1/3ページ
カタログの表紙
カタログの表紙

このカタログをダウンロードして
すべてを見る

ダウンロード(1.4Mb)

石川式擂潰機のソルトミリング法への応用

事例紹介

単なる擂潰(すりつぶし)ではなく、ソルトミリング法を応用してさらなる微粒子化の検討を行った

■概要
D18S型石川式攪拌擂潰機を用いて100nm程度のフタロシアニン有機顔料のより一層の微細化をソルベントソルトミリング法で可能か検討した。
電子顕微鏡写真映像から、D18S型石川式攪拌擂潰機を用いて有機顔料をソルベントソルトミリング法より微細化できることが証明された。

■考察
ソルトミリングは、微粒子のNaCLを用いて有機顔料を削り微細化する手法である。ソルトミリングで有機顔料が微細化すると同時に、有機顔料が再び成長する。望ましくは、微細化工程において、温度の管理が重要となる。
ソルトミリング手法で、石川式攪拌擂潰機を用いることで有機顔料の微細化が可能と判断できる。石川式攪拌擂潰機を用いることにより、小スケールで、洗浄も簡単で、ソルトミリングによる有機顔料の微細化検討を実現できると思われる。鉢の温度制御可能な機種も株式会社石川工場で開発されており、小スケールでのソルトミリング法で、有機顔料の微細化研究用途に応用可能と考えられる。

関連メディア

このカタログについて

ドキュメント名 石川式擂潰機のソルトミリング法への応用
ドキュメント種別 事例紹介
ファイルサイズ 1.4Mb
取り扱い企業 株式会社石川工場 (この企業の取り扱いカタログ一覧)

この企業の関連カタログ

このカタログの内容

Page1

ソルベントソルトミリングによる有機顔料の微細化 株式会社 石川工場 1.実験概要) D18S 型石川式攪拌擂潰機を用いて 100nm 程度のフタロシアニン有機顔料のより一層の 微細化をソルベントソルトミリング法で可能か検討した。 電子顕微鏡写真映像から、D18S 型石川式攪拌擂潰機を用いて有機顔料をソルベントソルト ミリング法より微細化できることが証明された。以下、詳細を記載した。 2.テスト内容 2-1.使用設備 石川式攪拌擂潰機 D18S D18S 仕様 磁器鉢 機械の外形寸法 杵タイプ 形式 かき棒 重量(kg) /本数 内径 深さ 使用容積 ⾧さ 幅(mm) 高さ (mm) (mm) (ℓ) (mm) (mm) D18S 203 114 1 440 285 470 防塵2 有 30
Page2

2-2.使用材料 材料 製造会社 その他 Heliogen Blue EH2934(D7115F) BASF社製 100 nm位 オシオミクロンT-0         赤穂化成株式会社製  平均粒径 10μm Diethylene Glycol 富士フイルム和光純薬(株) 2-3.テスト組成 材料 試料量(gr) Heliogen Blue EH2934(D7115F 14 オシオミクロンT-0  70 Diethylene Glycol 46 2-4.実施プロセス詳細 ①D18S 磁器乳鉢の中に Heliogen Blue とオシオミクロンを投入し 20 rpm で攪拌しながら Diethylene Glycol を添加する。 ②ダフ(Heliogen Blue,オシオミクロン, Diethylene Glycol )が満遍なく擂潰できるように オシオミクロンを 10 gr 追加、更に 10 gr ずつ 2 回投入。トータル 30gr を追加。 ③回転数を 30 rpm に変更し満遍なく擂潰できるようになった。 ④1 時間後 ダフ温度 33.2 度、2 時間後 ダフ温度 33.5 度 Diethylene Glycol が蒸発 するに従って、ダフも堅締りしたため Diethylene Glycol 1 ミリリットル追加。4 時間後 ダフ温度 37 度攪拌擂潰ストップ。 ⑤60 度のお湯にダフを入れ、一昼夜放置。 ⑥7φ2 番で濾過。水で何度もダフを洗浄しダフから NaCL を除去する。実際の作業は、以 下の通り実施した。 洗浄ケーキにひび割れが起きたらヘラでならしながら、より脱水を進めた。水をロートにた っぷり入れて更に洗浄を進めた。ケーキがひび割れるまで濾過したら、ケーキを 600 ミリ リットルのお湯の中に入れて攪拌し、再び、濾過、同様の洗浄を3回繰り返し、NaCL をダ フから除く。
Page3

⑦ 濾過されたダフをアルミフォイル上にのせ、80度の乾燥機で、一昼夜乾燥した。 2-2.結果 微細化の程度を測定するために、サンプルを透過型電子顕微鏡で観察した。 結果を、写真―1に示す。 処理前 処理後 処理前 100nm から処理後 50nm 程度に微細化することができた。 3.考察 ソルトミリングは、微粒子の NaCL を用いて有機顔料を削り微細化する手法である。 ソルトミリングで有機顔料が微細化すると同時に、有機顔料が再び成⾧する。望ましくは、 微細化工程において、温度の管理が重要となる。 ソルトミリング手法で、石川式攪拌擂潰機を用いることで有機顔料の微細化が可能と 判断できる。石川式攪拌擂潰機を用いることにより、小スケールで、洗浄も簡単で、ソルト ミリングによる有機顔料の微細化検討を実現できると思われる。 鉢の温度制御可能な機種も株式会社石川工場で開発されており、小スケールでのソルト ミリング法で、有機顔料の微細化研究用途に応用可能と考えられる。 以上