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ジーエルサイエンスのInertCore Plus C18は、コアシェルの母体から自社合成しています。
その母体設計は独自に最適化しており、同程度の粒子径のコアシェルカラムと比べて明らかに高い理論段数
が得られることも。さらに、ロット間差に影響するすべての工程を社内で管理できますので、安定した品質
や供給体制の点でも「ジーエルクオリティ」で期待にお応えします。
このカタログについて
ドキュメント名 | InertCore Plus C18 |
---|---|
ドキュメント種別 | 製品カタログ |
ファイルサイズ | 12.3Mb |
登録カテゴリ | |
取り扱い企業 | ジーエルサイエンス株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
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このカタログの内容
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2 0 2 2 年 3 月 発 行
InertCore Plus C18
The High Performance Core-shell Column For UHPLC/HPLC
Page2
ジーエルクオリティの
コアシェルカラム
様々なメーカーのコアシェルカラムを試しても、結果に違いが見られず、残念に思ったことはありませんか?
実はコアシェルカラムでは、メーカーが違っていても、それらのカラムに使っている母体は全く同じという
こともあるのです。ジーエルサイエンスのInertCore Plus C18は、コアシェルの母体から自社合成しています。
その母体設計は独自に最適化しており、同程度の粒子径のコアシェルカラムと比べて明らかに高い理論段数
が得られることも。さらに、ロット間差に影響するすべての工程を社内で管理できますので、安定した品質
や供給体制の点でも「ジーエルクオリティ」で期待にお応えします。
高理論段数を実現するコアシェルテクノロジー
測定対象化合物の分子は、カラム内にある充填剤粒子の細孔内を通過します。コアシェル粒子の場合、通常の全多孔性粒子とは違い、
粒子内部に無孔質のコアが存在し、細孔内での拡散がそれほど起こりません。そのため、コアシェルカラムを使用した場合、
測定対象化合物がカラムから溶出する時点における分子の分布が狭くなり、より高い理論段数が得られます。
コアシェル型充填剤 従来の全多孔性充填剤
無孔性コア 多孔性シェル 多孔性粒子
● 充填剤粒子の内部に無孔性のコアが存在するため、粒子内拡散に ● 従来の全多孔性充填剤はその粒子径にばらつきがあるため、多
よる影響が小さくなります。 流路拡散による影響を受けます。
● さらに、コアシェル型充填剤はその製法の関係で粒子径の均一性 ● 粒子内拡散による影響も大きいので、粒子径3μm付近の全多
が非常に高いので、多流路拡散による影響も受けにくくなります。 孔性充填剤では、粒子径2.6μmのコアシェル型充填剤ほどの理
● 粒子径2.6μmのコアシェル型充填剤は、3μmの全多孔性充填剤 論段数は得られません。
と同レベルの圧力で、Sub 2μmの全多孔性充填剤と同等の理論 ● 分離性能に優れたSub 2μmの全多孔性充填剤を使うと圧力が
段数が得られます。 高くなるため、UHPLCシステムが必要となります。
ピーク幅の ピーク幅の ピーク幅の ピーク幅の
広がりが少ない 広がりが少ない 広がりが大きい 広がりが大きい
2
Page3
他社製品との比較
InertCore Plus C18は、シリカ製造から検査まで徹底した品質管理を自社で一貫して行っているため、
シェル層が均一に形成されており、優れた再現性を実現します。
SEM画像
ジーエルサイエンス InertCore Plus C18
表面 断面
シェル層が
均一!
他社コアシェルカラム
表面 断面
シェル層が
不均一
InertCore Plus C18は、他社コアシェルカラムよりもロット間差が限りなく小さくなるようにコントロールしております。
このため、ロットによる粒度分布のばらつきが小さく、安心してお使いいただけます。
粒度分布
ジーエルサイエンス InertCore Plus C18 他社コアシェルカラム
10 10
9 9
8 8
7 7
6 6
5 ロットによる 5 ロットによる
4 粒度分布の 粒度分布の
ばらつきが 4 ばらつきが
3 小さい 3 大きい
2 2
1 1
0 0
0.5 1 2 4 8 16 0.5 1 2 4 8 16
粒子径( μm ) 粒子径( μm )
理論段数や圧力のLOT間のばらつきが小さい 理論段数や圧力のLOT間のばらつきが大きい
3
体積( % )
体積( % )
Page4
“Made in Japan” のコアシェルカラム
InertCore Plus C18は、製造に関わる全工程を国内の自社工場にて行い、厳しい品質検査を
通過した後に出荷される高性能コアシェルカラムです。ジーエルサイエンスが長年培ってき
た充填カラムの設計技術を集約して生まれた製品であり、高理論段数・高感度分析が求めら
れる場面において有効です。ロット間の再現性や耐久性といった品質を高い水準で維持し、
お客様の元にお届けできるので、いつでも安心してご使用いただけます。
point point
1 2
優れた再現性
安定した品質 高い耐久性
point point
3 4
高理論段数を
実現 低圧力
4
Page5
“Made in Japan” のコアシェルカラム
・母体 :コアシェル型シリカゲル ・エンドキャップ :あり
・粒子径 :2.6 μm ・炭素量 :15 %
・コア径 :2.0 μm ・USP コード :L1
・表面積 :200 m2/g ・推奨使用pH 範囲 :2 ~ 7.5
・細孔径 :90 Å(9 nm) ・耐圧: 100 MPa(内径2.1 mm)
・化学結合基 :オクタデシル基 60 MPa(内径3.0 mm, 内径4.6 mm)
5
Page6
「優れた再現性」と「安定した品質」
製造コントロールが難しいとされるコアシェルカラムですが、
InertCore Plus C18は、保持力・ピーク形状のロット間差を限りなく小さく制御したカラムです。
また、塩基性化合物の吸着も抑えられており、
コアシェルカラムの中でも特に扱いやすいカラムに仕上げております。
ロットに
よる保持力の
InertCore Plus C18 ばらつきが 他社コアシェルカラム
小さい 2 1 疎水性保持試験
2
3
3 4 サンプルにアルキルベンゼンを用いて、
Lot A 4 5
5 各カラムの疎水性化合物の保持力について
6
6
1 調べました。
1
Conditions
1.0 2.0 3.0 1.0 2.0 3.0
Time (min)
2 2 Time (min) Column Size : 2.6 μm, 100 × 2.1 mm I.D.
3 : CH3OH/H2O = 80/20, v/v
3
4 Eluent : 0.4 mL/min
Lot B 4
5 5 Flow Rate : 40 ℃
6 6 Col. Temp. : UV 254 nm
1 1 Detection : 0.2 μL
Injection Vol. : 1. Uracil 2. Toluene 3. Ethylbenzene
Sample 4. Propylbenzene 5. n-Butylbenzene
1.0 2.0 3.0
Time (min) 1.0 2.0 3.0 6. n-Amylbenzene
2 Time (min)
2 3
Lot C 3 4 R: 2. Toluene — CH3
4 5 3. Ethylbenzene — CH2CH3
5 6 4. Propylbenzene — CH2CH2CH3
6 5. n-Butylbenzene — CH2CH2CH2CH3
1 1 6. n-Amylbenzene — CH2CH2CH2CH2CH3
1.0 2.0 3.0
Time (min) 1.0 2.0 3.0
Time (min)
InertCore Plus C18 他社コアシェルカラム
2 強塩基性化合物試験
2 ロットによる ロットによる
保持力・ピーク 保持力・ピーク 比較的強い塩基性化合物のベルベリンおよび
Lot A 1 形状のばらつき 形状のばらつき デキストロメトルファンを用いて
3 が小さい 1 2 が大きい 吸着の度合いを測定しました。
3
Conditions
1.0 2.0
2 Time (min) 1.0 2.0 Column Size : 2.6 μm, 100 × 2.1 mm I.D.
Time (min) : A) CH3CN
Eluent B) 25 mM K2HPO4 (pH 7.0, KH2PO
2 4)
1
Lot B 3 1 A/B = 40/60, v/v
: 0.4 mL/min
3 Flow Rate : 40 ℃
Col. Temp. : UV 220 nm
1.0 2.0 1.0 2.0 Detection : 0.2 μL
2 Time (min) Time (min) Injection Vol. : 1. Uracil 2. Berberine chloride
2 Sample 3. Dextromethorphan
1 3 1
Lot C
3
1.0 2.0 1.0 2.0
Time (min) Time (min)
1:Uracil 2:Berberine chloride 3:Dextromethorphan
(中性) (塩基性) (塩基性)
6
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「高い耐久性」
InertCore Plus C18は、2000回の連続注入を行っても「保持時間」「理論段数」「シンメトリー係数」のパフォーマンスを維持し、
高い耐久性を実現しています。
Conditions
Column Size : 2.6 μm, 100 × 4.6 mmI.D.
3 Eluent : CH3CN/0.1 % H3PO4 in H2O = 40/60, v/v
Flow Rate : 1.0 mL/min
Col Temp. : 40 ℃
2 Detection : UV 254 nm
Inj. Vol. : 10 μL
1 Sample : 1. Uracil 1 mg/L
2. Benzoic acid 20 mg/L
3. Acetophenone 5 mg/L
2000回の
注入でも
0.0 1.0 2.0
Time (min) パフォーマンスを
維持!
2. Benzoic acid(酸性) 3. Acetophenone(中性)
保持時間
理論段数
シンメトリー係数
7
Volts
0.00 0.02 0.04 0.06 0.08
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「高理論段数の実現」と「低圧力」
コアシェルカラムの理論段数と圧力は、主にコアシェル粒子の大きさ(粒子径)と、多孔性シリカの層(シェル層)の厚みによっ
て決まります。InertCore Plus C18は、優れた分離性能が得られるように、シェル層の厚みを最適化したコアシェル粒子を使用
しています。
他社コアシェルカラムとの比較
カラムサイズ:100 × 4.6 mm I.D.
InertCore Plus C18 他社カラム
(粒子径2.6μm、シェル層の厚み0.3μm) (粒子径2.6μm、シェル層の厚み0.35μm)
3 3
2 5
2
5
4 4
00 22 44 66 88 1100 00 22 44 66 88 1100
TTiimee ((mmin)in) TTiime ( m(min)in)
5. Naphthalene InertCore Plus C18 他社カラム
保持時間[min] 5.14 5.45
シンメトリー係数 1.08 0.98
理論段数 17,812 12,068
圧力[MPa] 10.5 11.8
8
CCoOunUtsNTS
00 11000000000 0 22000000000 0
CCouOnUtsNTS
00 110000000000 220000000000
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理論段数
同じカラムサイズの比較においてInertCore Plus C18は理論段数が高く、よりシャープなピークが得られています。
InertCore Plus C18
17,812 約50%
他社カラム up
12,068
低圧力
圧力は他社製品と同等かそれ以下ですので、同様の使用感でお使いいただけます。
InertCore Plus C18
10.5MPa
他社カラム
11.8MPa
Sample
分析条件 1. Uracil
2. Acetophenone
3. Benzene
CH3 CN/H2O 4. Toluene
=50/50, v/v 5. Naphthalene
9
Page10
汎用のHPLCでも、UHPLCでも。
2種類のHPLCシステムを使って、InertCore Plus C18を用い同条件下で分析した結果を示します。
どちらもピーク形状が良好で、同等のクロマトグラムが得られています。
(グラジエントプログラムのみシステムボリュームに合わせて調整していますが、それ以外の分析条件は完全に揃えて比較を行
いました。欧州薬局方General Chapter 2.2.46 Chromatographic separation techniques準拠。)
UHPLC使用時(Nexera X2)
5
圧力:22.0 MPa (配管由来等も含む)
2と3の分離度:3.65
3
2
4
1
0 2 4 6 8 10 12 14 16
Time (min)
汎用HPLC使用時(GL7700)
圧力:19.0 MPa (配管由来等も含む)
3 5 2と3の分離度:3.29
2
4 Conditions
Column Size : 2.6 μm, 150 × 4.6 mm I.D.
Eluent : A) 10 mM KH2PO4 in H2O
(pH 2.0, H3PO4)
1 B) CH3CN
Flow Rate : 1.0 mL/min
Col.Temp. : 40℃
Detection : PDA
Injection Vol. : 2 μL
0 Sample : 1. Benzoic acid
2 4 6 8 10 12 14 16 2. Ethyl p-Hydroxybenzoate
Time (min) 3. Acetophenone
4. Amitriptyline
5. Indomethacin
(100 mg/L in 50 % MeOH)
*汎用HPLCシステムは、システムボリュームの影響を軽減するために配管サイズなどを最適化しております。
10
mAU Volts
0 100 200 0.00 0.10 0.20
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InertCore Plus C18は様々なメーカーの
HPLC・UHPLCシステムで
ご利用いただけます。
対応装置メーカー
Waters Agilent
Thermo 島津製作所 など
製品ラインアップ
分析カラム 価格表
品名 粒子径 長さ /
(μm) 内径 (mm) 2.1 3.0 4.6 価格
50 5020-17510 5020-17515 5020-17520 64,000
InertCore Plus
C18 2.6 100 5020-17511 5020-17516 5020-17521 71,000
150 5020-17512 5020-17517 5020-17522 76,000
注)ジョイント形式は、パーカー型(UPタイプ)です。
ガードカラム 価格表
品名 粒子径
(μm) 内径 (mm) 長さ (mm) Cat. No 価格
2.1 20 5020-17506 32,000
InertCore Plus
C18 2.6 3.0 20 5020-17507 32,000
4.6 20 5020-17508 32,000
注)ジョイント形式は、パーカー型(UPタイプ)です。
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ご存じですか?ジーエルサイエンスHPLCカラムラインアップのご紹介
全多孔性カラム
InertSustain, Inertsil シリーズ
ジーエルサイエンスが長年製造・販売しているInertSustain、Inertsilシリーズは、世界中で高い評価を得ている全多孔性の
HPLCカラムです。不活性な充填剤で高い耐久性を誇るInertSustainシリーズと、豊富な充填剤種類で従来より広く使用されて
いるInertsilシリーズをラインアップしています。
InertSustain C18とは
InertSustain C18の ⃝ 独自の合成技術によりジーエルサイエンスのカラムで最も高い不活
特長 性度を誇り、ピークのテーリングを最小限に抑えています。
⃝ 酸性および塩基性の移動相に対して耐久性が高く、pH1から10まで
の幅広いpH範囲でご利用いただけます。
⃝ シリカゲルの製造から充填まで全て自社で厳格に管理しているため、
充填剤ロット間差が極めて小さく、高い再現性を実現しています。
InertSustain C18は以下のような
様々なお悩みを解決します
ピークの
テーリング
耐久性が 再現性が
低い 確保できない
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ニーズに合った革新的な製品群
InertSustain C18でも解決できない様々なお悩みに対しても、
ジーエルサイエンスは豊富なバリエーションの製品を提案できます。
分離パターンを
変えたい場合に
Inertsil ODS-HL
高分子化合物の
効率的な分離に
InertSustainSwift
C18
親水性化合物を強く
保持したい場合
InertSustain
AQ-C18
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卓越したシリカゲルの
合成技術
高度なシリカゲル製造技術により生まれる
ジーエルサイエンスのLCカラムは、
すべてのプロセスが自社工場で行われ、
世界中で使用され信頼を得ている製品です。
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ジーエルサイエンスの
総合技術力による高い品質
全ての工程を
自社工場で
実施
最先端のシリカゲル技術と厳格な品質管理
常に高い品質で
Ultra-pure silica supports コントロールされたカラム
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全ての製造工程で
高い品質を追求
最先端のシリカゲル合成技術、厳格な品質管理により、
信頼性の高い安定した品質のカラムを
常にお届けいたします。
シリカゲルの合成 化学修飾 充填剤の検査
優れた分級精度 様々な化学修飾基をラインアップ ロット間の厳しい検査
総合的な品質のソリューション
あなたの要望を叶える
LC カラム
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カラムへの充填 品質検査 出荷
独自の制御システムによる 厳格な品質検査 豊富な在庫、正確な管理下で
安定した充填 世界中へカラムを発送
世界最大級のHPLCカラム
製造工場を2019年に
日本国内に新設
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ホームページのご紹介
弊社ホームページではさまざまな分野における数多くの
アプリケーションを掲載しています。アプリケーション
をお探しの際は、ご活用ください。
https://www.gls.co.jp/
イナートサーチ https://www.gls.co.jp/technique/app/inert_search.html
多彩なHPLC アプリケーションを掲載しています。
テクニカルノート https://www.gls.co.jp/technique/app/lc_technical_note.html
より詳細な情報を盛り込んだアプリケーション集を掲載しています。
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事業拠点
日本各地のお客様へ、製品とサービスのご提供を図るため、
全国10ヶ所に営業拠点を配置しています。
北関東営業所
総合技術センター 福島工場
カスタマーサポートセンター ● 東北営業所
筑波営業所
● ● ●
千葉営業所
● ●
広島営業所 ●
● 本社
●
● 東京営業部
九州営業所
● 横浜支店
名古屋営業所
大阪支店
海外での販売網
世界各国のお客様へ製品のご提供と、分析やアプリケーションの支援を図るため、
アメリカ、ヨーロッパ、中国に拠点を置いています。
海外拠点
米国:GL SCIENCES, INC., USA
欧州:GL SCIENCES B.V.
中国:技迩(上海)商贸有限公司
GL SCIENCES, INC., USA GL SCIENCES B.V.
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InertCore Plus C18
The High Performance Core-shell Column For UHPLC/HPLC
本カタログの内容は、2022年3月時点のものです。
20220323ED