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ものづくりDXに必須の"BOM"の基礎知識を解説したハンドブック ~製品や部品の流用化・標準化でコストダウンを実現します!~
ものづくりDXに必須の"BOM"について解説したハンドブック「生産管理の
生命線 BOMの基礎知識」を進呈いたします。正確な部品管理により、製品
の製造に必要なモノと順番を可視化し、品質向上、コストダウン、納期短縮が実現できます。
【ハンドブック 掲載内容】
■現代の製造業の課題とBOMの重要性
■ものづくりDXに必須のBOMとは
■部門間の共通言語としてのBOMを構築することで効率アップ
■原価のコストダウンには上流の改善が必要
■IT化、ものづくりDXを加速する流用化・標準化設計
■流用化・標準化設計のためのBOM構築
■製造業に必要な部品情報を効率的に一元管理 Bom-jin(ボムジン)
このカタログについて
ドキュメント名 | ハンドブック『生産管理の生命線 BOMの基礎知識』 |
---|---|
ドキュメント種別 | ハンドブック |
ファイルサイズ | 1.3Mb |
登録カテゴリ | |
取り扱い企業 | 株式会社大塚商会 (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
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このカタログの内容
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生産管理の生命線
BOMの基礎知識
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生産管理の生命線 BOM の基礎知識
01 現代の製造業の課題と BOMの重要性
品質の高さが評価されてきた日本の製造業ですが、世界的なDXの流れでデジタル競争においては後進国となる
恐れがあります。IT システムの運用・活用ができていない、部分的な導入にとどまっている企業が多いのです。
▶ IT 化、ものづくり DX の流れ
製造業における DX 化 複雑化
業務効率を向上させ、市場での優位性を保つ 製品の構成が比較的シンプルな場合、図面さ
ため、製造業における DX 化は急務。IT は人 えあれば製造することは可能です。しかし、
のように図面が読めないため、IT が製品・部 現代の製品は構造が非常に複雑化している場
品の存在や構成を認識できるように BOM 構 合が多く、図面だけで判断して作るのが難し
築が重要。DX を進める上で、設計成果物の くなっています。
デジタル化という意味でも BOM は重要なの
です。
IT 活用、モノづくりDXの実現、
これからの製造業ではますます BOMが重要になるね!
▶ 正確な部品管理(生産プロセスの改善)が QCD に直結
製造業では、ひとつの製品を完成させるために多くの部品を使用するので、部品をベースにした管理が重要です。
BOM があると製品の製造に必要なモノと順番が可視化でき、部品調達などの面において設計段階でキャッシ
Aュフローもコントロールできるようになります。
Q C D
Quality Cost Delivery
品質 コスト 納期
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生産管理の生命線 BOM の基礎知識
02 ものづくりDXに必須のBOMとは
「BOM」とは Bill Of Materials の略で、一般的に「部品表」あるいは「部品構成表」と呼ばれるものです。部品
表と部品構成表は似ていますが、全く異なるものです。 * 本資料では BOM=「部品構成表」とします。
▶ ロボットの部品で考えてみましょう
ヘッドユニット センサーユニット
ボディユニット コアユニット
右腕ユニット
アームユニット
左腕ユニット
右足ユニット
レッグユニット
左足ユニット
製品がどのような部品構成でつくられているかを
ひも解いたのが BOM
▶部品表と部品構成表の違い
部品表は単に部品の種類と数を並べたものですが、部品構成表は階層構造で、下位アイテムから上位アイテムへ製
造の流れがわかるようになっています。BOM構築において重要なのは「部品表」よりも「部品構成表」です。
部品表 部品を一覧形式で 品を階層ごとに
管理する表 部品構成表 部
管理する表
階層構造だから、
製品の構造が
理解できる!
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生産管理の生命線 BOM の基礎知識
03 部門間の共通言語としての
BOMを構築することで効率アップ
BOMは、大別すると設計段階の E-BOMと製造段階のM-BOMに分かれ、生産管理とともに、購買管理や保守・
サービスなどでも使用されます。
▶ 設計から保守まで
設計部門の
E-BOMを元に
必要な情報を
追加して作成
▶ 用途別の BOM
BOMはそれぞれの部署での用途によって、以下のように 4種類に分けられます。
通常、製造部門が使用するM-BOMは設計部門の E-BOMを元に必要な情報を追加して作成します。
必要とする部品情報は部門によって異なりますが、すべての源は E-BOMとなります。
E-BOM M-BOM P-BOM S-BOM
Engineering-BOM Manufacturing-BOM Purchasing-BOM Service-BOM
設計 BOM 製造 BOM 購買 BOM サービス BOM
製品設計仕様を満たすため E-BOMにモノづくり情報を 購買・調達業務に特化した 保守・サービス業務に特化
の部品(品目)構成情報 付加した部品(品目)構成 部品(品目)構成情報 した部品(品目)構成情報
情報
▶ BOM 構築によって各部門の非効率な業務の解消
本来は、設計側が製造側とコミュニケーションを取りながら、設計段階で共通情報となりえる BOM を構築するの
が理想です。なぜなら、BOM構築の真の目的はそもそも設計側と製造側の情報を伝達するためのものだからです。
共通言語としての BOM の正確な 全社業務の効率化
BOM 構築 一元管理 ・双方向連携の実現
・QCD の向上
デジタル共通言語・部署間の共通言語としての BOM
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生産管理の生命線 BOM の基礎知識
04 原価のコストダウンには上流の改善が必要
これまで製造業は、製造段階(下流)の改善で製品原価のコストダウンを図ってきました。しかし、製造原価
の 80%を確定するのは設計段階(上流)であり、製造段階(下流)でどんなに改善を行ってもこれまでのよう
なコストダウン効果はさほど高くありません。
▶ 段階別コストダウンのイメージ
今後グローバル競争の中で世界の競合企業と戦っていくためには、これまでなかなか改善のメスが入らなかった
設計側の上流改善が必要となっています。
コストダウン
製造原価の 効果低い
80%を確定
設計段階からのコストダウンがカギ 製造段階にたよるコストダウン
▶ 設計段階での部品の流用化・標準化
コストダウンを図る上で有効な手段は、製造原価の多くを占める材料費を抑えることです。そして、材料費を抑
えるために最も有効なのが、製品や部品の流用化・標準化です。それを設計段階で行うのが「流用化・標準化設計」
です。
▶ 流用化・標準化設計のイメージはブロック設計
「ブロック設計」は某ブロック玩具のイメージで手持ちのブロック(今ある設計資産)を組み合わせることで、幅
広い仕様を網羅することができます。
▶不要な新規設計は行わず、できる限り既存のブロックを流用する
▶どうしても新しい設計が必要なときは、流用することを前提に設計する
こうしてブロック(部品)を絞り、標準化することで、
利益率を上げることができるのです。
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生産管理の生命線 BOM の基礎知識
05 IT 化、ものづくりDXを加速する
流用化・標準化設計
これまで設計者が有していたノウハウを BOM構築で共通言語化・システム化することで、組織として安定的に、
高品質な設計が可能となります。
▶カギは製品/部品の流用化・標準化
「流用化・標準化設計」が実現すると… 「流用化・標準化設計」を実現させるには…
リスクの高い新規部品の発生を抑えながら、コスト・ 設計者が設計段階で仕様要求を満たす既存製品や部品
納期・品質面で安定した部品の調達ができる。 の情報を簡単に探せるようにすることが重要。それに
より既存品の流用率がアップする。
つまり BOM構築は「流用化・標準化設計」を実現させるうえでも非常に重要です。
そして流用率の高い製品や部品を「標準品」として昇格させることで、
コスト・納期・品質面でのさらなる安定化が図れ、製品の大幅なコストダウンにもつながります。
▶ 流用化・標準化設計によるメリット
設計段階のメリット 製造段階のメリット
①設計が楽になる ①原価(Cost)
既存の図面を使って設計でき、似た図面を無駄に描 標準品を使用することで材料費を低減でき、無駄に
かずに済む。 高い新規部品を買う必要がなくなる。見積り精度も
向上し、適正な受注判断が行える。
②探す手間と時間が省ける ②納期(Delivery)
仕様を満たす設計資産を属性からすぐに探せるの 標準品を在庫として持つことで納期を短縮すること
で、心理的にも物理的にも余裕を持って設計に集中 が可能に。新規設計を抑制することで、設計リード
できる。 タイムも短縮できる。
③自己実現につながる ③品質(Quality)
作業の無駄を省くことで生まれた時間を、設計者と 実績のある部品を採用することで品質の安定化が図
してのスキルアップの機会につなげられる。 れる。
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生産管理の生命線 BOM の基礎知識
06 流用化・標準化設計のためのBOM構築
▶ まずは品目台帳の整備
図面だけでは流用化・標準化設計は実現できません。なぜなら「図面=図番」で管理されているため、同じ部品
でも図番が違うと同じ部品だと認識されないのです。流用化・標準化設計の実現には、設計側が設計段階で品目
台帳を整備するのが理想的です。
図面による管理 品目コードによる管理
同じモノでも図番が違えば同じモノとして認識されない 図番が違っても品目コードで認識可能
図番AA-01 図番 BB-01 図番 CC-01 品目コードxxx-01 品目コードxxx-01 品目コードxxx-01
図番 AA-01 図番 BB-01 図番 CC-01
設計段階から品目コードによる管理をすることが重要
▶ 属性の整備
似ているようで違うものに対して、
購入品
スペックでモノ探しができるよう
に属性を整備します。 エレキ
■品目コード:xxx-01
モーター ■属性:トルク、経、長さ‥
品目台帳の整備は
流用化・標準化設計、BOM構築に 端子台 ■品目コード:yyy-01
■属性:極数、取り付けピッチ‥
重要なステップです。
▶ いよいよ BOM 構築、BOM 構築のメリット
品目台帳が整備できたら、いよいよ流用化・標準化設計のための BOM構築を行います。
品目台帳の整備により
▶カタログフォルダーから部品を選ぶように適切な部品選択が可能となり、設計の生産性・効率化が大幅に向上
▶設計前に品目台帳から検索して探すことを運用ルールとすれば、似て非なる図面、品目の新規作成を抑止する
ことも可能
BOMのシステム化が実現すれば、図面検索もスムーズ、
無駄な設計作業が減り、生産性の向上につながります。
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生産管理の生命線 BOM の基礎知識
07 製造業に必要な部品情報を
効率的に一元管理
製品原価の 80%は設計段階で決定されます。「生産革新 Bom-jin」は生産管理とのデータ連携を重視し、設計技
術部門の図面・技術情報などの設計資産を「品目台帳」で管理。部門内の設計ルールを統一し、共通プラットホー
ムによる BOM構築で標準化と流用化を実現します。また、生産管理システム「生産革新 Raijin」と連携し、生
産部門との双方向連携による真の一気通貫で、コスト削減・納期短縮・生産効率の向上を実現します。
▶ more information
生産革新 Bom-jin
設計部門と生産管理のデータの連携を重視した「生産革新 Bom-jin」 は BOM 構築に
よる流用化・標準化設計で、製造業の上流から下流まで真の一気通貫を実現
■ 部品標準化・部品流用率向上を実現する「品目台帳」
■ 欲しい時に欲しいモノを見つけ出せる強力な「品目検索機能」
■ 新規部品を抑制する「類似品管理」
などさまざまな機能が設計技術部門の効率と成果物の価値向上をサポートします。
https://www.otsuka-shokai.co.jp/erpnavi/product/bom-jin/
生産革新 Bom-jin 導入事例
BOM 構築によって設計業務の効率化や、標準化・流用化設計の実現など、「生産
革新 Bom-jin」を導入して見積り精度や利益率の向上、納期短縮化、品質向上した
企業様の実例をご紹介します。
https://www.otsuka-shokai.co.jp/erpnavi/product/bom-jin/case.html
生産管理ナビ
大塚商会が運営する「生産管理ナビ」は、 BOM や生産管理システムに関する情報サ
イトです。BOM・生産管理システムに関する基本的な解説から、製造業様のものづく
りにおけるデジタル活用や DX 推進に至るまで、さまざまな情報・事例・イベントなど
をご紹介しています。
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