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UPSなど止められない装置の冷却に。期待寿命100,000時間のファン、アラーム付ファン 他を紹介
長寿命ファンやアラーム付きファン、ブロワ、クロスフローファン、温度スイッチなどをまとめたファンの総合カタログです。
≪代表シリーズの紹介≫
●MREシリーズ
期待寿命100,000時間を実現した長寿命のプロペラファンです。三相電源入力仕様は電食対策済みで、インバータと組み合わせることで風量調節が可能です。
回転低下アラーム機能搭載で予知保全
・期待寿命100,000時間(約11年)
業界最長サイズの長寿命化
※2021年3月時点、産業用プロペラファン/AC電源入力タイプ/同サイズ/当社調べ
・UPSなど止められない装置の冷却、メンテナンスしにくい環境の使用に
・装置のメンテナンス、トータルコストの削減に
このカタログについて
ドキュメント名 | AC電源入力長寿命プロペラファン MREシリーズ他(総合カタログ)[F-73] |
---|---|
ドキュメント種別 | 製品カタログ |
ファイルサイズ | 27.7Mb |
登録カテゴリ | |
取り扱い企業 | オリエンタルモーター株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
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このカタログの内容
Page1
●このカタログに掲載している製品を製造している事業所は、品質マネジメントシステム ISO9001
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●このカタログに掲載している製品の性能および仕様は、改良のため予告なく変更することがあります
ので、ご了承ください。
●ご使用の際は、取扱説明書を良くお読みのうえ正しくお使いください。 ●このカタログに掲載している全製品の価格には消費税等は含まれておりません。
●このカタログに掲載している製品は産業用および機器組み込み用です。 ●製品について詳しくお知りになりたい方は、お近くの支店、営業所におたずねになるか、下記の“お客様
ご相談センター”にお問い合わせください。
その他の用途には使用しないでください。 ●このカタログに記載している会社名および商品の名称は、それぞれの会社が所有する商標または登録商
標です。
● 、 はオリエンタルモーター株式会社の登録商標です。
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平塚営業所 TEL( 0463) 21-7611 広島営業所 TEL( 082) 211-1231 TEL 0120-914-271 関する技術的なお問い合わせ窓口
甲府営業所 TEL( 055) 278-1541 九州支店 TEL( 092) 473-1575 受付時間 平日 9:00~17:30( 土日祝日・その他当社規定による休日を除く)
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営業課 TEL( 03) 5825-1179 上田営業所 TEL( 0268) 27-6230
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仙台営業所 TEL( 022) 227-2821 浜松営業所 TEL( 053) 415-8400
郡山営業所 TEL( 024) 927-5022 名古屋営業所 TEL( 052) 223-2614
高崎営業所 TEL( 027) 395-4426 三重営業所 TEL( 059) 221-5060 お問い合わせ先
つくば営業所 TEL( 029) 856-5120 京都営業所 TEL( 075) 601-3369
千葉営業所 TEL( 043) 272-0513 関西営業所 TEL( 06) 6330-6627
大宮営業所 TEL( 048) 662-7081 大阪営業所 TEL( 06) 6864-1000
立川営業所 TEL( 042) 540-8262 高松営業所 TEL( 087) 821-5232
横浜営業所 TEL( 045) 982-0041 福岡営業所 TEL( 092) 473-1577
甲府営業所 TEL( 055) 278-1627
2020 年 6 月 制作 このカタログの記載内容は、2020 年 6 月現在のものです。
この印刷物は、環境に配慮し、無塩素漂白(ECF) © Copyright ORIENTAL MOTOR CO.,LTD. 2019-2020 20T XT F-73-3
パルプおよび植物油インキを使用しています。
Page2
For Various Customers
ファン &サーマルマネジメント
制御盤ファンユニット 〜 換気冷却、送風に
制御盤ファンユニットは、プロペラファンと周辺機器を一体化した製品です。
水滴・埃の侵入対策に適しています。
23ページ
フィンガー
ガード
ユニット
IP2X仕様
スリット板金
ユニット ダスト
IP4X仕様
防塵・防滴 水滴
ユニット
IP43・IP55
仕様
プロペラファン 〜 換気冷却、乾燥、送風に
風量の大きい送風が特徴です。 豊富なラインアップとアラーム機能や長寿命など
多彩なニーズに対応します。
ACプロペラファン 69ページ
DCプロペラファン 141ページ
オリエンタルモーター
2 ファン&サーマルマネジメント
▼
▼ ▼
Page3
FAN & THERMAL MANAGEMENT
ファンを使用した換気・冷却から、制御盤ヒーターユニットを使用した結露防止対策まで、熱に関するあらゆる対策を
おこなえる製品を取り揃えています。またファン以外にも、制御盤での使用に最適な制御盤ファンユニットや必要な
ときにファンを制御できる温度スイッチ、ファンスピードコントローラなど、さまざまな製品をご用意しています。
ファン&サーマルマネジメントの製品を使用することでお客様の抱える熱に関する問題を解決します。
ブロワ 〜局部冷却やダクト送風に クロスフローファン 〜均一で幅の広い送風に
静圧が高く、指向性の強い送風が 均一で幅の広い送風が
特徴です。風の力を利用した加工・ 特徴です。
成形後の冷却や乾燥にも適して 205ページ
います。
183ページ
制御盤ヒーターユニット 目 次
〜低温・結露・高湿度対策に 選定計算 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 14ページ
技術資料 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 16ページ
HMAシリーズ
制御盤ファンユニット・・・・・・・・ ・・・23ページ
63ページ 制御盤ヒーターユニット・・・・・・・・ 63ページ
ACプロペラファン・・・・・・・・・・・・・69ページ
DCプロペラファン・・・・・・・・・・・・141ページ
ブロワ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・183ページ
温度スイッチ クロスフローファン・・・・・・・・・・・205ページ
温度スイッチ・・・・・・・・・・・・・・・・・219ページ
〜ファン・ヒーターの自動運転・停止に
周辺機器・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・225ページ
ファン用温度スイッチ 取り付けについて・・・・・・・・・・・・・243ページ
インフォメーション・・・・・・・・・・・247ページ
ヒーター用温度スイッチ
219ページ 本カタログには、主に製品の選定に必要な情報までを掲載しています。
製品の詳細情報や使用上のご注意等については、取扱説明書をご確認
ください。取扱説明書は当社 WEB サイトからダウンロードしてい
ただくか、お客様ご相談センターにお問い合わせください。
3
▼ ▼ ▼
▼
Page4
概要・選定・技術資料
Various Solutions
お客様の「~したい」に
お応えします。
「どの製品を選べばいいのだろう?」
そんなお悩みをお持ちではありませんか?
ここでは、目的・機能を切り口に、お客様の「〜したい」に
お応えする最適な製品をご紹介します。
・ 取り付け・メンテナンスを
簡単にしたい!
制御盤に最適 ・ 異物、埃、水滴から保護したい!
ファンとフィルターやカバーなどの
周辺機器を一体化した制御盤ファン
1 ユニットをご用意。装置への取り付け
時間の短縮、水滴や埃・異物からの
保護が可能です。
Solution
解決策 制御盤ファンユニット
24ページ
カバー フィルターメディア フレーム ファンモーター フィンガーガード
(フィンガーガードユニット IP2X仕様フィルター付の場合。実際の製品は組み付けてお届けします。)
オリエンタルモーター
4 ファン&サーマルマネジメント
▼
Page5
FAN & THERMAL MANAGEMENT
・ 水や粉のかかる環境で使用したい!
・ 湿度の高い環境で使用したい!
防水 / 防湿
活電部を樹脂でコーティング。防水・防塵
性能に適した設計・構造の防水ファンを
2 ご用意。また、水が直接かからず、湿度の
高い環境で使用できる防湿ファンも
ご用意しています。
Solution
解決策 <防湿ファン> <防水ファン>
ACプロペラファン 70ページ DCプロペラファン 142ページ
MUシリーズ 防湿タイプ MDシリーズ Pタイプ
・ 寒冷地での凍結・低温対策をしたい!
・ 結露・高湿度対策をしたい!
ヒーター
ヒーターにファンが付いた制御盤ヒーターユニットをご用意。ヒーターの
熱を温風として装置内に拡散させるため、制御盤内部の高湿度・結露・低温
3 対策に効果的です。
Solution
解決策
制御盤ヒーターユニット 64ページ
HMAシリーズ
5
▼
▼
▼
Page6
概要・選定・技術資料
・ ファンの異常を検知したい!
アラーム付
ファンの回転状態を監視し、異常 制御盤ファンユニット 24ページ
発生時に外部へアラーム信号を出
4 力するアラーム付ファンをご用意。 ACプロペラファン 70ページ
EMUシリーズ
装置にダメージを与える前にファン EMRシリーズ
の交換が可能です。 MRS/MRシリーズ
Solution MREシリーズ
解決策 DCプロペラファン 142ページ
MDシリーズ Aタイプ
ブロワ 184ページ
MBDシリーズ
クロスフローファン 206ページ
MFDシリーズ
・ メンテナンスの回数を減らしたい!
長寿命
最大180,000時間(約20年間)の連続使用が
可能な長寿命ファンをご用意。ファンの交換回
5 数が減り、トータルコストの削減につながります。
Solution ACプロペラファン 70ページ
MREシリーズ
解決策 DCプロペラファン 142ページ
MDシリーズ Eタイプ
オリエンタルモーター
6 ファン&サーマルマネジメント
▼ ▼
▼
▼ ▼ ▼
▼
Page7
FAN & THERMAL MANAGEMENT
・ 風量を調節しながら冷却したい!
風量調節
ファンの回転速度を変えて、風量の調節が可能な可変速ファンをご用意。
状況に応じて風量を調節することで、低騒音化や節電が可能です。
6 風量
Solution 大 ACプロペラファン 70ページ
EMRシリーズ
MRSシリーズ 可変速タイプ
解決策 ワークの種類・状態で
風量調節 DCプロペラファン 142ページ
MDシリーズ Vタイプ
ファンスピードコントローラ FSC-24
風量
小 ブロワ 184ページ
MBシリーズ 可変速タイプ
・ 装置内の温度をコントロールしたい!
設定温度でON/OFF
装置内の温度変化に応じてファン
7 やヒーターの運転・停止をおこな
える温度スイッチをご用意。必要な
時だけ動かすことで、省エネ・低騒音
を実現します。
Solution
解決策 ファン用温度スイッチ
ヒーター用温度スイッチ
220ページ
7
▼
▼
▼ ▼
Page8
概要・選定・技術資料
Product's Applications
製品の種類と用途例
水滴・埃の侵入対策
制御盤ファンユニット
プロペラファンと周辺機器を一体化した製品です。 制御盤内の換気冷却
23ページ 埃などが混在する環境に設置
した制御盤内の換気冷却に
適しています。
ダスト
水滴
低温・結露・高湿度対策
制御盤ヒーターユニット
シーズヒーターに放熱板、プロペラファン 低温・凍結対策 結露・高湿度対策
およびフィンガーガードを組み付けた製品です。 装置の周囲温度、内部の温度が低温 夜間は停止する装置など、昼夜で大きく
63ページ になる環境で、空気を暖めます。 気温差がある場所での湿度上昇、結露
対策ができます。
ファン、ヒーターの自動運転・停止
温度スイッチ
219ページ 設定温度での自動運転・停止
ファン用温度スイッチ 装置内温度が温度スイッチの設定温度に達したとき、自動で運転・停止を切り替えます。
ヒーター用温度スイッチ
例)ファン用温度スイッチを使用した場合
オリエンタルモーター
8 ファン&サーマルマネジメント
▼ ▼ ▼
Page9
FAN & THERMAL MANAGEMENT
換気・冷却・乾燥・吸引
プロペラファン
風量の大きい送風が特徴です。 中・低密度実装機器の冷却 高密度実装機器の冷却
ACプロペラファン 69ページ 電子機器内部の換気冷却には風量の 装置内部の送風抵抗が大きいときは、
DCプロペラファン 141ページ 大きいプロペラファンが適しています。 大風量・高静圧の大型ファンを使用し
たほうが省エネルギー、省配線につな
がります。
ブロワ
静圧が高く、指向性の強い送風が特徴です。 吹付冷却・乾燥 高い静圧を利用した冷却
183ページ 熱処理加工後のワークへの吹付冷却に 圧力損失の大きいフィルターなどと
は、静圧が高いブロワが適しています。 一緒に使用する冷却には、静圧が高い
ブロワが適しています。
クロスフローファン
均一で幅の広い送風が特徴です。 均一な冷却・乾燥 幅が狭く厚みのない空間の冷却
205ページ 幅広い部分の吹付冷却には、クロス 電子機器を設置した部分などの狭く
フローファンが適しています。 細長い空間(装置のすみ)の送風冷却
に適しています。
9
▼ ▼
▼ ▼
Page10
概要・選定・技術資料 FAN & THERMAL MANAGEMENT
Product's Characteristics
様々な特性のファン&サーマルマネジメント
"最大風量
種類、サイズによる最大風量を示しています。ファンを選定する目安としてください。
●●制御盤ファンユニット ➜ 23ページ
外形寸法 最大風量[m3/min] 50 Hzの場合
[mm] 0 5 10 15 20
フィンガーガード 136×134
ユニット AC入力 161×158
155×155
180×180
スリット板金
ユニット AC入力 305×180
430×180
284×284
129×134
防塵・防滴
ユニット AC入力 157×170
209×226
●●ACプロペラファン 0 100 200 300 400 500 600 700[CFM]
➜ 69ページ
取付寸法 最大風量[m3/min] 50 Hzの場合
[mm] 0 5 10 15 20
□80
□92
□104
□11(9 120)
AC入力 □140
□160
□180
□200
□250
●●DCプロペラファン 0 100 200 300 400 500 600 700[CFM]
➜ 141ページ
取付寸法 最大風量[m3/min]
[mm] 0 5 10 15 20
□40
□52
□60
□80
DC入力
□92
□11(9 120)
□140
ϕ172
●●ブロワ 0 100 200 300 400 500 600 700[CFM]
➜ 183ページ
ランナー径 最大風量[m3/min] AC入力は50 Hzの場合
[mm] 0 5 10 15 20
ϕ50
ϕ60
ϕ80
AC入力
ϕ100
ϕ120
ϕ160
ϕ80
DC入力 ϕ100
ϕ120
●●クロスフローファン 0 100 200 300 400 500 600 700[CFM]
➜ 205ページ
ランナー長 最大風量[m3/min] AC入力は50 Hzの場合
[mm] 0 5 10 15 20
150
AC入力
300
150
DC入力
300
オリエンタルモーター 0 100 200 300 400 500 600 700[CFM]
10 ファン&サーマルマネジメント
Page11
概要・選定・技術資料 FAN & THERMAL MANAGEMENT
"最大静圧
種類、サイズによる最大静圧を示しています。ファンを選定する目安としてください。
●●制御盤ファンユニット ➜ 23ページ
外形寸法 最大静圧[Pa] 50 Hzの場合
[mm] 0 100 200 300 400 500
フィンガーガード 136×134
ユニット AC入力 161×158
155×155
180×180
スリット板金
ユニット 305×180
AC入力
430×180
284×284
129×134
防塵・防滴
ユニット AC入力 157×170
209×226
●●ACプロペラファン 0 0.4 0.8 1.2 1.6 2.0[inH2O]
➜ 69ページ
取付寸法 最大静圧[Pa] 50 Hzの場合
[mm] 0 100 200 300 400 500
□80
□92
□104
□11(9 120)
AC入力 □140
□160
□180
□200
□250
●●DCプロペラファン 0 0.4 0.8 1.2 1.6 2.0[inH2O]
➜ 141ページ
取付寸法 最大静圧[Pa]
[mm] 0 100 200 300 400 500
□40
□52
□60
□80
DC入力
□92
□11(9 120)
□140
ϕ172
●●ブロワ 0 0.4 0.8 1.2 1.6 2.0[inH2O]
➜ 183ページ
ランナー径 最大静圧[Pa] AC入力は50 Hzの場合
[mm] 0 100 200 300 400 500
ϕ50
ϕ60
ϕ80
AC入力
ϕ100
ϕ120
ϕ160
ϕ80
DC入力 ϕ100
ϕ120
●●クロスフローファン 0 0.4 0.8 1.2 1.6 2.0[inH2O]
➜ 205ページ
ランナー長 最大静圧[Pa] AC入力は50 Hzの場合
[mm] 0 100 200 300 400 500
150
AC入力
300
150
DC入力
300
0 0.4 0.8 1.2 1.6 2.0[inH2O]
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概要・選定・技術資料
Product's LineUp
ファン&サーマルマネジメントのラインアップ
制御盤ファンユニット
23ページ
IP2X IP4X IP4X IP4X IP4X IP43・IP55 IP43・IP55 IP43・IP55 保護等級(IP)
AC電源入力 AC電源入力 AC電源入力 AC電源入力 AC電源入力 AC電源入力 AC電源入力 AC電源入力
回転低下アラーム 回転低下アラーム 回転低下アラーム 回転低下アラーム 回転低下アラーム
136×134 155×155 305×180 430×180 284×284 129×134 157×170 209×226 モジュール外形
161×158 180×180 W×H(mm)
AC/DCプロペラファン
ACプロペラファン 69ページ
DCプロペラファン 141ページ
AC電源入力 AC電源入力 AC電源入力 AC電源入力
DC電源入力 DC電源入力 DC電源入力 DC電源入力 DC電源入力 DC電源入力
回転停止アラーム
回転低下アラーム
パ ル ス セ ン サ
長 寿 命
可 変 速
防 水
防 湿
取付角寸法 40mm 52mm 60mm 80mm 92mm 104mm 119mm
62mm 120mm
ブロワ ファンスピードコントローラ
183ページ 178ページ
FSC-24
AC電源入力 AC電源入力 AC電源入力 AC電源入力 AC電源入力 AC電源入力
DC電源入力 DC電源入力 DC電源入力
回転低下アラーム 回転低下アラーム 回転低下アラーム
パ ル ス セ ン サ パ ル ス セ ン サ
可 変 速
ϕ50mm ϕ60mm ϕ80mm ϕ100mm ϕ120mm ϕ160mm ランナー径
オリエンタルモーター
12 ファン&サーマルマネジメント
▼ ▼
▼ ▼
▼
Page13
FAN & THERMAL MANAGEMENT
クロスフローファン 制御盤ヒーターユニット
205ページ 63ページ AC電源入力
100W〜 400W
HMAシリーズ
温度スイッチ
AC電源入力 AC電源入力
219ページ
DC電源入力 DC電源入力
回転低下アラーム 回転低下アラーム
パ ル ス セ ン サ パ ル ス セ ン サ
モジュール外形 ファン用 ヒーター用
W×H(mm) 150mm 300mm ランナー長 温度スイッチ 温度スイッチ
AC/DCプロペラファン
AC電源入力 AC電源入力 AC電源入力 AC電源入力 AC電源入力
DC電源入力 DC電源入力
回転停止アラーム
回転低下アラーム
パ ル ス セ ン サ
長 寿 命
可 変 速
防 水
防 湿
140mm 160mm ϕ172mm 180mm 200mm 250mm 取付角寸法
周辺機器
225ページ
フィンガーガード フィンガーガード フィルター スクリーン 電源接続用 ブロワ用取付金具 ダクト継ぎ手 外部速度設定器
セット プラグコード
ステンレス製 金属フィルター
フィンガーガード
13
▼
▼
▼ ▼
Page14
14 概要・選定・技術資料
選定計算 ファン&サーマルマネジメントの場合
"ファンモーターの選定手順 "ファンモーターの選定例
ファンモーターの使い方で代表される換気冷却の基本的な選定の ―制御盤の換気冷却―
仕方を説明します。 制御盤の仕様
●●装置の仕様、条件 項目 記号 仕様
設置環境 一般的な工場
装置設計において、内部温度を何 ˚Cにするべきか明確にします。
W 横 700 mm
サイズ H 高さ 1000 mm
●●装置内部の発熱量 D 奥行き 400 mm
装置内発熱部品の発熱量の総和を求めます。 制御盤
表面積 S 2.37 m2✽
材質 SPCC
●●必要風量の計算 熱通過率 U 5W/(m2·K)
発生する熱量、装置内の温度を何 ˚Cに下げたいか、周囲温度はど 20˚C
のくらいかが明確になった時点で要求される風量を求めます。 許容温度上昇 ∆T 装置周囲温度 T1 25˚C
内部許容温度 T2 45˚C
●●ファンモーターの選定 総発熱量 Q 450W
求められた必要風量よりファンモーターを選定します。 ファンモ 電源 50Hz AC100V
ーターを実装した状態での風量は、ファンモーターの風量―静圧 ✽✽次式で求めました。(全周囲が開放している場合)
特性と装置の圧力損失から求めます。 しかし、装置の圧力損失を 制御盤の有効表面積S = 1.4 × W · D + 1.8 × D · H + 1.8 × W · H
求めることは難しいため、一般的には最大風量が、必要な風量の (1)必要風量の算出
1.3倍∼2倍あるファンモーターを選びます。 ここでは、計算による求め方とグラフによる簡易的な求め方を説
明します。
ファンモーターの風量̶静圧特性 ◇●計算による求め方
最大静圧
圧力損失が V = 1 ÷ 20 ×(Q ÷∆T − U × S)× S f
大きい場合 = 1 ÷ 20 ×(450 ÷ 20 − 5 × 2.37)× 2
動作点 1.07[m3/min]
圧力損失 必要風量算出時は、内部の圧力損失を考慮する必要があります。
一般的に制御盤内部の圧力損失は未知であるため、動作点での風
動作静圧 圧力損失が 量は最大風量の50%と仮定し、安全率S f = 2を考慮します。
小さい場合
◇●グラフによる求め方
①発熱量Q450Wと許容温度上昇値∆T 20˚Cの交点Aを求めます。
②交点A点を起点として、横軸と平行線を引きます。
動作風量 最大風量 ③平行線と表面積S2.37m2の交点Bを求めます。
風量̶静圧特性 ④ グラフB点より横軸に垂線を引き、必要風量 約0.5[m3/min]が
求められます。
"ファンモーター選定のフローチャート ⑤ 前述の理由から、安全率S f 2倍を考慮し、必要風量は
1.00[m3/min]と導き出すことができます。
装置の必要条件を明確化 5 0 10 9 8
10 6 7
装置内部の部品や素子の動作保証温度などから 4 5
2 3
内部温度を何 ˚Cにするべきか明確にします。 0 1
15
20
発生する熱量の算出
25
30
装置内発熱部品の定格出力、効率などから、内部
の発熱量の総和を算出します。 A B
1500 1000 500 0 1 2 3 4 5 6
熱量Q[W] 必要風量V[m3/min]
必要風量の算出 必要風量検討グラフ
設定温度にするために必要な風量を算出します。 (2)ファンモーターの選定
検討結果より、制御盤ファンユニットC-MU1238B-11B-PSLG
(吸込みタイプ)を選定します。
C-MU1238B-11B-PSLGの仕様
ファンモーターの選定
電圧 周波数 入力 電流 回転速度 最大風量 最大静圧 騒音レベル
求められた必要風量の1.3倍∼2倍の最大風量を V Hz W A r/min m3/min Pa dB(A)
持つファンモーターを選定します。 100 50 15.2 0.21 2300 1.08 41 40
制御盤ファンユニットは、ファンと周辺機器(異物や塵・水滴を防
ぐカバーやフィルターメディア、フレーム、フィンガーガード)を
一体化した製品です。 フィルターにより異物の侵入をシャットア
ウトできるだけでなく、設置・メンテナンスも簡単におこなえる、
制御盤に最適な製品です。
オリエンタルモーター
14 ファン&サーマルマネジメント
許容温度上昇ΔT [˚C]
有効放熱面積S [m2]
Page15
ファン&サーマルマネジメント 15
"ヒーターの選定例 概要・選定
装置内を適切な温度に保つためには、その条件を満たすヒーター ここでは装置の全周囲が開放されている場合とします。 技術資料
の必要発熱量を把握する必要があります。 筐体の有効表面積S=1.4×W·D+1.8×D·H+1.8×W·H 制御盤
必要発熱量は装置のサイズ・材質・装置内外部の温度から求める =1.4×0.7×0.4+1.8×0.4×1.0+1.8×0.7×1.0 ファン
ことができます。 ここではお客様の装置に最適なヒーターの選定 ≒2.37[m2] ユニット
例をご説明します。 #●目標温度と周囲温度の温度差算出 制御盤
温度差△ ヒーター
●●ヒーター選定のフローチャート T=T1−T2 ユニット
=5−(−20)
装置の仕様の確認 =25[˚C] ACプロペラ
・装置のサイズ、材質 ファン
・温度条件
・考慮すべき装置内の発熱量 (2)条件を満たす発熱量の算出
・電源 ここでは、計算による求め方とグラフによる簡易的な求め方を説 低消費電力
EMU
明します。
選定に必要な値の算出 ◇●計算による求め方 小型・防湿
・装置の有効表面積(放熱面積) MU/MS
・目標温度と周囲温度の温度差 QH =S×5✽×△T−Q
=2.37×5×25−100 低消費電力
可変速
条件を満たす発熱量の算出 =196.25[W]
EMR
✽✽装置の材質が鉄の場合、熱通過率は5になります。
他の装置の材質と熱通過率は以下の通りです。
計算から求める グラフから求める ステンレス:4.5、アルミニウム:12.0、アルミニウム(2層):4.5 大型・大風量
MRS/MR
有効表面積と温度差を元に ◇●グラフによる求め方(下図ヒーティングパフォーマンスグラ
グラフから必要発熱量を求 フ) 長寿命
める MRE
①有効表面積(S)2.37m2と温度差(△T)25˚Cの交点Aを求めます。
②交点Aを起点として横軸と平行に線を引きます。
必要発熱量と装置内の発熱 ③平行線と縦軸の交点より必要発熱量(QH')300Wが求められま DCプロペラ
量から条件を満たす発熱量 ファン
を求める す。 MDシリーズ
④装置内の発熱量(Q)は運転時にヒーター同様熱源となるため、
必要発熱量(QH')から除きます。 Sタイプ
最適なヒーターの選定 アラームなし
QH =QH'−Q
●●選定の計算方法 =300−100
Aタイプ
フローチャートに従い、条件をもとに計算します。 =200[W] アラーム付
(1)運転条件と装置の仕様の確認・算出 30 25
1,300
例として、寒冷地域の一般的な工場に設置されている装置内を、 Eタイプ
1,200
目標温度に設定するヒーターを選定します。 長寿命
1,100
#●冬季間は最低気温が−20˚Cに達する地域 20
1,000
#●装置内の機器の使用周囲温度は0∼50˚C Vタイプ
900 可変速
#●装置内の目標温度を5˚Cに設定する
800 15
①装置の仕様の確認 700 Pタイプ
600 防水
項目 仕様 10
500
装置のサイズ 幅(W)= 0.7m
400
(材質:鉄) 高さ(H)=1.0m A
奥行き(D)=0.4m 300 ブロワ
5
1.0m 200
温度条件 目標温度 T1=5˚C
周囲温度 T2=−20˚C AC入力
100 MB
装置内の発熱量✽ Q=100W 0 DC入力
0 MBD
電源 50Hz 100V 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11
✽✽装置内の機器の発熱量です。 電源、インバー
タ、プログラマブルコントローラなどヒーター 0.7m 0.4m ヒーティングパフォーマンスグラフ クロスフロー
以外に熱源がある場合に考慮します。 ファン
AC入力
②選定に必要な値の算出 (3)最適なヒーターの選定 MF
DC入力
#●装置の有効表面積(放熱面積)S算出 計算による結果:196.25[W]
MFD
装置の有効表面積を算出する方法は以下の通りです。 グラフによる結果:200[W]
算出結果より、200Wの発熱量が必要になることがわかります。
設置場所の分類 計算式 温度
装置の全周囲が開放されている場合 必要条件から、単相100V仕様であるHMA200F-1を選定します。
S=1.4×W·D+1.8×D·H+1.8×W·H スイッチ
装置の背面が壁に接している場合 S=1.4×W·D+1.8×D·H+1.4×W·H
装置の片側の放熱が妨げられている
場合(装置の連結等) S=1.4×W·D+1.4×D·H+1.8×W·H 周辺機器
装置の背面と片側の放熱が妨げられ
ている場合 S=1.4×W·D+1.4×D·H+1.4×W·H
装置の両側の放熱が妨げられている 取付
場合(装置の連結等) S=1.4×W·D+1.0×D·H+1.8×W·H
装置の背面と両側の放熱が妨げられ
ている場合 S=1.4×W·D+1.0×D·H+1.4×W·H インフォ
メーション
装置の前面以外全ての放熱が妨げら
れている場合 S=0.7×W·D+1.0×D·H+1.4×W·H
15
Page16
16 概要・選定・技術資料
技術資料
"寿命について ●●推定寿命について
◇●推定寿命特性
当社製品の寿命は、お客様の装置の保守・点検時期を決める際に ファンモーターの推定寿命特性を下図に示します。
おいて重要な要素と考えます。 以下にそれぞれの製品における寿 ここでは小型AC入力ファンモーターMU1238Aタイプについて
命の考え方についてご説明します。 なお、寿命につきましては保 示します。
証値ではありませんので保守・点検の目安としてご利用ください。
このグラフはファンモーター軸受の定格電圧時の温度上昇値を実
"ファンモーターの寿命 際に測定し、軸受のグリース寿命式により軸受の寿命を推定した
ものです。
ファンモーターの寿命は、ある期間連続運転したためにファンモ 100,000
ーターの送風能力が失われたり、もしくは騒音が大きくなったた
めに使用できなくなった状態をいいます。
ファンモーターの寿命
①回転寿命― 回転速度がある値だけ低下したことにより定義され
るもの
②音響寿命― 騒音がある値だけ増加したことにより定義されるもの
10,000
①の回転寿命については、数値的に明確に規定できる上に測定も
容易であり、一般的に寿命といった場合にはこの回転寿命のこと
を表しています。
②の音響寿命では騒音が何dBか増えたときに寿命であると定義し
ますが、最終的判断は使用者の感覚によるもので、使用条件によ
っては規定値に達した後も使用可能な場合もあり、一般的に基準
や寿命時間について示すものはありません。 1,000
0 20 40 60 80 100
当社では、ファンモーターの寿命を①の回転寿命によって定義し、 周囲温度 [˚C]
定格回転速度の70%まで低下したことをもって寿命と判定してい 推定寿命特性
ます。
●●期待寿命について
●●ファンモーターの軸受寿命 加速試験を実施し、使用周囲温度上限値のときに下記の判定基準
ファンモーターの軸受はボールベアリングを採用していますが、 を満足するファンが全体の90%以上であることを示します。
ここではボールベアリングの寿命について解説します。 ファンモ 判定基準
ーターは軸受に加わる荷重そのものが小さいため、軸受に注入さ #●回転速度(定格電圧時):定格の70%以上
れているグリースの劣化によってファンモーターの寿命が決定さ #●入力電流(定格電圧時):定格の130%以内
れます。
ファンモーターは動力用モーターと比べて、もともと運転・起動
トルクが小さいので、グリースが劣化して潤滑材としての機能が "使用年数と故障発生率の関係
失われると、軸受の起動トルクおよび動トルクが非常に大きくな 一般に部品の故障形態は下図により知られているように、初期故
り起動しない場合もあります。 グリースが劣化するとファンモー 障、偶発故障、磨耗故障の3段階に分けられます。
ターの軸受から発生する騒音が大きくなることから、グリース寿
命によりファンモーターの寿命が左右されることになります。
初期故障 磨耗故障
◇●軸受のグリース寿命式 期間 期間
グリースの寿命を数式で表したものが次式です。 故 偶発故障期間
障
log t n
= K1 − K2 Nmax − K n
3 − K4 Nmax T 発
生
率
t:平均グリース寿命
K1、K2、K3、K4:グリースにより決定される定数
Nmax:グリース潤滑の許容回転数
n:軸受の回転速度
0
T:軸受の運転温度 使用年数
使用年数と故障発生率の関係
この式でわかるのはNmaxが軸受により既に決まっているためグ
リース寿命は温度と軸受の回転速度に依存しているということで 初期故障は製造および検査過程で除去されるよう配慮しておりま
す。 しかし、軸受の回転速度については当社の製品のレベルでは すが、偶発故障は製品の耐用寿命期間内において磨耗が進行する
寿命への影響がほとんどなく、 n 以前に任意に起こる予期できない突発的な故障で技術的な対策を
Nmaxは一定値となるため、温度
によってグリース寿命が決定されることになります。 たてることが難しく、現時点では統計的な取り扱いに基づく施策
しか取ることができません。
磨耗故障は、劣化の過程や磨耗の結果として耐用寿命期間の終末
付近で発生するもので、故障が時間の経過と共に急激に増加しま
す。 この時点で特定の部品を新品と交換することにより、予防保
全の適切化を図ることができます。
(「社団法人日本電機工業会 汎用インバータ定期点検のおすすめ」より抜粋)
オリエンタルモーター
16 ファン&サーマルマネジメント
推定寿命時間 [h]
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ファン&サーマルマネジメント 17
"ファンモーターの構造 ●●クロスフローファン
概要・選定
ブロワに似たランナーを持っていますが、両側面が側板で覆われ
プロペラファン、ブロワ、クロスフローファンの構造と送風の原 技術資料
ているため、軸方向からの気体の流入がありません。 そのため、
理について以下に説明します。 ランナー内を通り抜ける貫流が発生します。 この風の流れを利用 制御盤
ファン
●●プロペラファン したファンモーターがクロスフローファンです。 長い円筒状のラ ユニット
円筒状のハブ・ケーシング間の環状流路にあるプロペラ(翼)によ ンナーを用いて送風するので、風の幅を広くとることができます。
また、風をランナー円周に沿って横方向に吐き出すため、均一な 制御盤
り空気を圧送、その回転軸方向に風を発生させるファンモーター ヒーター
です。 風の流れが回転軸に沿っているため、コンパクトな構造で 風が得られます。 ユニット
す。 また、大きな風量が得られるため、機器内部の全体を冷却す
るような、換気冷却の用途に適しています。 ケーシング ACプロペラ
ファン
ケーシング モーター
プロペラ 低消費電力
EMU
ハブ
整流板 小型・防湿
ランナー MU/MS
低消費電力
可変速
EMR
大型・大風量
MRS/MR
プロペラファンの構造と送風のしくみ
長寿命
●●ブロワ MRE
円筒状に配したランナー(前向き羽根)の遠心力により、回転軸に
ほぼ垂直な向きに旋回流を作ります。 発生した旋回流は、スクロ DCプロペラ
ールにより一方向に整流され、圧力も上昇します。 ファン
MDシリーズ
吐出口を絞り、一定方向に風を集中するため、局部冷却に用いら
れます。 また静圧が高いので、風の通りにくい装置の冷却やダク Sタイプ
トを用いた送風にも適しています。 アラームなし
クロスフローファンの構造と送風のしくみ
Aタイプ
アラーム付
スクロール
Eタイプ
長寿命
Vタイプ
可変速
ランナー
Pタイプ
防水
モーター
スクロール ブロワ
AC入力
MB
DC入力
MBD
クロスフロー
ファン
AC入力
MF
DC入力
ブロワの構造と送風のしくみ MFD
温度
スイッチ
周辺機器
取付
インフォ
メーション
17
Page18
18 概要・選定・技術資料
"風量と静圧と装置冷却効率の関係
装置・機器に最適なファンモーターは、装置内部の実装密度の違い(空気の通りにく
さ)によって異なります。 ファンモーターの風量̶静圧特性
最大静圧
圧力損失が大きい場合
● 実装密度が高い (実装密度が高い装置)
=圧力損失が大きい 動作点
= 内部構造や機器などが送風の抵抗となるようにレイアウトされており、空気が
通りにくい 圧力損失
● 実装密度が低い 動作静圧 圧力損失が小さい場合
(実装密度が低い装置)
=圧力損失が小さい
=内部構造や機器などが送風の抵抗にならず、空気が通りやすい
実装密度が高い場合は、静圧が高いファンモーターを、実装密度が低い場合は、風 動作風量 最大風量
量が大きいファンモーターを使用すると、効率よい冷却をおこなうことができます。 風量̶静圧特性
"装置内の実装密度によるファンモーターの使い分け
●●実装密度が高い場合の使用例
大型で高静圧のファンモーターを使用し、効果的な冷却をおこなうことが可能です。
小型のプロペラファンを複数台採用するのに比べ、大型のプロペラファン1台を採用するほうが効率がよいといえます。 また、ブロワも静
圧が高く、ダクト送風や実装密度が高い装置での使用に適しています。
◇●主な対象製品
ACプロペラファン EMRシリーズ、MRSシリーズ、MREシリーズ ➜ 102、110、129ページ
ACブロワ MBシリーズ ➜ 184ページ
実装密度が高い場合
MRS16 MU1238
ファンモーターの
サイズ □160mm−62mm厚 □119mm−38mm厚
台数 1台 6台
入力 37.5W 92.5W
騒音 49dB 51dB
装置内部の
温度上昇 25˚C 25˚C
● 単相100V 50Hzの場合
MRS16 発熱量:1200W MU1238
●●実装密度が低い場合の使用例
小型で風量が大きめのファンモーターを使用し、効果的な冷却をおこなうことが可能です。
小型のファンモーター2台と大型のファンモーター1台を騒音値や入力電流値の面で比較すると、小型ファンモーター2台の場合のほうが値
を低く抑えられます。
◇●主な対象製品
ACプロペラファン EMUシリーズ、MUシリーズ ➜ 79、84ページ
DCプロペラファン MDシリーズ ➜ 142ページ
実装密度が低い場合
MU1238 MRS16
ファンモーターの
サイズ □119mm−38mm厚 □160mm−62mm厚
OM
台数 2台 1台
入力 31.0W 37.5W
騒音 46dB 49dB
OM 装置内部の
温度上昇 14˚C 10˚C
● 単相100V 50Hzの場合
MU1238 発熱量:650W MRS16
ファンモーターの選定について
お客様の装置冷却に適したファンモーターの選定を、選任の担当者がお手伝いさせていただきます。 当社の選定サービスをご利用くだ
さい。➜ 254ページ
オリエンタルモーター
18 ファン&サーマルマネジメント
Page19
ファン&サーマルマネジメント 19
"ファンモーター2台使用時の風量―静圧特性 概要・選定
ファンモーターは、並べ方により特性が異なります。並列、直列、プッシュプル設置の場合について示します。 技術資料
【並列】 ファンモーター2台を並列に設置する方法 制御盤
ファン
ユニット
制御盤
ヒーター
ユニット
ACプロペラ
並列 圧力損失 ファン
低消費電力
EMU
ファン1台
風量 [m3/min] 小型・防湿
MU/MS
ファンモーター2台を使用した場合には最大風量が約2倍になります。
圧力損失が低い機器に適しています。 低消費電力
可変速
EMR
【直列】 ファンモーター2台を直列に設置 【プッシュプル】 ファンモーター2台を吸込
する方法 側と吐出側に設置する方法 大型・大風量
MRS/MR
圧力損失 長寿命
MRE
DCプロペラ
プッシュプル ファン
直列 MDシリーズ
Sタイプ
アラームなし
ファン1台
風量 [m3/min]
ファンモーター2台を使用した場合には最大 ファンモーター2台を使用した場合には
Aタイプ
静圧が約1.5倍になります。 最大静圧が約2倍になります。 アラーム付
圧力損失が高い機器に適しています。
Eタイプ
長寿命
"ファンモーターの突入電流(参考値)
配線短絡などにより過電流が流れることを防ぐために、一般的にブレーカ(配線用遮断器)を使用します。 Vタイプ
ブレーカ選定に必要な突入電流(参考値)をWEBサイトに掲載しています。ご覧ください。 可変速
ファン 突入電流
Pタイプ
防水
"騒音
ブロワ
●●騒音とは ●●騒音の合成
私達が一般に、不快と感じる音を騒音と呼んでいます。 ファンモ 騒音レベルが1台40dBのファンモーターを2台使用した場合の騒 AC入力
ーターの場合には羽根が回転することにより、空気の圧力が変化 音レベルについて考えてみます。 MB
DC入力
し、騒音が発生します。 この空気の圧力の変化が大きいほど騒音 同じ騒音値のファンモーターを複数台使用するときの合計の騒音 MBD
は大きくなります。 値は、次のように算出することができます。
クロスフロー
●●騒音の測定 合成された騒音値[dB] = ファンモーター1台の騒音 + 10 log n ファン
当社の騒音レベルはファンモーターの吸込側より1mのところ(吸 n : ファンモーターの台数 AC入力
込中心線)においてA特性で測定した値です。 MF
DC入力
プロペラファン 例)4[0 dB]のファンモーターを2台使用する場合 MFD
1m
合成された騒音値 [dB] = 40 + 10 log 2
= 40 + 3 温度
スイッチ
= 43 [dB]
マイクロフォン
2台を同時運転させた場合の騒音レベルは43dBとなります。 周辺機器
取付
騒音の測定方法
インフォ
メーション
19
静圧 [Pa]
静圧 [Pa]
Page20
20 概要・選定・技術資料
"過熱保護装置 定格周波数で動作されたときの設計上の最低寿命です。40,000時
間が目安となります。 寿命末期でコンデンサが破損した場合、発
運転状態にあるファンモーターが過負荷により拘束されたり、周 煙・発火に至る場合があります。 定格通電時間を目安に交換され
囲温度が急激に上昇したり、または何らかの原因で入力が増加す ることをおすすめします。
ると、ファンモーターの温度は急激に上昇します。 この状態で放 コンデンサに異常が発生した際、装置に影響が及ばないよう、別
置しておくとファンモーター内部の絶縁性能が劣化し、寿命を縮 途保護策をご検討ください。
めたり、はなはだしい場合は巻線を焼損させ火災の原因にもなり
かねません。 このような熱的異常現象からファンモーターを保護 ●●保安機構付コンデンサ
するために、次の過熱保護装置を備えています。 コンデンサに万一絶縁破壊が生じた場合でも、コンデンサを安全
に回路から切り離し、発煙・発火を防止する機能を備えた保安機
●●サーマルプロテクタ(自動復帰型) 構付タイプがあります。当社の製品には、UL 810の故障電流試験
サーマルプロテクタの構造を下図に示します。 10,000Aを満足したUL規格認定の保安機構付コンデンサを採用し
各製品の過熱保護については、製品ページをご参照ください。 ています。
サーマルプロテクタはバイメタル方式で、接点には金属中、電気抵
抗が最も低く、熱伝導は銅に次いで大きい純銀を使用しています。 "用語解説
● サーマルプロテクタ動作温度
open 120±5˚C ●●dB(デシベル)
close 77±15˚C 騒音レベルは、このdBで表されます。
(サーマルプロテクタ動作時のファンモーターの巻線温度は、上記 人間の聞くことのできる最小の騒音レベルを1とすると、我慢して
の動作温度よりやや高くなります。) 聞くことのできる最大レベルは、なんと500万という大きな数字
バイメタル になり、扱いが難しくなります。 これに対し、騒音(音圧レベル)
をデシベルで表現すると、次のようになります。
音圧レベル = 20log P/P0
P :実際の音圧
P0: 人間が聞き取れる音圧の最小値
リード線 純銀接点
サーマルプロテクタの構造 人間の可聴音圧範囲を0∼130dBの範囲で表すことができ、表現し
やすくなります。
●●インピーダンスプロテクト
インピーダンスプロテクトファンは、ファンモーターの巻線のイ ●●A特性
ンピーダンスを大きくし、ファンモーターが拘束されても、電流(入 人間の耳は一般に、20Hz∼20kHzまでしか聞き取ることができな
力)の増加が小さく抑えられ、温度上昇がある一定値以上にならな いといわれています。 しかも、低い周波数や、非常に高い周波数
いように設計されています。 はあまりうるさく感じない、という特性もあり、単に音圧を周波
数に関係なく測定しただけでは、人間のうるささの感覚と多少ず
●●焼損防止回路 れたものになります。 そこで、音圧レベルを測定する場合、うる
DCファンはローターが拘束されたとき巻線への通電を断続するま ささの度合いが人間の聴感に近くなるよう、周波数によって音圧
たは電流を制限する焼損防止回路を備えています。 レベルの修正をおこなう必要があります。 この修正をおこなった
ものがA特性です。
各製品の過熱保護については、製品ページをご参照ください。 実際にA特性で測定した場合と、音圧レベルの測定値そのもの(C
特性)を比較してみたものが次のグラフです。
" コンデンサ +10
C特性
コンデンサランモーターは主巻線と補助巻線が電気角で90˚極軸を 0
異にして巻かれています。 コンデンサはこの補助巻線に直列に接 -10
続され、補助巻線に流れる電流位相を進ませるはたらきをします。 A特性
モーターには、JIS C 4908電気機器用コンデンサで規定された蒸 -20
着電極コンデンサが主に使われます。 このタイプのコンデンサは、 -30
素子に金属蒸着された紙またはプラスチックフィルムが使われて
おり、自己回復作用があるため、一般的にはSH(Self Healing)コ -40
ンデンサとも呼ばれています。
31.5 63 125 250 500 1000 2000 4000 8000
●●容量 周波数 [Hz]
コンデンサの容量を間違えると、ファンモーターの振動や発熱が 音圧レベル比較
異常に大きくなったり、トルクが低下して運転が不安定になった
りします。 必ずファンモーターに付属のコンデンサをご使用くだ ●●難燃グレード
さい。 コンデンサの容量は、μF(マイクロファラッド)の単位で 機器の部品用プラスチック材料についての燃えにくさの度合
表します。 いを表すもので、UL規格(UL 94, STANDARD FOR TESTS
FOR FLAMMABILITY OF PLASTIC MATERIALS FOR PARTS IN
●●定格電圧 DEVICES AND APPLIANCES)で定められているものが一般的で
定格電圧を超えて使用した場合、コンデンサが破損し発煙・発火 す。UL規格では、燃焼速度、炎を出して燃焼する時間、滴下物に
に至る場合があります。 必ずファンモーターに付属のコンデンサ よる発火などの項目について評価したものです。
をご使用ください。 コンデンサの定格電圧は、V(ボルト)の単位 次の4段階に分類されます。
で表します。 グレード 難燃性
コンデンサの定格電圧はコンデンサケース表面に表示されていま V-0 高
す。 ファンモーター自体の定格電圧とは異なりますのでご注意く V-1
ださい。 ↑
V-2
HB 低
●●定格通電時間
定格通電時間は、コンデンサの定格負荷、定格電圧、定格温度、
オリエンタルモーター
20 ファン&サーマルマネジメント
騒音レベル [dB(A)]