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電子ビーム溶接機の基礎知識

ホワイトペーパー

電子ビーム溶接機(EBW)の原理から用途まで、これを読めば分かります。

電子ビーム溶接は、高品位な溶接手段の代表です。この資料では、原理、溶接機の構成、用途、特徴など、電子ビーム溶接機の基礎知識を解説しています。

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ドキュメント名 電子ビーム溶接機の基礎知識
ドキュメント種別 ホワイトペーパー
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このカタログの内容

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電子ビーム溶接機の基礎知識 2023年6月 高和電氣工業株式會社
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電子ビーム溶接機とは ▌ 電子ビーム溶接は、高品位な溶接手法の代表格 溶接機の特長 電子ビーム溶接のポイント 開先が不要なので 重ねて、深く細い ⚫ 深溶け込み 溶接ができる エネルギー密度が高い (ビード幅に対して溶け込みが深い) ⚫ 低熱歪溶接 (熱歪が少なく薄板溶接・ アーク溶接 • レーザ溶接の約10倍 レーザ溶接 • アーク溶接の約5000倍 電子デバイスにも適用) 電子ビーム溶接 • 焦点深度が深い ⚫ 異種金属溶接・高密度熱源溶接 • エネルギー変換効率も高い (高融点の素材、熱伝導率が高い金属 (約85%) 反射率が高い金属などが溶接できる) ⚫ 酸化が少ない 真空中で溶接を行う (アシストガス無しでも酸化しにくい) ⚫ 活性金属に適用できる (ニオブ、チタンなどの溶接が容易) 電子ビーム溶接機=EBW:Electron Beam Welding 2009年3月溶接学会誌より Copyright © 2012 XXXXXXXXX. All Rights Reserved.
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電子ビーム溶接の原理 ▌ 電子ビーム溶接の原理は、テレビのブラウン管と同じ ブラウン管 電子ビーム溶接機 カソード (フィラメント) 熱電子 グリッド 電子銃 アノード カソード グリッド ポンプ アライメント コイル アノード レンズ レンズ コイル コイル 偏向 偏向コイル コイル ワーク ポンプ 電子ビーム 溶接ビード キーホール ビード 溶接面 断面 光 蛍光体 溶接方向 高ビード Copyright © 2012 XXXXXXXXX. All Rights Reserved.
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電子ビーム溶接機の構成 ▌ 電子ビーム溶接機の主要3ユニット 電子銃 真空チャンバ 電子ビーム発生部 真空排気系 電子銃 高圧電源 高圧ケーブル 高圧ケーブル 操作盤 制御盤 ツーリング 真空チャンバ ⚫ 手動ボタン 真空排気系 ⚫ 自動操作 (タッチパネル) 加工テーブル 制御部 高圧電源 操作盤 制御盤 加工テーブル ※写真(画面含む)はイメージです。実際のデザインと異なります Copyright © 2012 XXXXXXXXX. All Rights Reserved.
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電子ビーム溶接でできること ▌ 電子ビーム溶接の3大目的 コストダウンしたい 分割した部品を高精度に一体化できます ・複雑な形状を加工容易な部品に分割 (例)トルクコンバーター部品 例:クランクシャフト・トルクコンバータ 旋 盤部品 プレス部品 ・高価な部品を分割 例:タービンブレード、工具 難溶接素材を使いたい 異種金属・活性金属の溶接ができます ・電子ビーム溶接でしかできない素材 (例)耐熱金属モリブデンの 薄板超精密溶接 例:異種金属・ニオブ・チタンなどの溶接が可能 高品位な溶接が必要 溶接部の酸化と歪を抑えます (例)活性金属チタンの溶接 ・高いエネルギー密度の溶接で、低歪を実現 ・真空溶接で酸化抑制 他の工法では 困難な溶接 例:自動車、航空・宇宙部品 気密性の高い溶接→圧力容器、真空チャンバ Copyright © 2012 XXXXXX XXX. All Rights Reserved.
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スライド 6

電子ビーム溶接機の特長 ▌ 難溶接材、異種金属が溶接できます タングステン 高密度熱源溶接 ⇨ 高融点材料に適用可能 SUS(ステンレス鋼) 幅の狭い深溶け込み溶接ができる ⇨ SUSで溶接深さ100mm以上を達成(高電圧型) 薄板・電子デバイス 高精度、低熱歪溶接ができる ⇨ 薄板溶接や電子デバイスにも適用 チタン 真空中で溶接するため、溶接部が酸化しない ⇨ 活性金属に適用可能 銅、アルミ レーザのように光反射がない ⇨ 難溶接材の銅、アルミの溶接が可能 異種金属 異種金属の溶接ができる ⇨ Cu-SUS、コバール-Cu、Fe-SUS、インコネル®-ハステロイ®など ※SUS=ステンレス(Steel Used Stainless 錆の少ない鋼材) Cu=銅 Fe=鉄 コバール(Kovar)は鉄にニッケル、コバルトを配合した合金 インコネル(Inconel®)はニッケル基の超合金の登録商標です。 ハステロイ(HASTELLOY)は米ヘインズ社(Haynes International, Inc)の登録商標です。おもにニッケル基にモリブデンやクロムを多く加え、耐食性や耐熱性を高めた合金です。 Copyright © 2012 XXXXXXXXX. All Rights Reserved.
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スライド 7

電子ビーム溶接例 ●異種金属溶接 ●異種金属溶接 銅とアルミの溶接(合金化) インコネルと銅の溶接 ステンレスと銅 銅線 アルミボディ 溝 溶接部 加 1.溝加工後、 工 銅線をインサート (例) 異種金属の合金化 アルミニウムと銅を EBW 溶融して部分合金化 (耐摩耗合金) 2.初めに銅を中心 E 溶接後 溶接前 に溶接 B W 溶 ●銅の溶接 EBW 接 3.銅とアルミの 両方を溶接 溝 加 4.溝加工実施 工 銅材30mmを貫通 Copyright © 2012 XXXXXXXXX. All Rights Reserved.
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電子ビーム溶接の活用分野 (市場別) 市場別 用途例 ロケット部品 航空宇宙・海底 ジェットエンジン 海底ケーブル 水晶振動子(ハーメチックシール) 通信・電子部品 圧力センサ、ベローズ、ダイヤフラム タービンブレード、タービンケーシング エネルギー 変電所発電部品 (火力、水力、核融合) 電子・イオン加速器部品 超伝導部品 切削工具 機械 工作機械のギア 金型の表面改質(鏡面仕上げ、梨地仕上げなど) 真空ポンプ 半導体製造装置用部品 半導体・液晶 真空チャンバ、静電チャック、ホットプレート、ターゲット 水冷ジャケット、ヒートシンク トランスミッション ターボチャージャ 自動車 モータコア 二次電池の電極(ロー付け) 鉄鋼・重工業 高機能鋼板 Copyright © 2012 XXXXXXXXX. All Rights Reserved.
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電子ビーム溶接の活用分野 (溶接別) 電子ビーム溶接 分類 レーザ溶接 ハイエンド性能 性能・信頼性優先 コスト優先 切削工具、半導体製造 ジェットエンジン タービンブレード、 装置用部品(静電 異種金属 ターボチャージャ タービンケーシング チャック、ホットプ 超伝導部品 難 レート、ターゲット) 溶 接 エネルギー用 半導体製造装置用 アルミ 水冷ジャケット 材 アルミ電池ケース 真空チャンバ の 溶 ホットプレート、ヒー 銅 海底中継器 配電部品 接 トシンク ロケット部品、 (電子、 チタン・ニオブ イオン)加速器部品 真空ポンプ 原子力発電の圧力容器、 信頼性、気密溶接 トランスミッション 水晶振動子(ハーメ 燃料棒 チックシール) 薄板溶接 航空機用圧力計 圧力センサ、ベローズ、 低歪溶接 電子デバイス 圧工作機械のギア ダイヤフラム モータコア 高機能鋼板 二次電池の電極 微細加工(非溶接) 金型の表面改質(鏡面、 (ロー付け) 梨地仕上げなど) Copyright © 2012 XXXXXXXXX. All Rights Reserved.
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電子ビーム溶接の活用事例 ●工作機械部品 ●ジェットエンジン部品 ●自動車部品 Copyright © 2012 XXXXXXXXX. All Rights Reserved.
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スライド 11: なぜ、レーザ溶接より電子ビーム溶接なのか

なぜ、レーザ溶接より電子ビーム溶接なのか ▌ 電力効率と、導入後のランニングコストで選ぶなら電子ビーム溶接 電子ビーム溶接機 レーザ溶接機 エネルギー 省エネ YAGレーザ 約5% 約85% 変換効率 ファイバーレーザ 約30~40% YAGレーザ 1 4~16kW/mm2 エネルギー密度 ~10,000kW/mm2 ディスクレーザ 150~250kW/mm2 高密度 ファイバーレーザ 255kW/mm2 最大出力 約40kW ハイパワー 約10kW アシストガス 真空中のため不要(酸化しにくい) アシストガスが必要 消耗品は安価なフィラメントなど 消耗品が多く高額 ランニングコスト 電気代が少ない 電気代が多い 必要 不要 真空室 反射がなく吸収率が高い アルミも可能 真空排気時間必要だが、 サイクルタイム 真空排気時間不要 加工スピードでリカバリ Copyright © 2012 XXXXXXXXX. All Rights Reserved.
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高和電氣工業の電子ビーム溶接機おすすめポイント ▌ 高電圧(150KV)の加速電圧で余裕の溶接性能 他社の低電圧型電子ビーム溶接は・・・ 高和電氣工業 電子ビーム溶接機はここが違う! Point エネルギー密度が高い 溶接深さ、溶接スピード、 銅製品の深溶け込みに性能発揮 溶接歪の点で高電圧型に 及ばない 薄板の精密溶接にも相性抜群 Point ワークディスタンスが長い 電子銃と溶接対象との距離 大きな製品、複雑な製品に対応できる (ワークディスタンス)が短い 治具の設計自由度が高い 電子ビーム溶接の性能を最大限に引き出せる!! 深溶け込み 精密溶接 汎用性 Copyright © 2012 XXXXXXXXX. All Rights Reserved.
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高電圧型と低電圧型EBWの電子ビーム比較 ▌ 高電圧型EBWは、エネルギー変換効率が高い溶接 1ショットあたりのビームプロファイル(同一出力)比較 ビームプロファイル 溶接に必要な エネルギー 溶接に不要な エネルギー エネルギー(=熱) 距離 高電圧型EBW 比較項目 低電圧型EBW 小 ビーム径(同一出力) 大 高 エネルギー密度(同一出力) 低 高 溶接へのエネルギー変換効率 低 Copyright © 2012 XXXXXXXXX. All Rights Reserved.
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スライド 14

高電圧型の溶接例(1) 深溶接 ▌ 高電圧型EBWで圧巻の深溶接 ●ステンレス(SUS304) ●チタン(64チタン) ●銅(ベリ銅) 銅材30mmを貫通 Copyright © 2012 XXXXXXXXX. All Rights Reserved. 約100mm 30mm
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スライド 15: 高電圧型の溶接例(2)  精密溶接・微細溶接

高電圧型の溶接例(2) 精密溶接・微細溶接 ▌ 高電圧型EBWで複雑な形状、微細な溶接が可能 ●スリット溶接 ●薄板溶接 0.5mm 溶接部 Copyright © 2012 XXXXXXXXX. All Rights Reserved.
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スライド 16: 安心と信頼の実績

安心と信頼の実績 ▌ 高精度な品質と長期間にわたる信頼性が要求される分野で採用 1966年 NEC殿が米国ハミルトンスタンダードと提携 1968年 NEC殿が国産EBWの販売開始 1996年 NEC殿がNECレーザーオートメーション殿へ事業移管 2003年 高和電氣工業がEBW装置の設計・製造を受注開始 2004年 NECレーザーオートメーション殿からNECロボットエンジニアリング殿へ事業移管 2004年 高和電氣工業が製造したEBW装置 出荷開始 2008年 NECロボットエンジニアリング殿からNECコントロールシステム殿へ事業移管 2013年 NECコントロールシステム殿がNECエンジニアリング殿と合併に伴い事業移管 2016年 NECエンジニアリング殿他4社合併に伴いNECプラットフォームズ殿に事業移管 2020年 8月1日 NECプラットフォームズ殿より事業譲受に伴い高和電氣工業ブランドで受注開始 Copyright © 2012 XXXXXXXXX. All Rights Reserved.
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スライド 17

電子ビーム溶接機のラインナップ(電圧・出力別) ▌ 選べる!出力・加速電圧 加速電圧(KV) 電圧・出力別 低電圧 高電圧 ラインナップ 60/70 100 120 150 0.6 高 低 □ 電圧 ~ 1.5 特注タイプ 中出力分野 中 低電圧 出 3.0 中出力 ● ● ● 最 大 力 分野 6.0 ● ● ● 出 力 15 ● (KW) 高 高電圧 出 30 高出力分野 ● 力 40 ● Copyright © 2012 XXXXXXXXX. All Rights Reserved.
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スライド 18: 電子ビーム溶接機のラインナップ(タイプ別)

電子ビーム溶接機のラインナップ(タイプ別) ▌汎用機 EBWシリーズ ▌量専産用専機用機PPVVWWシリーズ KEB-G 150V-15-H-18x13x11 KWB-EX 060V-06-M-4S KEB-G 150V-06-H-13x09x11 KWB-EX 120V-06-M-2S Copyright © 2012 XXXXXXXXX. All Rights Reserved.
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スライド 19: 電子ビーム溶接機のラインナップ(タイプ別)

電子ビーム溶接機のラインナップ(タイプ別) ▌小型機 小型円筒部品専用機 小型チャンバーと専用治具で 円周溶接と円溶接が可能 KEB-G 060V-06-H-02x04x02 KEB-G 070V-06-H-02x04x02 Copyright © 2012 XXXXXXXXX. All Rights Reserved.
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スライド 20: お問い合わせ

お問い合わせ ▌製品や本資料内容に関するご質問、ご用命は下記へお気軽にお問合せください。 営業窓口 営業部 営業二課 岩崎 敏 TEL:044-900-5321 FAX:044-900-5397 Email:s-iwasaki-kd@kowa-dk.jp 技術窓口 EBW事業部 EBW課 大平 悟 TEL:044-900-5370 FAX:044-900-5371 Email:oohira-kd@kowa-dk.jp URL:http://kowa-dk.jp/business/ebw.php :EBW(電子ビーム溶接)事業 高和電氣工業 | イプロスものづくり (ipros.jp) ●SUS=ステンレス(Steel Used Stainless 錆の少ない鋼材) Cu=銅 Fe=鉄 コバール(Kovar)は鉄にニッケル、コバルトを配合した合金インコネル(Inconel®)はニッケル基の 超合金の登録商標です。ハステロイ(HASTELLOY)は米ヘインズ社(Haynes International, Inc)の登録商標です。おもにニッケル基にモリブデンやクロムを多く加え、耐食性や 耐熱性を高めた合金です。 その他、本紹介資料の社名、商品名は各社の商標または登録商標です。 ●本製品(ソフトウェア含む)が、外国為替及び外国貿易法の規定により、規制貨物等に該当する場合は、日本国外に持ち出す際には日本政府の輸出許可申請書等必要な手続きを お取りください。 ●本紹介資料に掲載された製品の色は、印刷の都合上、実際のものと多少異なることがあります。また、改良のため予告なく形状、仕様を変更することがあります 発行元:高和電氣工業株式會社 〒214-0014 神奈川県川崎市多摩区登戸834-1 2023年6月 Copyright © 2012 XXXXXXXXX. All Rights Reserved.