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FAの動力源として幅広いニーズに対応します。
プレミアム効率(IE3)の高いエネルギー消費効率を実現した省エネモデル、GPシリーズ
均一荷重の用途に適したコンパクトタイプ、CAシリーズ
幅広いニーズにこたえるベーシックモデル、GAシリーズ
仕様の詳細はカタログでご覧いただけます。
このカタログについて
ドキュメント名 | 日立ギヤモータ(トップランナーギヤモータ&標準効率ギヤモータ) |
---|---|
ドキュメント種別 | 製品カタログ |
ファイルサイズ | 13.5Mb |
登録カテゴリ | |
取り扱い企業 | 株式会社日立産機システム (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
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このカタログの内容
Page1
日立モートル
日立ギヤモータ
トップランナーギヤモータ〈プレミアム効率:IE3相当〉
GPシリーズ(出力 0.75~11kW)
PBシリーズ(出力 11~55kW)
SM-490V 2023.10
Printed in Japan(H)
Page2
FAの動力源として幅広いニーズに対応。
ギヤモータのことなら
日立にお任せください。
プレミアム効率(IE3)の
高いエネルギー消費効率を
実現した省エネモデル。
GPシリーズ
トップランナー対応品(IE3相当) ■出力範囲: 0.75kW ~ 11kW
■中負荷用(一般用途用)
低騒音 中程度の衝撃負荷用に適切。
長寿命 用途例
● 一般コンベア ● 金属加工機
複列シール構造の採用 ● 工作機械(一般) ● 飼料プラント用機械
その他にも、次のようなシリーズをそろえています。
PBシリーズ ホイストクレーン走行用
トップランナー対応品(IE3相当)
出力範囲:11kW~55kW ギヤモータ
強じんでコンパクト。 荷役作業の能率を高める
コンベアやミキサなどに適しています。 クレーンサドル走行用に
適しています。
1
Page3
INDEX
FAの動力源として幅広いニーズに対応。
ギヤモータのことなら ■選定例と選定手順····························································3
■技術ノート·········································································5
日立にお任せください。 GPシリーズ· 10 ■機種一覧表····································································11
■標準仕様表····································································11
■三相誘導電動機のトップランナー制度について·········12
■特長················································································13
■技術データ・技術ノート···············································16
プレミアム効率(IE3)の ■連結・据え付け・潤滑····················································22
■外形寸法図····································································24
高いエネルギー消費効率を 横型・脚取り付け·························································24
実現した省エネモデル。 立て型フランジ取り付け···············································31
横型・ブレーキ付き·····················································34
GP PBシリーズ· 40 ■特長・標準仕様表・機種構成・構造図······················41
シリーズ ホイストクレーン走行用· 48 ■特長・標準仕様表・外形寸法図ほか··························49
トップランナー対応品(IE3相当) ■出力範囲: 0.75kW ~ 11kW
■中負荷用(一般用途用) ■ギヤモータとインバータとの組み合わせについて·········53
■インバータ·····································································54
低騒音 中程度の衝撃負荷用に適切。
長寿命 用途例
● 一般コンベア ● 金属加工機 ■機種略号の見方
複列シール構造の採用 ● 工作機械(一般) ● 飼料プラント用機械
GP、PBシリーズ 例)GPシリーズ 0.75kW、1/15 横型ブレーキ付き ⇨ GP24−075−15B
GP V 24 075 15 EP B
その他にも、次のようなシリーズをそろえています。
シリーズ名 取り付け方式 軸径 モータ出力 概略減速比 PBシリーズ 補助記号
GP GPシリーズ 無し 横型脚取り付け 24 φ24 075 0.75kW 200 1/200 トップランナー B ブレーキ付き
PBシリーズ ホイストクレーン走行用 PB PBシリーズ
V 立て型 32 φ32 150 1.5kW 〜 〜 対応品 A 屋外型
(フランジ取り付け) 38 φ38 220 2.2kW 100 1/100
トップランナー対応品(IE3相当)
出力範囲:11kW~55kW ギヤモータ 48 φ48 370 3.7kW 75 1/75
55 φ55 550 5.5kW 60 1/60
60 φ60 750 7.5kW 45 1/45
70 φ70 11K 11kW 30 1/30
強じんでコンパクト。 荷役作業の能率を高める 〜 〜 〜 〜
55K 55kW 5 1/5
コンベアやミキサなどに適しています。 クレーンサドル走行用に
適しています。
■応用機種
対象機種
効率レベル 400V級 屋外型 第3種防食型 防湿型 塗色指定
シリーズ 出力範囲 特殊仕様 (400V 級含) (400V 級含) (95%RH以下) (400V 級含)
GPシリーズ 0.75kW — ○ ○ ○ ○ ○
トップランナー (中負荷用) 〜11kW ブレーキ付き ○ ○ ○ — ○
対応品
(IE3相当) PBシリーズ 11kW — ○ ○ ○ ○ ○
(均一負荷用) 〜55kW ブレーキ付き ○ ○ ○ — ○
◆このほかにも、ご注文により製作いたしますのでお問い合わせください。
2
Page4
選定例と選定手順
■選定例 W1=800kg W2=20kg
選定例: 用途…コンベア(軽い衝撃負荷) V=12m/min
電源…200V 60Hz 3相
負荷諸元…図1参照 D1=φ200
稼働時間…12時間/日 運転 NA min-1
始動ひん度…5回/時間 W3=3kg D2=φ150
W4=0.5kg
連結方式…チェーン(荷重点 軸中央) N=1,800 min-1
摩擦係数…0.2とする D3=φ150
総機械効率…0.75とする ギヤモータ 図1 負荷諸元
■選定手順
選定手順 選定例 ページ
W・μ・ V 800×0.2×12 所要動力
Po= =
モータ出力(P)の算出 6,120η 6,120×0.75 算定式
Po:6ページ
=0.42kW
V 12×1,000
N −1
A= = =19.1min
減速比(i)の算出 πD1 π×200
NA 19.1 1 1
i= = = → に決定
モータ出力、 N 1,800 94.2 100
減速比の
決定
サービスファクタ(Sf)による PE=Sf・Po=1.35×0.42=0.57kW→
等価出力(P .75kW
E)を算出 0 サービス
コンベア(軽い衝撃負荷)、12時間/日 ファクタ
運転からSf = 1.35 S:f 5ページ
GP 0.75kW 1/100
ギヤモータ仕様仮決定 (GP38−075−100)
D1
TL=W・μ・ ×9.81
負荷トルク(TL)の算出 2・η
200
=800×0.2× ×9.81
(モータ出力算出結果OKであるか 2×0.75×1,000 出力軸許容
再確認する) トルク表
=209.3N・m<366N・m 20ページ
負荷トルク
オーバハング 2・TL 2×209.3×1,000
FL= =
ロードの オーバハングロード(FL)の算出 D3 150
確認 =2791N 許容オーバ
ハング
Q 58
許容オーバハングロード(F)との F'=F・ =7710× ロード表
確認(補正許容オーバハング 2×fC・ℓ 2×1.0×29 20ページ
ロード(F)の算出) =7710N>2791N
(F'>FL)
3
Page5
選定例と選定手順
選定手順 選定例 ページ
1 1
JL= W1・D 2 1 2
1 ×2 慣性モーメントJ
1 + W2・D 2
1 + W3・D
負荷慣性モーメント(J JL)の算出 4 4 8 の算出方法
1
+ W4・D 2
2 ドラム2ヶ 5ページ
8
1 1 1
= ×800×0.22+ ×20×0.22+ ×3
4 4 8
1
×0.22×2+ ×0.5×0.152
8
=8.23㎏・m2
モ ータ軸に換算
JLM=JL・i2
1
=8.23×( )2
100
=0.000823㎏・m2
仮決定したギヤモータの慣性モーメントJ ギヤモータの
慣性モーメント比の算出 JGM=0.00276㎏・m2 慣性モーメントJ
7ページ
JLM 0.000823
慣性モーメント比= =
JGM 0.00276
1
=0.3→
許容始動 3.4
回数の確認 チ ェーン掛け、5回/時間のときの負荷慣性 許容始動
許容始動ひん度の目安 モーメントJの大きさは、 1/4以内 ひん度の目安
上記条件では1/3.4のため詳細検討が必要 7ページ
です。
許容衝撃(始動)回数算出図から モ ータの始動トルク Tst=312% モータ仕様表
耐久時間を求める モ ータ補正始動トルク(10%のバラツキ考慮) 16ページ
Tst'=1.1・Tst 慣性モーメント比=0.3、
=1.1×312 Tst'=343%から、衝撃
=343% トルク比=1.6が求まる。
連結係数 K=1.5 連結係数
衝撃トルク比、Kから衝撃トルクTSHを求める 6ページ
TSH=2.4倍(衝撃トルク比×連結係数)
許容始動回数を求める
Nn=1×105回 許容衝撃
耐久時間 (始動)
1×105 回数算出図
Lh= =2×10(4 hr) 8ページ
5回/hr
耐久時間は20,000時間を得ましたが要求
時間に満たない場合またはさらに裕度を見込む
場合はインバータ駆動を推奨します。
1.モータ出力・減速比 1. 0.75kW、1/100
2.負荷トルク・オーバハングロード 2. 負荷トルク:209.3<366N・m
機種決定 3.許容始動回数 オーバハングロード 2791<7710N
3. 許容始動回数 2×104回
全ての条件を満足する機種を選定する。 GP38−075−100に決定
4
Page6
技術ノート
サービスファクタ(Sf)
日立ギヤモータは1日10時間の運転条件のもとに設計されています。
運転時間
負荷条件 10hr以下/日 10〜24hr/日 適用機種 主な用途例
均一負荷 1.0 1.2 PB コンベア(均一負荷)、食品機械(精米機、缶詰機)、エレベータ(均一負荷)、プラスチック押出機
軽い衝撃負荷 1.2 1.35 GP コンベア(不均一、重負荷)、食品機械、アジテータ(液固体混合)、フィーダ(ベルト、エプロン、スクリュー)
慣性モーメントJの算出方法
●回転体 単位:㎏・m(2 ㎏f・m2) ●慣性モーメントJの算出例
1 コンベア W2kg
J= 8 WD2 (20kg)
W (100kg)
D (18.8m/min)
Vm/min W1kg
( 1
GD2= 2 WD2)
J= 1 D1(0.2m)
W 8 W(D2+d2)
na min-1
(30min-1)
D d W3kg
( 1
GD2= 2 W(D2+d2)) (3kg) D2(0.2m)
W4kg
(0.5kg)
nm min-1
(1,450min-1)
a W J= 1
12 W(a2+b2)
ギヤモータ
減速比 1
28
b ( 1
GD2= 3 W(a2+b2)) 1 V 2 1 18.8 2
輸 送 物 Ja= 4 W(1 π ・ n a) = 4 ×100×( π × 3 0 )=0.995(㎏・m2)
1 2 2
ベ ル ト コ ン ベ ア J
1 1 b= ( V 1 18.8
4 W2 π ・ n a) =4 ×20×( π × 3 0 )=0.199(㎏・m2)
Re J= 4 W( 2 D2+4Re2)
コ ン ベ ア ド ラ ム Jc= 1 W3・D2
1×2= 1×3×0.22
8 8 ×2=0.03(㎏・m2)
D (2個)
W ( 1
GD2=W( D2+4Re2)) ス プ ロ ケ ッ ト Jd= 1 1
8 W4・D2
2= 8×0.5×0.22=0.003(㎏・m2)
2 ギヤモータのモータ軸換算慣性モーメントJ
2 2
Jm=ΣJ(・ na) ( 30
n =1.227×
m 1. 4 5 0) =0.000525(㎏・m2)
Re J= 1 W{ 1
a b 4 3(a2+b2)+4Re2} 台車
(ギヤ
W1kg モータ含む)
W ( 1
GD2=W{ 3(a2+b2)+4Re2}) W2kg
Vm/min (150kg) (50kg)
(11.8m/min)
ギヤモータ
●直線運動 (単位:㎏f・m2) 減速比 1
43
J= 1 WD2
V 4
W = 1 V
4 W( π n )2
D nm min-1 na min-1
( GD2=WD2 (1,450min-1) (15min-1)
n
=W( V )2
πn ) D1 (0.25m)
W3kg (0.6kg)
J= 1 WD2
4
= 1 W( V )2 積 載 物 J 1 V 2 1 11.8 2
V
W a=
4 4 W(1 π ・ n
m)= 4 ×150×( π × 1. 4 50 )=0.00025(㎏・m2
πn )
D
n GD2=WD2 1 V 2 1 2
( =W( V )2
πn ) 台 車 Jb= 4 W(2 π ・ n
m)= 4 ×50×( 11.8
π × 1 . 4 50 )=0.00008(㎏・m2)
1 2
車 輪 Jc= W3・D2 ( na
8 1×4× nm )
J= 1 1 ( 15 2
4 W( P )2 (4個)
V πn = ×0.6×0.252×4×
1 8 1.4 50)
W = W( V
4 π n )2
=0.000002(㎏・m2
n )
GD2=W( P )2
( πn
P(ねじのリード)
=W( V )2
πn ) ギヤモータのモータ軸換算慣性モーメントJ
ΣJ=0.000332(㎏・m2)
5
Page7
技術ノート
所要動力算定式
●一般式 (4)旋回用
所要動力はPo(kW)
Po=( Q + G )W 4・r V4
6,120η (kW)………………(5)
Po= T ・N ……………………………(1)
9550 W4r: 旋回抵抗(0.03〜0.05程度)
T:必要トルク(N・m) V4 : 旋回速度(m/min)
N:回転速度(min−1) G : クレーン旋回部質量(㎏)
(5)水平面に対しαの角度の斜面に沿って引き上げるとき
●荷役機械
W(sinα+μ
(1)巻上用 Po= cosα)・V
6,120η (kW)……(6)
V
Po=( Q + g o)・V1
6,120η ( kW)…………………(2) W: 質量(㎏)
μ: 摩擦係数
Q : 荷重(㎏) η: 巻上げ機械効率
W
go : 吊具質量(㎏) V=巻上げ速度(m/min) α
V
1 : 巻上速度(m/min) (注)クレーン用は、クレーン専用ギヤモータをご使用ください。
η : 機械効率(0.7〜0.85)
(2)横行用 ●工作機械
(1)テーブル送りの仕事
Po=( Q + go + G o) W 2・r V2 ( kW)………(3)
6,120η (W+T)μ
Po= V( kW) …………………(7)
6,120η
Go : クラブ質量(㎏)
W2r: 走行抵抗(0.02〜0.03程度) W: 搬送物の質量(㎏)、T:テーブルの質量(㎏)
V2 : 横行速度(m/min) μ: テーブル・ベッドの摩擦係数
(3)走行用 V : テーブルの送り速度(m/min)
Po=( Q + G )W 3 ・r V 3(kW)……………(4) ●コンベアなどの水平移動用
6,120η
W・μ・V
W : 3r 走行抵抗(0.02〜0.03程度) Po= ………………………(8)
6,120η
V m
3 :走行速度( /min)
G :クレーン全質量(㎏) W: 搬送物の質量(㎏)
μ: 摩擦係数(0.2〜0.3)
V : 速度(m/min)
許容始動ひん度の目安
始動時には、相手負荷の慣性モーメントにより衝撃トルクが
発生するため、次の表内でご使用ください。
連結係数
連結方式 K
直結 1.1
歯車掛け 1.3
チェーン掛け 1.5
6
Page8
●GPギヤモータの許容始動ひん度の目安
連結方式 始動ひん度 相手機械および連結部慣性モーメントJ(GD2)
ギヤモータのモータ軸換算で
(60回/時間)以内
1/2×〔ギヤモータの慣性モーメント(J GD2)〕以下
直結方式
ギヤモータのモータ軸換算で
(1回/時間)以内
1×〔ギヤモータの慣性モーメント(J GD2)〕以下
ギヤモータのモータ軸換算で
(60回/時間)以内
チェーン 1/4×〔ギヤモータの慣性モーメント(J GD2)〕以下
掛け方式 ギヤモータのモータ軸換算で
(1回/時間)以内
1/2×〔ギヤモータの慣性モーメント(J GD2)〕以下
負荷の慣性モーメントJ(L GD 2
L )が大きく、始動ひん度が高い場合は、モータ部およびブレーキ部の検討が必要です。
GPギヤモータの慣性モーメントJ(GD2)(モータ軸換算)
●横型、立て型 ギヤモータの慣性モーメントJ(GD2) 単位:kg・m(2kgf・m2)
出 力(kW)
概略減速比
0.75kW 1.5kW 2.2kW 3.7kW 5.5kW 7.5kW 11kW
1/200~1/5 0.00276 0.00461 0.01064 0.01657 0.02895 0.03207 0.07942
(0.01106) (0.01845) (0.04256) (0.06628) (0.11580) (0.12830) (0.31767)
●ブレーキ付き ギヤモータの慣性モーメントJ(GD2) 単位:kg・m(2kgf・m2)
出 力(kW)
概略減速比
0.75kW 1.5kW 2.2kW 3.7kW 5.5kW 7.5kW
1/200~1/5 0.00351 0.00811 0.01137 0.01799 0.03060 0.03372
(0.01406) (0.03245) (0.04550) (0.07196) (0.12240) (0.13490)
7
Page9
技術ノート
許容衝撃回数
●GPギヤモータ用
許容衝撃回数
1×10 4 2 4 6 8 1×10 5 2 4 6 8 1×10 6 2 4 6 8
0.75~3.7kW 1/200~1/60, 5.5kW 1/100~1/60, 7.5kW 1/75~1/45
0.75~3.7kW 1/45~1/5
5.5kW 1/45~1/5, 7.5kW 1/30~1/5, 11kW 350
343
6
300 始動トルク
5 ( T s t )%
250
衝
撃 4 200
ト
ル 3 150
ク 2.4
比 2
(T shock) 100
1.6
1
0
0.1 0.2 0.3 0.4 0.6 0.8 1.0 2 4 6 8 10 15 20
[相手機械のモータ軸換算慣性モーメントJ]
慣性モーメント比=
[ギヤモータのモータ軸換算慣性モーメントJ]
許容衝撃回数算出図
許容衝撃回数算出図適用上のご注意
(1) チェーン掛けの場合チェーンはゆるまない程度に張ってご使用ください。チェーンがゆるんでいる場合には衝撃力が大幅に増しますのでご注意ください。
(2) 鉄鋼所関係の機械やクレーンの横走行、巻上げ用のように始動ひん度、相手機械の慣性モーメントJが大きい場合やギヤモータが据え付けられた台が速い速
度で往復運動を繰り返す場合には適用できませんのでご照会ください。
(3) 鉱石クラッシャー、ボールミルなどのような負荷による衝撃がギヤモータにそのまま加わったり、ストッパーなどにより強制的に停止させられる場合には適用できませ
んのでご照会ください。
(4) 逆相制動(プラッキング)を行うと、始動トルクにより大きなプラッキングトルクが作用し、非常に大きな衝撃トルクが発生するため、逆相制動は避けてください。
(5) 衝撃ひん度は通常では始動ひん度と同一となりますがブレーキ付きギヤモータのような場合には制動時も衝撃回数に含まれますのでご注意ください。
(6) インチングはできるだけ避けてご使用ください。またインチングを考慮する場合にはインチング1回が衝撃ひん度1回となります。
8
Page10
技術ノート
■ブレーキ付きギヤモータの選定
機種の選び方 ●停止精度の算出例
ブレーキ付きギヤモータの選び方には、必要なブレーキトルク
⑴ 用途 : コンベア用
から選ぶ方法や制動時間と制動距離から選ぶ方法などがあ
⑵ 電源 : 200V 50Hz
ります。それらは、次の計算式から求めることができます。ま
⑶ 使用ギヤモータ機能 : GP38−075−100B
た、ブレーキは、負荷(相手機械)を停止させる時に仕事をしま
⑷ 使用ブレーキ形式 : MS
すが、それぞれのブレーキには耐えられる仕事量(許容制動仕 1L−FE
⑸ ブレーキ接続回路 : 交直流切り回路
事率)が決められています。使用ひん度と負荷の条件により、
⑹ 運転パターン : 9ページの制動時間の計算図参照
負荷に適切なブレーキ付きギヤモータをお選びください。な
⑺ 負荷の慣性モーメントJ : J
お、始動ひん度に対する制限は、ギヤモータ本体にもあります。 L=0.00351kg・m2(モータ軸換算値)
⑻ 負荷トルク : T
選定の際は、この点もご考慮ください。 L=2.62N・m
⑼ 走行速度 : V=10m/min
●所要ブレーキトルクの計算 ⑽ 要求停止精度 : ±30mm
モータ定格の%より選定
T (計算)
b:ブレーキトルク(N・m)
α:トルク比 /荷重の保持用α≧1.5 モータ軸回転速度 : N=1440/min−1
/一般用α=0.8〜1.5 GP38-075-100Bの 慣 性 モ ー メ ン トJ
T 50×W GM=0.00351kg・m2
b=αTm= α×95
N Tm:モータ定格トルク(N・m) (7ページギヤモータの慣性モーメントJ表より)
W:モータ定格出力(kW) MS1L-FEブレーキの定格制動トルクTb=7.7N・mであるから
N:モータ回転速度(min−1) ブレーキトルクのばらつき : Tb=7.7〜13.86N・m
注)以下同一記号の説明は省略します。 (ブレーキトルクはTb×(100〜180%)の間にばらつく)
停止時間よりの計算 ブレーキの制動遅れ時間(19ページブレーキ接続回路参
ΣJ: モータ軸換算全慣性モーメントJ 照)のばらつき : ta=0.03〜0.09sec
ΣJ×N (㎏・m2)
T ① ブレーキトルクT
b= bが最小(7.7N・m)で、ブレーキの制動遅れ時
9 .5 5× t TL
b tb:ブレーキの制動時間(s) 間taが最大(0.09sec)のときの全制動時間t1および停止距離
TL:負荷トルク(N・m) S 1を求めます。
注) 加減符号上段は水平、巻上げ移動 : 下段は
巻下げ移動の場合を示します(以下同一)。 ブレーキの制動時間は(2)式より
●制動時間の計算 t .00102+0.00351)×1440
b1=
( 0 =0.066(sec)
9.55×(7.7+2.62)
ブレーキ信号 ブレーキかかり始め 停止
t=tα+tb (1) よって全制動時間は(1)式より
t
t ΣJ×N 1=0.09+0.066=0.156(sec)
b= (2)
9.55×(Tb±TL) したがって停止距離は(3)式より
回転速度(N)
t : 全制動時間(s) 10×10 3
t S
α : 制動遅れ時間(s) 1= 0.09+ ×0.066 × =20.5(mm)
時間 ta tb ( 12 ) 60
TL : 負荷トルク(N・m) t ② ブレーキトルクTbが最大(13.86N・m)で、ブレーキの制動遅れ
●制動距離の計算 時間taが最小(0.03sec)のときの全制動時間t2および停止距
離S2を求めます。
1 S : 制動距離(mm)
S=(tα+ (3)
2 ×tb)×V ブレーキの制動時間は(2)式より
V : 運動速度(mm/s)
注)この式は一般のコンベア、台車の走行などのように減速度が一定の場合に用います。 t 51)×1440
b2=
( 0.00102+0.003 =0.04(1 sec)
9.55×(13.86+2.62)
●仕事率の計算 よって全制動時間は(1)式より
ΣJ×N2 Tb E : 仕事率(W) t
E= 2=0.03+0.041=0.071(sec)
1 0 9 2 0 × ×n
Tb±TL n : 使用ひん度(回/min) したがって停止距離は(3)式より
注) ブレーキには許容制動仕事率が決められていますので、上式の計算結果をブレーキ
の許容制動仕事率以下になるようにしてください。 S2=( 0 .0 3 + 12 × 0 .0 7 1) ×10×10 3
=10.9(mm)
60
1回当たりの許容制動仕事量 S
遠心分離機のように使用ひん度が少ないが、1回当たりの制動仕事量 ③停止精度S'は S'=± 1−S2 より
2
が大きい場合には、1回当たりの制動仕事量を許容制動仕事率の2倍
以下となるようにブレーキを選定ください。 S'=±20.5−10.9≒±4.8(mm)
2
●ライニング寿命の計算 したがって要求停止精度±30mmを満足します。
L : ライニング寿命の回数(回)
ΣE
L= ΣE : ライニング寿命(総制動仕事量)(J)
Ea Ea : 1回当たりの制動仕事量(J)
9
±
Page11
GPシリーズ
トップランナー対応品(IE3相当)
三相
●横型(脚取り付け)
●立て型(フランジ取り付け)
●横型ブレーキ付き(脚取り付け)
10
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GPシリーズ
GP シリーズ
●出力範囲 0.75〜11kW
●中負荷用 (一般用途用)
■機種一覧表
出力軸 50Hz 7.5 10 15 20 25 33 50 75 100 150 300
回転速度
(min−1) 60Hz 9 12 18 24 30 40 60 90 120 180 360
極 数 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4
概略減速比 1/200 1/150 1/100 1/75 1/60 1/45 1/30 1/20 1/15 1/10 1/5
0.75kW ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
1.5kW △ △ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
2.2kW △ △ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
横型
(脚取り付け) 3.7kW △ △ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
5.5kW — — △ △ △ △ ○ ○ ○ ○ ○
7.5kW — — — △ △ △ ○ ○ ○ ○ ○
11kw — — — — — — ○ ○ ○ ○ —
0.75kW — — — — — △ △ △ △ △ △
1.5kW — — — — — △ △ △ △ △ △
立て型 2.2kW — — — — — △ △ △ △ △ △
(フランジ取り付け) 3.7kW — — — — — △ △ △ △ △ △
5.5kW — — — — — — △ △ △ △ —
7.5kW — — — — — — — △ △ △ —
0.75kW ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
1.5kW △ △ △ △ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
横型ブレーキ付き 2.2kW △ △ △ △ △ △ ○ ○ ○ ○ △
(脚取り付け) 3.7kW △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △
5.5kW — — △ △ △ △ △ △ △ △ △
7.5kW — — — △ △ △ △ △ △ △ △
○ 印は標準 機種(見込み生産)、 △ 印は標準1W 機種、 印はオイル潤滑機種を示します。
― 印は製作対象外を示します。屋外型および立て型ブレーキ付き(フランジ取り付け)についてはお問い合わせください。
■標準仕様表(横型・立て型)
項 目 GPシリーズ
出 力 0.75~11kW
相 数 三相
特 電 圧 200/200/220V
周 波 数 50/60/60Hz
極 数 4
出 力 軸 回 転 速 度 7.5/9min−1~300/360min−1( 立て型は33/40min−1~300/360min−1)
概 略 減 速 比 1/200~1/5( 立て型は1/45~1/5)
性 耐 熱 ク ラ ス 155(F)
定 格 S1(連続)
始 動 方 式 3.7kW以下:直入れ始動 5.5kW以上:Y-△始動
外 被 構 造 全閉外扇型
構 保 護 構 造 IP44(屋外型はIP55)
造 取 り 付 け 方 式 横型(脚取り付け)立て型(フランジ取り付け)
端 子 箱 付き(出力軸より見て左側)
周 温 度 −20~40℃
囲 湿 度 95%RH以下(ブレーキ付き 90%RH以下)
条 高 度 標高1,000m以下
件 設 置 場 所 屋内
雰 囲 気 腐食性および爆発性ガス・蒸気・結露がなく、じんあいの少ないこと
塗 装 色 リゲルグレー(マンセル8.9Y5.1/0.3)
11
Page13
GPシリーズ
GPシリーズ(0.75kW~11kW)
日立トップランナーギヤモータ
GP(Gear Premium)シリーズ
機器の動力源として幅広く使用されるギヤモータ。
より高いエネルギー消費効率を実現した
日立トップランナーモータをギヤモータに採用。
省エネ効果によるランニングコスト削減に貢献します。
■三相誘導電動機のトップランナー制度について
日本国内では、「エネルギー使用の合理化に関する法律」(省エネ法)にて、「トップ 効率クラス(JIS C 4034-30 : 2011)
ランナー制度」が導入されています。このトップランナー制度とは、対象となる機器
IE3 プレミアム効率 トップランナー G
のエネルギー消費効率の目標基準値および達成年度を定め、機器そのものの 規制効率相当 P
高効率 シ
エネルギー消費効率を高めていくように普及促進する制度のことです。三相誘導 IE2 リ
ー
電動機は産業部門でポンプ・送風機・圧縮機などの多種・多様な使われ方をされて IE1 標準効率 ズ
います。これらの消費電力量を削減することは極めて大きな省エネ効果が期待 ※IEC60034-30 : 2009に整合
できると考えられ、2011年(平成23年)1月24日トップランナー基準の「対象機器」とすることが発表されました。その後
の審議を経て、2013年(平成25年)1月28日に以下の基準効率値・規制開始年度が策定されました。
【基準効率値】「JIS C 4034-30 : 2011 単一速度三相かご形誘導電動機の効率クラス(IEコード)」の
プレミアム効率(IE3)に相当
【規制開始年度】2015年度(平成27年度)
なお、トップランナー制度は製造事業者(機器の製造または輸入を反復継続しているものをさす)への規制であり、規制
開始後はトップランナー規制に対応した高効率モータの供給が原則となります(規制開始以前から使用している機器は、
ご使用いただけます)。2013年(平成25年)10月25日に省エネ法の一部を改正する政令が公布されました。
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GPシリーズ
■特 長
高効率モータの経済性
■コスト比較 トップランナーモータによる省エネルギー効果は、
コ )コス
ト 年間省電力料金(円)
ス
ト 運転
品+ = 出力(kW) × 運転時間(時間/年) × 電力料金(円/kWh)
ータ(
製 省電力効果
100 100
トップランナー 標準
モ
タ ×
モータの ナーモー 標準モータの効率(%) トップランナーモータの効率(%)
購入価格 トップラ
ン
コスト
(製品+
運転) 上記より求められ、計算式からわかるように、トップランナーモータは運転時間に比例して、
省電力効果が大きくなるので、長時間運転する用途に特におすすめです。
標準モータの 損益分岐点
購入価格 ■年間省電力料金比較
運転時間
この期間の節電料金でトップランナーモータの (万円) 9,100円低減 (万円) 12,700円低減
コストアップ分を償却 9 18
8 15
年間省電力料金試算例 7
6
5 10
・電圧/周波数:200V/50Hz 4
3
・年間運転時間:4,800時間(16時間/日、300日) 2 5
1
・電力料金:19円/kWh 0 0
標準効率品 日立トップランナーモータ 標準効率品 日立トップランナーモータ
注)当社標準効率品とNeo100 Premiumとの比較です。 0.75kW-4極 1.5kW-4極
(実負荷による測定方法)本値は計算値であり保証値ではありません。
高性能ギヤと強化フレームを採用
歯車は超硬ホブ盤で切削。優れた歯形修正、クラウニング加工、入念な熱処理を行っています。
機種により、一枚一枚を最新鋭のギヤホーニングマシンで仕上げた、精度の高い〈高性能ギヤ〉を
採用。さらに、徹底した応力解析により生まれた独自のケーシングを採用し、すぐれた耐久性と
高い信頼性を実現しています。
複列シール構造(0.75~7.5kW)
数多くの製造経験と豊かな創造性ー。これが、すぐれたテクノロジーを生み出しました。
従来のグリース潤滑方式ギヤモータには、一つの問題点がありました。それは、運転時間が経過 図1
するにつれて歯車の摩耗による金属粉がグリースに混入し、時間とともにオイルシールのリップ部と オイルシール
リップ部分
モータピニオン軸の間に突き刺さり、軸を削って隙間をつくってしまうという性質です(図1)。
この隙間が、モータ部へグリース漏れの原因となっていました。たった一滴のグリース漏れでも、
減速機側
生産ラインを流れる商品に与える影響は計り知れません。そこで、日立が独自に開発したのが複列
シール構造です(図2、図3)。オイルシールを複列にして、その間にリップ専用グリースを充てん。 モータ側
これにより、主オイルシールは常に金属粉のないクリーンな専用グリースで潤滑される-。 軸(軸封カラー)
これが、複列シール構造の仕組みです。この結果、当社従来グリースシールと比べて約10倍の 隙間増大
(モータ側への漏れ発生)
長寿命化を実現し、環境保全への配慮、メンテナンスの軽減、信頼性の向上を図りました。
図2 減速機部 モータ部 図3 モータピニオン軸
モータピニオン軸 玉軸受
リップ専用グリース
減速機グリース封入部
補助オイルシール
主オイルシール
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構造図 GPシリーズ
■特 長 ■GPシリーズ構造図
高効率モータの経済性 〜グリース潤滑機種〜
■コスト比較 トップランナーモータによる省エネルギー効果は、 ガスケット 出力軸軸受(M側)
コ 年間省電力料金(円)
ス
ト +運
転)コ
スト 給油プラグ
第2ギヤ 端子箱
品 = 出力(kW) × 運転時間(時間/年) × 電力料金(円/kWh) ブラケット Mピニオン軸 エンドブラケット
ケーシング 軸封カラー ステータ
タ(製 省電力効果
ランナー 100 100
トップ 標準
モー ハウジング エンドカバー
× 出力軸キー ロータ
モータの 標準モータの効率(%) トップランナーモータの効率(%)
購入価格 トップラ
ンナーモ
ータ
(製品+
運転)コス
ト 出力軸 外ファン
上記より求められ、計算式からわかるように、トップランナーモータは運転時間に比例して、
省電力効果が大きくなるので、長時間運転する用途に特におすすめです。
標準モータの 損益分岐点
購入価格 ■年間省電力料金比較 止め輪
運転時間
この期間の節電料金でトップランナーモータの (万円) 9,100円低減 (万円) 12,700円低減
コストアップ分を償却 9 18
8 15
年間省電力料金試算例 7
6
5 10 モータ軸軸受 G
・電圧/周波数:200V/50Hz 4 P
3
・年間運転時間:4,800時間(16時間/日、300日) 2 5 (R側) シ
1 出力軸オイルシール リ
・電力料金:19円/kWh 0 0 ー
標準効率品 日立トップランナーモータ 標準効率品 日立トップランナーモータ ズ
注)当社標準効率品とNeo100 Premiumとの比較です。 0.75kW-4極 1.5kW-4極 出力軸軸受(S側)
(実負荷による測定方法)本値は計算値であり保証値ではありません。 モータ軸軸受(P側)
高性能ギヤと強化フレームを採用 Mピニオン軸主オイルシール
第2ピニオン軸軸受(S側) Mピニオン軸補助オイルシール
歯車は超硬ホブ盤で切削。優れた歯形修正、クラウニング加工、入念な熱処理を行っています。
第2ピニオン軸 第2ピニオン軸軸受(M側)
機種により、一枚一枚を最新鋭のギヤホーニングマシンで仕上げた、精度の高い〈高性能ギヤ〉を
第1ギヤ
採用。さらに、徹底した応力解析により生まれた独自のケーシングを採用し、すぐれた耐久性と
高い信頼性を実現しています。
〜オイル潤滑機種〜
ガスケット アイボルト
出力軸軸受(M側) スリンガー モータ軸軸受(P側)
第2ギヤ 給油プラグ ブラケット グリースカラー ハウジング
複列シール構造(0.75~7.5kW) ケーシング 端子箱
Mピニオン軸
数多くの製造経験と豊かな創造性ー。これが、すぐれたテクノロジーを生み出しました。 ステータ
第2ギヤキー エンドブラケット
従来のグリース潤滑方式ギヤモータには、一つの問題点がありました。それは、運転時間が経過 ロータ
図1 出力軸 外ファン
するにつれて歯車の摩耗による金属粉がグリースに混入し、時間とともにオイルシールのリップ部と オイルシール
リップ部分
モータピニオン軸の間に突き刺さり、軸を削って隙間をつくってしまうという性質です(図1)。 出力軸キー エンドカバー
この隙間が、モータ部へグリース漏れの原因となっていました。たった一滴のグリース漏れでも、
減速機側 止め輪
生産ラインを流れる商品に与える影響は計り知れません。そこで、日立が独自に開発したのが複列
シール構造です(図2、図3)。オイルシールを複列にして、その間にリップ専用グリースを充てん。 モータ側
これにより、主オイルシールは常に金属粉のないクリーンな専用グリースで潤滑される-。 軸(軸封カラー)
これが、複列シール構造の仕組みです。この結果、当社従来グリースシールと比べて約10倍の 隙間増大
(モータ側への漏れ発生) オイルシール
長寿命化を実現し、環境保全への配慮、メンテナンスの軽減、信頼性の向上を図りました。
出力軸軸受(S側)
図2 減速機部 モータ部 図3 モータピニオン軸
グリースカラー
第1ギヤキー モータ軸軸受(R側)
モータピニオン軸 玉軸受
リップ専用グリース
減速機グリース封入部 第2ピニオン軸軸受(S側)
補助オイルシール オイルゲージ
第2ピニオン軸 第1ギヤ 排油プラグ 第2ピニオン軸軸受(M側)
主オイルシール
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Page16
GPシリーズ
GPシリーズ·ブレーキ付きギヤモータ(0.75kW〜7.5kW)
0.75〜1.5kWにFE,FA2ブレーキ採用。
さらに小さく、
さらに使いやすくなりました。
■特長
コンパクト化を実現
冷却ファンとブレーキ部一体構造のFE,FA2ブレーキ採用により、
全長寸法を短縮。標準品とほぼ同一(0.75〜1.5kW)の小型化を
実現しています。
ブレーキ解放が簡単
位置決め時などに便利なワンタッチ手動解放機能付きです。 ■ブレーキ部標準仕様表
(0.75〜1.5kW MS-FE,FA2ブレーキ付き) (無励磁作動式)
仕 様 項 目 内 容
容易な配線方式 電 源 三相200V 50/60Hz、220V 60Hz
1. 5kW以下:*開放構造(IP42)
外被保護構造
2. 2kW以上:全閉構造(IP44)
整流ユニットを端子箱内に収納。モータ部と整流ユニットを端子 ブレーキ 制 動 方 式 無励磁制動型(OFFブレーキ)
台方式とし、配線を容易にしています。 耐 熱 クラス 130(B)
整流ユニット 搭載
温 度 −20~40℃
湿 度 90%RH以下
■ブレーキ部型式 周囲条件 高 度 標高1,000m以下
屋内(腐食性および爆発性ガス、
設 置 場 所
出 力 無励磁作動型(OFFブレーキ) 蒸気がない所、結露しない所)
0.75kW MS-FE 取 り 付 け 方 向 自在
1.5kW MS-FA2 塗 装 色 リゲルグレー(マンセル8.9Y 5.1/0.3)
2.2kW~7.5kW MS-HBA 注) *制動部は開放構造ですので、水滴、油滴、じんあいなどが多い場所でご使用の
場合はご相談ください。
■MS-FA2ブレーキ構造図
(MS-FEも同一構造) ■MS-HBAブレーキ構造図
ストローク 固定板
エンドブランケット 可動板 ブレーキカバー
ブレーキカバー
取付ボルト
電磁石
エンドカバー
制動バネ
モータ軸軸受 外ファン
(R側) 止メ輪
ハブ
止メ輪
エンドカバー
取付ボルト ブレーキカバー
ストローク調整ナット
ライニング
手動ゆるめボルト ブレーキ取付ボルト
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技術データ GPシリーズ
■モータ仕様表
出力 電圧 周波数 定格電流 定格回転速度 始動電流 定格トルク 始動トルク 最大トルク
(kW) (V) (Hz) (A) (min-1) (A) (N・m) (%) (%)
200 50 3.7 1,440 28.4 4.95 390 440
0.75 200 60 3.4 1,735 25.2 4.12 312 391
220 60 3.3 1,745 27.7 4.09 378 473
200 50 6.8 1,440 49.9 9.90 304 375
1.5 200 60 6.4 1,730 44.6 8.25 242 327
220 60 6.0 1,745 49.1 8.18 293 396
200 50 9.8 1,460 93.2 14.3 350 503
2.2 200 60 8.8 1,755 79.1 11.9 264 402
220 60 8.6 1,765 87.0 11.8 319 486
200 50 15.6 1,460 135 24.1 345 409
3.7 200 60 14.4 1,750 116 20.1 289 338
220 60 13.8 1,760 128 20.0 350 409
200 50 21.6 1,460 203 35.9 333 477 G
5.5 200 60 20.6 1,755 167 29.8 244 369 P
220 60 19.2 1,765 184 29.7 295 446 シ
リ
200 50 29.6 1,450 261 48.1 329 484 ー
7.5 200 60 28.0 1,745 217 40.8 237 368 ズ
220 60 26.6 1,755 238 40.6 287 445
200 50 45 1,475 378 71.2 260 454
11 200 60 42 1,770 311 59.3 213 384
220 60 40 1,775 342 59.1 258 465
注)特性値は代表値であり保証値ではありません。また変更になることがありますので、設計用には別途ご請求ください。
■機種略号の見方
GP V 24 075 15 B
シリーズ名 取り付け方式 軸径 モータ出力 概略減速比 補助記号
GP GPシリーズ 無し 横型脚取り付け 24 φ24 075 0.75kW 200 1/200 B ブレーキ付き
V 立て型(フランジ取り付け) 32 φ32 150 1.5kW 150 1/150 A 屋外型
38 φ38 220 2.2kW 100 1/100
48 φ48 370 3.7kW 75 1/75
55 φ55 550 5.5kW 60 1/60
60 φ60 750 7.5kW 45 1/45
70 φ70 11K 11kW 30 1/30
20 1/20
15 1/15
10 1/10
5 1/5
■ギヤモータの結線および回転方向(負荷側より見て)
●三相品の場合
結 線 0.75kW〜11kW 接地(アース)について
回転方向
U-R 接地(アース)用端子を端子箱の内部または側面、あるいはフ
V-S
W-T 左方向回転(CCW) レーム下部に用意してありますので、必ず接地(アース)工事を
行ってください。
回転方向を逆にしたい場合は、任意の2線を入れ換えしてください。
16
Page18
■端子箱
kW ブレーキ不付き ブレーキ付き
図1 B A 0.75~2.2kW
C
内部接地端子
内部接地端子
0.75
U
KD
図2 B A
C
内部接地端子
3.7kW
1.5~3.7 U
内部接地端子
65 204.4
KD
U V W
図3 内部接地端子
B A
C
φ36
5.5~7.5 V2 W2
U1 V
短絡板 5.5~7.5kW
KD
短絡板
図4 65 204.4
内部接地端子
B A
C
V2 W2 U2
U1 V1 W1
11
V2 W2
U1 V φ36
内部接地端子
短絡板
KD
■屋内標準型端子箱適用表 ■端子箱のノック穴(KD)寸法
端子箱寸法 出 力( kW) KD寸法(mm)
図示番号
A(mm) B(mm) C(mm) 0.75 22
1 78 45 38 1.5〜3.7 28
2 88 53 50 5.5〜7.5 36
3 127 70 80 11 52
4 164 105 80 注)ブレーキ不付き機種になります。
17
124.4 124.4
P N R S
P N R S
Page19
GPシリーズ
■モータの口出し線本数と結線
電圧 口出し 始動
本数 方法 結線法
V
V
3 直入れ
U W
U W
V1 W2
単電圧 G
P
V2 W1 シ
リ
U1 U2 ー
ズ
始動器内の端子切替え
6 直入れ 接続 Yー△始動
Y-△ CONNECTION Yー△START CHANGE OVER OF
STARTER TERMINAL
直入始動 始動器STARTER Y 始動 △ 始動
LINE START V2 W2 U2 Y START △ RAN
V2 W2 U2 V2 W2 U2 V2 W2 U2 V2 W2 U2
U1 V1 W1 U1 V1 W1 U1 V1 W1 U1 V1 W1
R S T R S T R S T R S T
電源SOURCE 始動器STARTER 電源SOURCE 電源SOURCE
注)Y−△始動時は、端子台部の短絡板を外して接続してください。
■ブレーキ仕様表
磁 石
出力 定格制動 許容制動 ライニング寿命 電
m)電源電圧 概略電流(A) ブレーキ慣性 整流ユニット
(kW) 型 式 ト ル ク 仕 事 率 (総制動仕事量)ストローク(m ーメント
(N・m) W J 設 定 限 界 単 相(V) モ
AC DC J(kg・m2) 200V級 400V級
0.75 MS1L-FE 7.7 29.4 9.8×107 0.25 0.5 200/220 0.23/0.25 0.33/0.37 0.00075 BS-01 BS-01
1.5 MS2S-FA2 15 45.8 11.8×107 0.25 0.6 200/220 0.24/0.26 0.34/0.38 0.0035 BS-01 BS-01
2.2 MS2L-HBA 23 49.1 14.7×107 0.2 0.6 200/220 0.21/0.23 0.21/0.23 0.00074 BS-01L BS-01
3.7 MS4L-HBA 38 57.2 29×107 0.6 1.8 200/220 0.9 1.3 0.00142 BS-022C2 BS-024C2
5.5 MS8S-HBA 56 131 137×107 0.6 1.8 200/220 1.1 1.7 0.00165 BS-022C2 BS-024C2
7.5 MS8L-HBA 80 131 137×107 0.6 1.8 200/220 1.1 1.7 0.00165 BS-022C2 BS-024C2
注)1. MS1~2・FE・FA2・HBAの400V級の概略電流値は上表の1/2になります。他の機種は200V級、400V級同一です。
なお、MS4~8-HBAの始動時(0.25秒間)概略電流値は上表の5倍の値になります。
2. 定格制動トルクはモータ定格トルク比50Hzで150%、60Hzで180%です。
3. 定格制動トルクは静摩擦トルクです。動摩擦トルクは静摩擦トルクの約70~80%程度となります。
4. 定格制動トルクは目安値です。保証値ではありません。
18
Page20
■接続回路
接 続 回 路
用途 MS1~2-HBA MS1-2-FE,FA2
(200V級:BS-01L) (200V級:BS-01) MS4~8-HBA
(400V級:BS-01) (400V級:BS-01) (200V級:BS-022C2)(400V級:BS-024C2)
交流切り回路
一 標準品は交流切り回路に接続して
あります。
般 〔制動遅れ時間〕
用 0.2~0.8秒(HBAブレーキ)
0.15~0.6秒(FE,FA2ブレーキ)
巻 交直流切り回路 別切り交直流切り回路
上
げ 交直流切りの直流側の接点は、
お MS1~2-HBA…HC10相当品以上
よ
び (注8)
停
止 MS4~8-HBA…HC20相当品以上
精 をご使用ください。(注8)
度 ⊖負荷(巻上用など)の用途には本
を
要 回路をご使用ください。
求 〔制動遅れ時間〕
さ
れ 0.01~0.04秒(HBAブレーキ)
る
場 0.03~0.09秒(FE,FA2ブレーキ)
合
別切り回路
極 ブレーキ用MgSwには日立HC10
変
モ 相当品以上をご使用ください。
ー インチングがある場合はHC20相当
タ
な 品以上をご使用ください。
ど 〔制動遅れ時間〕
の
場 0.1~0.2秒(HBAブレーキ)
合 0.1~0.3秒(FE、FA2ブレーキ)
注)1. インバータまたは減電圧始動をご使用の場合は、ブレーキをインバータまたは減電圧始動器の電源側に 6. MS4~8-HBAブレーキの接続回路において、ブレーキの性能上、直流側(整流ユニット端子番号P、N)
接続ください。また、その用途に応じ上記の回路を併用ください(極変モータで停止精度を要求する場合 のみON-OFF使用は不可です。必ず、交流側(整流ユニット)、端子番号(R、S)も同時に、ON-OFFする
には別切り回路で交直流切りにする必要があります)。 回路にしてください。
2. モータ回路に力率改善用のコンデンサーを挿入する場合は必ず別切り回路をご使用ください。 7. インバータ駆動される時は、低周波数において、ブレーキ部より、金属音が発生する場合がありますので
3. 交直流切り回路においてON-OFFのタイムラグは必ず130ms以上取ってください。 共振点は避けてご使用願います。
4. ブレーキ回路の配線は動力源と同一配管する場合には必ずシールドしてください。 特性や寿命などには影響がありませんが、騒音指定がある場合は、営業、工場へご照会ください。
5. カタログ値を超える高ひん度のインチングを行う時は交直流切りの接点の容量にご注意ください。 8. HC10、HC20は日立電磁接触器の型番です。
接点容量 HC10;DC110V、2A、HC20;DC48V、3A以上をご使用ください。
ご使用上の注意(ブレーキ部)
●手動ブレーキゆるめ装置付き ンカバーやブレーキカバーが外れる程度のスペースは必要です。
FE,FA2ブレーキは、手動解放レバーを出力軸側に引くことにより ●ライニングの摩擦
簡単に開放することができます。また、HBAブレーキは、手動ゆる ライニングが摩擦してきますと“ストローク寸法”が大きくなり、ブレー
めボルト、手動ゆるめねじで簡単にゆるめることができます。手動 キが解放しなくなります。調整ねじ(調整ナット)で調整してくださ
ゆるめの解放は手動復帰式です。 い。
●据え付け ●使用環境について
グリース潤滑ブレーキ付きギヤモータは取り付け自在です。オイル 周囲温度−20℃〜40℃(結露・凍結のない場所)、振動加速度
潤滑ギヤモータは、必ず水平に据え付けてください。また、据え付 0.5G以下で使用してください。それらを超える場合には、ご照会く
け後の保守点検に便利な場所をお選びください。少なくとも、ファ ださい。
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