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株式会社Piezo Sonic様は、エンジニアがテストしよう と思い立った際にすぐに測定できるソリューションとして、R&S®Scope Rider RTH ハンドヘルド・オシロスコープを選択しました。
複数の環境でオシロスコープを共有する場合、その持ち運び や設置を煩わしく感じるのではないでしょうか。また、エン ジニアがテストを試みた際、すぐに使用できない測定器もス トレスを感じるものです。ローデ・シュワルツの R&S®Scope Rider RTH ハンドヘルド・オシロスコープは、開発/フィール ド用途で運用できるオシロスコープであり、様々な用途に対 応できるスペック/オプションを備えています。バッテリ内 蔵であるため、屋内/野外問わず、また電源の取り回しや設 置のスペースなどを気にすることなく、すぐに測定を開始す ることができます。R&S®Scope Rider RTH は、エンジニアの思 考を遮ることなく、ストレスなく開発を進めることができる オシロスコープです。
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このカタログについて
ドキュメント名 | エンジニアの思考を妨げないシームレスな ハンドヘルド・オシロスコープ |
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ドキュメント種別 | 事例紹介 |
ファイルサイズ | 2.5Mb |
登録カテゴリ | |
取り扱い企業 | ローデ・シュワルツ・ジャパン株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
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このカタログの内容
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R&S®Scope Rider RTHー
エンジニアの思考を妨げないシームレスな
ハンドヘルド・オシロスコープ
株式会社Piezo Sonicは、静音で高トルクな超音波モータと搬送用自律移動ボットを事
業の柱に据えたスタートアップ・カンパニーです。二つの事業で必須となるオシロスコー
プには、双方の測定に対応できるスペックとクオリティ、さらにエンジニアがテストしよう
と思い立った際にすぐに測定できる即時性を必要とし、そのソリューションとしてローデ
・シュワルツのR&S®Scope Rider RTH ハンドヘルド・オシロスコープを使用しました。
Case Study
Version 01.00
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超音波モータと搬送用ロボットのスタートアップ
株式会社 Piezo Sonic(ピエゾ ソニック)は、2017 年 12 月 概要
に設立されたスタートアップ・カンパニーです。「人の生活を 複数の環境でオシロスコープを共有する場合、その持ち運び
支え、人と共に行動できるロボット技術を開発し、より快適 や設置を煩わしく感じるのではないでしょうか。また、エン
で豊かな社会の実現」を目的に、静音で高トルクな超音波モー ジニアがテストを試みた際、すぐに使用できない測定器もス
トレスを感じるものです。ローデ・シュワルツの R&S®Scope
タを中心としたモータ事業と、月面探査機クラスの走破性を Rider RTH ハンドヘルド・オシロスコープは、開発/フィール
誇る搬送用自律移動ロボットを中心としたロボット事業を柱 ド用途で運用できるオシロスコープであり、様々な用途に対
に活動しています。モータ事業では、摩擦力を利用して作動 応できるスペック/オプションを備えています。バッテリ内
する超音波モータを開発しています。このモータは小型・軽 蔵であるため、屋内/野外問わず、また電源の取り回しや設
量かつバックラッシュがなく、磁場環境で使用可能という特 置のスペースなどを気にすることなく、すぐに測定を開始す
ることができます。R&S®Scope Rider RTH は、エンジニアの思
性を活かして、医療機器や搬送装置、ロボット分野などで使 考を遮ることなく、ストレスなく開発を進めることができる
用されています。ロボット事業においては、他社との差別化 オシロスコープです。
として高い走破性と機動性能にフォーカスした製品を開発し
ています。その代表的な製品が、創業者の多田氏がかつて中
央大学に所属していた際に JAXA(宇宙航空研究機構)と共
同で研究開発していた月面探査ロボットのナレッジを活かし 課題:正確な信号の把握とシームレスな測定環境
た、搬送用自律移動ロボット:Mighty シリーズです。Piezo 従来まで使用していたオシロスコープは波形更新が遅く、モー
Sonic 社で開発・製造・販売している Mighty シリーズは、世 タやロボットの制御信号を正しく測定できているか不安な部
界中で開発されている搬送用自律移動ロボットの中でも、トッ 分がありました。また、搬送用ロボットの開発では、電源の
プクラスの障害物乗り越え能力とその場旋回・真横移動能力 取れない場所で実験することが多く、デスクトップ・タイプ
を誇り、日常生活で本当に使用できる搬送用ロボットとして、 のオシロスコープの代用品としてロガーや USB オシロスコー
国内外の企業から多くの注目を集めています。 プを利用していました。これらの機器では駆動中の制御信号
をリアルタイムに観測できないことが課題となっていました。
他にも、モータ事業とロボット事業の双方でオシロスコープ
を共有しているので、オシロスコープの移動や電源の取り回
しという作業が頻繁に発生し、作業効率に少なからず影響が
出ていました。スピーディに良い製品を生み出すためには、
エンジニアの開発スピードを高めることが必要です。テスト
環境においては、機材がボトルネックになっており、解決す
べき課題だとを感じていました。
ソリューション:R&S®Scope Rider RTH
このような課題を抱えている時に、ハードウェアコワーキン
グスペースの DMM.make AKIBA を通して、ローデ・シュワ
ルツのオシロスコープに出会いました。さまざまなオシロス
コープ・ラインナップ中で、ハンドヘルド・オシロスコープ
株式会社 Piezo Sonic R&S®Scope Rider RTH は、抱えている課題に対するベストな
代表 多田 興平 氏 ソリューションではないかと感じたのです。
路面や周辺環境を認識し、自律走行や追従走行が可能な搬送 コイルや磁石を利用せず、摩擦力を利用して作動するため、
用自律移動ロボット 小型・軽量でありながら磁場環境で利用できる超音波モータ
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精度と使いやすさを両立できるオシロスコープ 今回の R&S®Scope Rider RTH は、2 チャネル/帯域幅 350
デスクトップ・タイプと R&S®Scope Rider RTH の双方を使用 MHz で、搬送用ロボットで必要となるプロトコル・デコード
してみましたが、十分な測定精度と機能があることが分かっ 機能も搭載されていたので、モータ事業/ロボット事業双方
てからは、ハンドヘルド・オシロスコープの R&S®Scope で十分に使用できました。ハンドヘルド・タイプはデスクトッ
Rider RTH のみを使用することになりました。R&S®Scope プ・タイプよりも精度が劣るという先入観もありましたが、
Rider RTH はバッテリーを内蔵しているため、測定したい時 精度やスピードに不満を感じることはありませんでした。タッ
にオシロスコープの設置環境を考えず、すぐに測定できます。 チパネルの液晶部分もクリアで大きいですし、デスクトップ・
この製品はエンジニアの開発効率や思考を阻害しない、ベス タイプと比較しても遜色なく、信号をしっかりと目視できま
トな製品だと思います。デスクトップ・タイプでは、利用す す。手袋を装着した状況での操作を想定して各ボタンが大き
る毎に設置場所と電源を確保して、電源ケーブルの長さを考 いというのも、使用してみて初めて実感できる良い点でした。
慮した計測を行う必要があります。R&S®Scope Rider RTH の 慣れてくるとボタンを目視せずに感覚で操作できるので、計
便利さを知ってしまうと、もうデスクトップ・タイプには戻 測に集中することができる機材だと感じました。
りたくありません。
電源や設置場所に縛られず、すぐに使える
ハンドヘルド・オシロスコープはエンジニ
アの思考を妨げない
屋外走行中の測定も可能になるリモート測定
R&S®Scope Rider RTH を利用して、ロボット内部の状況を走
行させながら測定できたことは、今回実際に使用してみて驚
いた部分です。従来までは、タイヤを浮かした状態で走行中
をイメージした測定を行っていたのですが、無線 LAN を用い
たリモート操作機能を使用することで、PC やタブレットから
の操作が可能になり、屋外で路面走行しているロボットの制
御信号を測定することができました。自律走行を前提とした
搬送用ロボットは、段差や障害物などをはじめとした様々な
環境に耐えうる必要があります。Piezo Sonic の搬送用ロボッ
トは、高い障害物乗り越え能力を備えた走行性能が特長なの
で、実環境に近い状態でロボットをテストでき、信号を解析
できることは、製品のクオリティに大きく関係してきます。 様々な環境で自律走行する搬送用ロボットのテストには無線
この機能を紹介してもらう前まで、バッテリ内蔵でリモート LANを使用したリモート測定が最適
測定できるオシロスコープがあるとは考えもしなかったので、
R&S®Scope Rider RTH は Piezo Sonic において欠かせないオシ
ロスコープになっています。
Rohde & Schwarz R&S®Scope Rider RTH ー 電気自動車のxxxx 3
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高い技術力で新たな分野にチャレンジ
モータ事業では、一般環境、磁場環境以外の新たなマーケッ
トのための製品開発に取り組みたいと考えています。また、
ロボットや搬送装置へ採用していただくことは日本だけでな
く、グローバルな展開が要求されます。そのためドイツを含め、
海外の代理店契約も進めています。ロボット事業では、
Mighty のテスト販売を 2021 年中旬にはスタートする予定に
なっており、すでに国内外の企業から多数の問い合わせをい
ただいています。今後は Piezo Sonic の高い技術力でしか実
現できないような分野にチャレンジして、モータ事業、ロボッ
ト事業ともに成長させていきたいと考えています。
R&S®Scope Rider RTH ハンドヘルド・オシロスコープは、弊
社の製品開発において計測器のキーデバイスになると考えて
います。今後、FFTやロガー機能も積極的に活用し、開発スピー
ドを高めていきたいと考えてます。その他のローデ・シュワ
ルツ製品に関しても、機会があれば使用してみたいと考えて
います。 Piezo Sonic ならでは高い技術力でグローバルに事業を展開
<使用測定器>
ハンドヘルド・オシロスコープ
R&S®Scope Rider RTH
帯域幅:350 MHz
チャネル: アナログ 2 チャネル/デジタル 8 チャネル
サンプリングレート:5 G サンプル/秒
メモリ長:500 k サンプル、50 M サンプルのセグメントメモリ
ADC 解像度:10 ビット
絶縁チャネル(CAT IV 600 V(RMS)/ CAT III 1000 V(RMS))
内蔵マルチメータ
オプション:MSO, I²C, SPI, UART/RS-232/RS-422/RS-485, CAN/LIN,
CAN-FD, SENT, スペクトラム解析 , 周波数カウンタ , アドバンスド・トリ
ガ , 高調波解析 , 無線 LAN, リモート制御 , ヒストリー機能とセグメント・
メモリ
ローデ・シュワルツ・ジャパン株式会社
www.rohde-schwarz.com
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TEL: 0120-190-721 FAX:03-5925-1285
E-mail: sales.japan@rohde-schwarz.com
※ 掲載内容は2020年10月現在の情報になります。
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