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Industry4.0・IoTナビVol.4ダイジェスト版

ホワイトペーパー

インダストリー4.0、IoTに関する情報をまとめた小冊子の第四弾抜粋版

ものづくりを応援する業界紙「オートメーション新聞」がお送りする、第4次産業革命、IoTに特化した小冊子「Industry4.0 IoTナビ」の第四弾のダイジェスト版(一部抜粋版)です。

今回は「これからの主役は中小製造業」と題し、中小企業をはじめとしたIoTの課題、工作機械各社や日本マイクロソフトのIoTへの取り組み、スマートファクトリーを実現する第一歩である「工場見える化パッケージ」などの最新動向をお伝えします。


※ダウンロードされたお客様の情報は弊社プライバシーポリシーに則り協賛企業へ共有させていただきます。あらかじめご了承下さい。

【協賛企業】B&R Industrial Automation株式会社/ダッソー・システムズ株式会社/株式会社富士通マーケティング/KUKAロボティクスジャパン株式会社/ヤマハ発動機株式会社/日本マイクロソフト株式会社

このカタログについて

ドキュメント名 Industry4.0・IoTナビVol.4ダイジェスト版
ドキュメント種別 ホワイトペーパー
ファイルサイズ 3.9Mb
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取り扱い企業 アペルザ (この企業の取り扱いカタログ一覧)

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このカタログの内容

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別冊 Industry4.0-IoTナビ Industry4.0, IoT, Industrial Internet, Smart Factory Vol.4 インダストリー4.0、IoT これからの主役は 中小製造業 ー課題山積みだが、飛躍のチャンスもー インタビュー 日本マイクロソフト、PTCジャパン 中小製造業のデジタル化の現状と課題 実現に向けたツールと支援策 工作機械メーカー各社、IoTへの新展開 日本版インダストリー4.0コンセプト決定 ベライゾン、アドバンテックのIoT戦略 IoTで関心高まる工場内の無線ネットワーク
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INDEX インダストリー 4.0 -IoT ナビ Vol.4 I N D E X 中小製造業のデジタル化と第4次産業革命。ヒトと金の問題解決に向けて ……………………………………………… 1〜 2 中小製造業、身の丈にあったIoT取り組み事例 既存設備の活用、経験と勘の形式知化など、 ……………………………… 3 日本産業の目指す姿 Connected Industries 発表 ハノーバー宣言、日独で第4次産業革命で連携強化 ……………… 4 工作機械各社、IoTの取り組み本格化へ IoTプラットフォーム、製品・サービスの高度化など各社各様 …………… 5〜 6 IoTは早急に着手を 〜日本には活用できる風土が既にある~ ………………………………………………………………… 7  菖蒲谷 雄 日本マイクロソフト株式会社 業務執行役員 IoTデバイス本部長 製造業のサービス化に向け2017年はIoT+SLM、ALMに注力 ………………………………………………………………… 8  宍戸 武士 PTCジャパン株式会社 執行役員社長 IoTで製造現場の「見える化」の推進とヒューマンエラー「ゼロ」を目指して …………………………………………… 9〜 10 株式会社富士通マーケティング CeBIT2017からの警告「周回遅れ」の日本中小製造業 【デジタル変革】への道しるべ …………………………… 11〜 13  高木 俊郎 株式会社アルファTKG 代表取締役社長 FAプロダクツ、SmartFactory化の第一歩を支援 簡単導入「工場見える化パッケージ」開発 …………………………… 14 米・ベライゾンのデジタルトランスフォーメーション戦略 …………………………………………………………… 15〜 16 ブラック・ダック・ソフトウェア、製造業におけるOSSの利用状況とセキュリティ分析レポート ………………………… 17 アドバンテック、次世代IoT戦略 産業機器、IoT向けOSにLinuxやAndroid推進も …………………………………… 18 IoTで関心高まる工場内の無線ネットワーク どんな周波数帯を、どんな用途に使うのが良いのか? …………… 19〜 20 インダストリー4.0 -IoTナビ Vol .4  発行所:株式会社アペルザ オートメーション新聞社   発行日:2017年6月23日   価 格:1000円+税 〒231-0023 神奈川県横浜市中区山下町23番地 日土地山下町ビル13F 電 話 : 045 -228 -8873 FAX : 045 -345 -4790       メール : info@automation-news.jp オートメーション新聞WEB版 http://www.automation-news.jp/
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潮 流 中小製造業のデジタル化と第4次産業革命 ヒトと金の問題解決に向けて 第4次産業革命で製造業に大きなデジタル変革の波が押し寄せるなか、大企業は組織変革や新たなサービス化とそれ に向けた投資、海外への事業展開など経営の軸をデジタルにシフトしている。一方、日本の製造業の9割を占めると言 われる中小製造業は、人材の不足や設備投資の負荷などから、高い関心がありながら、なかなかデジタル化に踏み切れ ていないのが実情だ。それを解決するにはどうすればいいのか? デジタル化で収益を上げるとは い」と感じている現場担当者もよく見かける。また、「現場 やものづくりは門外漢で分からない」という IT 担当者や IT  第4次産業革命は、デジタルトランスフォーメーションとも 企業はたくさんある。 言われ、モノ売りからコト売り、製造業のサービス化などビ  経営トップと現場の両方が、デジタル化によって何ができ、 ジネス構造を大きく変えている。それによって製造業におけ どんな効果があるのかを理解し、それを実現するためのス る収益モデルが変わり、売上を上げる手段とコストダウンへ テップを学ぶこと。さらに、そこに必要な技術や製品、サー の余地が新たに生まれている。そこをどう捉え、どう自社の ビスを知り、そこに適切な予算を確保すること。さらには、 収益改善に取り込んでいくかがポイントになる。 中小企業で不足していると言われる IT人材の確保。これらを  売上アップに関しては、IoT などさまざまなデジタルツール 解決しなければ、中小企業がデジタル化し、時代の潮流に乗っ を駆使し、製品の機能や性能、品質を上げて製品力をアップ て利益体質になるのは難しい。 し、販売量や値上げなどによって利益率を高めるような製品 売り切りモデルが進化している。さらに、設備や工程から集 第4次産業革命、デジタル化を知る、相談する めたデータを活用した予兆保全や生産効率化のソリューショ  第4次産業革命とは何か?デジタル化や IoT、スマートファ ンの展開といった新サービスにつなげている企業も出てきて クトリーはどう実現し、その効果はどれほどなのか。それが いる。外部企業との協業による他分野への展開など、既存 不明確だと第一歩を踏み出すのは難しい。WEB や新聞、雑 事業の拡大と新規サービスや分野に取り組むことも盛んに始 誌から多くの情報が出され、関連した展示会やセミナーなど まっている。 も多く開催されている。さらには、デジタル化や IoT 化に向  また一方で、生産性向上によるコストダウンも収益改善の けたサービスやソリューションを提供する企業も数多く出てき 大きな柱となる。デジタルツールを使った各工程の効率化を ている。 はじめ、設計から製造、保守保全まで一貫した管理による工  それらを使うことはもちろんだが、より低コストで気軽に 場内の最適化、工場とオフィスの情報共有、工場間やパート 情報を仕入れる、相談する場合は、国や行政が行っているサー ナー企業との連携などを通じて、製造におけるムダを減らし ビスが役に立つ。 て収益改善につなげていく。売上拡大とコストダウンの両面  経済産業省は 2016 年度から、全国各地で中小企業の第 に取り組むことが大切だ。 4次産業革命を支援するための相談窓口として「スマートもの づくり応援隊」の整備を開始。生産技術に秀でた企業 OB や、 中小企業のデジタル化への課題 IoT やロボット等に知見のある専門人材を中小企業に派遣し、  中小製造業でもスマートファクトリーや IoT、デジタル化へ 一緒になって改善策や技術を考え「伴走型」で支援するサー の関心が高まっているが、その最も高い壁となっているのが ビスを提供し、現在、全国 21 拠点で活動している。 「ヒト」と「金」の問題だ。  例えば、福岡県北九州では北九州産業学術推進機構(FAIS)  デジタル化は経営からのトップダウンと、現場からのボトム に拠点を置いて活動を開始。生産技術とロボット技術に通じ アップの両面から実行することが肝要。また実現するために たコーディネータ2名が連携し、中小企業の生産性向上を実 は情報系の IT 技術と、現場系の OT(オペレーションテクノ 施。IoT やロボットを前提とせず、経営課題の特定、現場改 ロジー)の協力が不可欠となる。その人材と、その理解が圧 善や「カラクリ」で済むところはそれで済ませる方針が企業か 倒的に足りていないのが実情だ。 らは好評を得ている。経営者や管理者向けに「IoT・第4次産  時代の流れがデジタル化に傾いていることを理解しながら 業革命研究会」を実施し、経営者や工場長ら14 人が参加し、 も、「効果が分からないものに対して投資はできない」「どの トップダウンの意識醸成を推進している。 ようにやればいいか分からない」「IT人材も不足しているのに  大阪の拠点である大阪商工会議所では「IoT・オープンネッ IoT なんてとんでもない」という経営者は多い。また、「経営 トワーク活用研究会」を開催し、課題の特定や IoT に関心の 者や上司がとりあえず IoT 化と言っているが、具体的に何をす ある企業同士のネットワーク化を実施。17年度はIoTカリキュ ればいいか分からない」「予算がない」「IT 側の知識が足りな ラムをより実践的なものに高度化したいとしている。 — 1 —
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インダストリー 4.0 —IoT ナビ Vol.4  岐阜県大垣市のソフトピアジャパンでは、もともと IT 産 小製造業にとって、低価格で簡単に導入して始められること 業が盛んな地域で、IT人材がものづくりを学ぶことによって、 が大前提になる。 製造現場と IT の知見を持った人材育成を推進している。す  経産省とロボット革命イニシアティブ協議会は、中堅・中 でに3社を支援し、IT と製造、ベテランと若手が融合したチー 小製造業がより簡単に、低コストで使えるツールとして「スマー ムが機能している。このうち1社では工場建替を機にスマート トものづくり応援ツール」106 件を認定し、公表している。 工場化も検討されているという。  同ツールは、目的別に「1. 生産現場における課題を解決す  さいたま市産業創造財団では、改善活動に取り組む企業 るためのツール」「2. 工場や企業の間で情報連携をする際の に対して、従来型の改善支援に IoT 活用を加えたチームによ 課題を解決するためのツール」「3. 事務における課題を解決 る支援体制を実施。アドバイザーが6社を支援し、参加企業 するためのツール」「4. グローバル化に伴い、海外で展開す 側も若手とベテラン、管理・製造部門が一体となった改善・ るために役に立つツール」「5. 自社製品をIoT化するための IoT 活動を実施して課題を整理。各社で工数の削減やリード ツール」「6. データの活用全般に関わるツール」「7. 人材育成 タイムの減少、品質管理の効率化などの課題を整理、今後の の観点で活用できるツール」の 7 つのユースケースをテーマ 方針を明確化できたという。 に収集したもの。  例えば、武州工業の「スマートフォンを利用した機械動作情 ■スマートものづくり応援隊活動拠点一覧 報収集装置」は、スマートフォンなどの端末に内蔵されてい る加速度センサーとWebサーバー上のプログラムを連動させ 山形県 山形大学 て作業状況の見える化を行う。端末は5年ほど前の旧機種で 栃木県 足利商工会議所 も快適に動作するためコスト数千円 / 台での導入できる。 群馬県 群馬県産業支援機構  サンクレエの「写真 de 在庫管理」は、従来は手書きや 埼玉県 さいたま市産業創造財団 EXCEL への入力で行っていた在庫管理をスマートフォン入力 で代用。バーコードやRFID、各種機器等の大きな投資が 東京都 日本電子回路工業会 いらず、スマートフォンで月 5000 円から購入したその日から 神奈川県 横浜企業経営支援財団 利用できる。 新潟県 長岡産業活性化協会NAZE IoT 導入や活用に向けた金融支援策 福井県 ふくい産業支援センター  デジタル化には新たな基盤やツールなどが必要で、そのた 長野県 諏訪圏ものづくり推進機構 めの資金確保もしなければならないが、各種補助金や支援制 岐阜県 ソフトピアジャパン 度が整備されている。 静岡県 静岡県産業振興財団  日本政策金融公庫は今年4月から、中小製造業が IoT を 導入して付加価値向上に取り組む際の設備資金を、低利で融 愛知県 愛知県幸田町 資する制度「IoT 財投」を新設。スマートものづくり応援隊な 三重県 三重県産業支援センター ど専門家の支援と組み合わせて融資することで、各企業の経 滋賀県 滋賀県産業支援プラザ 営環境に見合った投資を実現できる環境を整備した。最大7.2 億円の貸付け、基準金利より 0.65 ポイント優遇を行ってい 大阪府 大阪商工会議所 る。 大阪府 大阪府産業支援型 NPO 協議会  また経済産業省は、中小企業が IT・IoT ツールを導入し、 和歌山県 わかやま産業振興財団 生産性向上を図る際の必要経費を補助する「IT 導入補助金」 広島県 ひろしま産業振興機構 を新設。上限100 万円で、補助率は 2/3。CAD や ERP など、 製造業向けのソフトウェアにも活用できる。募集期間は 6 月 福岡県 北九州産業学術推進機構 30 日までとなっている。 佐賀県 佐賀商工会議所  また新たな補助制度として、省エネ補助金における「もの 大分県 大分県産業創造機構 づくり IoT」の支援を予定している。省エネ法に基づく告示を 改正して製造現場で IoT を活用した先進的な省エネに中長期 ※参考:スマートものづくり応援ツール一覧 的に取り組む事業者に対しては優遇策を検討。 h t t p s : // w w w . j m f r r i . g r . j p /c o n t e n t / f i l e s /  また、すでにある新連携支援事業( 商業・サービス競争力 Open/2016/20160928_Iot-Tools-Result/IoT-TooL- 強化連携支援事業)とサポイン事業(戦略的基盤技術高度 List.pdf 化支援事業)に対して、IoT を活用した新事業も対象として 手軽で低コストで使えるデジタル化ツール いる。  実際に IoT やデジタルツールを導入してスタートしたいと 言っても、そこには設備投資が発生する。資金力に乏しい中 — 2 —
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潮 流 工作機械各社、IoTの取り組み本格化へ IoTプラットフォーム、製品・サービスの高度化など各社各様  工作機械は別名マザーマシンとも呼ばれ、そこには生産量や加工条件など重要なデータが集積している。製造の中核 を担う工作機械を、いかにセキュリティを確保しながらオープンにつなぎ、新たなビジネスにつなげるか。製造業のデジ タル化が進むなか、その動向に注目が集まっていた。昨年のファナックの Field System を皮切りに工作機械メーカー 各社が IoTへの取り組みが明らかになってきた。 ファナック、 ら産業まで手がけ、高いセキュリティを実現していることを挙 工場向け IoT プラットフォーム「FIELD system」 げた。2000年代初頭から工作機械に通信機能を乗せ、国 内の携帯電話通信網を使ってデータ収集を行ってきた。IoT  ファナックは、2015 年にロボットの状態を監視して予防 化における通信機能の拡充や、自社製品がグローバルに普及 保全を行う「ゼロダウンタイム(ZDT)」を発表し、自社のロボッ して海外との通信の必要性が高まるなかで、万全なセキュリ トに対する IoT サービスの展開を始めた。2016 年 7 月には、 ティを実現できるパートナーとしてマイクロソフトに期待を寄 CNC 装置や工作機械に加え、周辺デバイスやセンサまで範 せている。 囲を広げ、製造と生産を最適化するオープンな IoT プラット フォームである「FIELD system」を発表。人工知能とエッ ジコンピューティング技術を組み合わせた分散型機械学習に よって、機械から集めたデータを工場内のエッジでリアルタイ ム処理して、柔軟で賢く、協調した製造現場を実現。稼動状 況を分析して故障予知を行い、部品交換の効率化や不意の生 産停止の防止などにつなげている。  Field system では技術仕様を共有するための API を公 開し、サードパーティーが機器やシステムをオープンに開発可 能。日立製作所、オムロン、IDEC、富士電機、富士電機機 器制御、アズビル、パナソニック、東芝、NEC などの FA 機 器メーカーをはじめ、空圧機器、センサ、コネクタなどのデ バイスメーカ、工作機械、産業機械、ネットワークインテグレー タなどが賛同し、ユーザーとしてもトヨタ自動車、本田技研工 DMG 森精機 森雅彦社長と日本マイクロソフト 樋口泰行会長 業、日産自動車をはじめとする各社が歓迎している。 DMG 森精機とマイクロソフト、 オークマと日立、新工場で IoT 実証。 制御セキュリティとスマートファクトリーで技術協力 将来のサービス化も視野に  DMG森精機と日本マイクロソフトは 2016 年9月、スマー  オークマと日立製作所は、IoTを活用し、マスカスタマイ トファクトリー実現、制御システムのセキュリティ対策の解決 ゼーションに対応した高効率生産の先進モデル確立に向けた のために技術協力を行っていくことに合意した。DMG 森精 協創を開始した。オークマの新工場Dream Site2(愛 機の製品が世界中に流通し稼動するなかで、万全なセキュリ 知県丹羽郡、以下DS2)で実証モデルを立ち上げ、生産性 ティと高度化を実現するためのパートナーとしてマイクロソフ 2倍、生産リードタイム半減を目指す。 トを選んだ。  具体的には、「生産の見える化の進化」として、生産の進  具体的には、工作機械コンソールなどWindowsを使っ 捗状況と設備の稼働状況の両データを収集・連携させて一元 た製品のセキュリティや、センサ情報をクラウドに集約する際 的に監視・見える化し、高度に分析できるシステムを開発。 とそこでデータ取り扱いの安全性の確保といったセキュリティ 工程上のボトルネック(前工程の遅延や設備不具合等)の特 関連と、データ分析による予防保全などのさらなる活用、新 定から全体最適化対策までのプロセス迅速化を実現してい 規ビジネスモデルの構築といったクラウド活用、ウェアラブル る。 デバイスを使った機械捜査員の作業効率や安全性の向上など  次のステップとして、進捗・稼動状況の監視システムで収集・ へのIT技術活用などを共同で開発していく。 蓄積した現場のビッグデータとAIを活用し、自動学習する  また、DMG森精機が日本マイクロソフトをパートナーに選 先進のシミュレーション技術を駆使して、従来困難だった刻々 んだ理由について森雅彦社長は、ITの老舗であり、民生か と変化する現場の状況に応じて精度の高い生産スケジュール — 5 —
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インダストリー 4.0 —IoT ナビ Vol.4 をダイナミックに自動生成するシステムへ進化させ、柔軟かつ サービスを構築するため、顧客とアマダをIoTでつなぐ機器 迅速に生産計画の最適化を図る。 「V-factory Connecting Box」の開発とビッグデータ活用  「工場制御周期の高速化」では、ワークID(認識タグ)を において協力する。 活用した工程管理システムを導入し、全ての加工部品が工場  「V-factory Connecting Box」は、マシンからのセンシ 内のどこに、どの状態で存在しているか正確に把握。時間単 ングデータや稼働ログデータを、安全かつ安定したネットワー 位・分単位で俊敏に部品搬送の作業を指示し、進捗・稼動状 クで取得。富士通の「FUJITSU Managed Infrastructure 況の監視システムとの連携により、生産進捗の把握精度を向 Service FENICS II M2Mサービス」を用い、高いセキュリティ 上させ、正確なボトルネックの特定と迅速な対策を実現して を確保したネットワークにより、モノづくりのあらゆる情報を いく。 提携させるプラットフォーム「COLMINA」でデータの蓄積や  オークマは、この取り組みを他の生産拠点に広げるととも 分析を行う。また、OPC-UA と MT Connect のデータ交換 に、ノウハウや高付加価値マシンを「ものづくりサービス」ソ 標準規格に対応し、アマダ以外ともオープンな情報連携を可 リューションとして、製造業向けに提供する予定。 能にする機能を備えている。  両社は「V-factory」のサポートサービスにより、データ分 アマダと富士通、 IoT 機器の開発とビッグデータ活用で協力 析から予兆検知などを行うことで生産を止めないサポートを 実現するほか、マシンの稼働状況を把握して業務効率向上の  アマダと富士通は、アマダが提唱する近未来のモノづくり ための気づきを提供するなど、顧客のモノづくりを支えていく 「V-factory」の一環として、IoTを活用した新たなサポート ことが可能になるとしている。 オークマの IoT の取り組み アマダの V − factory Connecting Box の構成図 — 6 —
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インダストリー 4.0 —IoT ナビ Vol.4 インタビュー 日本マイクロソフト「IoTは早急に着手を。 日本には活用できる風土がすでにある」 日本マイクロソフトはグローバルでの企業ミッション「地球上のすべての個人とすべての組織が、より多くのことを達成 できるようにする」、並びに「革新的で、安心でき、喜んで使っていただけるクラウドとデバイスを提供する」という日 本の戦略方針に基づき、日々事業を進めている。中でも重点 6 業種の筆頭に製造業を掲げ、それぞれの分野に必要 となる要件などに対応しながら、最適化したシナリオ、ソリューションをパートナー企業と連携して提供している。今回、 IoT デバイス本部菖蒲谷雄本部長に IoT の潮流やマイクロソフトの取り組みについて話を聞いた。 の行動に結び付けている良い事例だと考えています。( 参考 :https://aka.ms/sandvik_case) — 製造業における課題と解決策があれば教えてください  とにかくお客様には早く検討・着手してもらいたいです。IoT 菖蒲谷 雄 の導入に関してお客様ヒアリングした結果、IoT が本格的に稼 日本マイクロソフト 働するまで 2 年から 3 年程かかってしまっているケースが多 業務執行役員 IoT デバイス本部長 いことがわかりました。当社はこの中の導入にかかわるプロセ スを大幅に短縮することができるクラウドサービス「Azure  IoT Suite」を月々 10 万円から提供しています。1 時間程度 — IoT の潮流についてどの様に見ていますか でスタートすることができる手軽さを持ちながら、本格的な導  日本でも IoT の関心が高まり、徐々に取り組みが始まってき 入にも対応できる拡張性を備えているのが特長です。 ていますが、広い意味で実践している企業は少ないと感じて  先ほども述べましたが日本には長年の「カイゼン」文化があ います。製造業においてクラウドや IoT の活用は、生産性効 り、皆で知恵を出してものを作り出す風土があります。また、 率の改善から顧客満足度の向上を含めたビジネスそのものの IoT 技術やデジタル変革についても、目的ではなく一つのツー 在り方に変革をもたらすと考えているので、「カイゼン」文化 ルとしてカイゼンを加速させられる大きな可能性を持っている がある日本にはメリットを享受しやすい素地があると考えてい と感じています。実際に生産現場・設備データを収集し、ク ます。 ラウドサービスを活用したビッグデータ解析と課題抽出を迅速  様々なデバイスや、クラウドの活用、データ分析などを通じ、 に行うことで、カイゼン作業に取り掛かるまでの時間を短縮し ビジネスプロセスの変革までつなげることが重要です。そのた ている国内製造業の事例もあります。実際にカイゼンを行う めには各分野に強みを持ったパートナー企業と力をあわせて、 のは現場の人であり、有効なツールとして活用してもらいたい お客様にソリューションとして提供していく重要性が増してき です。 ています。  機械ができる事は機械で行い、人間は付加価値を付ける作 業に集中すべきだと考えています。「Azure IoT Suite」は — 具体的な事例があれば教えてください 他社 OS 含め様々なデバイスに対応し、どんなプラットフォー  スウェーデンの工具メーカー SANDVIK 社では、機器から ムとも柔軟に連携できます。生産現場のデータ取得からクラ の予防検知アラートを通じ、機器遠隔監視及び顧客との状況 ウドの活用、その先のビジネス活用まで、個々の現場に合っ 共有を行い、迅速で適切な技術者の派遣につなげています。 た提案をパートナー企業と共に支援し、日本の製造業のデジ 事前の問題把握ができることから万全な装備での訪問ができ タルトランスフォーメーションと成長により一層貢献してきた るため、効率もあがり顧客満足度の向上に貢献しています。 いと考えています。  この事例では、データが CRM や顧客のタブレットなど全て が弊社のクラウドプラットフォーム Microsoft Azure 上でつ ながっています。マイクロソフトは元来 Windows 等デバイス OS を提供してきた会社ですが、今や他社の OS も含め、お 客様にとって最適なソリューションを提案しています。デバイ ス OS をどうするかを考えてきた会社だからこそ、どの様に機 器やデータをつなげるのが良いかといった提案に自信があり ます。SANDVIK 社に対しては、データを取得するだけでは なく、それを価値のあるデータとして活用し、実際にお客様 — 7 —
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インダストリー 4.0 —IoT ナビ Vol.4 ニュース Smart Factory化の第一歩を支援 簡単導入「工場見える化パッケージ」を開発 FAプロダクツ(東京都港区、貴田義和代表取締役社長)は、Smart Factory化の第一歩を支援するため、ロー コストに既存設備の稼働監視・帳票レス化を実現する「工場見える化パッケージ」を、2017年6月8日から提供開始した。 工場見える化パッケージ 接点信号からの稼働監視も実 現できるうえ、簡単設定で手  「工場見える化パッケージ」は「、表示機能付IoTサーバー(H 元に届いてから最短1日で導入 MI:稼働監視用)」「Excelアドインソフト(帳票作成用)」、 ができる。また、手作業で行っ 既存設備への組込みを実現する「稼働監視ソフト」がセットに ている帳票作成、日報作成の なったパッケージ。 自動作成に対応。帳票・日報  同社は製造業の高度化を支援するため、製造・生産技術(O のフォーマットはExcel上に T)と情報技術(IT)両方の知見を活かし、生産現場の見え 自由にレイアウトし、現在運 貴田 義和 る化を提案からシステム導入まで幅広く提供している。近年「I 用中の帳票にあわせることが FAプロダクツ 代表取締役社長 ndustry 4.0」や「Smart Factory」「IoT」 できる。帳票作成工数の削減、入力・転記ミスの排除、帳票 が注目されていることもあり、製造現場の「見える化」が重要 のリアルタイム化を実現する。 性を増し、稼動監視に取り組む企業が増えている。しかし、「動 導入費用1セット 50 万円〜の低コスト 作中」「停止中」の信号記録のみにとどまっていたり、手書き 帳票を集計したりしている場合が多く、データの信頼性が低い  さらに、導入価格は1セット50万円~と低コスト。産業用タッ ため、ボトルネック(無駄)の解析には至っていないのが現実。 チパネル(HMI)の作画データやExcelを編集する程度の 本来は、各設備、工程から出る信号から直接情報収集し、デー 簡単な作業で設定変更ができるため、自社で自由に追加改造 タの信頼性を高め、ボトルネックを明確にすることから、カイ が行える。スモールスタートから始められ、段階的に拡張が可 ゼンを進めること重要だが、適したシステムが無いのが課題 能なところにもこだわった。最初は特定工程の稼働監視からは だった。 じめ、設定追加で複数台の設備監視もできる。上位システム  既存の稼働監視システムの多くは特定機器(同一メーカーの との接続も、Industry 4.0で標準とされているOPC PLCや表示灯など)からの情報しかデータが取得できないた  UAに対応するなど拡張性も兼ね備えており、大規模システ め、専用ボードや複数機種のPLCが混在する工程、手作業の ムにも展開が可能。オプションで、取得したデータをデータベー 工程などでは、稼働監視のデジタル化が進みにくいという現実 ス化するプランも用意している。 もあり、「既存の設備をそのまま活用しながら、低価格にデー タの信頼性が高い稼動監視を実現したい」という生産現場の  同社では4月からテストマーケティングを初め、小規模工場 要望に応え、「工場見える化パッケージ」の開発に至った。 から自動車部品製造大手まで規模を問わず数多くの企業から 高い評価を得ている。今回の「工場見える化パッケージ」を皮 国内外 250 種類以上の PLC 対応 切りにスマートファクトリー実現のための支援を継続していく  特長として、国内外250種類以上のPLCに対応。既存設 としている。詳細情報は順次 HP にて公開予定(https://fa- 備をそのまま活かしたデータ収集を実現。オプション追加で、 products.jp/) システム構成図 見える化画面構成例 — 14 —
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Perfection in Automation. オートメーションの最先端へ B&R Industrial Automation株式会社 〒220-0011 神奈川県横浜市西区高島1-1-2横浜三井ビル23F TEL: 045-263-8460 / FAX: 045-263-8461 EMAIL: office.jp@br-automation.com WEBSITE: https://www.br-automation.com/ja
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