション
TQ5403 単一APとして利用するチャンネルブランケットを提供します。このチャン
5GHz-36ch TQ5403
2.4GHz ネルブランケットによりローミングのない無線LANを実現します。 ※2:当社の提供しているAMF対応スイッチやルーター /UTMをご利用の場合となります。
5GHz ※3:拡張ライセンスのご購入が必要となります。
2.4GHz
TQ5403 5GHz-44ch
TQ5403 移動端末
業務用PC
2.4GHz TQ5403
2.4GHz TQ5450G3Hz モバイル端末には 業務用PC 主 な 製 品 仕 様
5GHz 2.4GHz AWC-CB(ブランケット)
2.4GHz TQ5450G3Hz IP電話
5GHz 仮想単一AP化により - ローミングレス = パケットロスなし = 切れない安定した無線環境の実現!! ゲスト端末 無線部 有線部
2.4GHz ローミングレスを実現 - 2.4GHz帯を独立して使用することによる、他システム干渉から切り離し 5GHz - 11a/b/g/n/ac など様々な無線クライアントに対応 (11k/r/vとの大きな差分 ) 準拠規格 IEEE 802.11a/b/g/n/ac (wave2対応) LAN1: 10/100/1000BASE-T (PoE-IN, RJ45コネクター)
周波数帯域 2.4GHz/5GHz(W52, W53)/5GHz(W56) LAN2: 10/100/1000BASE-T (RJ45コネクター)
ストリーム方式 2 X 2 MU-MIMO
今 後 の リ リ ー ス 計 画 サポート機能最大通信速度 11Mbps (802.11b)
バンドステアリング、QoS、高速ローミング(IEEE 802.11k/r/v)、VLAN
54Mbps (802.11a/g)
2018年5月~ 2018年8月~ 2018年10月~ (VAP(2.4GHz/5GHzについてそれぞれ推奨5個以内)/ダイナミック
400Mbps (802.11n, 40MHz, 256QAM)
P h a s e 1 P h a s e 2 P h a s e 3 VLAN)、WPA/WPA2パーソナル、WPA/WPA2エンタープライズ、WDS 867Mbps (802.11ac, 80MHz)
(WPA-PSKによる暗号化)、エコLED、エアタイムフェアネス、AWCによる
β版ファームウェアリリース 新製品リリース(AT-TQ5403) AWC-CBフィーチャーライセンス リリース 集中一括管理
● 各ベンダーとのI/O試験 AWC-CB対応ハードウェア Vista Manager EXの追加ライセンスとして
● βカスタマーサイトでの実地検証 AT-TQ5403シリーズ一般販売開始 AWC-CBライセンス一般販売開始 ※AT-TQ5403の外観および仕様は予告なく変更される場合があります。
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Expert’s Voice Allied Telesis Vol.
ゲーム理論を用いた Fashionista
アライドテレシス|コミュニケーションマガジン
無線制御技術と共同研究の背景 16
アライドテレシスが今回発表したハイブリッド・ワイヤレスシステム「AWC Channel Blanke(t AWC-CB)」
は、1台の無線LANアクセスポイント上で、セル方式とチャンネル・ブランケット方式を同時に動作させる世界 京都大学大学院 May, 2018情報学研究科 守倉研究室 准教授
初の仕組みです。ゲーム理論を用いたAWC(Autonomous Wave Control)の自動制御技術について、
共同研究を行った京都大学大学院 情報学研究科 守倉研究室の山本高至准教授にお話を聞きました。 山本 高至氏
干渉とループが問題となる無線環境をいかに最適化するか 世界初ハイブリッド無線LANとは
■京都大学大学院 情報学研究科 守倉研究室の山本高至准教授は、アライドテレ スポイント(AP)やモバイルルーターなどの影響により、通信ができないもしくは ̶次世代無線LANアクセスポイントAT-TQ5403が実現した、世界初セル&ブランケット ハイブリッド方式̶
シスとの共同研究を始めた背景について次のように話します。「東日本大震災の 通信品質が著しく低下するといったことも起こります。
直後、2011年から共同研究を始めました。災害時に避難所などで無線に関する専 通信品質が悪くなる理由はさまざまですが、そのうちの1つがAP間の干渉による
門知識がなくても早急にライフラインである無線LANを構築するにはどうしたら ものです。こうした際の解決方法としては、混んでいるチャンネルから空いている [Solution Report 1] 世界初!セル&ブランケット ハイブリッド方式
良いだろうかというところから、アライドテレシスと共同研究を開始しました」 チャンネルへ変更するということが考えられます。しかし、実は難しい問題があり 「AWC Channel Blanket」の開発背景とそのメリット
ゲーム理論とは、複数の意思決定主体がそれぞれ最適化を行う状況を議論するた ます。それはチャンネル変更のループです。
●アライドテレシス株式会社
めの理論です。経済学などでは昔からよく使われている理論で、例えば、各国の 「複数のAPがそれぞれ最適化を求めてチャンネルの変更を行うと、変更がループ マー ケテ ィン グ統 括本 部 統括 本部 長 佐藤 誠一郎 ........P2
利益は、自国だけでなく他国の行動に依存しています。自国の行動のみ変更可能 してしまい、収束しないという問題が起こります。このような問題の解決にどのよ
ですが、ではどのような行動をとるべきかという議論の枠組みに使われます。 うに取り組んでいくかということで、私たちはゲーム理論に着目してきました」 [Solution Report 2] 無線LAN環境のさまざまな課題を解決する、
無線LAN環境には、さまざまな環境要素が影響します。自分の管理しないアクセ (山本准教授) 新世代シングルチャンネル無線技術「AWC Channel Blanket」
ゲーム理論による自律型無線LAN「AWC」の実現 ●アライドPro duc テレシス株式会社 マーケティングt Int egra tion Eng inee ring 部 部 統括本部長 瀧 俊志 ........P4
■ゲーム理論に基づく無線制御では、APの無線電力調整とチャンネル割り当てによ 図2の右の図は、それぞれのAPが、干渉する面積が最も小さくなるようにチャンネ [Allied Telesis with Products] モバイル端末も固定端末も自由自在! 世界初のハイブリッド無線LAN技術
り、それぞれのAPから信号を受信できる範囲の干渉を測定し、その結果により調 ルを変更し、最終的に収束した状態を示しています。
整・変更します。この調整・変更は有限回数で必ず収束することを、守倉研究室で これらの無線電力調整とチャンネル割り当てについて山本准教授は、「従来であれ セル方式&ブランケット方式の両使いを可能にするAWC Channel Blanket ........P6
はゲーム理論を用いて数学的に証明しています。まず、無線電力調整についてです。 ば、サイトサーベイを行い、人が測定器を持って歩いて、無線電力とチャンネルを [Expert’s Voice]
図1の左の図は送信電力が最大の状態、APを設置した初期状態を示しています。こ 決定していたわけですが、それをAPの観測情報のみに基づいて自動的に設定でき ゲーム理論を用いた無線制御技術と共同研究の背景
の図では送信電力は真ん中あたり(濃い青色の部分)でオーバーラップしています。 ることが共同研究の大きな成果です」とポイントを話します。 ●京都大学大学院 情報 学研 究科 守 倉研 究室 准教 授 山本 高至氏 ........P8
このように、それぞれのAPから信号を受信できる範囲がオーバーラップしている
【 図1】 サイトサーベイによらない無線電力調整
状態では干渉を起こすだけですので、できるだけオーバーラップを少なくする必
要があります。つまり、図1の右の図のような状態へ持っていきます。
そのため、各APは少なくとも1つの他のAPのカバレッジ内に居るようにと制約条
件を付けて、それぞれのAPの送信電力を下げていきますと、必ず収束するという
ことが確認できました。 無線電力低減条件:各APは、少なくとも1つの APの観測情報のみに基づきカバレッジホール
次にチャンネル割り当てについてです。図2の左の図は、チャンネルをランダムに 他のAPのカバレッジ内 を生じさせずオーバーラップ低減
割り当てた状態です。赤色、青色、緑色の3色で3つのチャンネルを表しています。 【 図2】 チャンネル割り当て Autonomous Wave Control
複数の部分でチャンネルのオーバーラップが発生していることが分かります。この
オーバーラップの面積が小さくなるようにチャンネルを変更します。しかし、各AP
が周辺のオーバラップが小さくなるようにチャンネルを変更すると、必ずしもチャ
ンネルの変更が収束するとは限りませんが、研究はこのようなチャンネルの変更
が、カバレッジの大きさが異なっていたとしても有限回数で収束することを、ゲー オーバーラップ面積が最も小さくなるチャンネルを各APが順次選択。各APのカバレッジが異なる場合で
ム理論を用いて数学的に証明しています。 も有限回数で収束。ゲーム理論を用いて数学的に証明。IEEE主催の国際会議で発表済。
シングルチャンネル方式も含めたAWCによる最適化も視野に
■そして2018年、これまでの共同研究成果に加えて、新たな成果が生まれました。 ており、チャンネル・ブランケット方式も複数共存します。チャンネル・ブランケッ
それが、チャンネル・ブランケット方式(シングルチャンネル方式)を含めたチャン ト方式のチャンネルもシステム外の干渉を避けてチャンネル割り当てをすること
ネル割り当てです。「これまでの共同研究の成果である無線電力調整・ゲーム理 が可能です」(山本准教授) Channel Blanket
論に基づくチャンネル割り当てと、アライドテレシスの持つセル方式とチャンネル・ このチャンネル・ブランケット方式も含めたAWC-CBによる最適化は対象製品であ
ブランケット方式両方を同時設定できるという技術を組み合わせることで、新た るAT-TQ5403のリリース後に実装される予定で、これによりゲーム理論に基づく
な成果が生まれました」と山本准教授は話します。例えば、セル方式(5GHz帯) 最適な無線環境の構築、運用がさらに進むことになります。
のチャンネルをAWCにより自動調整しながら、チャンネル・ブランケット方式 今回の研究成果も含め、京都大学 守倉研究室ではゲーム理論を用いた数学的証
(2.4GHz帯)の方でも無線電力調整を行うといった、同時制御が可能となります。 明をIEEE主催の国際会議などでも発表しています。「今後も研究を続け、アップ
「各APはセル方式とチャンネル・ブランケット方式の複数インターフェイスを備え デートしていきたいと思います」と山本准教授は語りました。
〒141-0031 東京都品川区西五反田7-21-11 第2TOCビル TEL 03-5437-6000(大代表)
http://www.allied-telesis.co.jp/
●CentreCOM、SwitchBlade、Secure EnterpriseSDN、AMFramework、VCStack、EPSRing、LoopGuard、AlliedView、AT-Vista Manager、AT-VA、AT-UWC、Allied Telesis Unified Wireless Controller、
EtherGRID、Envigilant、Net.Service/ネット・ドット・サービス、Net.Cover、Net.Monitor、 Net.Assist、アライド光は、アライドテレシスホールディングス(株)の登録商標です。 ●その他の会社名、商品名は、各社の商標
または登録商標です。 ● 記載事項は2018年5月現在の内容です。内容は改良等のため予告なく変更される場合があります。 ●記載されている内容を許可なく使用、複製、複写、改変、加工、転載等することを禁じます。 CO044-LO1.0/1805-05SE-SS