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におい嗅ぎシステム
OP275 Pro Ⅱは、OP275 Proの操作性と安全性を向上させた新しいスニッフィングポートです。
スニッフィングポートには、最新の不活性処理技術を応用したトランスファーラインを採用しています。高沸点成分や吸着成分でもにおい残りがなく、またターゲット物質をロスすることなく確実に得ることができるため、高い精度での評価が可能です。
また、トランスファーラインの温度をGCオーブン同様に昇温できる機能を搭載しています。この昇温機能により、スプリット比(スニッフィング側流量/検出器側流量)がGCオーブン温度に関わらず常に一定となり、実際に即したクロマトグラムが得られます。鼻の熱ストレスや分析種の熱劣化が抑制されるので、より高精度・高感度なにおい嗅ぎを行うことが可能になります。
このカタログについて
ドキュメント名 | スニッフィングポート OP275 Pro Ⅱ |
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ドキュメント種別 | 製品カタログ |
ファイルサイズ | 2.3Mb |
登録カテゴリ | |
取り扱い企業 | ジーエルサイエンス株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
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このカタログの内容
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スライド番号 1
スニッフィングポート
2021年6月発行
スニッフィングポート
OP275 ProⅡ
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スライド番号 2
におい嗅ぎ GC/O とは?
GC/O(Gas Chromatography / Olfactometry)は、GCカラムの出口を分岐し、一方をFIDやMSなどの検出器
に接続して成分分析を行い、同時にもう一方をオペレーターが鼻でにおいを嗅ぐ手法です。
においには、閾値が低い成分が多く存在し、GCでは検出できないような低濃度でも、ヒトの鼻では感じることが
できます。したがって、香料をはじめ、食品・飲料のにおい分析においても、GC(機器分析)と鼻(官能評価)の
情報を組み合わせた評価が重要となります。
におい嗅ぎGC/Oは、香料、食品、製薬、包装材、化学工業など、その応用範囲は多岐にわたります。
システム流路図
カラム 検出器(FID)
分析カラムの出口を、検出器と鼻に分岐し、
カラムで分離された成分のにおいを評価します。
スニッフィングポート OP275 ProⅡ
スニッフィングポートには、最新の不活性処理技術を応用したトランスファーラインを採用しています。高沸点成分
や吸着成分でもにおい残りがなく、またターゲット物質をロスすることなく確実に得ることができるため、高い精度
での評価が可能です。
OP275 ProⅡは、トランスファーラインの温度をGCオーブン同様に昇温できる機能を追加した新しいスニッフィン
グポートです。この昇温機能により、スプリット比(スニッフィング側流量/検出器側流量)がGCオーブン温度に関
わらず常に一定となり、実際に即したクロマトグラムが得られます。鼻の熱ストレスや分析種の熱劣化が抑制され
るので、より高精度・高感度なにおい嗅ぎを行うことが可能になります。
●最高300 ºCまで設定可能
●クーリングポイントがないトランスファーライン構造
●高沸点成分を効率良く検出
●湿潤エアーパージにより、鼻の粘膜を乾燥から保護
●各社GCに搭載可能
付属ノーズコーン(円錐型)
●鼻への熱ストレスが低減
●分析種の熱劣化を抑え、精度の高いにおい嗅ぎが可能
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スライド番号 3
仕様(スニッフィングポート OP275 ProⅡ)
昇温プログラムは、温度設定専用ソフトウェア
OP275 ProⅡ (OP275 Pro Assistant) で簡単に設定可能です。
型式 OP275 ProⅡ
温度制御方式 SSRゼロクロスPID制御
温度設定範囲 0〜300 ℃(0.1 ℃ステップ)
温度制御範囲 (室温+20 ℃)~300 ℃
温度勾配設定 0〜20 ℃/min、0.1 ℃ステップ
温度プログラム数 8パターン
セグメント数 最大32
セグメント設定時間 0分0秒〜99分59秒
Auxiliary gas(補助ガス) ヘリウム、窒素
流量調節器 マスフローコントロールバルブ
IN側配管口 1/8” チューブ接続
OUT側配管口 1/16” チューブ接続
湿潤エアー 清浄エアーを導入
流量調節器 スピードコントロールバルブ
IN側配管口 1/8” チューブ接続
OUT側配管口 1/8” チューブワンタッチ接続
入出力 USBポート(温度設定ソフトウェア用)
START IN
供給圧力範囲 0.1 ~ 0.6 MPa
スプリッター接続口 不活性処理済キャピラリーチューブ接続(オシネ型)
コントローラー:96 (W) × 230 (D) × 300 (H) mm (突起物除く)
大きさ
トランスファーライン:外径35 mm × 長さ1000 mm
コントローラー:約4 kg
重さ
トランスファーライン:約1.8 kg
使用温度 / 湿度 5 ~ 35 ℃ / 10 ~ 85 % 結露しないこと
電源 AC100 V±10 % 50/60 Hz 3 A
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スライド番号 4
プログラム温調と定値温調での官能評価比較
ソトロンの分析
Conditions
System : GC-FID
Column : InertCap 5, 0.25 mm I.D. × 30 m, df = 0.25 μm
Col. Temp. : 50 ℃ (1 min) - 15 ℃/min - 250 ℃
Carrier Gas : He, 200 kPa ソトロン
Injection : Splitless 沸点:184 ℃
Injection Vol. : 1 μL
Sample : Sotolon 10 ppm in EtOH
ピーク検出時のトランスファーライン温度 : 133 ℃ ピーク検出時のトランスファーライン温度 : 250 ℃
トランスファーライン昇温条件 : 50 ℃ (1 min) - 15 ℃/min - 250 ℃ トランスファーライン温度 : 一定
A キャラメル ちょっと辛い
パネル パネル A ちょっと辛い
パネル B メープルでも苦い パネル B 苦い
パネル2名が、同条件・同サンプルで官能試験を実施
トランスファーラインを250 ℃一定にした場合は、「辛い」または「苦い」の感知のみですが、昇温を行なった場合は
「キャラメル」や「メープル」のような「甘い」においから「辛い」または「苦い」へとにおいが変化していくのを感知す
ることができました。また、昇温機能を用いた時のほうが若干長くにおいを感じられました。
脂肪族アルコールの分析
パネルA パネルB
成分名 温度*
トランスファー トランスファー トランスファー トランスファー
ライン 250 ℃ ライン 昇温 ライン 250 ℃ ライン 昇温
1-Butanol 62 ℃ 油 チーズから油 未検出 チーズ
1-Pentanol 70 ℃ 油 油 くさい 未検出 未検出
1-Hexanol 82 青くさい
℃ ヘキサノール 青くさい 青い
ヘキサノール
1-Heptanol 97 ℃ 油 青くさい 油っぽい 甘ったるい
*:ピーク検出時のトランスファーライン温度(トランスファーライン昇温のみ)
パネル2名が、同条件・同サンプルで官能試験を実施
1-Butanol において、トランスファーラインを250 ℃一定にした場合は、「油」または「未検出」でしたが、昇温を行
なった場合は「チーズ」を感知することができました。昇温機能を用いた時のほうが、ピークの立ち上がりに従っ
て濃度の変化によるにおい変化を検出できました。
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スライド番号 5
オプション:におい嗅ぎソフトウェアキット Olfactory Voicegram Interface Kit
においの情報を記録し、解析するための専用ソフトウェアです。においには多成分の化合物が含まれることが多
く、いくつかのピークが隣接している場合もあるため、リテンションタイムおよび感じたにおいの質とにおいの強さ
の情報が重要です。Olfactory Voicegram では、マウスのクリックと音声での記録やアロマパレットの操作により、
貴重な情報を逃しません。
●解析画面 ●アロマパレット
アロマパレットに、においの特徴を
あらかじめ登録し、クリックして選択
するだけでクロマトグラムへ入力
することができます。
●におい記録機能
Windows Vista Windows 8.1
におい Business/ Pro/
記録機能 Windows 7 Pro Windows 10 Pro
音声認識入力 ● ×
音声録音 ● ●
アロマパレット ● ●
仕様
OS Windows Vista Business , Windows 7 Pro , Windows 8.1 Pro ,
推奨動作環境 Windows 10 Pro ( いずれも32 , 64 ビット版)
CPU/メモリ 使用するOSが推奨する動作環境以上
通信ポート RS-232C 1 ポート(USBシリアルコンバータ可)
解像度 1024 × 600 以上(推奨1024 × 768 以上)
価格
OP275 ProⅡ
品名 Cat.No. 価格
スニッフィングポート OP275 ProⅡ 2702-18603 980,000
オプション:Olfactory Voicegram Interface Kit
品名 Cat.No. 価格
におい嗅ぎソフトウェアキット Olfactory Voicegram Interface Kit 2702-18605 350,000
注)PCは含まれません。
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スライド番号 6
Y字ノーズコーン
Y字ノーズコーンは鼻をすべて覆わないため、においや熱のこもりが低減されます。
微妙なにおい成分の同定が要求される場合などに最適です。
注)通常の付属品は円錐型のノーズコーンになります。
●鼻への熱ストレスが低減
●においのこもりの低減
●においのキレの向上
品名 Cat.No. 価格
Y字ノーズコーン 2702-18506 20,000
特注システムのご案内
試験者の負担となるにおい嗅ぎ作業をより軽減するためのリクライニングシステムや、タブレットPCに
よる入力システム、二人用におい嗅ぎシステムを特注で対応可能です。
リクライニングシステム
タブレットPC 二人用におい嗅ぎシステム
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スライド番号 7
関連製品:異臭分析用混合試薬
異臭成分は、微量でも強いにおいを持つ化合物が多く、試料調製時に不快臭を拡散させてしまうなど、取扱上の
問題があります。本品は、異臭として多く取り上げられる消毒臭・カビ臭の代表的な成分を 1 μg/mL ずつ混合さ
せた混合試薬です。扱いやすい濃度にあらかじめ希釈されているため、異臭取扱時の負担や試薬購入コストを
軽減することができます。
注)本試薬は、大和サービス株式会社加藤 寛之氏(元 大和製罐株式会社総合研究所 所長)のご指導、
選定の下、 異臭で問題となる成分を含有した、におい嗅ぎ分析用異臭混合試薬セットです。
製造・販売はジーエルサイエンス株式会社が行なっています。
本製品に関するお問い合わせはジーエルサイエンス株式会社までお願いいたします。
Conditions
System : GC-MS
Column : InertCap Pure-WAX, 0.25 mm I.D. × 30 m, df = 0.25 μm
Col. Temp. : 50 ℃(5 min) - 10 ℃/min - 250 ℃
Carrier Gas : He, 1.0 mL/min
Injection : 250 ℃, Splitless, 1 μL
Detection : MS FASST mode
消毒臭混合試料(1021-10034)使用
(x100,000)
2.50 1. 2-Chlorophenol
2.25 2. 2-Bromophenol
2.00 1 3. 2,4-Dichlorophenol
1.75
4 4. 2,6-Dichlorophenol
1.50
2 3 5. 2,4,6-Trichlorophenol
1.25
5 7 6. 2,4-Dibromophenol
1.00 6
0.75 7. 2,6-Dibromophenol
0.50 8. 2,4,6-Tribromophenol
8
0.25
0.00
10.0 11.0 12.0 13.0 14.0 15.0 16.0 17.0 18.0 19.0 20.0 21.0 22.0 23.0 24.0
◆単品製品
品名 成分 希釈溶媒 濃度 容量 Cat. No. 価格
2-Chlorophenol
2,4-Dichlorophenol
2,6-Dichlorophenol
消毒臭混合試薬 2,4,6-Trichlorophenol
[ 冷蔵 ] 2-Bromophenol n-Hexane 1 μg/mL 1 mL × 3 1021-10034 12,000
2,4-Dibromophenol
2,6-Dibromophenol
2,4,6-Tribromophenol
2-Methylisoborneol
カビ臭混合試薬 Geosmin
[ 冷蔵 ] 2,4,6-Trichloroanisole n-Hexane 1 μg/mL 1 mL × 3 1021-10035 12,000
2,4,6-Tribromoanisole
◆キット製品
品名 内容 Cat. No. 価格
異臭分析用混合試薬キット 消毒臭混合試薬(1021-10034) × 1箱(1 mL × 3)
[ 冷蔵 ] カビ臭混合試薬(1021-10035 1 1 mL 3 1021-10036 22,000
) × 箱( × )
注)[ 冷蔵 ] は冷蔵輸送品です。冷蔵送料 ¥1,000が別途必要となります。冷蔵輸送品のため、返品はご遠慮ください。
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スライド番号 8
https://www.gls.co.jp
本カタログの内容は、2021年6月時点のものです。
AA730-20210526PP5H