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コラム_ものづくりの現場改善

その他

生産現場における各種の問題を解決する改善方法について解説いたします。

ものづくりの現場に課題はつきものですが、いざ現場を改善するとなるとどこから手をつけていいかわからないという方も多いのではないしょうか? このコラムでは企業の仕組みづくりなどを支援している「ものづくりテラス」代表の林 芳樹(はやし よしき)さんが現場改善のノウハウを伝授します。第一回目のテーマは、「問題点、改善ポイントを顕在化させる力量を持つ」です。日々行っている生産活動では、さまざまな問題が発生します。設備が停止した、不良品が発生した、などの場合、誰もが問題として認識して対策を実行するに違いありません。実は、問題はこのようにわかりやすいものだけではありません。日々行っている作業の中にも、問題だと気付かず何年も続けているものが数多くあります。

このカタログについて

ドキュメント名 コラム_ものづくりの現場改善
ドキュメント種別 その他
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このカタログの内容

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章 章 章 章 章 章 章 章 章 章 章 最初 はじめに   1
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2   第1章 問題点、改善ポイントを顕在化させる力量をもつ
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第1章 問題点、改善ポイントを顕在化させる力量をもつ   3
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4   第1章 問題点、改善ポイントを顕在化させる力量をもつ
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第1章 問題点、改善ポイントを顕在化させる力量をもつ   5
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この章で 6   第1章 問題点、改善ポイントを顕在化させる力量をもつ
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01 第2章では 第2章 改善提案制度をうまく運用する方法   7
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02 図表1 基本理念 8   第2章 改善提案制度をうまく運用する方法
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03 【提案用紙】 気づきシート 氏名 日付 ① 提案内容 所属 社員番号 分類 該当のものに〇をつけてください。 ①作業改善 ②作業不良撲滅 ③ムダ取り ④治工具作成 ⑤設備関連 ⑥在庫削減 ⑦5S ⑧省エネ、省資源 ⑨安全関連 ② 対策 ⑩歩留向上 ⑪品質管理 ⑫作業規律 ⑬多能工化 ⑭設計変更 ⑮標準書改善 ⑯能率改善 ⑰情報管理 ⑱その他 気づいた点 ③ 対策実施効果 ④ 自己採点評価 理由 第2章 改善提案制度をうまく運用する方法   9
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03 10    第2章 改善提案制度をうまく運用する方法
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03 第2章 改善提案制度をうまく運用する方法    11
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03 12    第2章 改善提案制度をうまく運用する方法
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03 改善提案活動を活性化させる手法と 実施事例の紹介 第2章 改善提案制度をうまく運用する方法    13
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03 提案 品質担当 回答 設備担当 提案者 提案 5S担当 回答を求める 回答 他部門 自部門回答担当 図表5 提案と回答 14    第2章 改善提案制度をうまく運用する方法
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01 どう改善を進めるか? 第1章では「問題点・改善ポイントの顕在化させる力量を持つ」、第2章では「改善提案制度」を 中心に説明してきました。 第3章では、問題点や改善ポイントに対して、どのように改善に取組んでいくかを一緒に考え たいと思います。ここでは事例をもとに進めた方が説明しやすいので、「○○製品の製造歩留 まりが悪い」という問題点に着眼したという前提で進めていきます。 推進の全体シナリオ 改善を推進していく際の全体のシナリオは次の通りです。 図表1 推進全体のシナリオ 第3章 改善のステップ    15
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02 改善のステップ それでは改善のステップを一つ一つ見ていきましょう。 (1) 体制づくり 誰をリーダとするか、誰がメンバーとして参画するか、体制づくりを行います。 「歩留り改善」のように多くの部門が関係する場合は、必ず関係部門を含めた推進体制づくりを 行います。狙いは次の通りです。 ● 部門最適のぶつかりあいを避け、全体最適の観点から推進させる。 そのため、推進事務局は経営直轄として、各部門の利害関係から距離を置く。 ● 早い段階から関連部門に当事者意識を持たせる。 ● 体制のメンバーを明確にし、ミッションを誰がいつまでに対応するか  「個人名」で示す。メンバーそれぞれに、必ずミッションを持たせる。 図表2 推進体制 構築例 16    第3章 改善のステップ
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02 改善のステップ (2) 実態の把握 改善を進める際、まずは現在のFac(t 事実)のデータをしっかりと把握するところから始めます。 データ収集は手作業で行う場合が少なくありませんが、作業者に負荷がかかるため、この段階 で頓挫してしまうこともあります。これを防止するため、収集担当者にそのデータ収集の目的、 どう活用されるかをしっかりと説明し、理解してもらうとともに、逐次、収集作業が円滑にいって いるかを管理することが大事です。 図表3 実績収集 収集例 このステップで、改善対象とする製品を収集したデータを基に決定します。 (3) 問題を生み出している背景の考察 ここでは、品質七つ道具のひとつである「特性要因図」を作成することにしましょう。関係者が 集まり、ブレーンストーミング形式で進めていきます。 図表4 特性要因図 作成例 特性要因図の作成は、関係者が問題に対して日頃抱いている問題点を顕在化させるのが狙い ですが、関係者全員の参画意識を醸成する効果もあります。 第3章 改善のステップ    17
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02 改善のステップ (4) 今回、特に取組むべき重要課題の選定 作成した特性要因図の中から、今回、特に取組んでいくべき重要課題を2つほど選択します。 あげられた要因の中には、他部門への依頼が必要なものもあるかもしれません。まずは自部門 で取組むべきものを選択しましょう。 選択したものは、図表4の特性要因図のように「赤枠」で示します。 ここでは「作業手順書がな い」、「製造中の設備停止が多い」を選択しています。選択後すぐに、「さあそれでは作業手順書 を作成しましょう」といっても簡単にはいきません。今まで作成していない理由がいろいろある はずです。設備停止も同様で、さまざまな原因があるはずです。これらの要因をさらに深掘り し、問題点の本質を顕在化させていきます。 (5) 選定した重要課題の掘り下げ このステップでは、選定した重要課題が生み出されている要因をさらに深掘りしていきます。 図表5 特性要因図による深掘り 図表6 パレート図を活用した深掘り 図表5に示すように、その重要課題を「特性」として特性要因図で要因をあぶり出す方法や、図 表6に示すように、停止要因や停止時間を収集してパレート図にて分析する方法など、さまざま な手法があります。 図表6のパレート図では製造ラインの停止要因で一番時間停止時間の大きい要因が「設備不 良」となっていますが、さらに設備不良を発生させている具体的な要因を調査分析して問題点 の本質に切り込んでいく必要があります。 18    第3章 改善のステップ