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「目標設定しているだけで具体的な施策を行えない」を脱する方法や実施ステップを解説
多くの製造工場では、年度ごとや四半期ごとに目標を設定し、
目標を達成するための施策を行っていると思います。
しかし「毎年、同じ目標をなんとなく繰り返している」
「目標を設定するだけで、具体的な施策を行えていない」
「努力しているのに、目標が達成できない」
という悩みを持っている方も多いのではないでしょうか。
そのような悩みを持った方に向けて、製造工場での目標設定の意義や目標
設定の例、目標を達成するためのステップやポイントについて解説します。
目標設定の例にも触れておりますのでぜひ参考にしてください。
目次
1.製造工場での目標設定の意義
(1)なぜ目標設定をするのか
(2)製造工場での目標設定の例
①生産性の向上を目的とした目標設定
②労働環境の整備を目的とした目標設定
2.製造工場の目標を達成するための4ステップ
(1)ステップ1:現状の課題を知り、何を改善すべきか特定する
(2)ステップ2:目標を設定する
(3)ステップ3:目標達成に向けた施策を行う
(4)ステップ4:目標の達成結果を確認し、次の目標を設定する
3.製造工場の目標を達成するためのポイント
(1)製造工場の見える化を行う
(2)設備による自動化・省力化を行う
(3)設備のメンテナンスやリプレースを行う
【関連キーワード】
目標設定、KPI、工場、生産性、達成、工場差異、原価率、労働生産性、稼働率
スマート、smart、見える化、自動化、省人化、サポタス、メンテナンス、保全
保守、JSS、株式会社FAプロダクツ、FAP、Team Cross FA、TXFA
このカタログについて
ドキュメント名 | 製造工場の目標設定とは?達成のためのステップやポイント |
---|---|
ドキュメント種別 | 製品カタログ |
ファイルサイズ | 1.7Mb |
取り扱い企業 | 株式会社FAプロダクツ (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
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このカタログの内容
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製造工場の目標設定とは?達成のためのステップやポイントを解説
株式会社 FA プロダクツ 植地 祐奈
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製造工場の目標設定とは?達成のためのステップやポイントを解説
多くの製造工場では、年度ごとや四半期ごとに目標を設定し、目標を達成するための施策を
行っていると思います。しかし、「毎年、同じ目標をなんとなく繰り返している」「目標を設
定するだけで、具体的な施策を行えていない」「努力しているのに、目標が達成できない」
という悩みを持っている方も多いのではないでしょうか。
今回は、そのような悩みを持った方に向けて、製造工場での目標設定の意義や目標
設定の例、目標を達成するためのステップやポイントについて解説します。
目次
1.製造工場での目標設定の意義
(1)なぜ目標設定をするのか
(2)製造工場での目標設定の例
①生産性の向上を目的とした目標設定
②労働環境の整備を目的とした目標設定
2.製造工場の目標を達成するための 4 ステップ
(1)ステップ 1:現状の課題を知り、何を改善すべきか特定する
(2)ステップ 2:目標を設定する
(3)ステップ 3:目標達成に向けた施策を行う
(4)ステップ 4:目標の達成結果を確認し、次の目標を設定する
3.製造工場の目標を達成するためのポイント
(1)製造工場の見える化を行う
(2)設備による自動化・省力化を行う
(3)設備のメンテナンスやリプレースを行う
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1. 製造工場での目標設定の意義
(1) なぜ目標設定をするのか
まずは、製造工場でなぜ目標設定をしなければならないのかを考えてみましょう。工場に
おいては、製造原価を下げる、生産量を増やす、不良を減らすといった生産性の向上が重
要なテーマです。しかし、何の目標設定もなく生産を続けていては、生産性を向上させる
どころか、現状維持するだけでも精一杯になり、いずれは他の企業との競争に敗れてしま
うでしょう。適切な目標設定をすることで、生産性を向上させるためには何をすべきかが
明確になり、具体的なアクションを起こせるようになります。生産性の向上を継続的に実
現できれば、製造業としての競争力が増していくでしょう。また、生産性の向上以外に
も、労働環境の整備を目的とした目標設定をしている工場は多いでしょう。きれいに清掃
されて、事故の危険性のない安全な工場で働くことは、従業員が安心かつ充実した働き方
をするためには重要なことです。
(2) 製造工場での目標設定の例
① 生産性の向上を目的とした目標設定
生産性の向上を目的とした目標は、次のような視点を基に立案されます。
• 製造原価の目標に対する実績製造原価の割合を見る「原価率」
• 目標とする作業工数に対する実績作業工数の割合を見る「工数差異」
• 製造開始から完了までの期間を表す「製造リードタイム」
• 生産能力に対する実際に生産した量の割合を見る「稼働率」
• 生産数に対する不良数の割合を見る「不良率」
• 従業員 1 人当たりが生み出した成果を見る「労働生産性」
② 労働環境の整備を目的とした目標設定
労働環境の整備を目的とした目標は、次のような視点を基に立案されます。
• 清掃によって工場内をきれいに保つ
• 製造時に利用する機材や材料の置き場所を整理整頓する
• 事故に発展しそうな危険な作業を見つけて改善する
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2. 製造工場の目標を達成するための 4 ステップ
では、次に、製造工場が目標を達成するために必要な手順をご紹介します。
ここでは、大きく 4 つのステップにわけました。一緒に見ていきましょう。
(1) ステップ 1:現状の課題を知り、何を改善すべきか特定する
まずは工場の何が課題なのかを明確にしていきます。過去の実績数値や工場内の見回り、
従業員からのヒアリングなどから課題を抽出して、特に重要な改善すべき課題を特定して
いきましょう。現状の課題を知るという観点では、生産管理システムや IoT 機器の導入
によってデータ収集と見える化を行うと、より鮮明に課題が浮き彫りになります。
(2) ステップ 2:目標を設定する
ステップ 1 で特定した改善すべき課題に対する目標を設定します。目標設定において
は、「SMART」と呼ばれる 5 つのポイントを意識することをおすすめします。
• S(Sprcific):具体的である
• M(Measurable):評価測定ができる
• A(Achievable):実現可能である
• R(Resultoriented):本当に必要な目標である
• T(Time-bound):期限が設定されている
「SMART」に該当しない曖昧な目標や、結果の測定ができないような目標を設定してし
まうと、施策が本質から外れて、目標達成のためのモチベーションが上がらなくなる危険
性があります。「SMART」を意識すれば的確かつ効果の高い目標設定ができるため、ぜ
ひ参考にしてください。
(3) ステップ 3:目標達成に向けた施策を行う
目標が設定できれば、目標達成に向けた施策を行っていきます。ここでのポイントは、目
標にも優先順位をつけて、特に課題が大きく重要な目標からリソースを割いて施策を行う
ことです。全ての目標を同時進行で進めようとすると、リソースが分散してしまって進行
スピードが遅くなってしまいます。また、重要度は低いけれどもすぐに着手できる目標を
優先してしまい、重要だけれども達成に手間のかかる目標が後回しになってしまう可能性
があります。生産性の向上に関わる目標は、生産ラインの大幅な見直しや設備投資を行う
など、時間も手間もかかる場合が多いため後回しになってしまいがちですが、優先度を決
めて取り組むことで、目標達成に向けた施策を確実に行うことができるでしょう。
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(4) ステップ 4:目標の達成結果を確認し、次の目標を設定する
目標を立てる時には期限を決めておき、目標の達成結果を確認します。目標が未達成だっ
た場合も、達成できた場合も、しっかりと結果の分析をして次の目標達成に活かしましょ
う。目標は一度設定して終わりではなく、目標設定と施策を繰り返すことで継続的に工場
を改善し続けることができます。また、目標の達成結果の確認は、最終期限に一度だけ行
うのではなく、定期的に途中経過を確認することをおすすめします。目標の達成状況を途
中で確認することで、現在実施している施策が間違っていれば軌道修正することができま
す。
3. 製造工場の目標を達成するためのポイント
ここでは、生産性向上の観点から、製造工場が目標を達成するためのポイントを解説して
いきます。
(1) 製造工場の見える化を行う
工場での生産状況を生産管理システムや IoT 機器によるデータ収集で見える化すれば、
工場の課題を見つけて適切な目標設定をするために役立ちます。また、目標の達成状況を
把握することができるので、目標を達成しようと頑張っている従業員のモチベーションア
ップにもつながります。例えば、精密機器や計測機器を製造する株式会社島津製作所で
は、設備からの生産実績データを収集して見える化することで、生産性の悪い工程を瞬時
に把握できるようになり、改善をすることで生産性を 15%もアップさせることができま
した。また、従来は個々の作業者の頭の中にしかなかった課題が見える化によって職場全
体に共有できるようになり、改善に対するモチベーションが向上しました。
(2) 設備による自動化・省力化を行う
生産性の向上に関する目標設定をしたときに、考えていただきたいのが設備の導入による
生産ラインの自動化や省力化です。製造工場の生産性を大きく向上させるためには、人の
作業をロボットなどの設備で置き換えるのが非常に効果的です。ロボットは人のように疲
れたりすることもなく、一定のスピードで長時間稼働し続けるので、安定した生産をする
ことができます。
また、不良の発生を抑えるという観点からも、作業者によるばらつきやミスの影響を受け
ないように自動化することは効果的です。例えば、金属加工品を製造する株式会社ヨコタ
コーポレーションでは、工作機械からの部品取り出し作業にロボットを導入して自動化す
ることで、生産性を向上させました。従来は 2 名の従業員が作業をしていましたが、自
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動化によって 20%以上の生産性向上を実現するとともに、生産数のバラつきを抑え、24
時間稼働ができるようになるというメリットを得ました。
(3) 設備のメンテナンスやリプレースを行う
日本の工場では、20 年以上経った設備が、今でも現役で稼働していることが珍しくあり
ません。そのような老朽化した設備は、頻繁に停止したり、不具合が発生したりするなど
して生産性を向上させる上での障害となっている可能性があります。老朽化した設備以外
でも、定期的なメンテナンスを怠ると設備が停止してラインがストップするリスクがある
ため、設備管理は非常に重要です。設備のメンテナンスを行う、老朽化した設備のリプレ
ースによって生産性を向上させることが、目標を達成するためのポイントであると言える
でしょう。
今回は、製造工場での目標設定の意義や目標設定の具体例、目標を達成するための 4 つス
テップやポイントを解説してきました。目標設定と目標達成のための施策を繰り返すこと
によって、製造工場の生産性は大きく向上し、競争力を高めていくことができます。本記
事を参考に、改めて自社の目標設定を見直していただきたいと思います。株式会社 FA プ
ロダクツでは、製造工場の目標を達成するために役立つ自動化設備のコンサルティング
や、設備のメンテナンス及びリプレースのサービスを提供しています。目標をなかなか達
成できないとお悩みの際には、お気軽に株式会社 FA プロダクツへご相談ください。
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社名:株式会社 FA プロダクツ(FA Products Inc.)
Web サイト:https://jss1.jp/
所在地:
つくばベース 茨城県土浦市卸町 2-13-3 TEL: 050-1743-0310 E-mail: jss_sales@jss1.jp
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