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EtherCAT Technology Group による解説をお届け
EtherCATは現在4410社からなる世界最大の産業用ネットワーク団体です。
世界地域ごとのメンバーのおおよその比率は欧州40%、北米15%、アジア35% と全世界にまんべんなく普及しており、トヨタ自動車が採用すると決めたことで日本でも注目を集めています。
当記事では、EtherCATの動作原理、省配線化を実現したEtherCAT Pの仕様などについてご紹介しています。
このカタログについて
ドキュメント名 | 解説記事『超高速産業用イーサネット EtherCAT について』 |
---|---|
ドキュメント種別 | ホワイトペーパー |
ファイルサイズ | 3.7Mb |
登録カテゴリ | |
取り扱い企業 | アペルザ (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
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このカタログの内容
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◆◆◆ ネットワーク団体 ◆◆◆
超高速産業用イーサネット EtherCAT について
EtherCAT Technology Group
EtherCATとは ドではなく、フレームを通過させつつ直接リード&ライトを
行うオンザフライ方式となっています。
EtherCATは現在4410社からなる世界最大の産業用ネッ ■トポロジ
トワーク団体です(図 1)。世界地域ごとのメンバーのおお 標準的な EtherCAT スレーブは INと OUTとで合計 2個
よその比率は欧州 40%、北米 15%、アジア 35%と全世界 のポートがあり、EtherCAT マスターポートを起点として
にまんべんなく普及しています。この一年間で約 600 社が ディジーチェインで接続するライン型ネットワークが基本で
新しく ETGに参加しました。増加数の半分がアジアとなっ す。スレーブによってはOUTポートが複数個あり、これを
ていて、日本、中国、韓国の普及に一段と弾みがついています。 使用して分岐やツリー /スター型のネットワークを構成でき
日本国内では、マスターメーカーや I/Oやサーボシステムを ます。ESC内部には IN ポートからOUTポートを巡回する
開発する機器メーカーだけでなく、半導体製造装置や工作機 ように通信フレームをルーティングする機能があり、ネット
械などの装置メーカー、開発支援会社や自動車産業などのエ ワークケーブルでマスター・スレーブ間を接続すると自動的
ンドユーザーもメンバーとして活動しています。 にリング型の経路が一意に構成されます。EtherCATネット
ワーク内に通信フレームを送出できるのは EtherCAT マス
0.4 A50g0endメa ンバー数4410社 6002016→17: ターだけであり、EtherCATスレーブはその通信フレームに
1. ETG Membership 600メンバー増加 4000
Development
2013:
対する入出力処理を行い、最後にマスターにフレームが戻る
2. Ad3o50p0tion Rate 毎日1メンバー増加
450 ことで通信が完了します。つまり、通信フレームは全てのス
3. ETG Events
Revi3e0w00 & Preview
4. New EtherCAT レーブを巡回した後にマスターに戻ってきます。なお、リン
Applications
2500
5. ETG New1s 2Sヶum月maのry グ状の経路を構成するために分岐にスイッチングハブは使用
300
メンバー増加数
6. ET20G00 Team News できません。
1500 2008:
1営業日につき1メンバー増加 150
1000
500
0 0
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4 04 05 05 06 06 07 07 08 08 09 09 10 10 11 11 12 12 13 13 14 14 15 15 16 16 17
July 2017 © EtherCAT Technology Group
図1 全世界のメンバー数の推移
EtherCATの動作原理
■ネットワーク階層
フィールドバスは IEC 61158 で標準化されています。こ
の規格ではフィールドバスのネットワーク階層として物理
層、データリンク層およびアプリケーション層を定義して
います。EtherCAT の物理層およびフレーム形式は完全に 図2 ネットワークトポロジ : ライン /ツリー /スター
IEEE 802.3 Fast Ethernet の規格に準拠しています。デー EtherCAT Pの仕様
タリンク層はEtherCATスレーブコントローラ( ESC) が処
理し、アプリケーション層は制御用マイコンのソフトウェア 「EtherCAT P」(図 3)は、ベッコフオートメーション社
で実装します。 が 2015 年 11 月公開した省配線化を実現する新技術です。
物理層には低コストな汎用の Ethernet 部品を使用できま 産業用のイーサネットは100Mbps が主流であり、そのケー
す。データリンク層の ESC は複数のメーカーが IC、また ブルは4本(RX+、RX-、TX+、TX-)のワイヤからなるツ
は FPGA用 IP コアとして供給しています。ESC は制御用 イステッドクアッドを使用しています。EtherCAT P はこ
マイコンと EtherCAT マスター間の通信バッファの制御機 の4本の信号線をシステム電源と I/O電源の供給ラインとし
構として動作し、マスターからの通信フレームに対する入出 ても使用します。24VDCの規格ではそれぞれ最大 3Aまで
力動作をハードウェアで処理します。つまり、制御用マイコ 使用できるM8コネクタ付きケーブルを規定しています。通
ンは周期プロセスデータや非周期メッセージ通信データに対 信用のワイヤと独立した電源供給用のワイヤを 1本のケー
し ESC内の通信バッファをライトまたはリードすることで ブルにまとめ、大電圧・大電流容量に対応した規格と専用コ
EtherCATマスターとの通信を行うことができ、通信フレー ネクタも提唱されています。EtherCAT P は PoE( Power
ムを直接操作するタイムクリティカルな処理は発生しませ over Ethernet) とは異なる技術です。通常の EtherCAT
ん。また、ESCによる通信フレームの処理はストア&フォワー ケーブルに電源を重畳させるフィードイン機能付き分岐ス
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オートメーション&産業ネットワークナビ Vol.1
レーブを使用し、EtherCAT P デバイスを接続します。逆に 日本メンバー数500 社を突破 !!
EtherCAT P ケーブルから電源を切り離すモジュールも用意
され、標準 EtherCAT接続と混在できます。IP67 などのデ ETG の日本の活動は 2005 年から始まり 12 年を経て
バイスと組み合わせて、省配線化だけでなく制御盤レス化も 500社目の日本メンバーを迎えることができました。2017
実現できます。 年 7月 6日に開催した ETG日本メンバーミーティングでは
EtherCAT P のスレーブ開発はイーサネットのコネク この記念すべきマイルストーンを祝し、500社目のメンバー
タ直後に電源とイーサネット信号とを分離・重畳する回路 である駿河精機株式会社 代表取締役社長 丸井武氏をお招き
を組み込むだけです。通信フレームの構造や内容は標準の し、記念の盾と 500 社記念会員証の授与を行いました。駿
EtherCATと全く同じであり、ファームウェアなどこれ以外 河精機株式会社は精密位置決めと光計測技術のリーディング
の変更は必要ありません。開発済みの EtherCAT スレーブ カンパニーとして知られています。丸井 武氏は受賞スピー
を簡単にEtherCAT P 対応にできます。 チを行い、2年前のドイツ・ハノーバーメッセでEtherCAT
EtherCAT P はイーサネットの物理層を拡張しているため、 に出会い、その技術に感銘を受けて導入を決心されたこと、
公式テストセンターによる物理層コンフォーマンステストが 現在では EtherCAT インターフェイスを備えた独自のデバ
必須になります。ユーザーはコンフォーマンステストによっ イスも開発にも着手していることを述べられました。
て仕様準拠を認証済みの製品を使用できます。 ETGの日本のコミュニティは半導体製造装置や自動車産業
に牽引され加速的に拡大しています。EtherCATはオープン
な技術であり、ETGのメンバーであれば誰もが EtherCAT
対応製品を開発できます。ETGはユーザーとデバイス開発
の両面でサポートを継続していきます。
イベント情報
ETGでは一般の方を対象にしたセミナーやメンバー向け
イベントを開催しています。
日付 場所 名称 対象
8月24日 東京 産業オープンネット展
8月29日 大阪 EtherCATによる制御 一般システム構築のメリット
図3:EtherCATと新技術のEtherCAT P
9月28日 横浜 EtherCAT 開発サポートセミナー メンバー
10月11日 横浜 技術アップデートセーフティ技術セミナー メンバー
10月12,13日 横浜 Plug Fest メンバー
11月30日 東京 SCF出展者セミナーEtherCATの最新動向 一般
開発などの技術的なセミナーやイベントは ETGメンバー
が対象です。ETGメンバーは法人として誰でも入会できます。
入会金、年会費は必要ありません。入会を希望される企業の
方はETG日本オフィスまでお問い合わせください。
【お問い合わせ】
EtherCAT Technology Group 日本オフィス
〒 231-0062
神奈川県横浜市中区桜木町 1-1-8 日石横浜ビル 18F
Tel 045-650-1610 Fax 045-650-1613
お問い合わせ : info.jp@ethercat.org
技術サポート : support.jp@ethercat.org
ウェブサイト : www.ethercat.org/jp.htm
【500社目の授与式記念写真】
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Perfection in Automation.
オートメーションの最先端へ
B&R Industrial Automation株式会社
〒220-0011 神奈川県横浜市西区高島1-1-2横浜三井ビル23F
TEL: 045-263-8460 / FAX: 045-263-8461
EMAIL: office.jp@br-automation.com
WEBSITE: https://www.br-automation.com/ja
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手のひらサイズでマルチコア搭載
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C6015
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■最大4コアのIntel®Atom™を搭載
■ファンレス
■動作保証温度0℃~最大55℃
■取付方向自由・省スペースへの設置
■サイズ:幅40×高さ82×奥行82mm
■重さ:約300g
■TwinCATとの組合せでEtherCATのリアルタイム制御可能
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Amphenol
イーサネット
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