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変位センサ編(ZP-EIP)
本資料は、オムロン株式会社製 ZPシリーズ EtherNet/IP 対応通信ユニットを、マシンオートメーションコントローラ NJ/NXシリーズと、EtherNet/IP で接続する手順とその確認方法をまとめたものです。
「6. EtherNet/IP の設定内容」と「7. EtherNet/IP の接続手順」で記載している設定内容および設定手順のポイントを理解することにより、EtherNet/IP のタグデータリンクを動作させることができます。
◆詳細はカタログをダウンロードしご覧いただくか、お気軽にお問い合わせ下さい。
このカタログについて
ドキュメント名 | 【Ether Net/IP 接続ガイド】マシンオートメーションコントローラ NJ/NX シリーズ |
---|---|
ドキュメント種別 | その他 |
ファイルサイズ | 3.9Mb |
登録カテゴリ | |
取り扱い企業 | オムロン株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
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このカタログの内容
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マシンオートメーションコントローラ NJ/NX シリーズ
EtherNet/IPTM 接続ガイド
オムロン株式会社
変位センサ編
(ZP-EIP)
SDNE-710A
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著作権・商標について
・スクリーンショットはマイクロソフトの許可を得て使用しています。
・Windows は米国 Microsoft Corporation の米国およびその他の国における登録商標です。
・ODVA、EtherNet/IPTMは、ODVA の商標です。
・Sysmac はオムロン株式会社製 FA 機器製品の日本およびその他の国における商標または登
録商標です。
・本資料に記載されている会社名・製品名は、それぞれ各社の商標または登録商標です。
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目 次
1. 関連マニュアル ........................................................................................... 3
2. 用語と定義 .................................................................................................. 4
3. 注意事項 ...................................................................................................... 6
4. 概要 ............................................................................................................. 7
5. 対象機器とデバイス構成 ............................................................................. 8
5.1. 対象機器 ................................................................................................ 8
5.2. デバイス構成 ......................................................................................... 9
6. EtherNet/IP の設定内容 ............................................................................ 11
6.1. パラメータ ........................................................................................... 11
6.2. タグデータリンクで使用するデータ型 ................................................ 12
6.3. グローバル変数 ................................................................................... 14
6.4. タグセット ........................................................................................... 18
6.5. タグデータリンクテーブル .................................................................. 18
7. EtherNet/IP の接続手順 ............................................................................ 19
7.1. 作業の流れ ........................................................................................... 19
7.2. ZP-EIP の設定 ..................................................................................... 20
7.3. コントローラの設定 ............................................................................ 33
7.4. EtherNet/IP 通信の確認 ....................................................................... 51
8. 初期化方法 ................................................................................................ 56
8.1. コントローラの初期化 ......................................................................... 56
8.2. アンプと通信ユニットの初期化 .......................................................... 56
9. 改訂履歴 .................................................................................................... 57
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1. 関連マニュアル
1. 関連マニュアル
システムを安全にご使用いただくため、システムを構成する機器・装置のマニュアルや取扱
説明書などを必ず入手し、「安全上のご注意」「安全上の要点」など安全に関する注意事項を
含め、内容を確認のうえ使用してください。
Man.No. 形式 マニュアル名称
SBCA-466 形 NJ501-□□□□ NJ シリーズ
形 NJ301-□□□□ CPU ユニット
形 NJ101-□□□□ ユーザーズマニュアル ハードウェア編
SBCA-467 形 NX701-□□□□ NJ/NX シリーズ
形 NX502-□□□□ CPU ユニット
形 NX102-□□□□ ユーザーズマニュアル ソフトウェア編
形 NX1P2-□□□□
形 NJ501-□□□□
形 NJ301-□□□□
形 NJ101-□□□□
SBCD-377 形 NX701-□□□□ NJ/NX シリーズ
形 NX502-□□□□ CPU ユニット内蔵 EtherNet/IPTMポート
形 NX102-□□□□ ユーザーズマニュアル
形 NX1P2-□□□□
形 NJ501-□□□□
形 NJ301-□□□□
形 NJ101-□□□□
SBCA-470 形 SYSMAC-SE2□□□ Sysmac Studio Version 1
オペレーションマニュアル
5668592-2 形 W4S1-05□ 産業用スイッチングハブ
W4S1 シリーズ
ユーザーズマニュアル
SDNE-708 形 ZP-L□□□ レーザ変位センサ ZP シリーズ
ユーザーズマニュアル
SDNE-709 形 ZP-EIP ZP シリーズ
EtherNet/IP 対応通信ユニット
ユーザーズマニュアル
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2. 用語と定義
2. 用語と定義
用語 説明・定義
ノード コントローラやデバイスは EtherNet/IP ポートを介して EtherNet/IP ネ
ットワークに接続されます。EtherNet/IP はネットワークに接続され
た、それぞれの EtherNet/IP ポートを 1 ノードとして認識します。
2 つの EtherNet/IP ポートを実装したデバイスが EtherNet/IP ネットワ
ークに接続されている場合、EtherNet/IP はこのデバイスを 2 ノードと
して認識します。
EtherNet/IP はネットワークに接続された、これらのノード間でデータ
を交換することにより、コントローラ間の通信やコントローラ/デバイ
ス間の通信を実現します。
タグ EtherNet/IP ネットワーク上で交換されるデータの最小単位をタグと呼
びます。タグはネットワーク変数名、または、物理アドレスとして定
義され、各デバイスのメモリエリアに割り付けられます。
タグセット EtherNet/IP ネットワークでは、複数のタグで 1 つのデータ単位を構成
し、このデータ単位を交換することができます。データ交換のために
複数のタグで構成された、データ単位をタグセットと呼びます。オム
ロン製コントローラの場合、1 つのタグセットに、8 個までのタグを構
成することができます。
タグデータリンク EtherNet/IP では、ユーザプログラムを必要とせず、タグやタグセット
をノード間でサイクリックに交換することができます。この機能をタ
グデータリンクと呼びます。
コネクション データの同期性を保証するデータ交換の単位をコネクションと呼びま
す。コネクションはタグやタグセットで構成されます。指定したノー
ド間で、同期的なタグデータリンクを開設することを「コネクション
を張る」と呼びます。コネクションが張られると、そのコネクション
を構成するタグやタグセットは指定されたノード間で同期的に交換さ
れます。
コネクションを指定する方法として、「タグセット名(タグ名)」を
指定する方法と、Assembly object の「インスタンス番号」を指定する
方法があります。Sysmac Studio では、「インスタンス番号」を指定し
て、コネクションの設定を行います。
コネクションタイプ タグデータリンクのコネクションには、2 種類のコネクションタイプが
あります。マルチキャスト(Multi-cast connection)とユニキャスト
(Point to Point connection)になります。マルチキャストは、1 パケッ
トで 1 つの出力タグセットを複数のノードに送信します。一方、ユニ
キャストは、1 つの出力タグセットを、各ノードに対して個別に送信し
ます。このため、1 つの出力タグセットを複数のノードに送信する場
合、マルチキャストを使用した方が、通信負荷を減らすことができま
す。
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用語 説明・定義
オリジネータとター タグデータリンクを行うためには、一方のノードが、「コネクショ
ゲット ン」と呼ぶ通信回線を開設要求(オープン)します。
コネクションを開設(オープン)する方を「オリジネータ」と呼び、
コネクションを開設(オープン)される方を「ターゲット」と呼びま
す。
それぞれの通信するデータを「オリジネータ変数」および「ターゲッ
ト変数」と呼びます。
Sysmac Studio では、「ターゲット変数」に「インスタンス番号」を指
定します。
タグデータリンクパ タグデータリンクの設定において、「タグ設定」「タグセット設定」
ラメータ 「コネクション設定」の内容を一括にまとめた設定データのことを指
します。
EDS ファイル EtherNet/IP 機器の入出力点数や EtherNet/IP 経由で設定可能なパラメ
ータの書かれたファイルです。
RPI Requested Packet Interval の略で、オリジネータとターゲット間の、コ
ネクションごとに設定するデータ更新周期を表します。
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3. 注意事項
3. 注意事項
(1) 実際のシステム構築に際しては、システムを構成する各機器・装置の仕様をご確認のうえ、
定格・性能に対し余裕を持った使い方をし、万一故障があっても危険を最小にする安全回
路などの安全対策を講じてください。
(2) システムを安全にご使用いただくため、システムを構成する各機器・装置のマニュアルや
取扱説明書などを入手し、「安全上のご注意」「安全上の要点」など安全に関する注意事
項を含め、内容を確認のうえ使用してください。
(3) システムが適合すべき規格・法規または規制に関しては、お客様自身でご確認ください。
(4) 本資料の一部または全部を、オムロン株式会社の許可なしに複写、複製、再配布すること
を禁じます。
(5) 本資料の記載内容は、2024 年 12 月時点のものです。
本資料の記載内容は、改良のため予告なく変更されることがあります。
本資料で使われているマークには、次のような意味があります。
正しい取り扱いをしなければ、この危険のために、軽傷・中程度の
傷害を負ったり万一の場合には重傷や死亡に至ったりする恐れが
あります。また、同様に重大な物的損害をもたらす恐れがありま
す。
正しい取り扱いをしなければ、この危険のために、時に軽傷・中程
度の傷害を負ったり、あるいは物的損害を受けたりする恐れがあ
ります。
使用上の注意
製品の動作不能、誤動作、または性能・機能への悪影響を予防するために実施または回避
すべきことを示します。
参考
必要に応じて読んでいただきたい項目です。
知っておくと便利な情報や、使用するうえで参考となる内容について説明しています。
図記号の説明
●記号は、強制を意味しています。
具体的な内容は、●の中と文章で示します。
左図の場合は、「一般的な指示」を表します。
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4. 概要
4. 概要
本資料は、オムロン株式会社(以下、オムロン)製 ZP シリーズ EtherNet/IP 対応通信ユニッ
ト(以下、通信ユニット)を、マシンオートメーションコントローラ NJ/NX シリーズ(以
下、コントローラ)と、EtherNet/IP で接続する手順とその確認方法をまとめたものです。
「6. EtherNet/IP の設定内容」と「7. EtherNet/IP の接続手順」で記載している設定内容およ
び設定手順のポイントを理解することにより、EtherNet/IP のタグデータリンクを動作させる
ことができます。
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5. 対象機器とデバイス構成、5.1. 対象機器
5. 対象機器とデバイス構成
5.1. 対象機器
接続の対象となる機器は以下のとおりです。
メーカ 名称 形式
オムロン NJ/NX シリーズ 形 NX701-□□□□
CPU ユニット 形 NX502-□□□□
形 NX102-□□□□
形 NX1P2-□□□□
形 NJ501-□□□□
形 NJ301-□□□□
形 NJ101-□□□□
オムロン ZP シリーズ 形 ZP-EIP
EtherNet/IP 対応通信ユニット
使用上の注意
本資料の接続手順および接続確認では、上記対象機器の中から 5.2.項に記載された形式およ
びバージョンの機器を使用しています。
5.2 項に記載されたバージョンより古いバージョンの機器は使用できません。
上記対象機器の中から 5.2.項に記載されていない形式、あるいは 5.2.項に記載されているバ
ージョンより新しいバージョンの機器を使用する場合は、マニュアルや取扱説明書などに
より仕様上の差異を確認のうえ、作業を行ってください。
参考
本資料は通信確立までの接続手順について記載したものであり、接続手順以外の操作、設
置、配線方法、および機器の機能や動作に関しては記載しておりません。マニュアルや取
扱説明書などを参照するか、オムロンまでお問い合わせください。
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5.2. デバイス構成
5.2. デバイス構成
本資料の接続手順を再現するための構成機器は以下のとおりです。
形 NX102-1220 形 ZP-LS
パ ソコン(Sysmac Studio (内蔵 EtherNet/IP ポート) 形 ZP-EIP
インストール済み、
形 W4S1-05C
OS:Windows 11)
LAN ケーブル
USB ケーブル
LAN ケーブル
DC24V 電源 DC24V 電源
(スイッチングハブ用) (センサヘッド 形 ZP-L3□□□
アンプユニット
通信ユニット用)
メーカ 名称 形式 バージョン
オムロン NX シリーズ CPU ユニット 形 NX102-1220 Ver.1.48
(内蔵 EtherNet/IP ポート)
オムロン スイッチングハブ 形 W4S1-05C Ver.1.0
- DC24V 電源 -
(スイッチングハブ用)
オムロン Sysmac Studio 形 SYSMAC-SE2□□□ Ver.1.54
- パソコン(OS:Windows 11) -
- USB ケーブル -
(USB2.0 準拠 B コネクタ)
- LAN ケーブル(Ethernet カテゴリ 5 以 -
上の STP(シールドツイストペア)ケ
ーブル)
オムロン EtherNetIP 通信ユニット 形 ZP-EIP Ver1000
オムロン センサヘッド 形 ZP-LS□
オムロン アンプユニット 形 ZP-L3□□□
オムロン DC10~30V 電源(センサヘッド、 形 S8VK-S□□□□□
アンプユニット、通信ユニット用) 形 S8VK-G□□□□□
使用上の注意
Sysmac Studio を本項記載のバージョン以降に、アップデートしてください。
本項記載のバージョンより新しいバージョンでは、7 章以降の手順や画面に差異があること
があります。その場合は、「Sysmac Studio Version 1 オペレーションマニュアル」
(SBCA-470)を参照し、同等の処理を行ってください。
参考
DC24V 電源(スイッチングハブ用)に使用可能な電源仕様は、「産業用スイッチングハブ
W4S1 シリーズ ユーザーズマニュアル」(5668592-2)を参照してください。
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参考
DC24V 電源(センサヘッド、アンプユニット、通信ユニット用)に使用可能な電源仕様は、
「レーザ変位センサ ZP シリーズ ユーザーズマニュアル」(SDNE-708)を参照してくださ
い。
参考
本資料ではコントローラとの接続に USB を使用します。USB ドライバのインストールにつ
いては、「Sysmac Studio Version 1 オペレーションマニュアル」(SBCA-470)の「付録 A-
1 USB ケーブルで直接接続する場合のドライバのインストール方法」を参照してください。
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6. EtherNet/IPの設定内容、6.1. パラメータ、6.1.1. 設定用パソコン通信設定、6.1.2. EtherNet/IP通信設定
6. EtherNet/IP の設定内容
本資料で設定するパラメータ、グローバル変数、タグセット、およびタグデータリンクテー
ブルの設定内容を示します。
6.1. パラメータ
本資料で設定するパラメータを以下に示します。
6.1.1. 設定用パソコン通信設定
設定用パソコンとの Ethernet 通信により行います。設定用パソコンと ZP-EIP を Ethernet 通
信で接続するためのパラメータの設定内容を以下に示します。
設定項目 設定用パソコン ZP-EIP
IP アドレス 192.168.250.100 192.168.250.1(初期値)
サブネットマスク 255.255.255.0 255.255.255.0
6.1.2. EtherNet/IP 通信設定
通信ユニットを EtherNet/IP で接続するためのパラメータの設定内容を以下に示します。
設定項目 コントローラ ZP-EIP 備考
IP アドレス 192.168.250.2 192.168.250.1 Sysmac Studio で設定
(初期値)
サブネットマスク 255.255.255.0 255.255.255.0 Sysmac Studio で設定
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6.2. タグデータリンクで使用するデータ型
6.2. タグデータリンクで使用するデータ型
相手機器のタグデータリンクのデータは、以下のデータ型を使用しています。
■信号アクセス用のデータ型の定義(共用体)
制御信号、状態信号を扱うためのデータ型です。
データ型の名称 データ型
EIP_Flg UNION
F BOOL[16]
W WORD
■命令エリアアクセス用のデータ型の定義(構造体)
命令エリアにアクセスするためのデータ型です。
データ型の名称 データ型 相手機器データ
STRUCT_EIPOUTPUT STRUCT -
REQUEST_INPUT00 EIP_Flg 外部入力 1
REQUEST_INPUT01 EIP_Flg 外部入力 2
REQUEST_INPUT02 EIP_Flg 外部入力 3
REQUEST_INPUT03 EIP_Flg
外部入力 4
RESERVE_OUT00 BOOL[16] 予約
RESERVE_OUT01 BOOL[16] 予約
CONTROL_INPUT EIP_Flg 制御入力
CMD_DATA BYTE[10] コマンド入力
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■応答/出力エリアアクセス用のデータ型の定義(構造体)
応答/出力エリアにアクセスするためのデータ型です。
データ型の名称 データ型 相手機器データ
STRUCT_EIPINPUT STRUCT -
UNIT_STATUS EIP_Flg 通信ユニットステータス
ERROR_STATUS EIP_Flg センサエラー状態
WARNING_STATUS EIP_Flg センサワーニング状態
RESERVE_OVER BOOL[16] 予約オーバーレンジ
RESERVE_UNDER BOOL[16] 予約アンダーレンジ
ENABLE_STATUS EIP_Flg ENABLE 状態
RESERVE_OUT00 BOOL[16] 予約
RESERVE_OUT01 BOOL[16] 予約
RESERVE_OUT02 BOOL[16] 予約
HIGH_STATUS EIP_Flg HIGH 状態
LOW_STATUS EIP_Flg LOW 状態
PASS_STATUS EIP_Flg PASS 状態
SENSOR_OUTPUT EIP_Flg センサ出力
RESERVE_OUT03 BOOL[16] 予約
SIGNAL_STATUS00 EIP_Flg レーザ投光 OFF
SIGNAL_STATUS01 EIP_Flg ゼロリセット
SIGNAL_STATUS02 EIP_Flg タイミング/バンク A
SIGNAL_STATUS03 EIP_Flg リセット/バンク B
SIGNAL_STATUS04 EIP_Flg センサ BUSY 状態
RESERVE_OUT04 BOOL[16] 予約
ERR_CH UINT エラーCH 番号
ERR_CODE UINT エラーコード
WARNING_CH UINT ワーニング CH 番号
WARNING_CODE UINT ワーニングコード
OUT_DATA DINT[20] OUTPUT データ
TIME_DATA WORD[3]
RESERVE_OUT05 WORD 予約
CONDITION_MONITOR DINT[16] 状態監視用 CH 番号
RESERVE_MONITOR DINT[16] 予約(状態監視用)
CMD BYTE[12] コマンドレスポンス
参考
データ型に配列型を指定する場合、Sysmac Studio では、以下の 2 つの入力方法があり、
入力後は①は②に変換され、表示は常に②となります。
①BOOL[16] / ②ARRAY[0..15] OF BOOL
本資料では簡略化のため「BOOL[16]」と表記しています。
(上記の例は、16 個の配列要素を持つ BOOL 型のデータ型を意味しています。)
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6.3. グローバル変数
6.3. グローバル変数
コントローラでは、タグデータリンクのデータをグローバル変数として扱います。グローバ
ル変数の設定内容を以下に示します。
■出力エリア(コントローラ→ZP-EIP)
変数 データ型 データサイズ
EIP_OUTPUT STRUCT_EIPOUTPUT 24 バイト
相手機器データ 変数名 データ型
外部入力要求 1 EIP_OUTPUT.REQUEST_INPUT00.F※1 BOOL[16]
(データ型:EIP_Flag) EIP_OUTPUT.REQUEST_INPUT00.W WORD
外部入力要求 2 EIP_OUTPUT.REQUEST_INPUT01.F※1 BOOL[16]
(データ型:EIP_Flag) EIP_OUTPUT.REQUEST_INPUT01.W WORD
外部入力要求 3 EIP_OUTPUT.REQUEST_INPUT02.F※1 BOOL[16]
(データ型:EIP_Flag) EIP_OUTPUT.REQUEST_INPUT02.W WORD
外部入力要求 4 EIP_OUTPUT.REQUEST_INPUT03.F※1 BOOL[16]
(データ型:EIP_Flag) EIP_OUTPUT.REQUEST_INPUT03.W WORD
拡張領域 1 EIP_OUTPUT.RESERVE_OUT00 BOOL[16]
拡張領域 2 EIP_OUTPUT.RESERVE_OUT01 BOOL[16]
制御入力 EIP_OUTPUT.CONTROL_INPUT.F※2 BOOL[16]
(データ型:EIP_Flag) EIP_OUTPUT.CONTROL_INPUT.W WORD
コマンド入力 EIP_OUTPUT.CMD_DATA※3 BYTE[10]
※1:外部入力要求 割り付け詳細
変数:EIP_OUTPUT.REQUEST_INPUT00.F の割り付け
7 6 5 4 3 2 1 0
CH08 CH07 CH06 CH05 CH04 CH03 CH02 CH01
15 14 13 12 11 10 9 8
CH16 CH15 CH14 CH13 CH12 CH11 CH10 CH09
※2:制御入力 割り付け詳細
変数:EIP_OUTPUT.CONTROL_INPUT.F の割り付け
7 6 5 4 3 2 1 0
NWU
Error
Clear
15 14 13 12 11 10 9 8
Error Warning Command
Clear Clear Exe
NWUErrorClear :通信ユニットエラークリア信号
CommandExe :コマンド実行信号
WarningClear :アンプワーニングクリア信号
ErrorClear :アンプエラークリア信号
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■入力エリア(コントローラ←ZP-EIP)
変数 データ型 データサイズ
EIP_INPUT STRUCT_EIPINPUT 276 バイト
相手機器データ 変数名 データ型
通信ユニットステータス EIP_INPUT.UNIT_STATUS.F※1 BOOL[16]
(データ型:EIP_Flag) EIP_INPUT.UNIT_STATUS.W WORD
センサエラー状態 EIP_INPUT.ERROR_STATUS.F※2 BOOL[16]
(データ型:EIP_Flag) EIP_INPUT.ERROR_STATUS.W WORD
センサワーニング状態 EIP_INPUT.WARNING_STATUS.F※2 BOOL[16]
(データ型:EIP_Flag) EIP_INPUT.WARNING_STATUS.W WORD
予約 EIP_INPUT.RESERVE_OUT00 BOOL[16]
予約 EIP_INPUT.RESERVE_OUT01 BOOL[16]
センサ ENABLE EIPInput.CommandCodeEcho DWORD
(データ型:EIP_Flag) EIPInput.ResponseCode UDINT
予約 EIP_INPUT.RESERVE_OUT02 BOOL[16]
予約 EIP_INPUT.RESERVE_OUT03 BOOL[16]
予約 EIP_INPUT.RESERVE_OUT04 BOOL[16]
センサ出力 1(HIGH) EIP_INPUT.HIGH_STATUS.F※2 BOOL[16]
(データ型:EIP_Flag) EIP_INPUT.HIGH_STATUS.W WORD
センサ出力 2(LOW) EIP_INPUT.LOW_STATUS.F※2 BOOL[16]
(データ型:EIP_Flag) EIP_INPUT.LOW_STATUS.W WORD
センサ出力 3(PASS) EIP_INPUT.PASS_STATUS.F※2 BOOL[16]
(データ型:EIP_Flag) EIP_INPUT.PASS_STATUS.W WORD
予約 EIP_INPUT.RESERVE_OUT05 BOOL[16]
予約 EIP_INPUT.RESERVE_OUT06 BOOL[16]
外部入力状態 1 EIP_INPUT.SIGNAL_STATUS00.F※2 BOOL[16]
(データ型:EIP_Flag) EIP_INPUT.SIGNAL_STATUS00.W WORD
外部入力状態 2 EIP_INPUT.SIGNAL_STATUS01.F※2 BOOL[16]
(データ型:EIP_Flag) EIP_INPUT.SIGNAL_STATUS01.W WORD
外部入力状態 3 EIP_INPUT.SIGNAL_STATUS02.F※2 BOOL[16]
(データ型:EIP_Flag) EIP_INPUT.SIGNAL_STATUS02.W WORD
外部入力状態 4 EIP_INPUT.SIGNAL_STATUS03.F※2 BOOL[16]
(データ型:EIP_Flag) EIP_INPUT.SIGNAL_STATUS03.W WORD
センサ BUSY 状態 EIP_INPUT.SIGNAL_STATUS04.F※2 BOOL[16]
(データ型:EIP_Flag) EIP_INPUT.SIGNAL_STATUS04.W WORD
予約 EIP_INPUT.RESERVE_OUT07 BOOL[16]
予約 EIP_INPUT.RESERVE_OUT08 BOOL[16]
予約 EIP_INPUT.RESERVE_OUT09 BOOL[16]
予約 EIP_INPUT.RESERVE_OUT10 BOOL[16]
予約 EIP_INPUT.RESERVE_OUT11 BOOL[16]
現在値(MV 値) EIP_INPUT.OUT_DATA DINT[20]
タイムスタンプ EIP_INPUT.TIME_DATA WORD[4]
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測定生値
EIP_INPUT.CONDITION_MONITOR DINT[16]
各 CH データ(R.V 値)
予約 EIP_INPUT.RESERVE_OUT12 DINT[16]
コマンド EIP_INPUT.CMD※3 BYTE[12]
※1:通信ユニットステータス割り付け詳細
変数:EIP_INPUT.UNIT_STATUS.F の割り付け
7 6 5 4 3 2 1 0
READY 通信ユニッ 通信ユニッ 通信ユニッ
ト外部 ト外部 トエラー状
入力 IN1 入力 IN2 態
15 14 13 12 11 10 9 8
総合 通信ユニッ 通信ユニッ
総合ワーニ
エラー ト外部 ト外部
ング状態
状態 出力 OUT1 出力 OUT2
READY :信号入力可能状態
※2:センサ状態(エラー/ワーニング),外部入力状態,
センサ出力状態(ENABLE/BUSY/HIGH/LOW/PASS)割り付け詳細
変数:EIP_INPUT.ERROR_STATUS.F の割り付け
7 6 5 4 3 2 1 0
CH08 CH07 CH06 CH05 CH04 CH03 CH02 CH01
15 14 13 12 11 10 9 8
CH16 CH15 CH14 CH13 CH12 CH11 CH10 CH09
※3:コマンド 割り付け詳細
変数:EIP_INPUT. CMD の割り付け
7 6 5 4 3 2 1 0
15 14 13 12 11 10 9 8
コマンド
フラグ
23 22 21 20 19 18 17 16
レスポンスコマンド
24~71
レスポンスデータ
72~95
予約
17
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6.4. タグセット、6.5. タグデータリンクテーブル
参考
コマンドコードやレスポンスコードの詳細は、「ZP シリーズ EtherNer/IP 対応通信ユニッ
トユーザーズマニュアル」(SDNE-709)の「4 I/O データ仕様」を参照してください。
6.4. タグセット
タグデータリンクを行うためのタグセットの設定内容を以下に示します。
タグセット内のデータは、以下の OUT No.および IN No.の昇順で設定します。
■出力エリア(コントローラ→ZP-EIP)
オリジネータ変数(タグセット名) データサイズ(byte)
Output_132 24
OUT No. グローバル変数名(タグ名) データサイズ(byte)
1 EIP_OUTPUT 24
■入力エリア(コントローラ←ZP-EIP)
オリジネータ変数(タグセット名) データサイズ(byte)
Input_110 276
IN No. グローバル変数名(タグ名) データサイズ(byte)
1 EIP_INPUT 276
6.5. タグデータリンクテーブル
タグデータリンクテーブル(コネクション設定)の設定内容を以下に示します。
赤枠内の値は、ZP-EIP の EDS ファイルの値を使用します。
コネクション名 コネクション I/O タイプ RPI (ms) タイムアウト値
Consume Data
default_001 1.0 RPI x 512
From/Produce Data To
ターゲット変数
コネクション 入力/ (ZP-EIP の設 サイズ オリジネータ変数 サイズ コネクショ
I/O タイプ 出力 定値:インスタ (Byte) (タグセット名) (Byte) ンタイプ
ンス番号)
入力 110 276 Input_110 56 Multi-cast
connection
Full Point to
出力 132 24 Output_132 24 Point
connection
使用上の注意
本資料では、RPI:1ms とタイムアウト値:RPI x 512 に設定していますので、使用する環
境に合わせて変更してください。
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7. EtherNet/IPの接続手順、7.1. 作業の流れ
7. EtherNet/IP の接続手順
本章では、ZP シリーズ通信ユニット(形 ZP-EIP)を EtherNet/IP で接続するための手順につ
いて記載します。本資料では、ZP-EIP が工場出荷時の初期設定状態であることを前提として
説明します。機器の初期化については「8. 初期化方法」を参照してください。
7.1. 作業の流れ
ZP-EIP を EtherNet/IP で接続し、EtherNet/IP のタグデータリンクを動作させるための手順は
以下のとおりです。
7.2. ZP-EIP の設定 ZP-EIP の設定を行います。
▼
7.2.1. ハード設定 ZP-EIP のハードスイッチを設定し、ケーブルの接
続を行います。
▼
7.2.2. パラメータ設定 ZP-EIP のパラメータを設定します。
▽
7.3. コントローラの設定 コントローラの設定を行います。
▼
7.3.1. IP アドレスの設定 コントローラの IP アドレスを設定します。
▼
7.3.2. ターゲットデバイスの登録 ターゲットデバイスを登録します。
▼
7.3.3. グローバル変数の設定 タグデータリンクとして使用するグローバル変数
を設定します。
▼
7.3.4. タグの登録 タグおよびタグセットを登録します。
▼
7.3.5. コネクションの設定 ターゲット変数およびオリジネータ変数を設定し、
コネクションの設定を行います。
▼
7.3.6. プロジェクトデータの転送 オンライン接続し、コネクション設定およびプロジ
ェクトデータをコントローラに転送します。
▽
7.4. EtherNet/IP 通信の確認 EtherNet/IP のタグデータリンクが正しく実行され
ていることを確認します。
▼
7.4.1. 接続状態の確認 EtherNet/IP の接続状態を確認します。
▼
7.4.2. データ送受信の確認 正しいデータが送受信されていることを確認しま
す。
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