インダストリー4.0、IoTに関する各種情報をまとめた小冊子の抜粋版
Industry4.0・IoTナビVol.1は、FAや電機制御を中心としたものづくりの専門紙オートメーション新聞がまとめた、インダストリー4.0やIoT、スマートファクトリーのムック本です。
インダストリー4.0、IoTのキープレイヤーとされるGEやSAP、マイクロソフトなどのインタビューや、インダストリー4.0の本場ドイツの視察記事、IoT化活用が進むオムロン草津工場のレポートなど、盛りだくさんの内容です。
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【協賛企業】SAPジャパン株式会社/日本マイクロソフト株式会社/北陽電機株式会社/PTCジャパン株式会社/日本ナショナルインスツルメンツ株式会社/篠原電機株式会社/アンフェノールジャパン株式会社/オムロン株式会社/日本GE株式会社
このカタログについて
ドキュメント名 | Industry4.0・IoTナビVol.1ダイジェスト版 |
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ドキュメント種別 | ホワイトペーパー |
ファイルサイズ | 3.2Mb |
登録カテゴリ | |
取り扱い企業 | アペルザ (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
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このカタログの内容
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別冊
Industry4.0-IoTナビ
Industry4.0, IoT, Industrial Internet, Smart Factory Vol.1
インダストリー4.0とは?
ーIoTで変わる製造業のカタチー
インタビュー
日本GE、SAPジャパン、
日本マイクロソフト、PTCジャパンなど
ドイツ・インダストリー4.0の現場を巡る
FAナビ 天野眞也
現場最前線:オムロン草津工場ルポ
Industry4.0、日独の共通点と違い
参議院議員 山田太郎
中小企業への福音 industry4.0
アルファTKG 高木俊郎
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インダストリー 4.0・IoT ナビ
インダストリー4.0・IoTナビ
I NDEX
ドイツで本当は何が起こっているのか? …………………………………………………………………………………… 1
参議院議員 山田太郎氏
ドイツ・インダストリー 4.0 の現場を巡る …………………………………………………………………………… 2 〜 3
FA ナビ 代表取締役社長 天野眞也氏
インダストリアル・インターネットと GE の取り組み ……………………………………………… 4
日本 GE インダストリアルインターネット推進本部長 新野昭夫氏
IoT はリスク無しで誰でも使える攻めのツール ………………………………………… 5
日本マイクロソフト マーケティング&オペレーションズ
クラウド&エンタープライズビジネス本部 業務執行役員 本部長 佐藤久氏
SAP が見る IoT、インダストリー 4.0
SAP ジャパン インダストリークラウド事業統括本部
プリンシパルコンサルタント IoT 担当 村田聡一郎氏 ……………………………………………………………… 6
スマート・ファクトリーの第一人者が語る日本のインダストリー 4.0、IoT の現状と課題
エイムネクスト 代表取締役社長 清威人氏 …………………………… 7
IoT の実証実験、研究開発を支援 プラットフォームアプローチ
日本ナショナルインスツルメンツ 代表取締役 池田亮太氏 ………………………………………………………… 8
PTC の IoT とソリューション戦略
PTC ジャパン 製品事業部執行役員 成田裕次氏 ……………………………………………………………………… 9
インダストリー 4.0 とは?
………………………………………………………………………………………………… 10
インダストリー 4.0、IoT 化をリードする各社の取り組み
………………………………………………………………… 11
第 4 次産業革命に対する各国の動向
………………………………………………………………………………………… 12
アジア製造業と Industry4.0 成長著しいインドの状況
………………………………………………………………… 13
中小製造業経営者への福音インダストリー 4.0
アルファ TKG 代表取締役社長 高木俊郎氏 …………………………………………………………………………… 14
ドイツにおける「インダストリー 4.0 の実情」
オプテックスエフエー ジック営業部課長兼開発部商品企画課課長 南部 竜介氏 ……………………………… 15
オムロン草津工場に見る「止まらない工場」
……………………………………………………………………………… 16
製品紹介 アンフェノールジャパン/オムロン/篠原電機/北陽電機
……………………………………………… 17
インダストリー 4.0・IoT ナビ 発行所:オートメ新聞株式会社 発行日:2015 年 11 月 30 日 定 価:1000 円+税
〒 105-0014 東京都港区芝 2-3-21 花芝園ハイツ 801 電 話:03-5443-7830 FAX:03-6800-3781
メール:info@automation-news.jp オートメーション新聞WEB 版 http://www.automation-news.jp/
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インダストリー 4.0・IoT ナビ
インタビュー SAPが見るIoT、インダストリー4.0のいま
重要なのは「利益を生む仕組み」。IoTはその手段
SAPジャパン
ERP 世界最大手で、ヨーロッパ最大のソフトウェア企業の独・SAP。自動車や電子機器、産
業機械など組立系の製造業に強く、インダストリー 4.0 の主要プレイヤーとして注目されてい
ます。一方でインダストリアルインターネットコンソーシアム(IIC)にも参加するなど、その
動向から目が離せません。SAP ジャパンのインダストリークラウド事業統括本部 プリンシパル
コンサルタント IoT 担当 村田聡一郎氏に聞きました。
― インダストリー 4.0 が話題を
さらっています。―
ドイツ政府が IoT で製造業を高度
化して国内の中小企業の競争力を上げ、国
民の雇用を確保するために取り組んでいるのがインダスト
リー 4.0 です。
ただし、インダストリー 4.0 を「ドイツの製造業の話」
と狭く捉えるべきではないと考えます。インダストリー 4.0
は、文字通り「第四次産業革命」の嚆矢です。IT と IoT によっ
て、製造業とサービス業の垣根はどんどん低くなり、また
モノの作り方も変わっていきます。すべての企業が、従来
とは違う種類の競争環境に置かれる時代が来ています。
ハーレーのヨーク工場
― インダストリー 4.0 をどう捉えれば良いでしょうか ?―
国、業界、企業、それぞれの視点から捉えることが大切です。 ― 企業の視点とは ? IoT で利益を上げるには ?―
国の視点でいえば、ドイツ製造業は、労働人口の高齢化 IoT の成功例は「ハーレーダビッドソン」が良い例です。
と減少、労働コストの高さ、省エネといった課題を抱えて ユーザーが自分好みのハーレーを作れるサービスを構築し、
います。一方アメリカは、労働者は若く、低コストで人材 「マスカスタマイゼーション」を実現して成功しています。
を確保できます。エネルギー資源も豊富です。 HP で自分の好みのバイクを作って注文すると、即座に工場
したがってドイツ政府が国の未来のためにインダスト へ情報が送られます。すると、部品と作業者、機械、工具など、
リー 4.0 に力を入れるのは必然です。 完成に必要なものすべてが情報と紐付き、さらに作業工程や
手順、生産計画が作られます。作業員は複雑な注文や難しい
― 業界の視点とは ?― 作業工程に対しても、コンピュータのサポートを受けながら 1
インダストリー 4.0 を「業界標準をめぐる覇権争い」と 台ずつ素早くバイクを組み立てていくことができます。
みるのは本質的ではありません。インダストリー 4.0 の影 自分好みのバイクを作りたいというニーズに応え、とても
響範囲はそれよりずっと広いからです。 好評です。ハーレーの新しいビジネスモデルとしても利益を
インダストリー 4.0 を推進するワーキンググループ(WG) 出し、注目されています。
は、自発的で緩やかな機構で、その進捗も各 WG にまかせら
れています。その実現は2025年頃とも言われ、かなり先です。 ― SAP の役割は ?―
また現存する標準規格が利用可能であればなるべくそち 受注から生産計画、製造実行、機器、作業者、保全まで、
らを使う、という方針でもあり、新たな規格を作って囲い 当社のパッケージをフル活用してリアルタイムにプロセス連
込むという発想はありません。 携できる仕組みを整えました。部門を超えた社内連携、ディー
一方、IIC は GE 主導で予知保全のプラットフォーム ラーや物流など社外パートナーとの連携、製造現場をすべて
「Predix」を公開するなど動きは早いが、予知保全がイン デジタルで再現する “ デジタルツイン ” を提供しました。
ダストリー 4.0 のすべてでもありません。 ハーレーはこの改革により、見込み量産方式で 1 台作る
業界標準をめぐる争いは過去も、現在も起きていますが、 のに 21 日かかっていたのが 1 台あたり 6 時間で完成でき
それはインダストリー 4.0 とは切り離して考えたほうが現 るようになりました。しかも受注生産方式で大きなコストダ
実的です。 ウン効果と、カスタムという付加価値を生み出すことができ
ました。
― これからについて―
製造業において IoT と言うと、まず Things つまりモノとつ
なぐこと、具体的にはセンサやネットワークに目が行きがちで
すが、本来重要なのは、それを使っていかに利益を出すかです。
利益を出すためには IoP(インターネット オブ プロセ
ス)、つまり他の業務プロセス、さらには社外(顧客やサプ
ライヤ)とも連携して「価値を生み出す仕組み」を構築する
ことが必要です。これが当社の得意とするところであり、企
業活動のすべてに対してデジタルツインを構築し、利益を上
IT/OT/基幹データを連携 げる仕組みづくりをサポートしていきたいと思っています。
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インダストリー 4.0・IoT ナビ
実 例 オムロン草津工場にみる
「止まらない工場」
製造業においても ICT 技術の活用や、ビックデータ解析の重要性が提唱されて久しいが、具体的成功事例は海外の例が多く、
ピンとこないという方も多いのではないだろうか。ところが「製造業のための製造業」とも呼ばれる制御機器大手のオムロン
では、実際にビックデータの活用により、マザー工場でもある草津工場の生産性を 30% 改善している。
同社は各種種自動化設備、装置向けの FA 機器を製造販
売しているが、自社製品のほとんどはファブレスではなく ■オープンを徹底
日本を含めた世界 5 極に生産拠点を構え、製品を製造して 同社はとにかくオープン。社憲として「我々の働きで、我々
いる。その中でも綾部/草津の両工場は、ものづくり力の の生活を向上し、よりよい社会を作りましょう」とあるが、
発信基地としてグローバル生産の標準化を推進している。 実証実験にもこの考えが浸透している。草津工場の足立工場
特に草津工場を中心に活動している「IoT の取り組み実証 長も狙いとして「オートメーションでモノづくりを革新し、
実験」について報告する。 世界中の人々を豊かにする」と明言している。そのため、生
産現場でも自社製品しか接続できない独自のネットワークは
採用していない。工場見学に来た技術者が、自社で展開しや
すいように、プログラム言語が IEC 規格に準拠したコント
ローラや、ワールドワイドに普及している真の意味でオープ
ンなネットワークを採用している。
■実際に現場で実施していること
実証実験の 2014 年度のテーマとして「実装ライン見え
る化による生産改善」が挙げられ、生産ビッグデータを活用
した見える化システムを導入し生産性改善を実証。同社製コ
ントローラ Sysmac NJ シリーズとデータベースを直結し、
データ解析からの改善で生産性を 30%アップ、改善点の抽
オムロン草津工場でのビックデータ活用事例 出時間を 6 分の 1 にした。15 年はクラウドを活用した見え
る化の海外展開を行っており、上海工場では人と機械の作業
■インダストリー 4.0 を予見していた創業者立石一真氏 が混在する組み立てセルラインでの実証を開始している。
インダストリー 4.0 の「4」は、製造業における構造変 また、データ分析の進化(品質革新)としてデータの「量」
化の段階とされている。実はオムロン創業者、立石一真氏 を増やし分析精度を上げている。具体的には 14 年度末に約
は 1970 年 国 際 未 来 学 会 で「SINIC(Seed-Innovation 8.4 万件/日だったデータを 15 年度末には約 52 万件/日
to Need-Impetus Cyclic Evolution)理論」を提唱し、 と約 6 倍に増やし、統計&イベント関連性を基に、不良と
2015 年の今、脚光を浴びている「インダストリー 4.0」 プロセスデータの相関・因果の関係を導出する。データは予
を 45 年前に既に予見している。 兆保全にも活用される。
同理論は、科学と技術と社会の間には円環論的な関係が 工場の設備に長年携わり、実証実験を行っている草津工場
あり、異なる 2 つの方向から相互にインパクトを与え合っ の水野伸二課長は「スモールスタートで、現場が困っている
ているとしている。まさに IT 技術とロボティクス技術に代 ことから ICT 技術を活用することでこのような取り組みが
表される生産技術が生産現場へのインパクトとなり工場を 定着し、成果を出している」と語り、本社と製造現場が一体
変革させ、工場の省力化・マスカスタマイゼーション・予 となって IoT 化に取り組む必要性を説いている。
兆保全というニーズが、ビックデータ解析技術、人工知能
技術への期待となっているという “ 第四次産業革命がおき ■今後の展開
つつある現在 ” を予見しているといえる。 今後同社では、FA機器メーカーとして製品のIoT化を
推進。まずは光電センサなどから通信機能を搭載し、誤検出
■超多品種少量生産を実現 による再調整や製品故障が発生する前にメンテナンスができ
同社草津工場は ” 超 ” がつく多品種少量生産製品群の生産 るソリューションを提供するとしている。同時に今回の実証
を担当しており、1 日あたり 500 回以上の段取り替えを行っ 事例を顧客に導入してもらい、「オートメーションでモノづ
ている。そのため工程・設備・生産計画・物流などの各種 くりを革新し、世界中の人々を豊かにする」ことに寄与した
改善が生産性向上、品質向上に如実に表れる。生産品目は いとしている。
制御機器の心臓部ともいえる「コントローラ」を中心とし
た製品群。プログラミングを行うエンジニアリングツール
の開発や、各種認証試験など開発に多大な費用がかかるう
え、故障や不具合が許されない製品のため部品レベルの選
定もコストではなく、品質や安定性が優先される。とはい
え製品価格は抑える必要があるため、製造現場には効率的
な生産によるコスト削減が強く求められる。そのため、草
津工場では日々の改善はもちろん、最先端の製造方法が投
入され、日々テストされている。もちろん培われた製造ノ
ウハウは海外工場にも展開される。 オムロン草津事業所
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