R&S®ZNA
ベクトル・ネットワーク・
アナライザ
非常に困難な測定作業を克服
Product Brochure
Version 04.00
目次 概要 測定方法 アプリケーション
概要 圧縮ポイント測定 パッシブデバイスの特性評価
► 4ページ ► 33ページ ► 47ページ
利点と主な特長 増幅器とミキサーでの相互変調測定 ハイパワーアンプ/LNAのテスト
► 6ページ ► 34ページ ► 48ページ
最先端のユーザーインタフェース 増幅器とミキサーでの雑音指数測定 レシーバー/LNBの特性評価
► 8ページ ► 36ページ ► 49ページ
リアパネル接続 高速でシンプルなパルスド測定 T/Rモジュール/レーダーAESAのテスト
► 10ページ ► 38ページ ► 50ページ
かつてないほど簡単なミキサー測定 シグナルインテグリティーテスト
► 40ページ ► 51ページ
特長 マルチチャネルビューによるスペクトラム解析 アンテナ測定 – 最適
► 42ページ ► 52ページ
2つのタッチスクリーンによる独自の操作
コンセプト タイムドメイン解析とシグナルインテグリティー測定 ミリ波測定
► 12ページ ► 43ページ ► 54ページ
トップクラスのハードウェアコンポーネント 位相制御信号源測定 TVACテスト/衛星TVACテスト
► 14ページ ► 44ページ ► 58ページ
優れたRF品質 マルチポート拡張
► 18ページ ► 59ページ
ハードウェアオプション
► 20ページ
4ポートのR&S®ZNAの動作原理 追加情報
► 22ページ
オーダー情報
2ポートのR&S®ZNAの動作原理 ► 60ページ
► 24ページ
あらゆるテストシナリオに適した校正
► 26ページ
システム統合、パーソナライズ、接続
► 30ページ
HDMIおよびHDMI High-Definition Multimedia Interfaceという用語、
ならびにHDMIロゴは、HDMI Licensing LLCの米国またはその他の国々
における商標または登録商標です。
2 Rohde & Schwarz R&S®ZNA ベクトル・ネットワーク・アナライザ 3
概要
優れたRF特性、独自の包括的なハードウェアアーキテクチャー、DUT指向の操作コンセプトを備
えたR&S®ZNA ハイエンド・ベクトル・ネットワーク・アナライザを使えば、要件の厳しい測定への
対応が容易になります。
優れた安定度、低いトレースノイズ、正確な生データを特長と シブデバイスの特性を評価できるコンパクトな汎用テストシス R&S®ZNAは、低雑音増幅器(LNA)、レシーバー、周波数変換
するR&S®ZNAは、航空宇宙や衛星アプリケーション向けのコ テムです。ミキサーとレシーバーの相互変調測定も、外部の信 DUT、送信/受信(T/R)モジュールを正確かつ効率的に評価し
ンポーネントやモジュールの開発、製造をはじめとする、高い 号源を使用せずに実行できるため、テスト時間の短縮とテスト ます。DUTの接続は1回だけです。この測定器には、数多くのソ
確度が必要な開発、製造アプリケーションに最適です。 構成の簡素化が可能になります。デジタル信号源とレシーバー フトウェアアプリケーションが用意されています。例えば、群遅
が位相コヒーレントであるため、ミキサーの位相測定に基準ミ 延とスペクトラム測定を直感的に設定できます。
R&S®ZNAは、内蔵の位相コヒーレント信号源を4つ搭載し、ミ キサーを必要とせず、テストセットアップも、非周波数変換Sパ
キサーでの位相測定だけでなく、各ポートで信号の周波数を個 ラメータ測定と同様に簡単に設定できます。 メニューに基づくさまざまな校正手順により、複雑なセットアッ
別に制御できます。2台の内蔵局部発振器(LO)信号源、真のマ プも高い信頼性で効率的に校正できます。R&S®ZNAでサポー
ルチチャネル・レシーバー・アーキテクチャー、パルス発生器/ DUT中心の操作コンセプトを採用するこのアナライザでは、目 トされるすべての校正方法は、R&S®SMARTerCalと呼ばれる
変調器、内蔵コンバイナー、選択可能な基準信号アクセスポイ 的のセットアップを極めて短時間で行うことができます。セット 特別な校正手法を使用して拡張できます。この手法は、システ
ント、プリアンプ、包括的なトリガ/同期機能を備えています。こ アップの回路図とすべての基本的なテストパラメータが専用の ム誤差補正と絶対パワーレベル補正を組み合わせることで、ア
うしたハードウェア機能を持つR&S®ZNAは、アクティブ/パッ ダイアログに表示されるので、高度な測定も一目で把握でき クティブDUTの場合でも必要な校正ステップの数を最小化し、
ます。 測定の手間を大幅に削減する効果があります。
R&S®ZNAは、2つの独立したタッチスクリーンで操作することができます。
R&S®ZNAのモデル
10
0 k
Hz
10
M
Hz
26
.5
GHz
43
.5
GHz
50
GHz
11
0 G
Hz
70
GHz
72
GHz
67
GHz
R&S®ZNA26-B16 R&S®ZNA26
ダイレクト信号 2ポートおよび4ポート、
源/レシーバー 1、2、4信号源1)
アクセス
R&S®ZNA43-B16
ダイレクト信号 R&S®ZNA43
源/レシーバ 2ポートと4ポート、1、2、4信号源1)
ーアクセス
R&S®ZNA50
2ポートと4ポート、1、2、4信号源1)
R&S®ZNA67 R&S®ZNA67EXT
2ポートと4ポート、1、2、4信号源1) 最高110 GHzのシングル掃引
1) すべてのモデルで、オプションの内蔵(第2)LO発生器をリアパネルに装備して、第3または第5信号源として利用できます(最高26.5 GHz)。
4 Rohde & Schwarz R&S®ZNA ベクトル・ネットワーク・アナライザ 5
オーバーレ
ンジ(標準)
オーバーレン
ジ(オプション)
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Key facts and benefits
利点と主な特長
4つの位相コヒーレント内蔵信号源 LO内蔵の周波数コンバーターでの群遅延測定
► コンパクトな複数信号源セットアップ ► 衛星レシーバーを確実かつ簡単に測定
► ミキサーの位相測定を簡単に実行
► 位相コヒーレントDUT信号印加および真の差動測定 広いダイナミックレンジ
► 147 dB(代表値)および最大170 dB(代表値、オプション
2つの内蔵LO 使用時)のダイナミックレンジ
► 100 kHzのIF帯域幅(IFBW)で0.005 dB(仕様値)および ► 高ノイズ除去フィルターの特性評価
0.002 dB(代表値)の優れたトレースノイズ ► テスト時間が短縮され、トレースノイズが低下
► 高速ミキサー測定
► 並列信号サンプリングによるより正確な位相結果 優れたレシーバー感度
► ミリ波システムおよび汎用アプリケーション用のリアパネル ► ノイズフロア<-120 dBm(仕様値)1)
LO出力 ► 最小-157 dBm(代表値、オプション使用時)のノイズレベ
ル2)
真にパラレルな8つの測定レシーバー
► マルチパスDUTとアンテナアレイでの測定、アンテナテス 優れた信号源/レシーバーリニアリティー
トシステムの強力なコアとして使用 ► -50 dBm~0 dBmの範囲で0.03 dBのレシーバーリニアリ
ティー
柔軟な信号ルーティングおよび経路アクセス ► パワーレベルがきわめて高いか低い場合でも正確な増幅
► 相互変調およびLO内蔵コンバーター群遅延測定用の内蔵 器テストが可能
コンバイナー
► 入力信号がきわめて小さい場合(高利得DUTなど)でも小 広いパワー掃引範囲
さいトレースノイズを実現する、信号源ステップアッテネー ► パワー掃引範囲:100 dB(代表値)
タの前または後での基準信号アクセス ► 汎用圧縮測定
► 外部アップ/ダウンコンバーターを使用するアンテナテスト
システム向けのダイレクトIFアクセス 低いトレースノイズ
► リアパネルLO出力およびダイレクトIF入力によるコンパクト ► トレースノイズ:<0.001 dB(1 kHzのIF帯域幅)
なミリ波テストセットアップ:2/4ポートのR&S®ZNAを使用 ► 正確で再現性の高い測定
して、外部信号源を追加せずに2/4ポートのミリ波コンバー
ターセットアップを実現 DUT指向の操作コンセプト
► スタートアップが簡単で、短時間で設定が可能
4つの内蔵パルス変調器
► 2トーンおよび双方向パルスド信号測定 コンパクトな測定器、静かな動作
► わずか42 dB(A)の音響雑音
基準ミキサーを必要としない、ミキサーの位相測定 ► 小型で低ノイズ
► コンパクトなセットアップでミキサーテストを簡単に実行
増幅器とミキサーでの雑音指数測定
► 低雑音DUT用の内蔵プリアンプ
(R&S®ZNAxx-B302/-B312)
► 最適化された増幅器雑音指数測定を高速に実行できる
Quickset設定ダイアログ
スペクトラム解析オプション
► DUTをスペクトラム・アナライザに再接続することなく、
DUTの特性評価とスプリアス検索が可能
1) 仕様、オプションなし、1 HzのIF帯域幅。
2) ポート2、1 HzのIF帯域幅、R&S®ZNAxx-B16反転カップラー動作および
R&S®ZNAxx-B302プリアンプオプション使用時。(xxはR&S®ZNAのモデ
ル:R&S®ZNA26/R&S®ZNA43/R&S®ZNA50/R&S®ZNA67)
6 Rohde & Schwarz R&S®ZNA ベクトル・ネットワーク・アナライザ 7
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State-of-the-art user interface
最先端のユーザーインタフェース
ソフトキーとソフトパネル
コンテキスト依存 最先端のGUIを搭載した ► 論理的に構成されたメニュー:
ヘルプ 12.1インチタッチスクリーン スクロールバーがなく、すべてを
メニューバー 表示
マウスまたは指で操作 ► テストセットアップのすべてのパラ
メータをわかりやすいGUIダイア
ログに表示
取り消し/やり直し機能 ► 測定トレースのドラッグ・アンド・ド
直前の操作を取り消しまたはやり直し ロップが可能
ツールバー
ズーム、トレースの新規作成、マーカー
の新規作成、印刷など、よく使用する
機能
タッチパネル
100以上の測定チャネルと測定トレース 測定器の制御とマクロの表示
► 複雑な測定値をわかりやすく表示
► 複数のテストセットアップを同時に個
別表示。多くのトレースを表示。トレー
ス、チャネル、ダイアグラムを自由に組 ロック機能を備えたソフト・ロール・
み合わせて配置 キー
フロントパネルに3つのUSB接
続ポート ステータスLED
► 記憶媒体 校正ステータス、リモート操作など
► キーボードおよびマウス
► 校正ユニット
► パワーセンサ
ダイレクト信号源/レシーバーアク
セス(オプション)
ダイレクト信号源モニターアクセス(オプショ
ン)
► 内蔵メカニカル信号源ステップアッテネータ
の前または後での基準信号へのダイレクトア 次の内容を示す各ポート用ステータ
クセス スLED
► きわめて低い出力パワーレベルでも小さいト ► Tx/Rx動作
レースノイズ ► 入力がアクティブかどうか
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Rear panel connections
リアパネル接続
USBコントロール
USB経由のリモー
LANポート トデバイス制御
メンテナンスが容易な
モジュラーデザイン
SSD(リムーバブル) PCと電源を制御
ディスプレイポート
► DisplayPort
► DVI-D
内蔵LO信号出力(オプション) 4つのUSB接続ポート
► ミリ波コンバーターセットアップ用 (デフォルト:2.0)
LO信号源(標準内蔵LOまたはオプ ► 記憶媒体
ションの第2内蔵LO) ► キーボードおよび
► 最高26.5 GHzの設定可能な汎用RF マウス
信号源(オプションの第2内蔵LO) ► 校正ユニット
► パワーセンサ
ユーザーポート
トリガボード(オプション) ► デジタルI/O
► 3つの追加トリガ入力 ► 電源
► 4つのトリガ出力
► 4つのパルス変調器制御コネクタ
► トリガレディー(出力)
► ビジー(出力)
► RFインターロック制御(入力)
GPIBポート
ダイレクトIFアクセス
(オプション)
► I/O(入力/出力切替可能、
標準の制御コネクタと同期コネクタ IF帯域幅、出力:2 GHz
► 基準周波数出力:10 MHz、100 MHz IF帯域幅、入力:1 GHz)
► 基準周波数入力: ► 各ポートの測定レシーバーと基
1 MHz~50 MHz、100 MHz、1 GHz 準レシーバーのIFへのアクセス
► トリガ入力
10 Rohde & Schwarz R&S®ZNA ベクトル・ネットワーク・アナライザ 11
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Unique operating concept with two touchscreens
2つのタッチスクリーンによる独自 トレース解析機能
幅広いトレース解析機能により、主なパラメータの概要を明確
に把握できます。
の操作コンセプト ► 1トレースあたり10個のマーカー(解析機能と、必要な単位
への変換を含む)
► フィルターに基づく自動帯域幅測定
オールインワンのGUIで状況を把握し、1回のパラメータ調整でセットアップを最適化。 ► 設定可能な合否判定付きのリミット/リップルチェック
► 最大、最小、RMS、p-p、圧縮ポイントを含む統計的トレー
ス解析
タッチジェスチャーによる操作 ► 複雑なトレース演算のための数式エディター
R&S®ZNAは、2つの独立したタッチスクリーンで操作すること
ができます。 測定器のセットアップの高速切り替え
► 右側には、時間とともに文字が摩耗するメカニカルキーに R&S®ZNAでは、複数のセットアップを同時にメモリ内に保持で
代わり、革新的なコントロールパネルを搭載 きるため、測定タスクを迅速に切り替えることができます。この
► 測定の設定と表示に使用できる左側の12.1インチタッチ式 機能は、素早く概要を示し、操作を簡素化するため、多様で複
ディスプレイ タッチパネルによるR&S®ZNAの制御。オールインワンダイアログにより、すべ 雑な結果を出すDUTには特にメリットがあります。
ての重要なパラメータを一覧し、測定設定全体を容易に把握できます。
デュアルスクリーンの操作コンセプトにより、測定設定の柔軟
性が向上します。ズーム、トレースの移動、マーカーの追加には
タッチジェスチャーを使用します。トレース、チャネル、ダイアグ 3. 必要なセットアップを1ステップずつ実行:DUT中心ウィ
ラムをドラッグ・アンド・ドロップして、自由な組み合わせで配置 ザード
することができます。右側のコントロールパネルでは、マクロ、 もう1つの方法は、手順を1ステップずつ実行するDUT中心の方
リモート制御コマンド、補助ツールをはじめとする機能を表示 ダブル・コンバージョン・レシーバーの相互変調測定のオールインワンダイ 法です。まず、DUTのタイプ(ミキサーなど)と重要なデータ(最
できます。 アログ 大/最小入力パワーレベルや周波数レンジなど)を定義しま
す。その後、ウィザードにわかりやすく示される手順に従って、必
3通りの方法で必要なセットアップを実現 2. オールインワンダイアログ – 高度なセットアップにも対応 要な設定と測定パラメータを、DUT固有の用語("Conversion
1. 従来の方法 ミキサーの相互変調や雑音指数テストといった複雑なセットアッ Gain RF to IF" や "Feedthrough LO to IF" など)を使用して定
一般的な設定と、Sパラメータ、パワー、比といった基本的な測 プの場合、オールインワンダイアログを使って重要なパラメー 義します。アナライザは、関連するチャネルとトレースを自動的
定対象に対しては、従来の方法を使用してR&S®ZNAで測定を タをすべて1か所に表示できるので、いくつものメニューを切り に作成して表示します。
設定できます。パワーパラメータ、ポイント数、測定タイプと測定 替えずに済みます。ハードウェアは、グラフィックエレメントを使
対象などのパラメータを選択して、必要なセットアップを実現 用して対話形式で設定します。周波数、パワーレベル、帯域幅
できます。 などのテストパラメータの設定には、プルダウンメニューと入力
フィールドを使用します。関連するすべての情報を一目で把握
でき、1つのパラメータも見逃すことはありません。任意の測定
対象の測定トレースを目的の位置にドラッグ・アンド・ドロップ DUT指向の測定設定
できます。
ズーム機能 DUTタイプに基づき、ユーザーは画面に表示される手順に従って、
必要な測定の選択と設定を行います。例えば、LOフィードスルーの測定に必要な
簡単な指のジェスチャーやマウスのドラッグでズームを行うこ チャネルとトレースが自動的に作成されます。
とができます。画面のバックグランドカラーは自由に設定できます。
12 Rohde & Schwarz R&S®ZNA ベクトル・ネットワーク・アナライザ 13
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Top-class hardware components
ダイレクトIFアクセス 8つの内蔵パルスジェネレーターと4つの内蔵パルス変調
入力として使用した場合、R&S®ZNA-B26 ダイレクトIFアクセ 器
スポートは、内部IF信号経路へのダイレクトアクセスを提供し 8つのパルスジェネレーターと4つの内蔵パルス変調器を搭載
ます。IF周波数は1 GHz帯域幅で選択可能なので、システム統 するため、2トーンパルスド信号と双方向パルスド信号を出力
合に高い自由度が得られ、特に外部ミキサーを使用するアン でき、T/Rモジュールでの相互変調測定などに対応することが
テナテストシステムにアナライザを統合する場合に役立ちま できます。パルスジェネレーターを有効化するには、オプション
す。R&S®ZNA-B26ポートを出力として使用すると、外部機器を として、R&S®ZNAxx-B4n(ポートn用の内蔵パルス変調器)と
使用してデータを記録し、解析することができます。 R&S®ZNA-B91(トリガ/コントロールI/Oボード)のどちらかを
使用します。トリガ/コントロールI/Oボードを使用すれば、内
同期機能とトリガ機能 蔵パルスジェネレーターの使用を有効化でき、(40 ns未満の
R&S®ZNAには、さまざまなハードウェアオプションが用意され R&S®ZNAは、同期機能とトリガ機能を幅広く提供しています。 時間でパルスを出力するなどの目的で)内部または外部パル
ています。 例えば、多様なトリガ入力とトリガ出力、テストステータス表 ス変調器を制御することができます。ポイントインパルス測定
示、論理的な意思決定のための基準定義、RFパワーシャットダ は、ベースユニットのみで可能です。パルスプロファイル測定に
ウン、パルスド測定での柔軟なテストシーケンス制御、外部機器 は、R&S®ZNA-K7オプションを追加します。
トップクラスのハードウェアコン の同期、製造時のテストシーケンスでのタイミング制御などで
す。R&S®ZNA-B91オプション(I/Oボードのトリガ/制御)は、信
号の入力/出力用インタフェースとして動作します。
ポーネント 第2内蔵LO信号源とミリ波コンバーターLO出力
第2内蔵LO信号源(4ポートモデル用のR&S®ZNA-B5オプショ
R&S®ZNAは幅広いハードウェアオプションを持ち、用途に合わせた設定を ン、2ポートモデル用のR&S®ZNAxx-B52 第2信号源および第2
カスタマイズできます。 LOオプション)を使用すると、2つのポートで異なる周波数の信
号を受信できます。つまり、ミキサーのRF信号とIF信号など、2
内蔵信号源が4つの4ポートモデル 内蔵信号源が2つの2ポートモデル つの周波数を同時に測定できるため、測定速度が2倍になり、
R&S®ZNAでは、最大4つの内蔵信号源が使用できます オプションの第2内蔵RF/LO信号源(R&S®ZNAxx-B52)、内蔵 トレースノイズが減少します。
(R&S®ZNAxx-B31)オプション、4ポートモデル用第3および第4 コンバイナー(R&S®ZNAxx-B212)、リアパネルLO出力コネク
内蔵信号源)。ユーザーは、強力でコンパクトなシステムによっ タ(26.5 GHz)およびプリアンプ(R&S®ZNAxx-B302/-B312/- オプションのR&S®ZNA-B8 ミリ波コンバーターLO出力を
て、コンバーターステージが2つ存在するミキサーとレシーバー B501/-B511)を装備することで、R&S®ZNAは、2つのテストポー 使用すると、アナライザの内蔵LOをリアパネルから取り出し
の相互変調測定も行うことができます。デジタル制御された位 トを持つDUTの包括的な特性評価のためのきわめてコンパク て、R&S®ZNAに接続されたミリ波コンバーターなどに供給で
相コヒーレント信号源と位相の再現性がある信号源によって、 トで効果的なツールとなります。具体的には、次のような測定 きます2)。あるいは、第2 LOを外部ミキサーなどのための汎用
外部の基準ミキサーを使用せずに、ミキサーとコンバーターの がサポートされます。 RF信号源として使用することもできます。
位相測定が可能です。 ► 増幅器の相互変調
► 雑音指数テスト (R&S®ZNA-B8 リアパネルLO出力の周波数レンジは、標
► 衛星アプリケーションやT/Rモジュール用の(高利得)LO内 準とオプションの第2内蔵LOのどちらを使用する場合で
蔵コンバーターの群遅延テスト(R&S®ZNA-K9 2トーン手法 も、10 MHz~26.5 GHzに制限されます)
を使用)
► ミキサーのテスト(最高26.5 GHzのLO、リアパネルLO出力
1) xxはR&S®ZNAのモデル(R&S®ZNA26/R&S®ZNA43/R&S®ZNA50/ コネクタ) 2) R&S®ZNA-B8の出力をミリ波コンバーターで使用する構成には、R&S®ZNA-K8オプシ
R&S®ZNA67)を示します。 ョン(ミリ波コンバーターのサポート)が必要です。
14 Rohde & Schwarz R&S®ZNA ベクトル・ネットワーク・アナライザ 15
内蔵コンバイナー スプリアス低減オプションを使用すれば、低い入力信号レベル 内蔵プリアンプによる雑音指数測定のサポート
Port 1 REF SOURCE MEAS
切替可能な内蔵コンバイナー(4ポートモデル用の でのテストをさらに改善できます。アイソレーション増幅器によ R&S®ZNAxx-B302/-B312オプションは、切替可能な低雑音増
R&S®ZNAxx-B213、2ポートモデル用のR&S®ZNAxx-B212) り最適化されたスプリアス低減が得られ、-110 dBm以下ま OUT OUT 幅器(LNA)であり、ポート2の測定レシーバーの前にフィルタ
は、信号源1と3(または2ポートモデルの第2内蔵信号源)から でのパワーレベルで優れた信号純度が得られます。 ーが挿入されます。最大30 dBの利得を選択できるので、低利
の信号を結合して、ポート1から2トーン信号を出力します。これ 得/低雑音指数のDUTも正確に特性評価できます。
IN IN
により、外部機器を追加せずに、相互変調測定やエンベディッ R&S®ZNAxx‑B161およびR&S®ZNAxx‑B163 ダイレクト信号
ドLOの群遅延測定(R&S®ZNA-K9オプションを使用)を実行で 源モニターアクセスオプションを使えば、R&S®ZNAの汎用性が Src Mon
きます。 さらに高まります。これらを使用することで、基準信号へのダイ Out
レクトアクセスが可能になります。すなわち、内蔵信号源ステッ ダイレクト信号源モニターアクセス
ダイレクト信号源/レシーバーアクセス、信号源ステップ プアッテネータの前で基準信号を取り出すことができます。ス (R&S®ZNAxx‑B161/‑B163)に必要なR&S®ZNAxx-B16
アッテネータの前または後での信号源モニター(基準信 テップアッテネータの減衰量を大きく設定して出力パワーレベ のフロントパネルのジャンパー位置
号)へのアクセス ルをきわめて低くしている場合でも、信号源ステップアッテネー
R&S®ZNAxx-B16 ダイレクト信号源/レシーバーアクセスオ タの前で基準信号を取り出すことで、強い基準信号によってト
プションを使用すると、信号源およびレシーバー経路へのダイ レースノイズを小さくできるので、衛星やレーダーモジュールな
レクトアクセスが可能です。これにより、内蔵カップラーをバイ どの高利得のDUTに対しても高い確度を実現できます。
パスしてカップラーによる減衰を回避することで、最高の感度 R&S®ZNAxx‑B161およびR&S®ZNAxx‑B163オプションの組み合わせ
が得られます。さらに、外部ハイパワー・テスト・セットアップな R&S®ZNAxx-B16の基準信号フロントパネルジャンパー(ポート1と3)を標準位置(Ref Out)からダイレクト信号源モニター出力
どもサポートできます。R&S®ZNAxx‑B501/-B511 ローパワー (R&S®ZNAxx‑B161/R&S®ZNAxx-B163)につなぎ替えることで、基準信号が信号源ステップアッテネータの前で取り出されます。
R&S®ZNAxx-B2n 信号源ステップアッ
テネータ(0 dB~70 dB/10 dB)
‒20 dB R&S®ZNAxx-B161/ 低出力パワー
信号 R&S®ZNAxx-B163
ダイレクト信号源
モニターアクセス、
ポート1/ポート1とポート3
(信号源ステップ ポート
アッテネータの前での 1/3
基準信号へのアクセス)
測定
レシーバー 測定レシーバー
利得60 dBのLO内蔵コンバーターの群遅延測定(2つの測定を 参照
青と赤のトレースで表示、どちらもIFBW=10 kHz)。青のトレー レシーバー 参照レシーバー
ス:信号源ステップアッテネータの後で低レベルの基準信号
を取り出しているため、トレースノイズが大きくなっています。
赤のトレース:信号源ステップアッテネータの前で基準信号を
取り出して基準レシーバーでのS/N比を高くしているため、トレ R&S®ZNAxx-B161/-B163 基準出力
ースノイズが最小化されています。
16 Rohde & Schwarz R&S®ZNA ベクトル・ネットワーク・アナライザ 17
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Unprecedented RF quality
優れたRF品質
高いS/N比と優れた安定度による正確な結果
広いダイナミックレンジとパワー掃引範囲 確実な結果を得られる高い安定度
R&S®ZNAは、ダイナミックレンジが非常に広いため、高ノイズ R&S®ZNAのテストセットとレシーバーは、優れた温度安定度と
除去フィルターの特性評価が可能です。また、高出力でパワー 長期性能安定度を示します。これにより、他の重要なRF性能と
掃引範囲が広いため、シングル掃引で増幅器の小信号/大信 合わせて、優れた信頼性と確度が得られます。
号動作を解析できます。 ► トレースノイズ:0.001 dB(RMS、1 kHzのIF帯域幅)
► ダイナミックレンジ:147 dB(代表値)1)、>129 dB(仕様、 ► 温度安定度:0.01 dB/Kおよび0.1 °/K
オプションなし) ► 10 dBmのパワーレベルに対してレシーバーの圧縮が
► 到達可能最大ダイナミックレンジ:170 dB(代表値)2) 0.1 dB(テストポート)のため、高いパワーレベルを確実に
► 電子制御のパワー掃引範囲は最大100 dB(代表値)、中断 測定
なしは最大40 dB(代表値) ► 最大70 dBの信号源ステップアッテネータと最大100 dBの
電子パワー掃引範囲により、信号源の広いダイナミックレン
ジを実現
► -50 dBm~0 dBmという広い範囲で0.05 dB未満の優れ
1) R&S®ZNAxx‑B3nオプション搭載時。
2) 要件:最大出力パワー、R&S®ZNAxx‑B16オプション、R&S®ZNAxx‑B3nオプション、 たレシーバーリニアリティーを実現
受信ポートでの反転カップラー設定、IF帯域幅1 Hz。
パワー掃引範囲:最大100 dB
ダイナミックレンジ:最大仕様出力パワー、オプションなし(青のトレー
ス:10 HzのIF帯域幅)最大仕様出力パワー、反転カップラーモード、
レシーバーのステップアッテネータを0 dBに設定
(赤のトレース:1 HzのIF bandwidth)
18 Rohde & Schwarz R&S®ZNA ベクトル・ネットワーク・アナライザ 19
ハードウェアオプション
説明 アプリケーションと利点 ハードウェアオプション 1) 説明 アプリケーションと利点 ハードウェアオプション 1)
ダイレクト信号源/レシーバーアクセス ► 外部テストセットアップを簡単に行うことができ、幅広
数レンジでのハイパワー測定が可能
► スタート周波数を 信号源のステップアッテネータ:0 dB~70 dB(10 dBステ
100 kHzからに拡張 2) い周波 )
► リバースカップラー構成により、ダイナミックレンジが R&S®ZNAxx-B16
► 反転カップラー構成をサポート ップ) ► -110 dBmからの低出力入力信号 R&S®ZNAxx-B2n 4
増加し、システム雑音指数が減少
► 外部信号源が不要なので、柔軟な構成と測定時間の
内蔵信号源を4つまで使用できるR&S®ZNAの4ポートモ 短縮が可能 レシーバーのステップアッテネータ:0 dB~35 dB(5 dB ► 入力パワーが損傷レベル+27 dBm以下であれば、圧
デル S®ZNAxx-B3 3)
► 柔軟な設定とコンパクトなテストセットアップで、例え R& ステップ) 縮のない測定 R&S®ZNAxx-B3n 4)
ばコンバーターステージが2つ存在するDUTに対応可能
► 外部信号源の追加なしでコンパクトなミリ波テストセッ
4ポートR&S®ZNAモデル用第2内蔵LO信号源
► ミキサーとコンバーターの高速測定 トアップをサポート
► 2つの周波数の同時測定が可能(ミキサーでのRF信号 内蔵LO信号のリアパネル出力 (2/4ポートのR&S®ZNAを使用して、2/4ポートのミリ
と スノイズ
IF信号) ► 周波数変換測定での極めて低いトレー
B5
► 最高 (第2内蔵LO信号源(R&S®ZNA-B5)がインストールされ 波コンバーターセットアップを実現)
26.5 GHzの汎用 R&S®ZNA-
RF信号源
► 追加RF信号源(R&S®ZNA-B8 ミリ波コンバーターLO ている場合、出力として使用可能)。最大+ R&S®ZNA-B8
25 dBmの出力 ► 最高26.5 GHzの汎用RF信号源
出力との組み合わせ) (外部ミキサー用LO信号の供給など) パワーを供給 ► R&S®ZNAのフロントエンドにインストールされている
ハードウェアオプションに影響されない大きい出力パ
ワー。
テストポートが2つのR&S®ZNAは、次の測定をサポートし
ます。
► 相互変調測定
2ポートR&S®ZNAモデル用第2内蔵RF信号源および第2内 ► 相互変調測定
蔵 R&S®ZNA-B52 3)
LO信号源 ► LO内蔵(衛星用)コンバーター(LNB)の群遅延、T/R 切替可能な内蔵コンバイナー、 ► LO内蔵コンバーターの群遅延測定(R&S®ZNA-K9オ
4ポートモデル用のR&S®ZNAxx-B213、
モジュール ポート プション)
1から2トーン信号を出力 2ポートモデル用のR&S®ZNAxx-B212
►
► ミキサーテスト( 2ポートのR&S®ZNAモデルによるミキサー測定
R&S®ZNA-B8をLOに使用) (R&S®ZNA-B8を26.5 GHzのLO信号源として使用)
ベースユニットに標準で付属 ダイレクト信号源モニター(基準信号)アクセス
► 高利得DUTに多く見られる低い出力パワーレベルでも
4/8つの真のレシーバー(多重通信なし) ► マルチチャネルの位相やアンテナを確実に測定 (ダイレクトレシーバーアクセスには R&S®ZNAxx-B16の基準信号フロントパネルジャンパーを
R&S®ZNAxx-B16が必要) ダイレクト信号源モニター出力( 小さいトレースノイズを実現 R&S®ZNAxx-B161、
R&S®ZNAxx-B161/-B163
)につなぎ替えることで、基準レシーバーへの信号を信号 ► 信号源出力パワーを信号源モニター出力とテストポート R&S®ZNAxx-B163
源ステップアッテネータの前で取り出すことが可能 で同時にモニタリング
柔軟性と感度の向上
ダイレクト ナテストシステムで使用する場合)
IFアクセス、I/Oポートは入力または出力に切替 (例:アンテ
可能、 ► 最大8つの位相コヒーレントレシーバーにダイレクトア
2 GHzのアナログIF帯域幅(出力)、 クセスが可能 R&S®ZNA-B26 ポート2測定レシーバー位置の低雑音プリアンプ、選択可 ► 増幅器とコンバーターでの雑音指数測定
1 GHzのアナログIF帯域幅(入力)
► コンパクトなミリ波コンバーターセットアップをサポー 能な利得と内蔵フィルターを備えた切替可能な低雑音増 R&S®ZNAxx-B302 6)、
► 低利得/低雑音指数DUTに対応できる最大30 dBの
ト 幅器(LNA) 利得 R&S®ZNAxx-B312
軟なシステム統合が可能 R&S®ZNA-K7、
8つの内蔵パルスジェネレーターと4つの内蔵パルス変調 ► パルスド信号の測定と柔
器 ► R&S®ZNA-B7を使用することで、R&S®ZNA-K7で並列 R&S®ZNAxx-B4n 4)、 ローパワースプリアス低減、 ► 最適化されたスプリアス抑制
に収集可能な波形の数が増加 R&S ZNA-B7 ポート R&S®ZNAxx-B501 6)、
1測定レシーバー位置のアイソレーション増幅器 ► きわめて低い入力信号レベルでの信号純度
ローパワースプリアスレベルを-110 dBmまで低減 ► 信頼性の高い高利得増幅器/コンバーターテスト R&S®ZNAxx-B511
トリガ機能と制御機能の向上
(3つの追加トリガ入力、4つのトリガ出力、4つのパルス ► ユニバーサルシステムへの適合と容易なシステム統合 R&S®ZNA-B91
制御 MIPI RFフロントエンド(RFFE)および汎用 ► 携帯電話フロントエンドチップセットの設定可能な制
I/Oポート、トリガレディー、ビジー、RFインターロック ► 高い基準周波数と低い位相雑音
制御) 5) 入力/出力(GPIO)インタフェース、電圧/電流測定を含 御を統合 R&S®ZNA-B15
む ► 追加のデジタル/アナログI/O
1) xxはR&S®ZNAのモデル(R&S®ZNA26/R&S®ZNA43/R&S®ZNA50/R&S®ZNA67)を示します。
2) 100 kHz~10 MHzの範囲では、内蔵カップラーは限られた範囲までしか使用できません。この場合、外部の方向性コンポーネントと再校正が必要です。
3) 2ポートのR&S®ZNAモデルには標準で1つのRF信号源、4ポートのR&S®ZNAモデルには2つのRF信号源が付属します。
4) nはポート番号(1/2/3/4)を示します。 6) R&S®ZNAxx-B302およびR&S®ZNAxx-B501オプションは、他のオプションのレシーバー感度を高める効果があります。強化された感度が各国固有の輸出規制に違反する場合、代
5) 1 GHzの基準周波数入力が標準。 わりにR&S®ZNAxx-B312およびR&S®ZNAxx-B511オプションを注文することができます。
20 Rohde & Schwarz R&S®ZNA ベクトル・ネットワーク・アナライザ 21
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Principle of operation of 4-port R&S®ZNA
4ポートのR&S®ZNAの動作原理 R&S®ZNAxx-B16 オプション: ダイレクトソース/レシーバーアクセス
(100 kHzまでの周波数拡張、反転カップラー動作をサポート)
ポート 1 ポート 3 ポート 2 ポート 4
R&S®ZNAxx-B31: R&S®ZNAxx-B33: R&S®ZNAxx-B32: R&S®ZNAxx-B34:
レシーバ・ステップア レシーバ・ステップア レシーバ・ステップア レシーバ・ステップア
ッテネータ ッテネータ ッテネータ ッテネータ
R&S®ZNAxx-B501/
R&S®ZNAxx-B163: R&S®ZNAxx-B302/
R&S®ZNAxx-B511:
ダイレクト信号源モニターアクセス、 R&S®ZNAxx-B312:
ローパワースプリア
ポート1とポート3 ローノイズプリアンプ
ス低減
内蔵LO
(標準)
ポート1とポート3へ
(ポート2とポート4へ)
ポート2とポート4 ポート2とポート4へ
R&S®ZNA-B8へ R&S®ZNA-B26: R&S®ZNA-B26: R&S®ZNA-B26:
(リアパネル出力) ダイレクトIFアクセス ダイレクトIFアクセス ダイレクトIFアクセス
(詳細は右側) (詳細は右側) (詳細は右側)
R&S®ZNA-B5:
第2内蔵LO信号源
信号2
R&S®ZNA-B26:
ダイレクトIFアクセス
ソース4からポート4へ (詳細な回路図、
すべてのポートに適用)
R&S®ZNAxx-B213:
内蔵コンバイナー 信号1
ソース3
からポート2へ
R&S®ZNAxx-B4n: パルス変調
ポートn用のパルス変調器 器の制御
R&S®ZNA-B8:
ミリ波コンバーターLO R&S®ZNA-B91:
(最大26.5 GHz) トリガおよびI/Oコントロールボード
に出力します
1 R&S®ZNA-B91
2 3+1のトリガ入力、4つのトリガ出力、
4つのパルス制御I/O、 R&S®ZNA-B26:
3 RFインターロック制御、 ダイレクトIFアクセス、
制御I/O(ビジー、トリガレディー) リアパネルのI/Oポート
4
R&S®ZNAxx-B3: 4つのパルスジ
第3および第4 ェネレーター
内蔵信号源
xxはR&S®ZNAのモデルを示します。
nはポート番号(1/2/3/4)を示します。
22 Rohde & Schwarz R&S®ZNA ベクトル・ネットワーク・アナライザ 23
R&S®ZNAxx-B21: 信号源
のステップアッテネータ
(R&S®ZNA-B52がインストールされている場合は経路は非対応)
ポート1へ
リアパネルI/Oへ
測定レシーバー
測定レシーバー
ADC
基準レシーバー
基準レシーバー
ADC
R&S®ZNAxx-B23: 信号源
のステップアッテネータ
ポート3へ
リアパネルI/Oへ
測定レシーバー
信号4 測定レシーバー
ADC
信号3
基準レシーバー
基準レシーバー
ADC
R&S®ZNAxx-B22: 信号源
のステップアッテネータタ
ポート2へ
リアパネルI/Oへ
測定レシーバー
測定レシーバー
ADC
基準レシーバー
基準レシーバー
ADC
R&S®ZNAxx-B24: 信号源
のステップアッテネータ
ポート4へ
ポート4
ポート3
測定レシーバー
測定レシーバー
ポート2 ADC
基準レシーバー
ポート1 基準レシーバー
ADC
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Principle of operation of 2-port R&S®ZNA
2ポートのR&S®ZNAの動作原理
R&S®ZNAxx-B161 ジャン R&S®ZNAxx-B16 オプション: ダイレクト信号源とレシーバ
パースワップでアクティブ ーアクセス(100 kHzのスタート周波数を含む)
ポート1 ポート2
R&S®ZNAxx-B31: R&S®ZNAxx-B32:
レシーバ・ステップ レシーバ・ステップア
アッテネータ ッテネータ
(0 dB~35 dB/5 dB) (0 dB~35 dB/5 dB)
R&S®ZNAxx-B161:
信号源モニターアクセス、 R&S®ZNAxx-B501: R&S®ZNAxx-B302:
ポート1(選択可能な基準 ローパワースプリ ローノイズアンプ
信号アクセス) アス低減
内蔵LO ‒20 dB
(標準)
ポート2
R&S®ZNA-B26:
To R&S®ZNA-B8 ダイレクトIFアクセス
(リアパネル出力) (最小化したチャート)
R&S®ZNAxx-B52:
第2信号源および第2LO
R&S®ZNAxx-B212
内蔵コンバイナー 信号
R&S®ZNAxx-B4n: ポート R&S®ZNA-B26:
0 dB, ダイレクトIFアクセス
20 dB, リニア掃引 n用のパルス変調器
40 dB 0 dB~60 dB (詳細なチャート、すべ
てのポートに適用)
ソース2
R&S®ZNAxx-B52: 第2
信号源および第2LO
R&S®ZNA-B91: トリガおよび
I/Oコントロールボード
R&S®ZNA-B26:
I/Oから ダイレクトIFアクセス、
3+1のトリガ入力、4つのトリガ R&S®ZNA-B91へ リアパネルのI/Oポート
出力、4つのパルス制御I/O、 1
RFインターロック制御、 2
制御I/O(ビジー、トリガレディー) パルス変調器の制御 3
4 R&S®ZNA-B15:
MIPI RFFEおよび汎用
4つのパルスジェ I/Oインタフェース、V/Iを含む
ネレーター
xxはR&S®ZNAのモデルを示します。
nはポート番号(1/2)を示します。
24 Rohde & Schwarz R&S®ZNA ベクトル・ネットワーク・アナライザ 25
R&S®ZNA-B8: ミリ波
コンバーターLO
(最大26.5 GHz)
(R&S®ZNA-B52がインストールされている
場合は経路は非対応)
R&S®ZNAxx-B21: 信号源ス
テップアッテネータ
(0 dB~70 dB/10 dB)
ポート1へ
リアパネルI/Oへ
測定レシ
ーバー
測定レシーバー
ADC
基準レシ
ーバー
基準レシーバー
ADC
R&S®ZNAxx-B21: 信号源ス
テップアッテネータ
(0 dB~70 dB/10 dB)
ポート2へ
ポート2
測定レシ
ーバー
測定レシーバー
ポート1 ADC
基準レシ
ーバー
基準レシーバー
ADC
Page14
The right calibration for every test scenario
あらゆるテストシナリオに適した デジタル自動レベル制御(ALC) デジタル自動レベル制御(ALC)
設定可能なデジタルALCは、テストセットアップの任意のポイン
トから導出できる基準信号を使用して、信号源出力をターゲッ DUT
校正 ト値に正確に設定します。すなわち、信号源出力は、最小限の 測定レシーバー
時間で、テストセットアップ内のプリアンプの出力パワーまたは
DUTの出力パワーに調整されます。ドリフト効果などによるパ デジタル
R&S®ZNAでは、同軸および非同軸システム(導波管、PCBなど)に対するさまざまな校正手法が ワーのばらつきは除去されます。その結果、長いテストサイクル ALC 基準レシーバー
提供されています。さまざまなディエンベディング手法により、インフィクスチャ/オンウエハー にわたり、安定した再現性のあるパワー条件が得られます。
校正のためのソリューションが得られます。R&S®SMARTerCalのコンセプトは、システム誤差補正
とレシーバー/フラットネス校正を組み合わせることで、オペレーターを効率的に最適な結果 ワイドバンドダイオードディテクターと異なり、ALCは、基準レシ 信号
へと導きます。 ーバーから供給されるデジタルフィルターで処理された結果を
使用します。そのため、信号源出力を必要信号(基本波)のパワ
ーに調整する際に、高調波などによる歪みが生じません。ユー ALCの動作:外部プリアンプと方向性結合器を持つハイパワーセットアッ
わずか3つの標準で実行するフル校正で、より高速、より R&S®SMARTerCa:l アクティブデバイスのテストの準備 ザーは、ALCのIF帯域幅などのALCパラメータを設定すること プの場合、信号源出力は、プリアンプの出力パワーに合わせて制御され
簡単、より正確に 増幅器、ミキサー、T/Rモジュールの信頼性の高いテストを実 で、確度と制御時間の最適なバランスを達成できます。 ます。これによりドリフト効果が補正され、出力パワーの精度と安定度
► TRL/LRL(スルー、反射、ライン/ライン、反射、ライン): 現するには、信号源とレシーバーの絶対パワーレベルの校 が向上します。
オンウエハーアプリケーション、導波管、同軸DUT用 正が不可欠です。しかし、このプロセスには時間がかかりま ALC制御されたハイパワーセットアップ
► TRM(スルー、反射、マッチ):テストフィクスチャとオン す。R&S®ZNAでは、R&S®SMARTerCalと呼ばれる特殊な校 テストセットアップの任意のポイントで基準信号を取り出すこ
ウエハーのアプリケーション用 正手法が用いられているため、校正が根本的に簡素化されま とで、R&S®ZNAは、信号源を制御して、ブースター増幅器から インフィクスチャ/オンウエハー雑音指数テストのための
► TSM(スルー、ショート、マッチ)とTOM(スルー、オープン、 す。R&S®SMARTerCalでは、システム誤差補正によって得られ の出力パワーを高い精度で安定に保ちます。セトリング効果の ALCディエンベディング
マッチ):TOSMに代わる方法。校正作業を軽減 た情報(TOSM、UOSMなど)と絶対パワーレベル校正によって イコライゼーションはミリ秒単位で完了するので、パワーの変 ALCは、パワー校正後に挿入または除去された、ディエンベディ
得られた情報(波形測定値(振幅と位相))の組み合わせが用 更後ただちに測定をトリガできます。 ングされた仮想ネットワークを考慮します。これにより、パワー
さまざまなコネクタを使用するDUTの校正 いられます。このため、信号源とレシーバーの絶対パワーレベ 制御の基準面が、オンウエハーテスト用のプローブの先端また
従来のTOSM法は、入力と出力のコネクタタイプが異なるDUT ルは、ポートの不整合を考慮してシステム誤差補正中にすでに ALCによるきわめて低いレベルでの高確度 はテストフィクスチャ内に移動します。後者は特に、インフィクス
については、テストセットアップを直接校正しません。R&S®ZNA 校正されています。絶対出力パワーレベル校正の場合は、パワー アナライザは-50 dBm~0 dBmという広い範囲で0.05 dB未 チャ/オンウエハーチップテストの際の雑音指数測定に便利
は、この種の校正のために、2つの代替手段を提供しています。 センサを1つのポートに1回だけ接続するだけです。他のすべて 満の優れたレシーバーリニアリティーを示すので、きわめて低 です。
の信号源とレシーバーの校正値は、その特定のテストポートの いパワーレベルを測定する場合でも高いレベル確度が得られ
UOSM校正 校正値から導出されます。このため、校正に要する時間と労力 ます。レシーバーの校正は、パワーセンサにとって最適な高いパ パルスド信号に対するALC
UOSM(未知スルー、オープン、ショート、マッチ)校正は、上記の を大幅に削減できます。 ワーレベルで行われます。その後、パワーレベルを下げても、基 ALCの測定/制御時間は、高速パルスの持続時間よりも長い
問題を克服する最もスマートな方法です。労力はTOSM校正と 準レシーバーの高いリニアリティーとALC制御のおかげで、パ のが普通です。最適な設定を見つけるために、ALCとパルスの
ほぼ同じです。パラメータが未知の状態でのスルー接続が必要 さらに、R&S®SMARTerCalの「すべて校正」機能を使用すると、 ワー確度は維持されます。 パラメータをマッチングさせ、ALCの制御と測定を同じパルス
です。つまり、可逆的な(そうでない場合はある程度恣意的な振 現在のセットアップのすべての測定チャネルと設定を、1つの で行うか、連続するパルスで行うかを選択できます。
る舞いの)2ポートアダプター(例えば、シンプルでコストパフォー ユーザーガイド付き校正ウィザードにまとめることもできます。 増幅器IMおよびコンバーターテスト
マンスの高いアダプター)が必要です。 すべての校正ステップが表形式で一覧表示され、各校正項目 複数の信号を必要とする測定(相互変調テスト、R&S®ZNA-K9 高速パルスに対するパワーオフセット補正
(個々の校正標準、パワーメータ、校正ユニットなど)の接続は コンバーター群遅延テスト)の場合、使用されるすべての信号 ポイント単位のALCサイクルでは、各ポイントでの制御と測定
アダプター除去法 1回だけで済むので、大規模なテストセットアップの場合でも、 源が制御されるので、信頼性の高いアクティブデバイス特性評 の合計時間が、高速パルスの持続時間を超える可能性があり
もう一つの代替手段は、従来のアダプター除去校正です。信頼 最小限の手間で信頼性の高い結果が効率的に得られます。 価が可能になります。 ます。これに代わる方法として、R&S®ZNAでは、掃引単位のパ
性が極めて高い方法ですが、校正手順がかなり増えます。 ワーオフセット補正が用意されています。この場合、パワーの補
正は、各回の掃引が完了した後で行われます。これにより、ポイ
ントごとの時間は測定IFBWによって決まり、時間オフセットは
発生しません。
ALCでサポートされる測定のパルスド条件での設定では、ALCとパルスのパ
ラメータをマッチングさせるための詳細な設定が可能です。例えば、高速パ
R&S®SMARTerCalには、システム誤差補正、レシーバーパワ ルスに対応するため、ALCの制御と測定を連続するパルスで行うように設
ー校正、絶対信号源レベル校正が統合されています。 定できます。
26 Rohde & Schwarz R&S®ZNA ベクトル・ネットワーク・アナライザ 27
高速ディエンベディングによる仮想ネットワークを使用
したインピーダンス整合
携帯電話のフロントエンドに用いられる表面弾性波(SAW)
フィルターなどの同軸および平衡デバイスは、周辺回路のイ
ンピーダンスと整合させるための回路と組み合わせて使用
します。R&S®ZNAは、DUTを仮想マッチングネットワークに
埋め込んでシミュレートすることで、実際の動作を確認できま R&S®ZN-Z1xx R&S®ZV-Z210およびR&S®ZV-WR10 R&S®ZN-Z2xx ハイエンド校正キット R&S®ZN-Z156 校正ユニット
す。R&S®ZNAでは、定義済みのマッチングネットワークトポロ エコノミー校正キット ハイエンド校正キット
ジーを選択できます。個別のネットワークエレメントの値を編集 インフィクスチャおよびPCBテスト用に、ローデ・シュワルツは、高度なクーポ
した場合、R&S®ZNAはただちに回路を再計算し、DUTを新し ンベースのディエンベディングオプションを提供しています。これらはスマー
い回路にリアルタイムで埋め込みます。定義済みのトポロジー ト設定ウィザードによってサポートされています。 複雑なセットアップの校正を容易に実行 -「 すべて校正」 最短の時間で結果を入手
以外に、.s2p、.s4p、.s6p、.s8pファイルをR&S®ZNAに読み込ん 機能 R&S®ZNAは、測定時間が極めて短いだけでなく、データ収集
で、エンベディング/ディエンベディングに使用できます。 校正機器 増幅器やコンバーターなどのアクティブDUTの包括的な特性 を大幅にスピードアップする他の機能を搭載しています。ダイナ
R&S®ZN-Z1xx エコノミー校正キットは、最大43.5 GHzの信頼 評価を行うには、多数のパラメータや設定を定義する必要が ミックレンジが129 dB超(仕様)と非常に広いため、S/N比が大
インフィクスチャ/PCBテスト用の強化されたソリューショ 性の高い動作が特長です。R&S®ZN‑Z2xx ハイエンド校正キッ あるのが普通です。対応する数のチャネルの校正には、膨大な きく、広いIF帯域幅でも短時間で正確な測定が可能です。ミキ
ン トは、より高度な要件に対応し、N型から1.0 mm(110 GHzコ 時間と労力がかかります。その上、異なる校正標準の接続を繰 サーの測定では、第2の内蔵LO信号源を使用して、RF信号とIF
DUTに同軸コネクタがない場合、ベクトル・ネットワーク・ア ネクタ)までの校正標準を提供します。精密製造と、Sパラメー り返し行うことで、オペレーターエラーの可能性も高くなりま 信号を同時に測定できます。他の測定コンセプトと比較すると、
ナライザ校正を基準面で直接実行できない場合が多くありま タに基づく個別の校正標準の特性評価が結合されたこれらの す。R&S®ZNAの「すべて校正」機能を使えば、こういった問題を 周波数変換のないSパラメータ測定と同様の速度で測定が行
す。その例としては、インフィクスチャ/オンウエハーチップテス キットは、極めて高い校正確度を実現します。 回避し、信頼性の高い結果を最小限の労力で手に入れること われます。R&S®ZNAは、すべてのポートで測定結果を同時に取
ト、PCB構造の測定、非同軸コネクタまたはケーブル、コネクタ ができます。 得できます。そのため、例えば2ポートDUTのペアを並行してテ
タイプ以外のすべてのコンポーネントが挙げられます。このよ 自動校正ユニット ストできます。その結果、スループットは2倍になります。
うな場合、テストフィクスチャやプローブなどの構造物を使用し 2/4ポートを搭載した最大67 GHzの自動校正ユニットは、校正 各チャネルに対して必要な校正ステップがGUIに表形式でまと
て、校正面の同軸インタフェースと被試験デバイスを接続しま を大幅に簡素化するとともに、オペレーターによるエラーを削 められ、ファームウェアがこれらのステップを実行することで、す リアルタイムの測定の不確かさと検証
す。そのため、対応するリードインとリードアウトをSパラメータ 減し、校正の再現性を高めます。 べてのチャネルを対象とする全体的な校正手順が実行されま データシートに記載されている不確かさのデータは、テストパ
によってモデル化/特性評価し、測定結果からディエンベディ す。校正標準、校正ユニット、パワーセンサの接続はそれぞれ1 ラメータの限定されたセットに対してしか提供されていませ
ングする必要があります。 ミキサー/コンバーターセットアップの校正 回だけで済みます。現在接続されている校正標準/ユニット/ ん。R&S®ZNA-K50(P)オプションで提供される2つの機能を使
R&S®ZNA-K4、R&S®ZNA-K5、R&S®ZNA-K9オプションと組み パワーセンサに必要なすべてのデータがバックグラウンドで収 用すると、オペレーターは与えられたテスト条件での不確かさ
そのような作業の準備用に、R&S®ZNAをサードパーティー製 合わせることで、R&S®ZNAは、ミキサー、T/Rモジュール、および 集され(相互変調測定の際のさまざまな周波数レンジやコン を確認し、実際のRF性能を検証できます。
ツールとシームレスに統合できます。ツールはR&S®ZNA-K210 (LO内蔵型)衛星レシーバー(LNB)などの周波数変換デバイ バーター測定の際のさまざまな側波帯など)、ユーザーによる ► Sパラメータトレースに、現在の設定に応じてリアルタイム
、R&S®ZNA-K220、R&S®ZNA-K230、R&S®ZNA-K231の各オプ スの包括的な特性評価をサポートします。R&S®ZNAで群遅延 操作は不要です。これにより、セットアップ全体に対する校正の で計算されるエラーバーを表示できます。
ションを通じて提供されています。すべての手順はクーポンベー や伝送位相などを測定するには、校正に使用するミキサーが、 労力を大幅に減らすことができます。 ► 検証測定を実行することで、検証標準が対応する特性評価
スであり、適用されるテストクーポンのタイプと番号、PCBイン 対応するリミットの範囲内で可逆的である必要があります。ユー 値に一致することを確認できます。R&S®ZN-Z4xx 検証キッ
ピーダンス効果の組み込み、計算速度が異なります。グラフィカ ザーは、この要件を満たす校正ミキサーによって、使用する手 トを使用すると、スイス計量当局METASへの測定結果のト
ルインタフェースと各ディエンベディングツールに固有のパラメ 動キットまたは校正ユニットを拡張できます。R&S®ZN‑ZM292 レーサビリティーが得られます。
ータ入力を備えた使いやすいウィザードにより、オペレーター は、厳格なリミットの範囲内で可逆的1)であり、最高40 GHzの
は校正とディエンベディングの手順全体をガイド付きで実行で 一般的な変換回路に対応します。 R&S®ZNA-K50(P)オプションを使用するには、スイス計量当局
きます。 METASのVNAツールをインストールする必要があります。この
オプションを使用することで、オペレーターは、個別の不確かさ
1) 理想的な可逆性すなわち絶対位相確度は、S21/S12の不確かさと、LOの寄与によって悪 評価の追加の手段としてVNAツールを使用できます。
化します。
R&S®ZNAは、値の編集が可能な定義済み整合回路を取り揃えています。値 R&S®ZNA-K5(0 P)オプションは、Sパラメータトレースにエラーバーをリアル
を変更した場合、R&S®ZNAはただちに回路を再計算し、DUTを新しい回路に タイムで追加します。すなわち、掃引のたびに不確かさがリアルタイムで計
リアルタイムで埋め込みます。 算されます。
28 Rohde & Schwarz R&S®ZNA ベクトル・ネットワーク・アナライザ 29
Page16
System integration, personalization and connectivity
システム統合、パーソナライズ、接続 TightVNCビュワーを使用すると、
R&S®ZNAの全面的なリモートアクセ
スと操作が可能であり、ファイル交
カスタム測定システム、拡張されたダイナミックリンクライブラリ(DLL)ベースのデータ解析、 換や制御コマンドの実行といった
測定器のリモート制御 便利な機能が追加されます。
{
"Header"
{
"File Format": 1.0 TightVNCによるプラグアンドプレイのリモート測定器 正常性/使用率モニタリングサービス(HUMS)
},
"Device Identification": アクセスのサポート 多数の測定器と大規模なネットワークを有する企業にとって、
{ テスト機器への簡単で便利なリモートアクセスは、ユーザーサ ネットワーク全体の明確な概要表示と集中管理は、効果的で
JASONコマンド・リスト・ファイルが "External Generic Device Config" メニューに "Vendor Id": 0, ポート、評価、システムセットアップ、プログラミング、データ転 信頼性の高い動作をネットワーク全体で確保するために不可
"Device Id": 0,
定義されています。コマンドまたはファイル内のコマンドシーケンスを各チ "Serial": "", 送、測定器ケアのための便利で強力なツールです。標準化さ 欠です。すべてのモジュールのソフトウェアを最新の状態に維持
ャネルに対して選択できます。 "Settling Time": 0.03 れた方法を提供するため、広く知られているTightVNC(サー し、統計データを使用してコストと効率を最適化し、動作を監
},
"Commands": バー)ツールがすべてのR&S®ZNAに工場インストール済みで 視し、障害をできるだけ早く認識することが必要です。HUMS
汎用デバイスシステムの統合 [ す。これを制御PCにインストールすることにより、ファームウェ は、各測定器でローカルに動作し、その測定器上でデータを収
R&S®ZNAは、ローデ・シュワルツの信号発生器やパワーテスト { "Command Name": "att22", ア、GUI、および測定器自体を操作するオペレーターが利用で 集して保管するサービスです。データは標準的なプラグアンドプ
"Command List":
ヘッドなどのさまざまな補助測定器をデフォルトでサポートし [ きるすべての機能への全面的なリモートアクセスが可能にな レイのブラウザーベース通信と、アプリケーション固有のプログ
ます。その他の測定器でテストシステムを拡張する必要がある { "Command": "ATT1:ATT 22"} ります。さらに、TightVNCの便利なツールバーを使用して、特 ラミングによって取得できます。
場合、 ]
R&S®ZNAファームウェアには、外部汎用デバイス設定を }, 殊コマンド(Ctrl+Alt+Delなど)を送信したり、あらゆる種類の
利用した強力で柔軟なオペレーター向けツールが用意されて { "Command Name": "att77", ファイルをアップロード/ダウンロードしたりできます。 HUMSは、R&S®ZNA-K980ソフトウェアオプションを搭載した
います。JavaScript Object Notation(JASON、*.json)フォーマッ "Command List":
[ R&S®ZNAで利用できます。HUMSは、SNMPエージェントと、
トのコマンドファイルを使用して、外部VISA対応デバイスとの { "Command": "ATT1:ATT 77"} HTTPエンドポイントを持つRESTサービスをオープンするので、
通信をセットアップできます。ASCII記法を使用してコマンドの ] HUMSの機能概念図 HUMSデータの取得に利用できます。
},
シーケンスを定義し、さまざまな測定器用のコマンドファイル { "Command Name": "reset",
をロードできます。これにより、事実上無制限の数の測定器の "Command List": 環境 VNAから得られるパラメータの例を以下に示します。
統合が可能になり、コマンドは各測定チャネル専用に送信さ [
{ "Command": "*RST"} 機器 ► ハードウェアとソフトウェアのオプション
れます。右側のコードは、R&S®RSC ステップアッテネータを特 ] ► ファームウェア・バージョン
定の減衰値に設定する方法を示すシンプルな例です。コマンド } クライア Rest
] ントPC エンド ► ハードウェアコンポーネントの詳細情報(同期、HDDなど)
(att22など)は、各チャネルに対して選択できます。 } HTTP ポイント ► ステータス(セルフテスト、システムメッセージ)
HUMS ファーム
SNMP SNMP ウェア ► サービスステータス
ダイナミックリンクライブラリの統合 JASONコマンドファイルの例 エンド ► マルウェアステータス
さらに強力で汎用的なツールとして、ユーザー提供のDLLを統 ポイント ► 記憶容量
合できます。外部デバイスの制御に加えて、(ファームウェア互 オペレーティングシステム ► 使用状況(全般的なオン時間、ハードウェア/ソフトウェア
換の)GUIウィンドウを作成し、データ処理や解析を個別に追加 オプションのアクティビティ、スイッチングサイクルの回数
できます。基本的な例としては、増幅器の電力付加効率(PAE) など)
測定のための外部パワーメータや信号源モニターユニットの
制御が挙げられます。DLLは、同期されたパワー読み値を確立
し、実際のDUT電源回路とR&S®ZNAのパワー読み値に基づい
て効率を計算し、PAEトレースを表示のために転送します。ロー
デ・シュワルツのいくつかのパワーメータに対してはプラグアン
ドプレイのDLLが利用でき、オープンDLLアーキテクチャーによ
り、オペレーターによるカスタムコードの統合もサポートされ
ます。
DLL統合用ダイアログ:例として、PAE用 R&S®ZNAのHUMSアクティベーション/
のカスタムDLLがロードされます 設定GUI
30 Rohde & Schwarz R&S®ZNA ベクトル・ネットワーク・アナライザ 31
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Compression point measurements
測定モード 圧縮ポイント測定
アクティブコンポーネントの特性を評価する場合、圧縮ポイントの判定は必須です。R&S®ZNAで
は、圧縮ポイント測定をSパラメータ測定と柔軟に組み合わせることができます。
きわめて正確な結果 圧縮対周波数
圧縮測定では、信号印加と測定だけでなく、ポート整合補正の 自動圧縮測定は、各データポイントでパワー掃引をバックグラ
ためにも、特に正確なパワーレベルが必要とされます。 ウンドで実行し、CP(f)を入力/出力パワーまたはSパラメータ
R&S®SMARTerCalの手順は、レシーバーパワー校正、信号源フ の形で直接表示します。測定時間を最小化するため、バックオ
ラットネス校正、システム誤差補正を組み合わせることで、テス フ値を定義してパワー掃引のスタート値と異なる基準を設定す
トセットの応答とシステム誤差を補正します。レシーバーの優 ることにより、リニアレンジをスキップできます。
れたリニアリティーにより、パワー校正がパワー掃引の単一ポ
イントだけで済み、校正時間を大幅に短縮できます。
パワー/位相掃引による詳細な解析
パワー掃引パラメータの最適なセットを見つけるために、専用
周波数でのシングルパワー掃引を1つの表示に結合できます。
シングルパワー掃引に関して、x dB(ここでx dBは一般的に
1 dBまたは0.1 dBと仮定されます)の圧縮の基準を単独の値
またはパワー範囲に柔軟に設定できるので、小信号レンジでの
ノイズの影響を最小化できます。圧縮パワーとSパラメータは、
リアルタイムで表示されます。逆方向パワー掃引によりDUTの
ヒステリシス効果を明らかにし、掃引モードによってテスト時間
を短縮できます。
増幅器圧縮測定:
►ゲイン
►専用周波数でのパワー掃引の測
定による圧縮ポイント
►入力/出力パワー圧縮ポイント
対周波数
►絶対パワー
32 Rohde & Schwarz R&S®ZNA ベクトル・ネットワーク・アナライザ 33
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Intermodulation measurements on amplifiers and mixers
増幅器とミキサーでの相互変調測定 DUT指向のアプローチで相互変調測定の設定を簡素化
R&S®ZNAはDUT中心の方法を採用しているので、相互変調測
定を直感的なメニュー選択で行うことができます。測定を設定
R&S®ZNAでは、増幅器とミキサーの相互変調特性を高速かつ高確度で判定できます。 するには、まずDUTのタイプを選択します。次に、ダイアログの
手順に従って、テストセットアップ、DUTの接続、測定の対象ま
たはタイプ(例:IMx(x=3、5、7、...)対周波数)、DUTの入力と
出力のパワー、スペクトラム測定を定義します。その後、ステッ
固定搬送波間隔での周波数掃引 R&S®ZNAでは、以下の3タイプの相互変調測定が可能です。 プ単位のユーザーガイド付き校正手順によって設定を完了で
► 固定搬送波間隔での周波数掃引 きます。
► 可変搬送波間隔での周波数掃引
► 固定搬送波間隔でのパワー掃引
広いダイナミックレンジとデジタルALCで困難な相互変調
測定に対応 相互変調成分(IP)、IP対周波数、ス
相互変調成分が非常に小さい増幅器を測定する場合、 ペクトラム測定などの包括的な増
R&S®ZNAには大きなメリットがあります。広いダイナミック 幅器特性評価
レンジと、レシーバーの優れたパワー処理能力により、低い相
互変調歪みを数分単位でなく数秒単位で測定できます。
トーン1、 トーン2、 トーン1、トーン2、 周波数
掃引 掃引 掃引 掃引 相互変調の測定では、DUT入力に正確なパワー制御を適用す
ることが不可欠です。R&S®ZNAは、この点を妥協しません。自
動レベルコントロール(ALC)にシステム誤差補正を組み合わ
せることで、DUTの入力反射係数に関係なく、周波数レンジ全
可変搬送波間隔での周波数掃引 体にわたり、個々の搬送波の振幅を正確に出力します。
高い出力パワーと柔軟性
4つの独立した信号源を特長とするR&S®ZNAは、ミキサーの相
互変調測定も外部信号源なしで行うことができます。1つのテ
ストポートで最大+20 dBmの高出力パワーを供給します。こ
れで不十分な場合、R&S®ZNAは外部増幅器を信号経路に柔
軟にループし、ALC経由で外部増幅器を正確に制御することが
できます。
トーン トーン2、 トーン2、 周波数
1、 掃引 掃引
固定
増幅器相互変調テスト用の設定GUI
固定搬送波間隔でのパワー掃引
パワー掃引
トーン トーン 周波数
1、 2、
固定 固定
34 Rohde & Schwarz R&S®ZNA ベクトル・ネットワーク・アナライザ 35
パワ パワ パワ
ー ー ー
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Noise figure measurements on amplifiers and mixers
増幅器とミキサーでの雑音指数測定 Quickset – 最適な設定のための高速でわかりやすい方法
測定/校正パラメータとR&S®ZNAハードウェアを直接手動で
設定する代わりに、きわめて強力なQuicksetダイアログによ
R&S®ZNA-K30雑音指数測定オプションは、R&S®ZNAの機能をさらに強化して、増幅器やコンバー り、最適なセットアップをガイド付きで対話的に作成できます。
ターの詳細な特性評価のための強力で汎用的なテストシステムを実現します。 近似的な雑音指数(NF)や利得といった予想されるDUT特性
と、必要な雑音指数確度に基づいて、R&S®ZNAは、測定時間
やソース出力などのパラメータを計算し、推奨される最適な
増幅器とミキサーでの雑音指数測定 増幅器/ミキサー・テスト・セットアップのためのわかり ハードウェア構成(ダイレクト信号源モニターアクセス、レシー
R&S®ZNA-K30 雑音指数測定オプションは、R&S®ZNAを拡張 やすいメインGUI バーポート2の低雑音プリアンプ、反転カップラー動作など)を
して、増幅器、コンバーター、T/Rモジュールの雑音指数解析を GUIでは、測定経路内のハードウェアコンポーネントがグラフィ 表示します。対話的なグラフィックエレメントを使用して、設定
可能にします。この機能は、ハードウェアオプションの追加によ ックエレメントとして表示され、すべての詳細を最適に設定で を変更できます。変更の影響はその場で計算されて表示される
ってさらに最適化できます。例えば、高利得増幅器にきわめて きます。信号源出力、ステップアッテネータ、基準面でのパワー ので、ユーザーが評価することができます。これは、増幅器に対
低いレベルの信号を入力したり、低利得/低雑音指数のLNA レベル、レシーバー側の内部/外部プリアンプ利得、テストパ する信頼性の高い雑音指数測定を設定する簡単な方法です。
を高い確度で測定したりできます。 ラメータといったすべての関連設定を一目で確認できます。ま
た、GUIには、ミキサーやコンバーターに対する周波数変換測
1回の接続でデバイス特性を評価 定を設定するためのエレメントも用意されています。エンベディ
R&S®ZNAでは、ノイズソースを使用して雑音指数を測定する ッドLOを備えた高利得レシーバーの測定も簡単に設定でき、 最適なテストパラメータとR&S®ZNAハードウェアの対話的な半自動
代わりに、絶対パワーレベル校正とシステム誤差補正に基づい 信頼性の高い結果が得られます。 設定のためのQuicksetダイアログ
て、絶対ノイズパワーを直接測定できます。同様に、手動校正標
準、校正ユニット、パワーセンサを使用する測定器校正にも、外 校正機能と設定
部ノイズソースなどの追加機器は不要です。校正プロセスは、セ このタイプの測定に関して多くの測定器やデバイスが直面して
ットアップ全体を対象とする便利な「すべて校正」機能に含まれ いる課題は、きわめて低い入力信号のパワーレベルと高い測
ています。DUT(増幅器、コンバーター、T/Rモジュール)を1回接 定パワーレベルの扱いです。これらは校正と測定で異なる可能
続するだけで、変換利得/損失、相互変調歪み、圧縮、群遅延 性があり、順方向と逆方向でも異なる可能性があります。メイ
などを含むデバイスの詳細な特性評価が可能です。 ンGUIには、手動設定の際に必要な設定を容易に見つけられ
るように、基本的なパラメータが含まれています。システム誤差
補正などに用いられる補正アルゴリズムによって、正確で信頼
性の高い結果が得られます。
雑音指数測定をサポートするオプション
名称 型番 必須/推奨 コメント
雑音指数測定 -K4:周波数変換測定のサポートと組み合
R&S®ZNA-K30 必須 R&S®ZNA
わせ
信号源ポート1(ポート3)構成用オプション
ダイレクト信号源モニターアクセス、 比較的強い基準信号ときわめて低い入力信号パワー
R&S®ZNAxx-B161/
ポート イズを低減(R&S®ZNAxx-B16/-
1/ポート1とポート より、トレースノ
3 R&S®ZNAxx-B163 1) 必須 に
B21/-B23が必要)
信号源ステップアッテネータ、ポート1/ポー R&S®ZNAxx-B21/ 推奨、R&S®ZNAxx‑B161/-B163で 信号源出力の変動、2トーン信号用、信号源ポートP1
ト3 R&S®ZNAxx-B23 は必須 とP3の両方にアッテネータの使用を推奨
レシーバー・ステップアッテネータ、ポート1 R&S®ZNAxx-B31 推奨 測定レシーバーでのパワーレベル最適化
高利得DUTに対して推奨
ローパワースプリアス低減、ポート R&S®ZNAxx-B501/
1 推奨 (R&S®ZNAxx-B31が必要。推
R&S®ZNAxx-B511 奨:R&S®ZNAxx-B21/-B23、R&S®ZNAxx-B16
、R&S®ZNAxx-B161/-163)
レシーバーポート2構成用オプション
低ノイズプリアンプ、ポート R&S®ZNAxx-B302/
2 強く推奨 切替可能内蔵プリアンプ、選択可能な利得ステップ
R&S®ZNAxx-B312 (R&S®ZNAxx-B16、R&S®ZNAxx-B32が必要)
レシーバー・ステップアッテネータ、ポート 強く推奨、R&S®ZNAxx‑B302/-B312
2 R&S®ZNAxx-B32 では必須 測定レシーバーでのパワーレベル最適化
ダイレクト信号源/レシーバーアクセス 推奨、R&S®ZNAxx‑B302/-B312で レシーバー感度向上のための反転カップラー動作を
R&S®ZNAxx-B16 は必須 サポート
増幅器、ミキサー、コンバーター、T/Rモジュールの
雑音指数測定を設定するためのGUI 1) xxはR&S®ZNAのモデルを示します。
36 Rohde & Schwarz R&S®ZNA ベクトル・ネットワーク・アナライザ 37
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Pulsed measurements – fast and simple
高速でシンプルなパルスド測定 広いダイナミックレンジによる広帯域パルスド測定 R&S®ZNAの独自の方法として、複素数値のアベレージングに
最大30 MHzのIF帯域幅により、R&S®ZNAでは、きわめて高速 より、例えば10 MHzのIF帯域幅で-90 dBm程度の感度を達
なパルスに対するポイントインパルス測定やパルスプロファイ 成できます。
アクティブコンポーネントをパルスド条件下で解析するために、R&S®ZNAには、パルス変調器、 ル測定が可能です。同時に、アナライザでは、広い測定帯域幅
パルスジェネレーター、同期I/Oがあります。代表的なDUTには、レーダーアプリケーション用の にもかかわらず、きわめて低雑音のトレースやきわめて広いダ
コンポーネントとT/Rモジュール一式があります。Sパラメータ、入力パワーと出力パワー、相互 イナミックレンジを実現する手法が用意されています。
変調成分を外部コンポーネントなしで測定して、RFパルスの生成とテストシーケンスの同期を
行うことができます。
内蔵パルス変調器と内蔵パルスジェネレーター ポイントインパルス測定
R&S®ZNAには、1ポートあたり1つのパルス変調器 最大30 MHzのIF帯域幅により、ポイントインパルス測定のサン
(R&S®ZNAxx-B4n)を搭載できます。このパルス変調器は、外 プリング時間はわずか32 nsです。振幅測定と相互変調測定で
部パルス信号源または4つの内蔵パルスジェネレーター経由で は、Sパラメータだけでなく、絶対ピークパワーも判定できます。
制御できます。内蔵パルスジェネレーターは、外部パルス変調 また、柔軟なトリガ機能により、複雑なパルスド測定シナリオに
器をトリガボード出力経由で制御する目的でも使用できます。 対応でき、測定の同期も容易になります。
そのため、例えば、極めて短いパルスを対象とした特殊な変調
器を統合することができます。 分解能8 nsの時間軸のパルスプロファイル解析
R&S®ZNAにR&S®ZNA-K7オプション(パルスド信号の測定)を
このテスト・セット・アーキテクチャーにより、一度実行したシス 搭載すると、時間分解能8 nsでパルスプロファイル測定を行う
テム誤差校正は、パルスのデューティーサイクルが変更されて ことができます。この手法は、周期的パルス、非周期的パルス、
も、すべてのタイプのパルスド測定(対周波数、対パワー、対時 単発パルスのシナリオに適しています。
間)で引き続き有効です。R&S®ZNAのデジタルセクションは、各
ポートのパルスパラメータを、便利なGUIを使って個別に設定 アナライザでは、複数のレシーバーで信号の複数の波形測定 パルスド信号測定のパラメータの設定
できるように設計されています。ダブルパルスに加えて、任意の 値を同時に測定できます。波形測定値の最大数はIF帯域幅に
パルスシーケンス(すべてのパルスのスタート/ストップ時間を 依存し、例えば2(30 MHzのIF帯域幅)から8(1 MHzのIF帯域
任意に設定可能)を、わかりやすくレイアウトされたテーブルで 幅)まで変動します。R&S®ZNA-B7 データ・ストリーミング・メモ
設定できます。 リ・オプションを使用すると、波形測定値の数を2倍にできます。
周波数とパワーに対する測定
R&S®ZNAは、ポイントインパルス測定やパルスプロファイル測
定などのパルスドアプリケーションによく使用される測定手法
をサポートしています。狭いIF帯域幅を必要とするアベレージ
ングパルス測定については、極めて優れた搬送波信号用IFデジ パルスプロファイル測定:広帯域測定モードにより、アベレー
タルフィルターを提供しています。 ジングなしのシングルショットパルス掃引が可能になります。
きわめて小さいトレースノイズまたはきわめて広いダイナミッ
クレンジ(パルスのオン/オフ比が大きい場合)が必要な場合
は、ベクトルアベレージングに基づくアベレージング(AVG)モ
ードも使用できます。赤のトレース:AVGモード「ノイズの平坦
化」 青のトレース:AVGモード「ノイズの低減」
パルスド測定
機能 オプション
► 時間分解能4 ns、最小パルス幅 内蔵パルスジェネレーターは、次のい
8 nsの4つの ずれかのオプ
内蔵パルスジェネレーター ションで有効になります。
R&S®ZNA-B91(I/Oボードのトリガ/制御)または
ハードウェア ► 1ポートあたり1つのパルス変調器(最小パルス
幅 R&S®ZNAxx-B4n(内蔵パルス変調器、ポートn)
40 ns)
R&S®ZNA-B7(データ・ストリーミング・メモリ)は、
► 4つのトリガ入力
► 4つのトリガ出力 R&S®ZNA-K7で並列測定できる波形測定値の数を
増やします(パルスド信号の測定)。
► 最大30 MHzのIF帯域幅 任意パルスシーケンスによるパルスプロファイル測定。パルス
パルスプロファイル測定 ► 8 nsの時間分解能 R&S®ZNA-K7(パルスド信号のパワー測定) シーケンスを複数のレシーバーで同時に測定できます。レシー
► 40 nsの最小パルス幅 バーは位相コヒーレントなので、パルスの振幅だけでなく位
ポイントインパルス測定 40 nsの最小パルス幅
( R&S®ZNA-K17(IF帯域幅の増加30 MHz) 相も高い安定度で測定できます。これにより、DUTの位相偏差
30 MHzのIF帯域幅) を非常に簡単に高い信頼性で測定できます。
38 Rohde & Schwarz R&S®ZNA ベクトル・ネットワーク・アナライザ 39