流体が金属にまったく触れない特殊構造を持つ、分析機器や医療業界向けの小型電磁弁&マイクロポンプ
流体が金属にまったく触れない特殊構造を持つ、小型電磁弁やマイクロポンプです。医療、医用、分析(ガス・液体)、バイオ、半導体産業向けに開発されました。ビュルケルトオリジナルのフリッパー構造は、ポンプ効果(流体の吸込/押出)が無く、定量制御(ドージング/分注)用途に最適です。ロッカー構造の電磁弁は、内部に90°以下の鋭角的な箇所がなく、流体がたまりにくい構造で、高い洗浄性を持っています。そのため、交差汚染やコンタミがありません。
このカタログについて
ドキュメント名 | Micro Fluidics 総合カタログ |
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ドキュメント種別 | 製品カタログ |
ファイルサイズ | 2.5Mb |
関連製品 | |
登録カテゴリ | |
取り扱い企業 | ビュルケルトジャパン株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
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このカタログ(Micro Fluidics 総合カタログ)の内容
Page 1:MicroFluidics医療 ・ 分析装置用 電磁弁 / マイクロポンプ
Page 2:● 医療用機器● 臨床検査機器● 分析装置● バイオ用機器● 半導体製造機器 (薬液ライン)● プリンタ/印刷機ビュルケルトの MicroFluidics は、下記の分野などで活躍しております。
Page 3:高い再現精度 : 分注用途に最適高い洗浄性能 : 液抜けが良い2方弁/3方弁が同一形状薬液耐性が高い流体への熱影響が少ない ビュルケルトのフリッパー電磁弁は、 電磁弁の開閉に伴うポンピング効果がありません。 ポンピング効果は、 電磁弁を開くときに液を吸い上げ、 電磁弁を閉めるときに液を排出してしまうことですが、 これは分注の精度を低下させる大きな要因です。 ポンピング効果の無い電磁弁は、 分注精度の向上にお役にたちます。 ビュルケルトでは、 長年の医療 ・ 分析装置用電磁弁のメーカーとしての経験から、 洗浄性は非常に重要な要素であると考えております。 弊社のロッカー電磁弁は、 内部の流路に 90 度以下の鋭角な場所を持たない構造です。 特に血液などの粘度の比較的高いものが、 狭い空間に入ってしまうと、その洗浄は困難です。 しかし、90 度以上の開けた空間であれば、 洗浄が短時間で済み、 効率が上がります。 装置全体の小型化、 デッドボリュームの削減に、電磁弁をマニホールド化することは非常に有効です。 しかし、 2方弁と3方弁が混在している状況では、マニホールド化は困難でした。 ビュルケルトの薬液用電磁弁は、 2方弁と3方弁が同じ外形をしているため、 マニホールドの設計の自由度が高く、 より小型化をすることが可能です。 また、 2方弁と3方弁の価格差が少ないため、 3方弁を採用いただくことで2方弁を使用するケースに比べ、 デッドボリュームの減少、 使用電磁弁数の減少によるコストダウンが図れます。 本シリーズでは、 薬液耐性を高めるため、 様々なエンジニアリングプラスチック (PEEK など) や耐薬液エラストマーを使用しています。 汎用のプランジャ型電磁弁では、 可動鉄心 (プランジャ) が接液します。 このプランジャは磁性のあるステンレスが一般に使われますが、 磁性ステンレスは SUS304 などに比べ、 一般に耐食性能に劣ります。 本シリーズは、 可動部と流路を分離しているため、接液箇所に金属が無く、 耐食性能の大幅向上を実現しました。 医療 ・ 分析装置に使用される電磁弁は内部容積が小さいため、 流体がコイルからの熱影響を受けやすい傾向にあります。 特に流体がタンパク質であれば、 熱による変性が起こるケースもあります。 ビュルケルトの電磁弁の中には、 コイルと流路の間に放熱板を設け、 流体に熱が伝わることを防止した製品もございます。 この製品であれば、 電磁弁に電気を投入し続けても、 流体は温度上昇いたしません。
Page 4:【ポンピング効果が全く無い】 ポンピング効果とは、 電磁弁が開くときに流体を吸込んでしまったり、 電磁弁が閉まる時に流体を吐出してしまう現象です。この現象が発生してしまう電磁弁では、 分注ラインに取付けると、 分注制度を悪化させる要因になってしまいます。Type6650 フリッパー電磁弁: 最高 0.7MPaプランジャ / ダイヤフラム電磁弁 フリッパー電磁弁 このポンピング効果の発生する原因は、 電磁弁の駆動原理によります。 プランジャ / ダイヤフラム電磁弁は、 プランジャと一体になったダイヤフラムが上下することで、 電磁弁の開閉を行う電磁弁です。 このダイヤフラムが上下するときに、 流路部分の容積が変化してしまいます。 電磁弁が開くときには、 流路が拡がり、 流体を吸込み、 また電磁弁が閉まるときには、 流路が狭まり、 流体を吐出してしまいます。 ダイヤフラムは、 プランジャが接液しないように、 流体を保護するものです。 プランジャは、 一般に磁性ステンレス製であるため、 耐食性能に劣る、 流体に金属イオンが流出するという問題が発生してしまいます。 ビュルケルトのフリッパー電磁弁は、 回転軸を中心に弧を描くように動作する電磁弁ですが、 電磁弁が動作しても、流路の容積が変化することがありません。そのため、 ポンピング効果が全く発生いたしません。 「ポンピング効果が少ない」 という電磁弁は数多くありますが、 「ポンピング効果が全くない」 という電磁弁は、 ビュルケルトだけです。→プランジャ(可動鉄心)【耐圧性能が高い】 10 年ほど前までは、 薬液用電磁弁の多くのユーザー様は 「0.2MPa 程度の圧力まで使用できれば問題無い」 とおっしゃられていました。 しかし、 その後医療機器の進歩や多彩化、 バイオ機器や半導体製造装置のお客様などでは、 0.2MPa まででは仕様を満たせず、 もっと高い圧力まで使えるものが欲しい、 と強くご要望いただくようになりました。 ビュルケルトは、 高圧用の電磁弁も製造しているメーカーです。 汎用型で最高 25MPa までの圧力に耐える電磁弁を製造しております。 ビュルケルトが従来から持っていた技術と、 エンジニアリングプラスチックの進歩とで、 より高い圧力までご使用になれる製品を豊富にラインナップいたしました。 例えば、 下記のような仕様の製品をラインナップしております。Type6624 ロッカー電磁弁: 最高 0.5MPaType6628 ロッカー電磁弁: 最高 0.5MPa【逆圧に強い】 汎用的なプランジャ/ダイヤフラム電磁弁では、 順方向の圧力は 0.2MPa まで耐えられますが、 逆方向の圧力は順方向の1/10 の 0.02MPa 以上を超えると開いてしまいます、 という注意書きがあるものを多く見かけます。シール(ゴム材)バルブシート流路回転軸軸バルブ本体●●●●●●→→順圧 逆圧 医療 ・ 分析装置では、 逆圧がかかるラインには、 逆流防止のために通常流れ方向と逆方向の電磁弁を取付けるケースが多く見られます。 この方法は、 2台の電磁弁間のコンタミの問題、電磁弁をもう1台増やすことによるコストアップ、 スペースの増大というデメリットが発生します。 ビュルケルトのフリッパー電磁弁は、 逆止弁と同じ役割ができる構造になっています。 右図はフリッパー電磁弁の構造図ですが、 電磁弁が閉まっている状況で逆圧がかかったとき、 逆圧はシールが順圧側のバルブシートに押し付ける方向にかかります。そのため、 逆圧は電磁弁を開く方向に力を及ぼしません。 そのため、ビュルケルトのフリッパー電磁弁をご採用いただくと、逆止弁が不要となり、 コンタミリスクの減少、 コストダウンに貢献いたします。→→→バルブを閉める方向に流体の力が掛かりますフリッパー電磁弁
Page 5:【洗浄性が高い : 液抜けが良い】●ダイヤフラム(ゴム材)バルブシート 流路回転軸 ロッカーバルブ本体●●●●● ビュルケルトのロッカー電磁弁は、 右図のような構造をしていますが、 流路部に 90 度以下の鋭角の空間を設けないように設計しております。 そのため、 液抜けが良く、 洗浄性能が高い、 という特徴があります。 特にこの性能を発揮するのは、 粘度が高い流体です。 例えば血液です。 もし 90 度以下の鋭角の空間に入り込んでしまえば、 それを洗浄することは困難です。 狭い空間を設けず、 90度以上に開いておくことで、 洗浄液がまわりやすくなり、 確実な洗浄が可能となり、 また洗浄工程の時間短縮、 洗浄液の節約などにも貢献します。【2方弁/3方弁が同一形状】 例えば2種類の液を合流される場合、 「2方弁が2台」 でも 「3方弁が1台」 でもラインを作ることは可能です。 しかし、「2方弁が2台」 の場合は、電磁弁間にデッドレグがあり、液が混在するリスクが発生します。 それを低減させるには、3方弁をご採用いただく方が優位性があります。 しかし、 3方弁は下記などの理由から採用しない、 というお客様も多くいらっしゃいます。 ● スペックの低下 特に、 許容圧力が下がる。 (左ページの 「逆圧に強い」 という項目をご参照ください。 一部の電磁弁にとって、 3つめの出入口は逆圧と同じ状況になります。) ● 値段が高い。 2方弁2台より、 3方弁1台の方が値段が高いというメーカー様もあるようです。 ビュルケルトの製品は、 2方弁と3方弁の価格差が小さい、 という特徴があります。 ● 3方弁の外形は、 2方弁に比べて非常に大きい。 ● そもそも、 2方弁しかラインナップしていない。 そのような場合には、 ぜひビュルケルトの3方弁をご検討ください。 ビュルケルトの製品は、 標準的に2方弁/3方弁をラインナップしており、 右図のように2方弁/3方弁で同一形状です。 右写真は、 Type6608 の流路部分を撮影したものです。 どちらも外形は同じですが、 2方弁の場合には、 真ん中には穴が開いておりません。 このような設計の工夫をして、 2方弁/3方弁の外形を同じとしております。【2種類の液を切替させる場合】2方弁が2台の例 3方弁が1台の例【Type6608 ロッカー電磁弁】端部の空間が狭く、 液抜けが悪い端部でも空間が広く、 液抜けが良いプランジャ / ダイヤフラム電磁弁ロッカー電磁弁←液が残り、 紫色に2方弁 3方弁穴がある穴が無い●●●●●●●●●●●
Page 6:【評価の高いチューブ継手】 医療 ・ 分析装置用の電磁弁は、 一般にねじ込み接続やマニホールド接続が多く製造されていますが、 簡単にチューブを差し込んで使いたい、 というご要望もあり、ビュルケルトではチューブ接続可能な形状の電磁弁もご用意しております。 この形状は、 他社でもラインナップされていますが、 ビュルケルトのチューブ継手は、 下記の特徴で、 実際に採用いただいたお客様に大変高い評価をいただいております。 ● チューブを差し込む部分が 「かえし」 がついており、 チューブが外れにくい。 ● チューブ継手自体が頑丈で折れにくい (特にチューブを差し込むときに)。ぜひ、 お客様の手に取って、 お確かめください。【4.5mm 幅電磁弁】 ビュルケルトの MicroFluidics 製品の中で、 最も取付幅が小さいものは、 「Type6650」です。 本製品は、 幅がわずか 4.5mm しかありません。 この 4.5mm 幅は、 「384well のマイクロプレートの1セル」 の幅と同じです。 またこの電磁弁は、 フリッパー電磁弁ですので、 ポンピング効果が全く無く、 分注 ・滴定に最適な電磁弁です。 分注ノズルにダイレクトにマウントし、 ご使用いただいております。 その他、 ビュルケルトの各製品は、 同等性能の他社様製品に比べ、 コンパクトであるとご評価いただいております。【電磁弁の作動が速い】 回転軸を中心に弧を描くように動作するビュルケルトの電磁弁は、 機械的に安定した動作ができる電磁弁ですが、 作動時間が速いことも特徴で、 最短 0.005 秒以内となります。【寿命が長い】 機械的な安定度が高いため、高耐久/長寿命でお使いいただけますが、ビュルケルトの電磁弁で、最も寿命が長い製品は、オンオフ回数5億回を突破しても、 まだ故障しません (弊社社内試験による)。【ラインナップが豊富 (特に様々なオリフィス径に対応)】 多岐にわたるお客様のご要望に応えるため、 ビュルケルトではラインナップのさらなる拡充を目指しております。 現在のラインナップでは、 オリフィス径 (流路最小内径) で、 最小 0.4mm ~最大 5.0mm まで、 ラインナップをしております。チューブが外れないように、「かえし」 がついています。●プランジャ(可動鉄心)プランジャ電磁弁プランジャが上下することで動作しますが、 プランジャは中空に浮いている状態で、動作により周囲の壁にあたり、 摩擦が発生します。この摩擦は、 プランジャ電磁弁の寿命を決定する要素の1つです。ロッカー電磁弁ロッカー電磁弁は、 回転軸を中心に弧の動作をします。回転軸があることから、 機械的に安定した動作が可能で、 寿命も長くなります。摩擦部
Page 7:Type6604/6124 オリフィス 0.6mmビュルケルトの MicroFluidics 製品のラインナップType6650 オリフィス 0.4mm/0.8mmType6624 オリフィス 0.8/1.6mmType6628 オリフィス 2.0/3.0mmType124 オリフィス 2/3/4/5mmType7604Type7615Type7604 マイクロポンプ Type7615 マイクロドージングユニット本体重量がわずか 20g のダイヤフラムポンプです。流量は 1 ~ 5mL/min と可変式ですが、 その機構により下記2種類に分類されます。・ パルス信号供給型 : お客様にて DC24V のパルスを 供給してください。・ 周波数変換器内蔵型 : お客様は、 DC24V を供給し、 流量は上部のネジを廻して調整してください。ポンピング効果がある電磁弁と、 ポンピング効果が無い電磁弁を組合せることで構成された、 小型分注ポンプです。 構造がしっかりした電磁弁ですから、 シリンダポンプのように、 シール部分から空気を吸い込んでしまうこともありません。2方弁と3方弁の外形を同じにすることにより、装置設計の標準化や、 多彩なマニホールドの製作が可能になります。マニホールドというと、 右写真のような、 横一列に並べたもの、というイメージをお持ちの方も多くいらしゃると思います。しかし、 ビュルケルトの薬液用電磁弁なら、 下記のような各種の形状のマニホールドを設計することが可能です。これにより、 お客様には下記のようなメリットがあります。 ● チューブ継手の減少 (継手自体のコストを削減、 組立工数の削減) また漏れ箇所 (リスク) の減少 ● 流路部のブロック設計による設計の標準化 ● 省スペース化【カスタマイズ ・ マニホールド対応】
Page 8:分析機器向け 電磁弁ラインナップType電磁弁タイプ オリフィス[mm]圧力範囲[MPa]取付け幅[mm]ボディ材質 シール材質フリッパー ロッカー6650=0.4 Vac-0.7 4.5 PEEK FFKM0.8 Vac-0.16144 = 0.6 Vac-1.0 10 PPS FKM6624 =0.8 Vac-0.5 10 PEEK, PPS FFKM, FKM, EPDM1.6 Vac-0.20127=1.5 Vac-0.2 16 PVDF, ETFE, PEEK FFKM, FKM1.6 Vac-0.26106=0.9 0-0.8 16 PA FKM1.2 0-1.01.6 Vac-0.12.0 Vac-0.16626 = 3 Vac-0.2 16 PEEK FFKM6628 =2 Vac-0.5 22 PEEK, PPS FFKM, FKM, EPDM3 Vac-0.30121=2 0-0.6 35 PP, PTFE, PVC, FFKM, FKM, EPDM4 0-0.4 PVDF, VA6 0-0.28 0-0.10124=2 0-1.6 37 PP, PTFE, PVC, FFKM, FKM, EPDM3 0-1.0 PVDF, VA4 0-0.55 0-0.45
Page 9:Type 6144 フリッパー電磁弁・最高 5 億回のオンオフ試験をクリアした長寿命 / 高耐久電磁弁・優れた応答速度 (バルブ開応答時間 : 8 ms、 バルブ閉応答時間 : 10ms)・逆圧に強いフリッパー電磁弁Type 6650 フリッパー電磁弁・4.5 mm 幅の極薄電磁弁、 384well マイクロプレートの 1 セルに対応・ポンピング効果が生じない構造の為、 分注 / 滴定に最適・逆圧に強いフリッパー電磁弁Type 0127 ロッカー電磁弁・粘性が高い流体を流した後でも、 優れた内部洗浄性・独自のバルブ形状でローデットボリュームを実現・国内外の分析装置にて多数の採用実績Type 0124 フリッパー電磁弁・粘性が高い流体を流した後でも、 優れた内部洗浄性・異物の噛み込みに強いフリッパー構造・マニュアルオーバーライドスイッチ有Type 6628 ロッカー電磁弁・粘性が高い流体を流した後でも、 優れた内部洗浄性・最高締切圧 0.5 [MPa] (オリフィス 2.0mm にて)・マニュアルオーバーライドスイッチ有Type 6624/6626 ロッカー電磁弁・弊社従来品と比較して 50% の省スペース化・弊社従来品と比較して最大 75% の省エネ化・粘性が高い流体を流した後でも、 優れた内部洗浄性
Page 10:ビュルケルト株式会社Tel. 03-5804-5020Fax. 03-5804-5021E-mail : info@burkert.co.jp貴社名 御担当者名ご部署(お役職名) 電話/FAXご住所Eメールお見積りご依頼フォームお客様ご要望の電磁弁について下記に記入し、ビュルケルトまでご送付ください。電磁弁仕様ご要望仕様にチェックを入れ弊社までご連絡ください。その他ご要望仕様等応答速度、デッドボリューム、消費電力など作動型式 2方弁 3方弁オリフィス(mm)0.4 0.6 0.8 1.6 2 3 45 圧力(MPa) 0~0.1 0~0.2 0~0.5 0~1.0 ボディ材質 PEEK PPS PVDF ETFE PVC PP シール材質 FFKM FKM EPDM 電源電圧(DC) 12V 24V 接続方式Gネジ NPTネジ UNF1/4-28 たけのこ継手 →
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Page 12:ビュルケルト株式会社〒112-0005東京都文京区水道1-12-15Tel. 03-5804-5020Fax. 03-5804-5021E-mail : info@burkert.co.jpURL : www.burkert.co.jp