トルクモータ取扱説明書
v e r s i o n 2 . 2
目次 3.6 温度センサー 18
3.6.1 PTC 特性
1. 始めに 4 3.6.2 KTY 特性
1.1 この取扱説明書について 4 3.7 アクセサリー 20
1.2 使用目的 4 3.7.1 デジタルホールモジュール
1.3 使用記号 4 3.7.2 構成
1.4 重要なお知らせ 4
1.5 安全上の警告 4 4. 据付け 24
1.6 認証規格 6 4.1 安全 24
1.6.1 CE 認証 4.2 序論 24
1.6.2 有害物質規制 (RoHS) 4.3 始めに 25
1.7 適用規格の概要 6 4.3.1 クリーニング
4.3.2 軸方向の吸引力
2. 概要と仕様 7 4.3.3 半径方向の吸引力
2.1 モータの紹介 7 4.4 据付けオプション 31
2.2 モータファミリーとシリーズ 7 4.4.1 ステータクランプ
2.3 仕様 7 4.4.2 ステータ接着
2.4 基本コンポーネント 8 4.4.3 ロータクランプ QTR シリーズ
2.4.1 ロータ 4.4.4 ロータ接着 QTR シリーズ
2.4.2 ステータ 4.4.5 据付け QTL シリーズ
2.4.3 QTL トルクモータキット固定ブラケット 4.5 ロータとステータの据付け QTR シリーズ 33
2.5 追加 コンポーネント 9 4.5.1 スタータにロータ挿入組立
4.5.2 ロータ上にステータ組立
3. モータ構成 10 4.5.3 QTL 210 & 290 モータアッセンブリの据付け
3.1 安全 10 4.5.4 QTL 230 & 310 モータアッセンブリの据付け
3.2 重要事項 10 4.5.5 最終確認
3.3 ハウジングの要件 11 4.6 電気接続 36
3.4 据付け 11 4.6.1 概論
3.4.1 ステータ 4.6.2 動力ライン
3.4.2 ロータ 4.6.3 保護接地
3.5 電気インタフェース 15 4.6.4 分極試験
3.5.1 ケーブル仕様と保護接地 4.6.5 温度センサーケーブル配線
3.5.2 配線方式 4.6.6 EMC 性能
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2
Torque motor manual - ver. 2.2
4.7 分解 37 APPENDIX 目次
4.8 追加コンポーネント 37
4.8.1 デジタルホールモジュール APPENDIX A 43
4.9 トルクモータの連結 37 トルクモータシリーズの概要と寸法 43
5. 運転 38 APPENDIX B 57
5.1 試運転前に 38 QTR 65 デジタルホールモジュールと組付け寸法 57
5.2 設定 38
5.3 テスト 38 APPENDIX C 67
5.4 動作条件 39 材質概要 67
6. 輸送、保管および分解 40 APPENDIX D 68
6.1 輸送、保管、分解に関する一般的な安全規則 40 IATA 漂遊磁場閾値 68
6.2 輸送と梱包 40
6.3 保管と輸送 41 APPENDIX E 69
CE 認証 69
APPENDIX F 70
T/n 特性グラフ 65/78 70
APPENDIX F 71
T/n 特性グラフ 71
用語集 77
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3
Torque motor manual - ver. 2.2
Page4
1. Before you start、1.1 About this manual、1.2 Intended use、1.3 Use of symbols、1.4 Important notice、1.5 Safety warnings
1. 始めに 1.4 重要なお知らせ
これは、Tecnotion モータのマニュアルです。このマニュアルをよくお Tecnotion は、過失またはこのマニュアルに記載されている指示に
従わなかったことに起因する事故または損傷の場合、すべての責
読みください。 提供される情報は、モータの安全で保証された据付け
任を負いません。また、マニュアルに記載されている条件と異なる
と操作にとって重要です。 モータの据付けや作業の際には、このマ 条件での事故や損傷の場合、Tecnotion は一切の責任を負いませ
ニュアルをお手元にご用意ください。 ん。また、Tecnotion は、モータの不適切な使用によって引き起こさ
れた損傷に対するすべての責任を負いません。
1.1 この取扱説明書について
モータのコンポーネントは、梱包されている場合も開梱されている
このマニュアルでは、Tecnotion トルクモータシステムの使用について 場合も、注意して取り扱ってください。
説明します。 これらのモータは、多数のアプリケーションデバイスに適
用できます。 このマニュアルは、トルクモータシステムを含む機械を組 磁石を 70° C を超える温度にさらさないでください。磁石は高温で
減磁する可能性があります。
み立てる技術者を対象としています。 トルクモータの設計と設置に関
して考慮すべき点を理解することができます。
ステータを 100°C を超える温度にさらさないでください。充填材また
は配線が損傷する可能性があります。
1.2 使用目的
モータを開梱し、完全性を確認します。異常がある場合は、販売店
トルクモータシステムは、軸に沿って回転する永久磁石ダイレクトドラ
または Tecnotion に連絡し、欠陥の性質を知らせてください。合わ
イブモータです。 回転運動が必要な場所で使用することを目的とし せてシリアル番号もご連絡ください。これにより、サプライヤーとの
ています。 このトルクモータシステムを意図した用途以外に使用しな 対応が容易になります。
いでください。
1.3 使用記号 1.5 安全上の警告
磁石の使用
この記号は、ユーザに通知するためのヒントを示しています。
使用している磁石は、鉄などのすべての強磁性体に対して大きな
この記号は、ユーザが注意する必要がある、安全に関連しな
引力を示します。これらの力は手では制御できません。それらは深
い重要な通知です。
刻な怪我の危険を引き起こす可能性があります。軟磁性体 (鉄)
をロータの磁石の磁極面から 25 cm 以上近づけないでください。
これらの記号は、遵守すべき安全情報について警告してい
ます。
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始めに 4
Torque motor manual - ver. 2.2
取り付け中の衝突を防ぐために、十分な半径方向および軸方向 接地
のセンタリングおよびガイドを提供してください。
モータを取り付ける前に、主電源が接地され、現行の規制に従っ
磁場保護プレートを取り外す前に、ステータとロータが機械に固 て動作していることを確認してください。
定されていることを確認してください。ステータとロータは、取り付
け中に互いに引き合います。これらの力は手では制御できませ
効果的な保護接地があることを確認してください。接続する前に、
ん。モータを分解する場合は、その前に磁場保護プレートを再
ワイヤ端子に電圧がかかっていないことを確認してください。
度取り付けてください。
銀行カード、ペースメーカー、その他の磁気情報媒体などの磁気 花崗岩のような非導電性の取り付け面では、アース接続は機能し
に敏感な物体は、磁石 (プレートまたはロータ) から 1 m 以内に ません。このような場合、アース線によって保護アースを確立する
近づけると損傷する可能性があります。 必要があります。
いつでも、どのような状況でも、モータの安全性に疑問がある場合
は、使用せずにサプライヤーに連絡してください。
メンテナンス
点検やメンテナンスを行う前に、電圧を切断してシステムをクリアし
てください。偶発的な接続の可能性がないことを確認してくださ
機械的安全性
い。
モータは機械の一部として使用されます。ユーザは、機械全体が 指定されていない洗浄剤で洗浄すると、コンポーネントが損傷する
すべての CE 要件を満たすように注意する必要があります。 可能性があります。洗浄剤としてイソプロパノールのみを使用してく
ださい。
モータはサーボアンプによって駆動されます。停電や致命的なエ
ラーが発生した場合、モータのフリーランが発生する可能性があり 接着剤と活性剤は、ステータとロータを損傷する可能性がありま
す。
ます。このような事態が発生した場合に備え、モータまたはマシン
の損傷を防ぐために、機械的な予防措置を講じてください。
UV ブラックライトにさらされると、目や他の組織に不可逆的な損傷を
モータが許容最大回転速度を超えて動作すると、磁石がロータか 与える可能性があります。 UV ブラックライトを使用する場合は、適
ら外れる可能性があります。これにより、けがをしたり、モータやア 切な保護服とメガネを着用してください。
プリケーション全体に損傷を与えたりする可能性があります。この
速度は、モータの種類によって異なります。取り付けたトルクモー モータには、漂遊磁場を生成する永久磁石が含まれています。輸
タの最高速度を正しく設定してください。最大機械速度について 送の安全性については、第 6 章の輸送に関する情報を確認してく
は、用語集を参照してください。 ださい。
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始めに 5
Torque motor manual - ver. 2.2
Page6
1.6 Certification、1.6.1 CE Certification、1.6.2 Restriction of Hazardous Substances (RoHS)、1.7 Overview applicable standards
1.6 認証規格 1.7 適用規格の概要
認証に関するすべての情報は、この章に記載されています。適合ま 以下の表は、モータの種類ごとに適用される規格の概要を示しています。
たはコンプライアンスの宣言は、appendix E に記載されています。 Table 2: モータタイプごとの適用規格
シリーズ CE RoHS
1.6.1 CE 認証
QTR 65 Yes Yes
Tecnotion B.V. は、この設置マニュアルに記載されているすべてのト
QTR 78 Yes Yes
ルクモータが、欧州指令 2006/95/EC に従って製造され、次の規格に
QTR 105 Yes Yes
準拠していることを宣言します (Table 1 を参照)。
QTR 133 Yes Yes
Table 1: 適用規格
QTR 160 Yes Yes
規格 規格名称
QTR デジタルホールモジュール Yes Yes
EN 60034-1: 2010 回転電機、
Part 1: 評価と性能 QTL 210 Yes Yes
QTL 230 Yes Yes
EN 60204-1: 2010 機械の安全性 - 機械の電気機器、
Part 1: 一般要件 QTL 290 Yes Yes
QTL 310 Yes Yes
1.6.2 有害物質規制 (RoHS)
Tecnotion B.V. は、RoHS ガイドラインに準拠していることを宣言します。
したがって、Tecnotion では、すべての製品に鉛、カドミウム、水銀、六
価クロム、ポリ臭化ビフェニル、またはポリ臭化ジフェニルエーテルが
含まれていないことを確認しています。
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始めに 6
Torque motor manual - ver. 2.2
Page7
2. Overview & specifications、2.1 Introduction of the motor、2.2 Motor family and series、2.3 Specifications
究極トルク 連続トルク
2. 概要と仕様 0.64 - 5.47 Nm
0.29 ..2.31Nm
QTR-65 Series
1.22 - 10.85 Nm
この章では、モータとそのコンポーネントの概要と仕様を説明します。 0.57 - 4.41Nm
QTR-78 Series
2.9 - 28.4 Nm
1.4 - 12.0 Nm
QTR-105 Series
2.1 モータの紹介 5.6 - 55.5 Nm
2.6 - 21.9 Nm
QTR-133 Series
9.3 - 91.6 Nm
Tecnotion トルクモータは、いわゆるフレームレス トルクモータです。
QTR-160 Series 4.1 - 36.3 Nm
それらは、多数のアプリケーションデバイスに適用できます。完全に 173 - 346 Nm
機能するトルクモータシステムを構築する場合、ユーザは次のような 65 - 142 Nm
QTL-210 Series
追加のコンポーネントを用意する必要があります。 173 - 346 Nm
67 - 147 Nm
QTL-230 Series
389 - 778 Nm
■ 軸、
140 - 305 Nm
QTL-290 Series
■ 軸受、 389 - 778 Nm
■ エンコーダおよびコントローラシステム 151 -331 Nm
QTL-310 Series
0.2 Nm 1Nm 10Nm 100Nm 1000Nm
段落 2.4 と 2.5 では、基本コンポーネントと追加コンポーネントに関す Figure 1: トルクレンジ
る詳細情報を見つけることができます。
モータ型名は、以下の規則に従って行われます:
2.2 モータファミリーとシリーズ QTR/QTL-X-XXX-XX-X
巻線タイプ: N, S, Y or Z
トルクモータファミリーは現在、直径 9 タイプ、高さ 7 タイプで構成され 速度の最適化または低バス電圧用
ています。これは、0.29Nm から 329Nm までの連続トルク範囲をカバー ステータ軸高さ: 17, 25, 34, 60, 65, 85 or 105 mm
正確な高さについては appendix A を参照
します。 右の図は、トルク範囲の概要を示しています。 ロータの外径: 65, 78, 105, 133, 160, 210/230 or 290/310mm
正確な高さについては appendix A を参照
マグネットタイプ: A or X
X タイプはトルクアップ仕様
ファミリー名称 : QTR / QTL
2.3 仕様
すべてのトルクモータの詳細な外形寸法は appendix A に記載されて
います。
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概要と仕様 7
Torque motor manual - ver. 2.2
Page8
2.4 Basic components、2.4.1 Rotor、2.4.2 Stator
2.4 基本コンポーネント 300、600、または 680 Vdc の定格電圧は、トルクモータによって異な
ります。別のケーブル出口タイプまたは電圧定格が必要な場合は、
最寄りの Tecnotion 代理店にご相談ください。ステータをアプリケー
ションに組み込む一般的な方法は、クランプまたは接着です。トルク
モータの積層スタックは表面はむき出しのケイ素鋼板でできており、
腐食しやすい素材です。 積層スタックの表面が保護されていない場
合、腐食が見られますが、性能には影響しません。
2.4.1 ロータ
磁石を含むロータは、通常、トルクモータの可動部分です。 ロータ
は、モータのタイプに応じて、接着、クランプ、またはボルト締めによっ
てアプリケーションに固定できます。 QTL モータのロータは、ボルトで
アプリケーションに固定できます。
Tecnotion QTR トルクモータキットは、磁石を含むロータとコイルを含む
ステータで構成されます。より大きなトルクのモータには、温度セン 磁場保護リング
サーが装備されています。 QTL トルクモータには、オプションで、ス ロータには、磁場中和保護リングが付属しています (QTR-65、QTR-78、
テータの周りに冷却チャネルが巻き付けられたリングと、ロータとス および QTL シリーズには保護リングがありません)。Figure 3 を参照し
テータを所定の位置に固定するための 4 つのブラケットとスペーサが てください。これは、磁力のシールドとして機能します。リングを取り付
あります。 水冷モータの場合、合計 4 つのブラケットがあります。 さら けると、ロータを安全に取り扱うことができます。
に、温度センサーが組み込まれています。Figure 2 を参照。
スS テータ
ロータ
磁場保護
リング
Figure 3: 磁場保護リング
2.4.2 ステータ
ステータには、さまざまな直径と高さがあります。 長さ0.5mの動力ケー
ブルと温度センサーケーブルは別になっています。ケーブルの出口
は、モータのタイプに応じて、軸方向または半径方向になります
Figure 2: 基本コンポーネント QTL モータキット (Figure 4 を参照)。QTL トルクモータには、長さ2 mの動力ケーブル
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概要と仕様 8
Torque motor manual - ver. 2.2
Page9
2.4.3 QTL torque motor kit fixation brackets、2.5 Additional components
と温度センサーケーブルが別にあります。ステータは、モータのタイプ オプション:
に応じて、ボルト締め、接着、圧着、および/またはクランプによってア
プリケーションに固定できます。 ■ 符号ディスクおよび/またはエンコーダシステムおよび/または
Tecnotion デジタル ホール モジュール。
2.4.3 QTLトルクモータ固定用ブラケット ■ ブレーキ機構。
ステータとロータは、固定ブラケットを使用して一緒にロックされます
( Figure 2 デジタルホールモジュール
参照)。固定ブラケットの機能は、輸送中および設置中の安
デジタルホールモジュール (以下を参照) を使用して、ロータの電気
全を確保するために、ステータとロータを所定の位置にロックすること
的位置を決定できます。このモジュールは、モータの「ウェイクアンド
です。
シェイク」に代わるものです。これは、モジュールが QTR ステータに電
力が供給されていない場合にのみ機能することを意味します。このモ
ジュールは、速度帯域幅と負荷帯域幅の全体で整流することはでき
ません。
Figure 4: 軸方向ケーブル出しQTRモータ
2.5 追加コンポーネント
完全なモーションシステムを構築するには、追加のコンポーネントが
必要です。これらのコンポーネントは、Tecnotion トルクモータの購入
時には含まれていません。完全なモーションシステムをセットアップ
するには、次の最低限必要なコンポーネントを確認してください:
■ 十分な電力と電圧定格を持つ電源装置。
■ トルクモータをドライブシステムに接続するためのケーブルとコネク
タ。
■ アンプとサーボドライブシステム。
■ 十分な剛性と適切な摩擦力を備えたベアリングシステム。
■ ロータとステータを収容し、熱伝達に対応するための機械的下部
構造。
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概要と仕様 9
Torque motor manual - ver. 2.2
Page10
3. Motor configuration、3.1 Safety、3.2 Properties
3. モータ構成 機械的安全性
この章では、Tecnotion トルク モータによって駆動されるアプリケーション モータは機械の一部として使用されます。ユーザは、機械全体が
を設計するための情報を提供します。この章のアドバイス、ヒント、および すべての CE 要件を満たすように注意する必要があります。
警告に注意して、トルクモータが可能な限り最高の状態で機能することを
確認してください。 マシン全体が、EN 60204 規格など、該当するすべての電気規格の
要件を満たしていることを確認してください。
3.1 安全
モータはサーボアンプによって駆動されます。停電や致命的なエ
ラーが発生した場合、モータのフリーランが発生する可能性があり
磁石の使用 ます。このような事態が発生した場合に備え、モータまたはマシン
の損傷を防ぐために、機械的な予防措置を講じてください。
使用している磁石は、鉄などのすべての強磁性体に対して大き
な引力を示します。これらの力は手では制御できません。それら モータが許容最大回転速度を超えて動作すると、磁石がロータ
は深刻な怪我の危険を引き起こす可能性があります。軟磁性体 から外れる可能性があります。これにより、けがをしたり、モータ
(鉄) をロータの磁石の磁極面から 25 cm 以上近づけないでくだ やアプリケーション全体に損傷を与えたりする可能性がありま
さい。 す。この速度は、モータの種類によって異なります。取り付けたト
ルクモータの最高速度を正しく設定してください。最大機械速
取り付け中の衝突を防ぐために、十分な半径方向および軸方 度については、用語集を参照してください。
向のセンタリングおよびガイドを提供してください。
磁場保護プレートを取り外す前に、ステータとロータが機械に固定
3.2 重要事項
されていることを確認してください。ステータとロータは、取り付け
中に互いに引き合います。これらの力は手では制御できません。
モータ分解する場合は、その前に磁場保護プレートを再度取り付 トルクモータの構成に関する関連重要事項を以下に説明します。
けてください。
腐食
銀行カード、ペースメーカー、その他の磁気情報媒体などの磁 Tecnotion トルクモータの積層スタックの表面はむき出しのケイ素鋼板
気に敏感な物体は、磁石 (プレートまたはロータ) から 1 m 以内
に近づけると損傷する可能性があります。 でできており、腐食しやすい素材です。積層スタックの表面が保護さ
れていない場合、腐食が見られますが、性能には影響しません。
いつでも、どのような状況でも、モータの安全性に疑問がある場合
は、使用せずにサプライヤーに連絡してください。 冷却
定格性能を達成するには、ステータを冷却ハウジングに取り付ける必
要があります。積層スタック表面すべてを 20°C のハウジングに接触さ
せる必要があります。不十分な冷却は、モータの連続トルクに影響を
与えます。
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モータ構成 10
Torque motor manual - ver. 2.2
Page11
3.3 Housing requirements、3.4 Mounting、3.4.1 Stator
エアギャップ 3.3 ハウジング要件
このマニュアルの指示に従って Tecnotion トルクモータを取り付ける
ことにより、適切なエアギャップが確保されます。 トルクシリーズのさまざまなハウジング/接続要件に注意してください。
ステータをクランプする場合、すべての仕様が適用されます。接着接
熱伝導 続を使用する場合、角度度は適用されません。常に、ステータ内の
Tecnotion トルクモータは、積層スタックを介して熱を放散します。 積 ロータの正しい同心度とセンタリングを使用してください。 ステータの
層スタックの肩にも重要な機能がありますが、ほとんどの熱はより大き センタリングは積層スタック上(外径)で行われます。 ロータの芯出し
なスタック表面を通して放散されます。肩を適切にクランプすると、熱 は、ロータの内径で行うことができます。
が放散されます。モータが連続トルクまたは失速トルクで動作する場
合は、冷却が必要です。 3.4 据付け
小型モータ(高さ 17 mm および 25 mm)の場合は、ショルダークランプ トルクモータを据付ける際には、考慮すべき要素がいくつかあります。
で十分です(Figure 5 を参照)。 より大きなモータの場合、モータが積 最も重要なことは、ステータの取り付け方法が性能に影響を与える可
層スタックを通して放熱する必要があります。これは、冷却されたハウ 能性があることです。 熱伝導、基礎構造(ハウジング) のコスト、および
ジングまたはヒートシンクによって行うことができます。 設置 (撤去) の容易さの間でトレードオフを行う必要があります。
カタログの性能を得るには、積層スタックの表面が、最大 20°C に保た 取り付け/ハウジングを設計するとき、次の質問が役立ちます:
れたボディまたはヒートシンクと完全に接触している必要があります。 ■ アプリケーションは、高い連続負荷 (良好な熱伝導率が必要) または
積層スタックの肩だけが冷却/クランプ面に接触している場合、利用 短いピーク負荷 (冷却のための十分なダウンタイム) を使用しますか?
可能な連続トルクが影響を受けます。この場合、利用可能な連続トル ■ ステータを所定の位置に保持するために期待されるクランプ力ま
クは、最大75% 減少する可能性があります。 この減少は、モータのサ
たはせん断強度はどれくらいですか?
イズ、クランプ力、環境のさまざまな変化によって影響を受けます。 ■ モータの迅速な取り付け (取り外し)は必要ですか?
3.4.1 ステータ
黒いポリウレタンモールド部でステータを固定しないでください。
コイルが損傷する可能性があります。
黒いポリウレタンモールド部をステータのセンタリングに使用しな
いでください。
Figure 5: オレンジ色で示された冷却面
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モータ構成 11
Torque motor manual - ver. 2.2
ステータを取り付ける際に良好な接続を確保するには、適切な位置 設計者は、意図した用途に適合し、漏れがないようにハウジングを設
合わせ、十分なクランプ力/締め付けトルク、および放熱に注意してく 計する責任があります。
ださい。熱特性は、接触面の変化または追加の熱抵抗(接着剤)など
ハウジングの例
によって、取り付け方法の影響を受けます。
ステータ
A ロータ
センサーケーブル
動力ケーブル
A
SECTION A-A
Oリング
B
冷却チチャンネル 冷却インレットとアウトレット
Figure 7: Oリング付きQTL 230およびQTL 310の材料概要
Remove all sharp burrs and sharp edges.
Dimensions after surface treatment.
Error: No reference
Error: No reference
0,2mm 0,5°
3.4.2 ロータ Error: No reference
3,2
Error: No reference
ロータを取り付ける際の主な目的は、モータの軸方向および半径方 1 7-11-2018
Error: No reference 2
3
B 1:2 Error: No reference Error: No referen4ce
向の適切な位置決めです。ロータの位置決め以外に、適切なクラン 5
Error: No reference SHEET 1 OF 1
SECTION B-B Error: No reference
プ/接着/ボルト締め力を考慮する必要があります。ステータの積層ス
Figure 6: オレンジ色で示された熱抽出 タックと比較してロータのスチールは、より高いクランプ力を可能にし
ます。
QTL 230 および QTL 310 冷却リング
アプリケーション内およびその周辺に存在する物質がモータ部、特に ロータを取り付けるには、堅牢で剛性の高い軸が必要です。軸からの
冷却リングをシールする NBR O リング(Figure 7を参照)と反応しないか 熱放散が最小限になることを考慮してください。Tecnotion では、QTR
を確認する必要があります。冷却媒体は、アプリケーションの性能の ロータを取り付ける際に 2 つのオプションを推奨しています。ロータ
低下、短絡、腐食および/または汚染を引き起こす可能性がありま は、軸方向にクランプするか、接着するか (Figure 8 を参照)、QTL ロー
す。 タの場合はボルトで取り付けることができます。
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モータ構成 12
Torque motor manual - ver. 2.2
Tecnotion QTR ステータを取り付けるときは、直角度と平行度に注
意してください。
Table 3: ハウジング仕様 QTR 65 および QTR 78
QTR 65- QTR 65- QTR 78- QTR 78-
モータ
17/25 シリーズ 34/60 シリーズ 17/25 シリーズ 34/60 シリーズ
ステータ内のロータの軸方向の位置合わせは、0.3 mm
位置合せ合わせ
+/- 0.2 mm 以内でなければなりません
最小深さ 5.5 mm 7.5 mm 5.5 mm 7.5 mm
Figure 8: 接着面(左)、クランプ面(右)
ハウジング径 65 mm H8 78 mm H8
QTR 65 および QTR 78 ハウジング仕様 軸径 17 mm h8 29 mm h8
以下の仕様は、Tecnotion QTR 65 または QTR 78 ステータのハウジン 最大軸径 23 mm 35 mm
グを設計する際に適用されます。ステータの主な接触領域は積層ス
タックです。積層スタックは、冷却と固定/接着の両方の目的で使用さ
れます。 ステータには、Figure 9 および Table 3 に従った仕様のハウ QTR 1xx ハウジング仕様
ジングが必要です。 QTR 105、QTR 133、または QTR 160 ステータを取り付ける場合、異な
る公差が適用されます。Figure 10 および Table 4 の仕様を参照し
ハウジング径 H8
a 0,3 B てください。ハウジングが記載されている公差を満たしている場合、ト
軸径 h8
a 0,1 B ルクモータは最高の性能を発揮します。
n 0,1 B A-A 断面 SECTION B-B
ハウジング径 H9
A a 0,3 B ODstator H8
a 0,2 A 軸ODs径H9 h7 IDrotor h8
A a 0,1 B
a 0,2 A IDr h7
n 0,1 B
n 0,1 B
B
最大軸径
最大軸径
n 0,1 B
Figure 9: QTR 65 および QTR 78 ハウジングの取り付け/センタリングの公差要件 B
Figure 10: QTR 1xx ハウジングの取り付け/センタリングの公差要件
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モータ構成 13
B B
A A
Torque motor manual - ver. 2.2
位置合わせ
0.3u0.2
最小深さ
位置合わせ
Alignment 0.3u0.4
0.3u0.4
Minimum depth
最小深さ
Align 0.3u0.2
Minimum depth
デジタルホールモジュールを使用する場合: Tecnotion は、ステータ 水冷モータのハウジングを設計する際には、O リングが常にシールを
をクランプするのではなく、接着することを推奨します。 維持する必要があることを考慮することが重要です。常に、ステータ
内のロータの正しい同心度とセンタリングを使用してください。ステー
タの芯出しは、充填材ではなく、ロータリングで行われます。 ロータリ
Table 4: ハウジング仕様 QTR 105、QTR 133、QTR 160
ングの内側でロータの芯出しができます。 Figure 11 および Table 5
QTR QTR QTR QTR QTR QTR QTR QTR QTR
の仕様を参照してください。
モータ 105- 105- 105- 133- 133- 133- 160 160- 160-
17/25 34 60 17/25 34 60 17/25 34 60
ハウジングO E8
位置合わせ ステータ内のロータの軸方向の位置合わせは、 0.3 mm +/- 0.4 mm 以内 A
4.5 5.0 5.5 4.5 5.0 5.5 4.5 5.0 5.5
最小深さ
mm mm mm mm mm mm mm mm mm 軸O h7
a O 0.1 A
ハウジング径 105 mm H9 133 mm H9 160 mm H9
軸径 56 mm h7 84 mm h7 111 mm h7
最大軸径 62 mm 91 mm 118 mm
接着剤硬化時の最高温度に注意してください。 ステータは100°C 以
上で硬化させないでください。ステータを損傷する危険があります。 最大軸O
ロータの場合、70°C 以上では硬化させないでください。70°C を超え Available
ハウジングO H8
ると、磁石が劣化する危険性があります。 A
1.6
2019-04-26
2
3
2:1 4
5
mtemmink mtemmink
QTLシリーズ ハウジング仕様 2019-04-26
軸O h8 a O 0.1 A
特定の用途に最適なハウジングを設計するために、ステータとロータ
の寸法を以下に示します。 水冷モータのステータとロータには、アプ
リケーションに固定するためのボルト穴があります。このボルトでの固
定を推奨します。非水冷モータのステータにはボルト穴がありません。
そのため、モータをハウジングに固定するには、接着、圧着、または
接線クランプを使用する必要があります。積層スタックが圧縮により損
傷する可能性があるため、軸方向のクランプは推奨しません。 モータ
最大軸O
をハウジング内に固定するための要件は、アプリケーションと意図す
る動作プロファイルによって異なります。非水冷式 QTL モータは QTR Figure 11: QTL 210 および 290 (上) QTL 230、310、385、および 485 (下) 取り付
け/センタリング目的のハウジングの公差要件 Available
シリーズと非常に似ており、軸クランプを除いて同じ固定方法を適用
1.6
できます。 2019-04-26
2
3
2:1 4
5
mtemmink mtemmink
2019-04-25
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モータ構成 14
Torque motor manual - ver. 2.2
9 15
9 15
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3.5 Electrical interface、3.5.1 Cable specifications & protective earth
Table 5: ハウジング仕様 QTL 210、QTL 230、QTL 290、QTL 310、QTL 385 および QTL 485
QTL 210 QTL 230 QTL 290 QTL 310 QTL-385 QTL-485
QTR 1xx Y と Z のケーブル出口寸法は異なります。
ハウジング内径 210 E8 230 H8 290 E8 310 H8 385 H8 485 H8
ロータ軸外径 140 h7 140 h8 220 h7 220 h8 280 h8 366 h8
最大軸外径 154 mm 234 mm 304 mm 394 mm
3.5 電気インタフェース
Tecnotion トルクモータには、さまざまなケーブル構成があり、主な違
いは次のとおりです:
■ QTR 65 および QTR 78 モータは、モータに電力を供給するために 4
本の「フライングリード」を使用します。
■ QTR 105、QTR 133 および QTR 160 モータには 2 本のケーブルがあ
り、太い方が動力ケーブル、細い方が温度センサー ケーブルで Figure 12: 軸 方向フライング ード (左)、半径方向シールドケーブル (中央)、軸方向シー
ルドケーブル (右)
す。 どちらのケーブルも編組金属でシールドされています。
センサーを使用しない場合は、温度センサーケーブルを切断する QTL トルクモータ
ことができます。 QTL トルクモータには、ステータから軸方向に出る 2本のケーブルがあ
ります。 オレンジ色の太い方が動力ケーブル、緑色の細い方が温度
QTR 65 と QTR 78 にはストレインリリーフがなく、構造で適切なストレ センサーケーブルです。 両方のケーブルが編組金属でシールドされ
インリリーフを提供する必要があります。 ています。
3.5.1 ケーブル仕様と保護接地
ケーブル出口は、Tecnotion トルクモータによって異なります(Figure 12 ケーブルの仕様と識別については、Table 6 を参照してください。 必
を参照)。 要に応じて、これらのケーブルを短くして、適切なコネクタを接続でき
■ 65 mm および 78 mm の Tecnotion トルク モータは、フライングリー ます。
ド動力ケーブルを使用します。 これらのモータには温度センサー
(ケーブル) がありません。
■ 高さ 17、25 または 34 mm の直径 105、133 および 160 の
Tecnotion トルクモータは、半径方向ケーブル出口を使用します。
■ 高さ 60 mm の直径 105、133 および 160 の Tecnotion トルク
モータと、すべての QTL モータは軸方向方向ケーブル出口を使用
します。
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モータ構成 15
Torque motor manual - ver. 2.2
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3.5.2 Wiring schemes
Table 6: ケーブルの仕様と識別
QTL 210 N 3.5.2 配線方式
QTR 105 N QTR 105 Y/Z
QTR 65 QTL230 N
モータ QTR 133 N QTR 133 Y/Z 以下は、さまざまなトルクモータの配線方式です。
QTR 78 QTL 290 N
QTR 160 N QTR 160 Y/Z
QTL 310 N
モータ高さ 全て 17-25-34 60 全て 17-25-34 全て 65-85-105 QTR 65 および QTR 78
4 フライング
ケーブル リード シールド シールド シールド シールド シールド シールド L1
タイプ (3 相、 動力 センサー 動力 センサー 動力 センサー
アース) L2
長さ 500 mm L1 L3
ケーブル径
2.06 6.5 9.5 4.5 6.6 4.5 10.6 6.4
mm PE
曲げ半径
10.3 42.3 38.4 27 99 27 79.5 48
mm サーボ
L3 L2 緑 / 黄
定格電圧 アンプ
600 320 600 n/s 320 n/s 680 30
Vdc
内部では、モータの保護アース線が積層スタックにガルバニック接続
されています。この線は、サーボアンプの保護接地コネクタに接続す トルクモータ
る必要があります。 フレーム
Figure 13: QTR 65 および QTR 78 の配線方式
モータシステムとアンプ間の保護アース線はできるだけ短くしてく
ださい。
Table 8: 動力ケーブルのワイヤー識別 QTR 65 および QTR 78
動力ケーブル 17/25/34/60 サーボコントローラへの接続
L1 黒
3 相 L2
QTR 1xx センサーケーブルワイヤ識別の詳細を Table 7 に示します。 赤 3 相
L3 白
Table 7: センサーケーブルワイヤー識別 QTR 1xx
保護接地 緑 / 黄 保護接地
センサーケーブル (線色) サーボコントローラへの接続
PTC (白) PTC
PTC (茶) PTC
KTY21 (緑) KTY83-122
KTY21 (黄) KTY83-122
シールド 保護接地
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モータ構成 16
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QTR 1xx N+Y QTR 1xx Z
L1
L1
L2
L2
L1 L3
L3
PE L1 L2
緑 / PE
黄
緑 / 黄
L3 L2
L3
サーボ
アンプ サーボ
アンプ
白
白
PTC 茶
PTC 茶
黄
KTY 黄
緑 KTY
緑
トルクモータ
トルクモータ
フレーム
フレーム
Figure 14: QTR 105、 QTR 133 および QTR 160 の配線方式
Figure 15: トルクモータ Z 巻線の配線方式
Table 9: 動力ケーブルのワイヤー識別 QTR 1xx N+Y Table 10: 動力ケーブルのワイヤー識別 QTR 1xx Z
動力ケーブル 17/25/34 60 サーボコントローラへの接続 動力ケーブル 17/25/34 60 サーボコントローラへの接続
L1 黒 黒ドット '1' L1 黒 黒ドット '1'
3 相 L2 赤 黒ドット '2' 3 相 3 相 L2 赤 黒ドット '2' 3-phases
L3 白 黒ドット '3' L3 白 黒ドット '3'
保護接地 緑 / 黄 保護接地 保護接地 緑 / 黄 保護接地
シールド 保護接地 シールド 保護接地
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モータ構成 17
Torque motor manual - ver. 2.2
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3.6 Temperature sensors
Table 11: 動力ケーブルのワイヤー識別 QTL シリーズ
QTL シリーズ 相 ケーブル名称
L1 U/L1/C/L+
L1 L2 V/L2
L3 W/L3/D/L-
L2 PE 緑 / 黄
L1 L3 Table 12: センサーケーブルワイヤー識別 QTL シリーズ
温度センサー 線色
PE
PTC 茶
緑 / 黄
PTC 黒
L3 L2 PT1000 (1) + 赤
未使用 橙
PT1000 (2) + 緑
PT1000 (3) + 黄
赤
PT1000 PT1000 com - 青
-
未使用 紫
黄
PT1000
緑
PT1000 3.6 温度センサー
青
Tecnotion は、トルクモータで 3 種類の温度センサーを提供できま
PTC 茶
す:
PTC
黒
PTC ■ PTC センサー
■ KTY センサー
トルクモータ ■ PT1000
フレーム
PTC センサーは、最高温度を超えた場合のカットオフセンサーとして
Figure 16: QTL シリーズの配線方式 使用できます。 KTY センサーは温度監視目的にも使用できます。
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モータ構成 18
Torque motor manual - ver. 2.2
+
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3.6.1 PTC characteristic、3.6.2 KTY characteristic
R (Ω)
Tecnotion QTR 65 および QTR 78 トルク モータは、温度センサーを
装備していません。
Tecnotion QTR 105、QTR 133、および QTR 160 ステータには、PTC-1k
107
タイプと KTY83-122 タイプの 2 つの温度センサーが装備されていま
す。
106
Tecnotion QTL 210、QTL 230、QTL 290、および QTL 310 ステータに
は、3 x PTC 1kΩ が直列に、3 x PT1000 が並列に装備されています。
105
長いピーク電流が要求される場合、ステータの熱応答時間が長すぎ
104
て、センサーによる適切な過熱保護を確保できません。温度センサー
は、モータの最大電流の 45% の Irms まで適切な保護を保証できま
す。これは、4.5°C/s の温度上昇に対応します。これらの長いピーク電
103
流状態は、たとえば、偶発的な機械操作、または新しい軸の立ち上げ
などによって発生する可能性があります。この場合、ステータの過熱
102
を防ぐために I2t 保護が不可欠です。ほとんどすべてのコントローラ
は、ソフトウェアで I2t 保護を設定できます。
101
T (°C)
3.6.1 PTC 特性 10 30 50 70 90 110 130 150 180
PTC-1kタイプは、ステータの臨界温度110℃付近で急激に抵抗値が上 Figure 17: PTC-1k センサーの温度依存特性
昇するセンサーです。臨界温度を下回る温度と上回る温度でほぼデ
ジタルインジケータとして動作します。したがって、感度の高い電子機
器を必要とせずに、温度信号を送るのに非常に役立ちます。 3.6.2 KTY 特性
KTY83-122 センサーは、Figure 18 に示すように、かなり安定した緩や
このセンサーから直接温度信号を取得することはできません。室温で かな温度係数を持っています。センサーは、全範囲で温度読み取り
の PTC の電気抵抗は 100 Ω 未満です。温度が臨界温度まで上昇す 値を提供できます。したがって、テスト中にコイル温度を監視し、特定
ると、抵抗は 1000 Ω までかなり均一に増加します。この温度を超える の条件下でエラーのない機械の動作を保証するのに十分な熱マージ
と、抵抗は指数関数的に増加します。1000 Ω はスイッチング抵抗で ンがあるかどうかを判断することは有用です。
す。この抵抗を超えた場合、アンプは直ちに電源を停止する必要が
あります。それによって、過熱からモータの損傷を防ぐことができま このセンサーの欠点は、信頼できる読み取り値を得るために高感度で
す。 正確な電子機器が必要なことです。正しい読み取りを行うに
は、Figure 19 の配線方式に従ってセンサーを構成してください。
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モータ構成 19
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3.7 Accessories、3.7.1 Digital Hall module
Table 13: KTY83-122 特性値
T (°C) 20 25 30 40 50 60 70 80 90 100 110 120 130 PT1000 抵抗グラフ
R (Ω) 972 1010 1049 1130 1214 1301 1392 1487 1585 1687 1792 1900 2012 1 6 0 0
NOM
1 4 0 0
1 2 0 0
Ω
R 2000 1 0 0 0
8 0 0
R 6 0 0
1500 KTY
4 0 0
R
MIN
R 2 0 0
NOM
R
MAX 0
1000
0 2 0 4 0 6 0 8 0 1 0 0 1 2 0 1 4 0
温度 [°C]
Figure 20: PT 1000 センサー特性
500 °C
0 50 100
T 3.7 アクセサリー
Figure 18: KTY83-122 センサーの温度依存特性
3.7.1 デジタルホールモジュール
Tecnotion QTR モータには、「ウェイクアンドシェイク」機能用のデジタル
ホールモジュールを装備できます。 (デジタルホールモジュールは
12k
QTL シリーズには使用できません)。 モータのスイッチを入れる前に、こ
のデジタルホールモジュールがロータの位置と回転方向を特定できま
電源 す。 デジタルホールモジュールの図面については、appendix B を参
照してください。
4k7 KTY 信号 QTR デジタルホールモジュールは、ウェイクアンドシェイクの代替品とし
てのみ使用できます。これは、モジュールがトルクモータのステータに
電力が供給されていない場合にのみ機能することを意味します。
Figure 19: KTY83-122 センサーの配線方式
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抵抗 [Ohm]